ヨーロッパ最後の秘境バルカン半島攻略！旧東欧諸国&砂漠の宝石ドバイの旅：セルビア・コソボ・アルバニア・マケドニア・ブルガリア・ルーマニア・アラブ首長国連邦旅行【５４】（2016年秋８日目④ 名ばかりの「国民の館」）

2016/09/22 - 2016/09/22

昨年行ったクロアチアなど旧ユーゴスラビアの旅がとてもよかったので、スロベニアを除く残りの旧ユーゴ諸国と謎の国アルバニア、それにブルガリアとルーマニアの旧東欧諸国を訪問し、ヨーロッパ最後の秘境たるバルカン半島の国々をひとまとめに訪問してきました。
ユーゴ紛争で「世界の敵」となってしまったセルビアのイメージはそれと全く異なり、人々は親切で真面目な人が多かったです。そのセルビアとは緊張関係にあるコソボも、観光で訪れる分には平和で落ち着いており、戦争の跡は大分薄れてきているようでした。そして90年代まで鎖国を続け、東欧革命後国を開いたアルバニアでは東洋人がほとんどおらず、異邦人気分を満喫することができました。また、マケドニアの首都スコピエでは、銅像群のあまりの多さに驚愕し、ブルガリアの首都ソフィアでは、物価の安さとお土産の充実ぶりに喜び、ルーマニアはブカレストの国民の館では、その大きさに辟易しました。さらに、中継地点となったUAEでは、躍進を遂げるドバイへ日帰り観光をして、その発展ぶりに目を瞠りました。
いつものように詰め込みの雁字搦め日程で、1か国あたり1日程度で回らねばならない強行軍ですが、前回同様レンタカーでの旅も交えるなどさらに充実した旅となりました。

日程は以下の通りです。

1日目（9/15）成田発 ⇒ アブダビ
2日目（9/16）⇒ ベオグラード市内観光
3日目（9/17）ベオグラード市内観光 ⇒ スコピエ ? プリシュティナ市内観光
4日目（9/18）? ティラナ市内観光
5日目（9/19）? オフリド ? スコピエ市内観光
6日目（9/20）スコピエ市内観光 ? ソフィア
7日目（9/21）ソフィア市内観光 ⇒ ブカレスト
8日目（9/22）ブカレスト市内観光 ⇒ ベオグラード
9日目（9/23）⇒ アブダビ　ドバイ市内観光 アブダビ ⇒ 成田
10日目（9/24）成田到着日

今回は８日目④です。

エリア ブカレスト(ルーマニア)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

ようやく到着しました。写真は建物の外ですが、中に入ると人でごった返しています。
スタンダードコース（1時間、35レイ）でお願いしたのですが、カメラ代（30レイ）を含めて85レイ（2,500円以上）と言うのでびっくり。しかもクレカは不可でルーマニアレイの手持ちも無く、ここまで来て入れないのか、と思ったのですがユーロ払いはOKでした、やれやれ。それにしても高いなあ。

チケット購入後、入口部でセキュリティチェックを終え、いよいよ出発します。
英語ガイドツアーで参加者は15人前後です。見たところで東洋人と思われるのは自分の他年配の女性がもうひとりいるだけです。
（国民の館ツアー10:30～12:30 ※11:45中途退室）

廊下を歩いて行きます。説明が随時あるのですが、ルーマニア語どころか、英語も不得手なのでよくわかりません。

ここは会議場なのでしょうか。ガイドさんは一生懸命説明してくれていますが、たまに単語がわかる程度です。

大きな照明と丸い天井に目が行きます。

廊下にはショーケースに入った人形が。色々な服の展示のようです。

照明もエコなのか、単純に節約しているのか、点いていないところもあったりします。

たまに絵画が飾られていますが、ちょっと私の好みとは離れています。

この建物は世界最大のアメリカのペンタゴンに次ぐ規模なのだそうです。
当時のチャウシェスク大統領は疲弊する経済をよそに、贅の限りを尽くしその権力の象徴たるこの「宮殿」を作り始めます。国民の館と呼ばれていたこの「宮殿」の完成を前に、革命により政権は崩壊しチャウシェスクは処刑され、本当の意味で「国民の館」となったというのは皮肉なものだと思います。

さすがにこれだけの規模の建物を維持管理するのは大変なので　公開はごく一部に限られているようです。

天井はこんな感じです。

床に書いてあるのは何か紋章でしょうか。

フランスのヴェルサイユ宮殿など西欧中世のコテコテ感はなく、個人的にはしっくり来る分、派手さは控えめな気がします。ただし、恐らく材質は高級なものを使っているとは思います。そのへんはガイドさんの話が理解できればもっと良かったかなと思います。

シャンデリアも豪華ではありますがそれほどの装飾性は感じられません。

柱は恐らく大理石でかなり太く豪華です。

いくつか部屋を見たところでエレベーターで屋上に出て、暫し自由行動になりました。ここまで約40分ほどでした。皆三々五々と散って下を見下ろしています。

こちらは歩いてきた統一大通りから旧市街方面です。高い建物は無く見渡しがいいです。

こちらは反対側、近代的なビルも建っていて雑然とした感があります。

もう少し角度を変えるとさらにビル群が広がります。ブカレストは意外と大きな街なのです。
雲はありますが天気はいいので気持ち良いです。

1時間のコースなのにのんびりしているなあと思いながらいると、先ほどのもうひとりの東洋人の方が話かけてきました。
聞けば日本人とのこと。ニューヨーク在住でちょっと日本語のアクセントが外人っぽい感じでオノヨーコさんのような颯爽とした方でした（お名前は伺いませんでした）。

話をしているとこのツアーは2時間ですよと教えていただきました。
自分としてはスタンダードコース（1時間）と思っていたのですが、考えてみればこのテラスに来るのも変だし、この後地下室のガイドもあるそうです。
私としては国民の館をがっつり観光する気も時間も無いし、英語もわからないツアーは苦痛になってきたので、所在無げに立っているガイドさんに途中退室を申し入れましたが、イマイチ伝わりません。
ここで「オノヨーコ」さんに通訳していただき何とか了解してもらうことができました。

とりあえず、再集合しエレベーターで下に降り、ガイドさんに何か言われました。よくわからずいると「オノヨーコ」さんがここで待っていると迎えの人が来ますよ、と教えてくれました。

ツアーの方々にはちょっとご迷惑をかけた形になりましたが、迎えの係の方が来て「オノヨーコ」さんにもお礼を言って別れ出口へ向かいます。
これだけの施設なのでひとりで歩いていると絶対迷子になってしまいます。

迎えの方に案内されてようやく入口に戻って来ました。
最後にちょこっと入口部にあったスーベニアショップで買い物をして出てきました。

正直、この建物は外から見て圧倒されるのがよかったと思います。中は広すぎて茫漠とした感があります。個人的にはツアーで回るよりも案内板を付け、オーディオガイドを貸し出すなどして自由に回るのがいいのですが、この規模では私のように途中退室する場合などがあると対応が難しくなるのでしょう。

入口にツアー種と料金について貼ってありました。私の希望は一番上のスタンダードコース（35レイ）だったのですが、実際回ったのは一番下の、テラス・地下室巡りツアー（55レイ）でした。