2017/11/04 - 2017/11/04
7位(同エリア413件中)
かっちんさん
山陽小野田市は山口県の南西部に位置し、明治以降に陶器の硫酸瓶と小野田セメントの製造で栄えたところです。
硫酸瓶では「旦(だん)の登り窯」、陶瓶を積み上げた「瓶垣(びんがき)」、小野田セメントでは焼成に使われた「徳利窯」など、当時を偲ぶ遺構が残されています。
周防灘に面している本山岬(もとやまみさき)には、3つの窓のある「くぐり岩」があります。
小野田線には1両だけでも走れる国鉄時代に製造された「クモハ123系電車」が走っています。
今日は小野田の町歩きを楽しみます。
旅行記は現地案内板、山口地学会の「くぐり岩」HPなどを参考にしました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 高速・路線バス 新幹線 JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
山陽新幹線 厚狭駅
新横浜6:00発のひかり号で広島へ。
広島から「Rail Star」車両のこだま号の乗り換え、昼なのに厚狭(あさ)駅に到着。 -
イチオシ
新幹線のお見送り
お爺ちゃん、お祖母ちゃんのお見送りかな! -
鉄道路線図
小野田線は小野田~居能と雀田~長門本山(本山支線)の、2つの路線があります。
本山支線は各駅のホームの長さが1両分しかなく、平成15年(2003)まで旧国電クモハ42形電車が走っていたところで、以前乗りに来たことがあります。
かつては、小野田駅~セメント町駅(現在、南小野田駅)間が石灰石輸送、長門本山駅~雀田駅~宇部駅間が石炭輸送として重要な路線だったところです。 -
小野田駅に到着
厚狭から山陽本線で小野田に移動してきました。
小野田駅ホームには以前待合室の囲いがあったような面影があります。 -
うどんそば「味一」
駅の待合室にあるうどん屋で昼食にします。 -
特製そば
かき揚げ、玉子、甘く煮込んだ牛肉、ワカメの入った蕎麦は、美味しかったです。 -
小野田市の観光案内図
これから小野田駅近くの「旦の登り窯」、南小野田から「小野田セメント徳利窯」、長門本山から「本山岬」をめぐります。 -
動物の風見鶏
小野田駅から「旦の登り窯」へ行く途中で見つけた「うき庵工房」です。
ニワトリやフクロウのお尻につけた羽がクルクルと回っています。 -
旦の皿山
有帆川(ありほがわ)を渡り、旦西地区に入ります。
旦(だん)地域はかつて食卓用の小皿など家庭用品を焼く製陶所があったことから「皿山」と呼ばれていました。
明治24年には日本舎密(せいみ)製造株式会社(現在の日産化学工業)が操業し、硫酸を入れる容器(硫酸瓶)を作るようになってから急速に発展し、最盛期には26社30数基の登り窯が見られました。
昭和30年以降、製陶業は次第に衰えていき、市内で操業するのは1社となりましたが、在りし日の「皿の山」を偲ぶ多くの遺構が残っています。 -
陶器の石垣
「旦の登り窯」より少し手前の坂道に、陶瓶の底でデザインした石垣があります。
硫酸瓶を隙間なく積み上げる「瓶垣(びんがき)」に似ています。 -
「旦の登り窯」と焚口
天保末年(1840年頃)に富田(周南市)の陶工甚吉が旦に移り住んで登り窯を開いたのが始まりです。
登り窯は「とんばり」と呼ばれる煉瓦造りです。 -
製品を焼く10袋(室)の窯
斜面に造られた窯で硫酸瓶や焼酎瓶などを焼きます。
窯の外に積み上げられた煉瓦は焼成中、横の入口を塞ぐためのものです。 -
窯の中
窯の広さ(幅)は7.5mもあります。 -
出来上がった硫酸瓶
登り窯の周辺に置いてあります。 -
陶器の坂道
小野田線を越え、旦東地区の三好製陶所にやって来ました。 -
三好邸の瓶垣(びんがき)
瓶垣は焼きキズのある瓶を使い、その強度を利用して造られたものです。
六十余年前に築かれた上下二段の瓶垣は、地盤のゆるみが原因で瓶の割れなどが見受けられ、復旧工事が行われました。
その際、取り除いた瓶垣のさらに内部の土中にも古い瓶垣があり、今回はその古い瓶も取り出し、再び使用しました。
平成19年度に近代化産業遺産に認定されています。 -
イチオシ
美しく積み上げられた瓶垣
百年以上前の三好家初代窯以来、代々の窯で製作された瓶が、歴史を物語っているようです。 -
煉瓦の煙突(三好邸)
-
原料陶土の処理工程施設の遺構(三好邸)
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小野田線 目出駅
三好邸を後にし、目出駅(小野田駅の隣)から黄色い電車に乗ります。 -
123系電車の運転室
マスコンとブレーキハンドルのある懐かしい運転台です。 -
近畿車輌
昭和53年(1978)製の40年間働いている電車です。
似たような時期に仕事を始めた「かっちん」は、もうリタイアしているのに・・・ -
南小野田駅で降ります
大正4年(1915)に開業した小野田軽便鉄道当時は「セメント町駅」でした。 -
「電 港町踏切上り始」の境界杭
南小野田駅ホームから線路を挟んだ民家との境に立てられています。
何だろう?? -
駅前の町名は「セメント町」
旧小野田セメントに由来する町ですね。 -
鉄道の踏切名も「セメント町踏切」
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太平洋セメントグループの小野田工場
白亜の建物は旧小野田セメント本社事務所です。
昭和3年(1928)に建てられた鉄筋コンクリート造2階建てです。
デザインを重視した大正建築の思想が強く反映された建築で、建築当初の姿をほぼ留めています。 -
小野田セメント正門前踏切
踏切の名前は当時のまま。 -
小野田セメントの社章
平成6年(1994)の会社合併にともなって本社事務所としての長い歴史を終え、現在は関連会社の事務所として使われています。 -
小野田セメント徳利窯(とっくりがま)
明治14年(1881)、笠井順八はわが国最初の民間セメント会社「セメント製造会社(後の小野田セメント)」を創立しました。
徳利窯は、創業時に築造(明治16年稼動)した4基の焼窯のひとつを改造・大型化したもので、大正2年まで使用されました。
日本近代化の黎明期における洋式セメント製造法を伝える唯一の遺構として、見学ができます。 -
徳利窯の並ぶ工場(レリーフ)
-
徳利窯
セメントを製造する4工程のうち、最も大切なのが焼塊(しょうかい、クリンカ)をつくる焼成工程です。
最初に使用された焼成窯は、徳利に似ていることから徳利窯と呼ばれる竪窯です。
徳利窯の使用方法は火床になる松の枯れ枝の上に、燃料の石炭と、石灰と泥土を混ぜて塊にした原料を、交互に12~13回積み重ねます。
窯内の最大径のところまで積み終わると点火し、平均7昼夜をかけて焼成すると焼塊ができます。
取り出した焼塊は選り分け、良品を蒸気機関で運転する粉砕機で粉砕してセメントとし、木の樽に詰めて販売しました。 -
イチオシ
青空に映える徳利窯
徳利窯は国指定重要文化財になっています。 -
製樽機
明治40~42年頃ドイツより輸入されたものです。
昭和の初めまでは、セメントを出荷するための容器に木製の樽を用いていました。 -
最近の焼成窯(写真の右側)
昭和40年(1965)以降は熱効率を良くするために高い塔のような予熱機を付けた回転窯が登場し、セメント製造会社のシンボルともなっています。 -
マルバシャリンバイの実(見学通路)
黒紫色の果実がなっています。 -
太陽造船(見学通路)
目の前の港には造船所があります。 -
バス路線図
南小野田駅近くに戻り、公園通バス停から船鉄(せんてつ)バスに乗り本山岬へ向かいます。 -
本山岬に到着
船鉄は船木鉄道のことで、気になったので調べてみました。
かつて、宇部~船木町~吉部(きべ)間を走る鉄道路線があり、昭和36年(1961)に鉄道事業から撤退し、バス事業へ転換したのですが、社名はそのまま残しています。 -
本山観光マップ
本山岬はバス停から歩いて10分弱。そこには「くぐり岩」があります。
帰りはちょうどいい時間のバスがなく、長門本山駅まで歩くことにします。
マップに「旧本山炭鉱竪坑坑口跡」があり、かつて炭鉱の町として賑わっていたことがわかります。 -
本山岬の砂浜
このボートは夕暮れ時に地元の人が海釣りに使っていました。 -
大型船が行き交う周防灘の海
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3つの窓のある「くぐり岩」
縦方向の節理に沿って海食が速く進んだ結果、海食洞が貫通してトンネル状になっています。 -
イチオシ
夕日を浴びる「くぐり岩」
「くぐり岩」の窓を通り抜け、振り返るとまさに絶景! -
岩肌は礫岩の地層
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左の窓はどうにか通れました(笑)
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イチオシ
大きな船を眺める家族
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イチオシ
夕暮れの周防灘
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まもなく日が沈む「くぐり岩」
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曙色に染まる空
海の先に見える山々は九州です。 -
夕焼けの空
「くぐり岩」周辺は潮が満ちてきたので仕方なく引き上げ、長門本山駅へ歩いています。 -
長門本山駅
18:37発の最終電車に乗ります。 -
時刻表(長門本山)
本山支線は1日3本しかなく、朝に2本、夕方に1本だけです。 -
長門本山駅の黄昏
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国鉄の銘板
国鉄時代から使われている123系電車に乗ります。 -
クモハ123系の車内
乗客は5人でした。
今晩の宿は、2017年3月10日にオープンした国道190号線沿いに建つ「ホテル ルートイン宇部」です。
小野田線妻崎駅から歩いて20分ほどです。
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