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マレーシア滞在中の週末、1泊2日でインドネシアのスマトラ島グヌン・レウセル国立公園およびメダン市を訪れた。クアラルンプールからメダン・クアラナム空港まではわずか45分の距離にあり、エアアジアが毎日3便就航している。値段は日替わりであり、約1ヶ月前に5,000円ほどのチケットを押さえ、同僚のマレーシア人とタイ人を伴って珍道中に出掛けることになった。マレーシア人の同僚が、6:45到着のメダン空港からグヌン・レセウル国立公園の入り口にあるブキッ・ラワン、メダン市のホテル、翌日空港までの移動(20:35発のフライト)について、彼の友達の友達だというタクシーを借り切ってくれた。実は彼は価格をクリアに決めておらず、言い値の450万ルピアが高過ぎると言ってタイ人の同僚が交渉し、330万ルピア(1円=約120ルピア、約27,500円)まで値引きさせてくれたが、少し後味の悪さが残った。<br /><br />さて、グヌン・レウセル国立公園はスマトラ島北部にあり、インドネシア第4の都市メダンの北西約100kmにある。広大な熱帯雨林の中に、オランウータン、スマトラトラ、スマトラサイなど希少な野生動物が生息しており、2004年にクリンチスブラット国立公園、ブキットバリサンスランタン国立公園とともに、「スマトラの熱帯雨林遺産」としてユネスコ世界遺産に登録された。更に密猟や違法な森林伐採が続いて環境の急変が危惧されているため、ユネスコは2011年に危機遺産にも登録した。公園へのアクセスにはブキッ・ラワンを拠点とするが、途中の道はほとんど未舗装で、空港からは約5時間、メダンへは約3時間かかった。もっともこの道が整備されたら、もっと多くの人が訪れるようになり、良くも悪しくも観光化が進む事だろう。<br /><br />ここでまさか野生のトラやサイに遭遇できるとは思っていなかったが、オランウータンを目撃することは少なからず期待していた。マレーシア人の知人の多くもこの地でオランウータンを見ており、途中ですれ違ったフランス人のカップルとアルゼンチン人のグループも目撃した、と言っていた。我々はよほど運がなかったのか、午後に出かけたせいなのか、日頃の行いが悪いためか、またはガイドの熱意が不足していたのか、期待通りに事は運ばなかった。悔しかったので、翌日メダンの動物園に行ってオランウータンの写真だけでも撮っていこうと思ったが、ここでもオランウータンは保護の理由で移動させられており振られてしまった。やむなく巨大なスマトラトラの写真を撮影したので、代わりに掲載しておく。<br /><br />翌日はメダンの市内を散策した。メダン市の人口は約210万人、ジャカルタ、スラバヤ、バンドンに次ぐインドネシア第4の大都市である。ガイドブックによれば、インドネシアで最も犯罪の多い街と掲載されており、同行の2人と一緒に慎重に行動した。先に述べた動物園に続いて、マイムーン王宮とマスジッド・ラヤの2ヶ所を訪れた。王宮は1888年、この地のスルタン、マクムン・アルラシッドによって建てられたイスラム建築、規模はさほど大きくないが、玉座やベッドなどスルタンの生活ぶりを見ることができる。モスクの方は1906年に同じくスルタンによって建てられた。モロッコ様式の角張ったデザインで、オランダ人建築家の設計による。モスクの内部は特に見るべきものはないが、美しいステンドグラスやタイルを使った内装は興味深い。

インドネシアの世界遺産No.4:スマトラ島熱帯雨林遺産のグヌン・レセウル国立公園でオランウータンを見たか?

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2017/11/11 - 2017/11/12

3位(同エリア128件中)

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ハンク

ハンクさん

マレーシア滞在中の週末、1泊2日でインドネシアのスマトラ島グヌン・レウセル国立公園およびメダン市を訪れた。クアラルンプールからメダン・クアラナム空港まではわずか45分の距離にあり、エアアジアが毎日3便就航している。値段は日替わりであり、約1ヶ月前に5,000円ほどのチケットを押さえ、同僚のマレーシア人とタイ人を伴って珍道中に出掛けることになった。マレーシア人の同僚が、6:45到着のメダン空港からグヌン・レセウル国立公園の入り口にあるブキッ・ラワン、メダン市のホテル、翌日空港までの移動(20:35発のフライト)について、彼の友達の友達だというタクシーを借り切ってくれた。実は彼は価格をクリアに決めておらず、言い値の450万ルピアが高過ぎると言ってタイ人の同僚が交渉し、330万ルピア(1円=約120ルピア、約27,500円)まで値引きさせてくれたが、少し後味の悪さが残った。

さて、グヌン・レウセル国立公園はスマトラ島北部にあり、インドネシア第4の都市メダンの北西約100kmにある。広大な熱帯雨林の中に、オランウータン、スマトラトラ、スマトラサイなど希少な野生動物が生息しており、2004年にクリンチスブラット国立公園、ブキットバリサンスランタン国立公園とともに、「スマトラの熱帯雨林遺産」としてユネスコ世界遺産に登録された。更に密猟や違法な森林伐採が続いて環境の急変が危惧されているため、ユネスコは2011年に危機遺産にも登録した。公園へのアクセスにはブキッ・ラワンを拠点とするが、途中の道はほとんど未舗装で、空港からは約5時間、メダンへは約3時間かかった。もっともこの道が整備されたら、もっと多くの人が訪れるようになり、良くも悪しくも観光化が進む事だろう。

ここでまさか野生のトラやサイに遭遇できるとは思っていなかったが、オランウータンを目撃することは少なからず期待していた。マレーシア人の知人の多くもこの地でオランウータンを見ており、途中ですれ違ったフランス人のカップルとアルゼンチン人のグループも目撃した、と言っていた。我々はよほど運がなかったのか、午後に出かけたせいなのか、日頃の行いが悪いためか、またはガイドの熱意が不足していたのか、期待通りに事は運ばなかった。悔しかったので、翌日メダンの動物園に行ってオランウータンの写真だけでも撮っていこうと思ったが、ここでもオランウータンは保護の理由で移動させられており振られてしまった。やむなく巨大なスマトラトラの写真を撮影したので、代わりに掲載しておく。

翌日はメダンの市内を散策した。メダン市の人口は約210万人、ジャカルタ、スラバヤ、バンドンに次ぐインドネシア第4の大都市である。ガイドブックによれば、インドネシアで最も犯罪の多い街と掲載されており、同行の2人と一緒に慎重に行動した。先に述べた動物園に続いて、マイムーン王宮とマスジッド・ラヤの2ヶ所を訪れた。王宮は1888年、この地のスルタン、マクムン・アルラシッドによって建てられたイスラム建築、規模はさほど大きくないが、玉座やベッドなどスルタンの生活ぶりを見ることができる。モスクの方は1906年に同じくスルタンによって建てられた。モロッコ様式の角張ったデザインで、オランダ人建築家の設計による。モスクの内部は特に見るべきものはないが、美しいステンドグラスやタイルを使った内装は興味深い。

旅行の満足度
3.5
観光
3.5
ホテル
3.5
交通
2.5
同行者
友人
一人あたり費用
3万円 - 5万円
交通手段
タクシー 徒歩 飛行機
旅行の手配内容
個別手配

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  • グヌン・レウセル国立公園の入り口でオランウータンが出迎え

    グヌン・レウセル国立公園の入り口でオランウータンが出迎え

  • 売店のオランウータンの絵

    売店のオランウータンの絵

  • グヌン・レウセル国立公園内は岩の隙間を通り抜けて散策

    グヌン・レウセル国立公園内は岩の隙間を通り抜けて散策

  • まさにジャングルの中

    まさにジャングルの中

  • 巨大な女王アリ

    巨大な女王アリ

  • 蝶類も多い

    蝶類も多い

  • ガイドから餌を受け取るサル、これも自然破壊の一種だろう

    ガイドから餌を受け取るサル、これも自然破壊の一種だろう

  • 人を恐れないサル

    人を恐れないサル

  • サルの子供

    サルの子供

  • サルの親子連れ

    サルの親子連れ

  • ニホンザルにも似たサル

    ニホンザルにも似たサル

  • グヌン・レウセル国立公園内の住人

    グヌン・レウセル国立公園内の住人

  • グヌン・レウセル国立公園内のレストラン

    グヌン・レウセル国立公園内のレストラン

  • グヌン・レウセル国立公園内の裏通り

    グヌン・レウセル国立公園内の裏通り

  • マイムーン王宮は1888年スルタン、マクムン・アルラシッドによって建てられたイスラム建築

    マイムーン王宮は1888年スルタン、マクムン・アルラシッドによって建てられたイスラム建築

  • 規模はさほど大きくないが、玉座やベッドなどスルタンの生活ぶりを見ることができる

    規模はさほど大きくないが、玉座やベッドなどスルタンの生活ぶりを見ることができる

  • 黄金色の玉座

    黄金色の玉座

  • 玉座の前で民族衣装を着て記念撮影

    玉座の前で民族衣装を着て記念撮影

  • 咲き誇る花々

    咲き誇る花々

  • 王宮と咲き誇る花々

    王宮と咲き誇る花々

  • マスジッド・ラヤ・モスクは1906年にスルタンによって建設された

    マスジッド・ラヤ・モスクは1906年にスルタンによって建設された

  • モロッコ風のモスク

    モロッコ風のモスク

  • 美しいステンドグラス

    美しいステンドグラス

  • モスクの内部

    モスクの内部

  • モスクの天井のドームとシャンデリア

    モスクの天井のドームとシャンデリア

  • モスクの回廊

    モスクの回廊

  • ミナレットは1本のみ

    ミナレットは1本のみ

  • モスクの内部

    モスクの内部

  • モスク近くの歩道橋

    モスク近くの歩道橋

  • メダン・クアラナム国際空港は2013年に建設されたモダンなデザイン

    メダン・クアラナム国際空港は2013年に建設されたモダンなデザイン

  • 200万都市に相応しいモダンな空港

    200万都市に相応しいモダンな空港

  • モダンな空港の内部

    モダンな空港の内部

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この旅行記へのコメント (1)

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  • TOKOMASさん 2019/01/28 02:22:35
    楽しいスマトラ島旅行
    初めまして。
    TOKOMASと申します。
    スマトラ島でオランウータンに会えて良かったですね。
    スマトラ島には30年前に南部のバンダランポン、パレンバン、ベングルー、ぱだん、ブキティンキにいきました。メダンには行ってません。
    野生のオランウータンにパダン近くの山中で出合いました。コンドルみたいな鳥も飛んでました。スマトラ象が、フェリーでジャワ島に連れて行かれるのも見ました。
    スマトラ島の他に、スラウェシ島、カリマンタン島、マルク諸島、バプア州、ロンボク島、ジャワ島などに行きました。
    最も印象に残っているのは
    *カリマンタン島チャンパカのダイヤモンド高山病(166カラットのダイヤモンドが産出)
    *スラウェシ島北部、マナド周辺の世界有数のダイビングスポット(3000m級のドロップオフ)の海の綺麗さ
    最近はバリ島専門ですので、スマトラ島旅行記を楽しみにしてます。
    これからもよろしくお願いします。

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