2017/10/27 - 2017/10/27
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watersportscancunさん
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皆様こんにちは!ウォータースポーツカンクンの店長吉田です。本日はいきなり店長日記スタートです(笑)
今日は雨。。。メキシコにも雨期の終わりを告げる寒冷前線が到来。。。今週は天気が崩れ気味になる予報。しかし、これを過ぎると、ハリケーンも雨もない乾季入りとなる。いよいよ、カンクンの本格的なシーズンの到来だ。
さて、本日は、朝からの大雨でカンクンはどこも冠水状態。車を走らせても水没寸前の深さまで水があふれて気を遣う。。。路上には何台も昨夜からの大雨による水没で道路の真ん中でエンストしたまま放置された車があちらこちらに転がっている。
ほんと、カンクンというかメキシコの排水事情は相変わらず酷いものだ。ま、だからこそ、ここカンクンではRV車が人気だし、必須なのかもしれないけれど。
そんな時、スタッフからメールが入った。。。
「こんな日は家でのんびりオーケストラでも聞くのが良いですね。。。」
将に、仕事が少ない事を象徴するようなメッセージだが(苦笑)、せっかくなので、返答をしてみる。
言葉には具体性を持たせた方が人の心に響きやすい。だから、家でのんびりオーケストラ、、、という素敵な着眼点を上手く生かすために、例えば、
「窓の外は雨か。。。こんな日は、シフアンドラーシュのバロックでも聞きながら、飲み頃を迎えたシャンベルタンでもあけようか。。。」
みたいな感じで書くと、想像をしやすいし感情移入もしやすいと思うよと返した。
言葉に具体性を持たせることは、人に興味を持ってもらう事にもつながる。例えば、上記の話にしても、シフアンドラーシュって誰だろう? シャンベルタンってどんなワインだろう?! みたいに興味がわくと、伝えた側もまた知識や人生の幅が広がって豊かになっていくと思うから。
ボクらガイドの仕事は、漠然としたマヤ文明やメキシコの文化といったものを、如何に興味をもってもらって、その解説を通じて、お客様の人生を豊かにしていくか、、、という部分がとても大切な仕事であるから、いつでも、どんな時でもこうした具体的に例を出していくという事を心がけた方が良いとボクは考えている。
ところで、ボクは今、このシフアンドラーシュがとてもお気に入りだ。旧共産圏ハンガリー出身のバッハ弾き。同じハンガリー出身のバルトークの解釈者としても第一人者だ。一度、彼のコンサートを聴きに行ってからファンになった。ボクはもともとバロックは古臭くて硬くて宗教の香りが漂う、、、特にバッハはあまり好きではなかった。単調なメロディーがつらつらと続くのは耳に最初は心地よいのだけれど、いつの間にか退屈をしている自分がいたから。
でも、シフのバッハは全然違った。繊細で単調な旋律に命が宿っている。鍵盤を叩くタッチ一つで譜面に記された同じ符号が、耳にはまったく別の感触になって伝わってくる。同じ音階なのに、違った音色をもって耳から心へと自らの感情を震わせる。。。
彼のバッハを耳にした時、、、ボクは初めてバッハを素晴らしいと感じた。単調で画一的で宗教がかった初期の古典バロックが、ロマン派の奏でる曲に、、、その譜面が同じであるにも関わらず変化する瞬間を、耳にすればきっと誰しもがボクと同じ感覚を抱くに違いない。
もともとは東欧の閉ざされた社会主義の中で見いだされた能力を社会的な宿命によって強制されたピアニストだからこそ、そこには鬱積された埋もれた感情の旋律を、ピアノという道具によって表現するという技術が昇華していったのかもしれない。。。
ボクは東欧のピアニストというと、リヒテルくらいしか思い浮かばない、大してクラシックに詳しい人間ではないのだけれど、難しい解釈は抜きにして、心で聴いて素晴らしいと感じられる曲こそが名曲だという観点から言うならば、シフのバロックは最高だとボクは思う。
さて、そんなこんなで、仕事を一息付け、今日はそしたら、チーズとワインとバロックか。。。などと妄想を膨らませていると、今度は別のスタッフよりメッセージが回って来た。
「ウォルマートにこんなものが!」
という見出しで、画像が添付してある。よく見ると「UFO」と書かれている。写真を見る限り、日清焼きそばのUFOだ(笑) 最近は、日本のものが以前と比べると比較的なんでも手に入るようになったと書いたけれど、それでもカップ麺というのは、かさばるからか日本食材店などに行っても値段が高く、超高級品扱いになっている(笑)
驚くな、日本から輸入されたオリジナルの日清UFOやきそばは$84ペソ(600円)もするのだ!
これに対して、ウォルマートで売っているメキシコ版UFOは13.5ペソ(100円)と6分の1というわけで、スタッフの目の色が変わらないわけがない(笑)
これは安い!!
で、日本のUFOと違い味も全部で3種類ある。偽物ではない、正真正銘のNISSINのオリジナルだ。
メキシコ版日清焼きそば「UFO」これはちょっと面白いじゃないかと。。。シフのバロックもシャンベルタンも、キャンセルして、真逆のジャンクな焼きそばUFOの食べ比べしてみることにする(苦笑)
早速、買い込んでカウンターに並べる。うーーん、、、見かけは似ているがどうなんだ。。。。
食べ比べの為に、とりあえず、三種類全部を調理する。インストラクション通りに熱湯入れて5分待ち、湯切りをしてタレを絡める。カヤクが別になっておらず、そのまま湯を注ぐだけというのは便利だけれど、ぱっと見、やはり麺が違う。
どちらかと言うと、パスタみたいな麺だ。恐らく「かん水」がメキシコでは面倒だからか、重曹か何かで代用しているのだろう。基本的にはメキシコのカップ麺はまるっきり日本のラーメンの麺と違っている。
日本人としてはこの麺というのは重要で、いくらスープが美味くても麺がいまいちだと評価は半減する。だからこそ、パスタだってアルデンテにこだわるのが日本人だし、メキシコのようにアルデンテって何?!みたいな世界だと、カップ麺一つとっても、この茹で時間は違ってくる。
面白い話がある。
カンクンのラーメン屋「火ろ屋」のヒロさん(メリダではTOKIO07を展開しているあのヒロさん)が、人種によって麺の茹でる時間を分けていると一度話してくれた。日本人には2分30秒。韓国人は4分。中国人8分。これがベストなんですよと。これを外すと必ずクレームになるそうで、、、8分とかありえないだろ?と思うのだが、中国人は8分で出さないと芯が残っているから茹で直せと必ず言われるそうな。。
そういわれると日本でも、昔の(といっても30年位前です)ラーメンって、全然コシがなかったよかなーと思いだしたり(^^;;
そして、このメキシコ版UFOの麺だが、やはり、5分はちと長い。。。日本人は3分でいい。5分だと麺がボスボスになってしまう。
味だが、パッケージが日本のモノとそっくりなビーフ・テリヤキ味は、もう少しソースの味がしっかりしている方が良いのと、やはり甘い。焼きそばというとソースだが、これはテリヤキ味だ。ソースというより甘い醤油ダレの味。ま、それでも、これが一番マシな味だ。
続いて、CAMARON HUEGOだが、直訳すると「炎の海老」ということで、激辛海老風味という奴だが、これは辛くて酸っぱい。。。どうして、こうメキシコの味は辛くて酸っぱいものがおいのかといつもながら思ってしまう。醤油にもレモンをいれるのが普通の世界だから、酸っぱいのがウケるのは分かるのだが、辛くて酸っぱいというのは、13年メキシコに在住しているが、なかなか慣れることが出来ない。。。が、これも、まー、食べれないことはない。。。
一番強烈だったのが、ALITAS DE POLLO 。。。 鳥のから揚げ風味という奴だが、、、これは、、、言葉で何と説明したら良いのか。。。お土産に買っていくなら、これが一番強烈な印象を与える事が出来るのではないかとは思うが、おいしいのかと言われると、おいしいという味の観念が根底から覆される味とでも言えば良いのか(汗)
イメージと味があまりに違っているのは当然だが、、、何故か、チーズのような香りが強烈に鼻孔を刺激してくる。。。これは何だ?!?!と、口に運ぶとムセル(汗)
酸っぱい!!
チーズの酸っぱい味だ!!
どこがから揚げの味なのか?!?!?
メキシコのから揚げの味も当然知っているがまるっきり別物だ。。。言い方は悪いが、腐ったチーズのような味がする(汗)
ムセルのは、酸っぱいからなのか、チーズのようなよく分からない刺激臭からなのか。。。これは、何か間違っていないか?!?! 賞味期限大丈夫か?!?!。。。思わず確認してしまう。。。大丈夫だ(笑)
しかし、メキシコの日清は、こうした焼きそばの売り上げが倍増中らしい。
日清はもともと、このUFO以前にも焼きそばシリーズを出していて、よほど受けが良かったか、今回種類を増やしてUFOシリーズを投入してきたようだ。
ご丁寧にもSABOR DE OTRA MUNDO (別世界の味!)とまで書かれている。。。別世界というのは日本の事を指しているのだろうと思ったが、食べてみれば、これは地球外という意味、本当に異次元の味を指しているのだと衝撃が走った(汗)
それにしても、鳥のから揚げ風味。。。これはイケない。。。イケてない。。。こんなものが食べ物だとは到底思えない。無理に二口、、、苦しみながら三口を運んだが、それでギブアップしてしまった。。。
基本的には、ボクはなんでも食べられる人だが、これだけはちょっとダメだった。。。メキシコシティのオタクビルで食べたたこ焼きに勝るとも劣らないダメさ加減だ(苦笑) 日本人で、これが焼きそばだと思って食べたらきっと卒倒するに違いない。なので、別物と考えて食べることをおすすめしたい。
だからこそ、あえてこいつをお土産にするというのも一つの手だ。メキシコ人の考えるおいしい焼きそばの味の一つとして知ってもらうと、、、日本の文化的な味が異文化に行くとどう変化してしまうのかがよーーーく分かるから。
そして、そのまま日本の文化を持ち込んだところで、メキシコ人に何故受けないのか、、、その理由も知ることが出来るだろう。
今回の焼きそばUFOを食べて、一つボクが思った事を書く。
最近では、日本食材が比較的簡単に手に入るようになったと書いた。普通のスーパーでも米と海苔以外にもポン酢から料理酒、みりんや麺つゆまで売るようになっている。これはこれで、日本の食文化がメキシコでも受け入れられるようになって来たという事だ。
ただ、それをそのまま日本の味が受け入れられていると勘違いしてはいけない。悪まで、メキシコ風にメキシコ人の口に合う形にアレンジして。。。という注釈が付く。
ボクの知り合いのメキシコ人でも握り寿司が好きだという友人は少ない。巻き寿司はイケるがネタをシャリで握っただけの握りは苦手だという奴が多い。ボクから言わせると握りこそが寿司だろうとなるわけだが、メキシコ人にとっては、甘いウナギのタレにどっぷりつけて、フィラデルフィアチーズとシャケをまいて、海苔のかわりにアボガドで巻いたものが寿司なのだ。
先日、シティに行った時に、とある懐石料理屋の暖簾をくぐった。日本人のご主人と話をしたが、懐石一本ではさすがにメキシコではまだ早くてやっていけないので、巻きずしも始めたんですよという話だった。ポランコ地区には、今では信じられないほどの日本食屋がひしめいているのでびっくりするが、それでも懐石はまだ早いらしい。
結局、これが日本の味だ、本物の味を教えてやると意気込んだところで、それは自らの独善の押し付けでしかなくなってしまうわけだ。
日本でパスタを食べるととてもおいしいと感じる。それは海外では見ることがない和風パスタなど日本風にアレンジしたものが豊富だからでもある。先日、知り合いともこの話で盛り上がったのだが、日本でもイタリア人がシェフをしている店でおいしいと感じる店、言われれば少ないよねと。
それは、ここメキシコでも言えること。日本人が作る本物の日本食を別にメキシコ人は求めているわけではなく、悪までメキシコ人にとって美味しいと感じる日本食を求めているという部分が重要なわけだ。
日本の本物の味を教えてやる。。。という心意気は大切だけれども、一歩踏み間違えるとそれは単なる文化の傲慢な押し付けになってしまう。これが分からないお前はまだまだだよと、ウンチクを偉そうに垂れる自称食通の親父と一緒になってしまっては、日本食の未来はない。
最初は物珍しさで、食べに来ても、結局自分の舌でおいしいと感じなければ客足は遠のく。メリダで快進撃を続けるヒロ氏が展開するTOKIO07は、いつも当のヒロさんが、ボクの店は日本人が食べても美味しいと思うような日本食にはなっていませんから。。。と謙遜して言うが、それはターゲットとする客層をしっかりと見据えているからの裏返し。
今回のUFO焼きそばも、あまりに日本のモノと違うからと、ダメだこんなものは焼きそばとは言わないと頭から否定するのは簡単だけれども、何故メキシコではこの味を出して来たのか。。。という部分まで考えを巡らすと、とても面白い事がいろいろと発見出来るもの。
それに、こういう自分の思い込みを徹底的に覆されるような体験って面白いとボクは思う(笑) メキシコ人が考える日本の味ってこうなのかー!!という体験こそが、異文化に触れるという事でもあるわけで、また、そういう経験が出来ることが、旅の醍醐味でもあるのだから(^^)
メキシコという文化を、ガイドブックに書いてある通りに、こういうものだと受け売りで受動的に、ただ観光をして受け入れてしまうよりも、何か一つでも共通項のある文化的な基準をもっての比較の方が、文化の違いを感じ取りやすいし、また理解も深まるわけで、それこそが、ボクが常日頃から言う、単なる観光と探訪の違いでもあるわけです。
だからこそ、皆様も是非、カンクンに来たらスーパーで、メキシコ版日清焼きそばUFOを買って、メキシコ人が考える日本の焼きそばの味とやらを体験してみていただきたいと思います(笑)
と、ここまで書いて、、、弊社岡の奥さん(日本人です)が、鳥のから揚げ風味のUFOが、私には最高においしいんですけどぉ~と投稿が。。。日本人でもやはりメキシコで暮らすにはこういう素敵な適応力は必要なのかもしれないと感じたひと時なのでした(笑)
素敵な一日を!
店長吉田
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メキシコ版「日清焼きそばUFO」のパッケージ。
日本と違って3種類の味がある。
ビーフ・テリヤキ風味
激辛海老風味
チキン・から揚げ風味
さて、お味は?! -
お湯を入れる前。かやくは既に仕込まれているので、日本のもののように、お湯を入れる前に乾燥野菜などを袋から出して入れる必要はない。
茹で上がったら、ソースを絡めれば出来上がり。
素晴らしいことに、ちゃんと湯切り用の、新システムが上部についていて、湯切りがとても安全にしやすくなっている。日本では当たり前だが、これはメキシコのカップ焼きそばでは、画期的(^^) -
出来上がりの図。
写真で見ると、そこそこ同じように見えるが、香りがとてつもなく異なる。。。味の評価は本分をご覧ください(笑)
とにかく、茹で時間5分は長いのは間違いない(^^;; -
さて、今回もツアーのお写真も載せます。
こちらはコスメル島はチャンカナブ公園にあるCOZUMELのモニュメント。。。
カンクンのドルフィンビーチにあるものが有名になって、今ではどこでもあるのだけれど、何故かこのチープな作りが哀愁を漂わせているのが笑えます(笑) -
エクバラム遺跡は、パワースポットとしても有名ですが、やはりピラミッドに登ることが出来るというのは重要で、32mから眺める360度の地平線は圧巻です。
ユカタン半島はカルスト台地で山がないので、ピラミッドの上からは360度ぐるっと見晴らせるんですよ。
しかも、この遺跡は90%がオリジナルなので、修復等されていない本物のリアルなマヤ遺跡を体感して頂くことが出来ます。 -
ピンクレイクツアーのボートツアーで遭遇するフラミンゴの集団。フラミンゴが飛ぶ姿ってなかなか見ることが出来ませんが、とても優雅で美しいですよ。
ちょうどこれから営巣の時期に入りますので、数が増えて来ます(^^) -
カッショク・ペリカンの集団飛行。
編隊を組んで飛んでいく姿は雄大です。リーダーがちゃんといてしっかりと綺麗な隊列で飛んでいきます。
因みに、彼らのエサの捕獲は空中からのダイブです。この海へ目がけて突撃をしていく姿は圧巻ですよ! -
ハイアット・ジラーラを展開するレアル・リゾートが、新しいコンセプトの元にグランカリベレアルとプラヤにあるグランポルトレアルをリノベーションします。
その発表セレモニーパーティでの一幕。
どんどん、ホテルも高級化し、またコンセプトが確立されていっていますね。ただ、ビーチリゾートに来て海を眺めるというだけでなく、更に一歩踏み込んで、どういうコンセプトで滞在をするか。。。が明確になり始めている証拠です。 -
中央はHISのカンクン支店長のウツミさん、左は弊社ダイブイントラの藤本。
皆に帽子をかぶらされていますが、これが今回のコンセプトだそうです。
さて、一体どうなるのか、楽しみにしていてくださいね!
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