2017/07/30 - 2017/08/02
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ノーーウォリーズさん
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世界遺産ロードハウアイランド Lord Howe Island に4日間のホリデーに行ってきました。この島は、自然派にはパラダイスの場所です。大陸から長い間隔離されて居たため生態系も本土と異なり、いくつかの固有種の動植物と夏の間は多くの渡り鳥が飛んで来てます。世界最南端のサンゴ礁があることでも知られています。また、かつては火山地帯で巨大なカルデラを形成した跡が残っており、断崖絶壁が多くダイナミックな地形の島です。
ロードハウアイランドはシドニーから約750km、シドニー沖の離島と言ってよい距離ですが、ここを訪れる旅行者はわずか。その理由とは、フライトチケットの高さ。片道僅か2時間弱にも関わらず、往復でAUS1000ドルを越える値段のため、気軽に行くことはできません。これだけ予算があればシドニーと東京往復のチケットが買えますから。また島内滞在でもキャンプは禁止されており高いホテルに泊まらざる得ないため、最低でも4日間でひとりAUS2000ドルの予算がいります。人口は400人、更に観光客は最大で400人までに規制されているため、ハイシーズンに訪れても混んでいることは決してない贅沢な島です。独自の生態系やアクセスの悪さなど、ロードハウアイランドは日本で言うと小笠原諸島みたいな所です。一度は行ってみたいけど、実際行ったことがある人は少ない、オージーにとってもそんな場所です。
実は冬場のオフシーズン(特定日だけで日付は限られますが)には、カンタスのマイレージを使って僅か16000マイルで往復できることはあまり知られていません。私はこの方法で通常の半額以下で旅行してきました。
- 旅行の満足度
- 4.5
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朝7時のカンタスリンクのフライトでシドニーからロードハウ島へ出発。シドニー国内線空港からバスで空港の隅に連れて行かれ、そこに待っていたのはDHC8-200。カンタスグループで一番小さな36人乗りの小型機です。普段から見慣れたシドニー空港ですが、いつもとは違い秘境に向かう気分がしてきました。
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乗客はたったの8人でガラガラの状態で出発、ロードハウ島は緯度で言うとシドニーよりは北(赤道寄り)だけどブリスベンよりは南ということで常夏の島ではありません。やはり冬のオフシーズンなので訪れる人は少ない様です。なお、シドニーからロードハウ島は毎日フライトがあり、ブリスベンからは週に数便です。
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太平洋の大海原の上空を飛ぶこと2時間でロードハウ島が見えてきました。綺麗な海と森の中に点在する家があるだけで静かな島の様です。
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無事に到着しました。ちなみにロードハウ島には滑走路の短さのためこのDHC8-200しか着陸できず、ひとまわり大きいDHC8-300でもだめだそうです。
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いくら僻地でも空港には建物はあると思いますが、ロードハウ島空港ではテントがあるだけです。荷物はこんな感じで出てきます。しかも搭乗の際にはX線を使った荷物検査の設備もなく、何でも持ち込み放題です。テロ警戒でセキュリティが厳しい今の時代に、こんな空港が存在するとは。。
ロード ハウ アイランド空港 (LDH) 空港
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ホテルの予約がないと入島できないため(実際は予約の確認されませんでしたが)、空港では必ずホテルのお迎えを受けます。この道が島のメインの道路で、時速25kmに制限されています。メイン道路から家は殆どみえません。
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ここがロードハウ島の中心部、右にカフェレストラン、右奥に映画館?、左側には土産物屋が数件と観光案内所、あと後ろにはコンビニより小さいスーパーマーケットがあります。以上、たったこれだけです。ホテルまでの5kmの道のりで市内観光がもう終わりました。
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ロードハウ島のビーチ、綺麗なビーチで誰もいないため独占できます。向こうの右側に見えるのはロードハウ島の象徴であるガウアー山 Mt Gower(標高875m)です。ロードハウ島は知らなくても、この山の写真は見たことがあるという人は多いです。この時(11時)にシュノーケルツアーが出発するところで、この日唯一のツアーに運良く参加できました。
ロード ハウ諸島 自然遺産
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小さなボートで沖合へ、振り返って島を眺めたところ。島に大きな建物はまったくありません。ツアー参加者は他に6人。このツアーで一緒になったファミリーは同じホテルに滞在で、この後も何度も顔を合わせることになりました。
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ロードハウ島は世界最南端のサンゴ礁であることで知られています。地図で確認すると半年前に同じようにサンゴ礁でシュノーケルしたパース近くのアブロホス諸島より僅か南にあったので間違いないかと。写真はグラスボトムボートから撮ったものです。海は青くて透明度も20mを超えて抜群、早速シュノーケル開始。やはり冬は寒いのでウェットスーツを持ってきて正解でした(シュノーケルツアーでは無料で貸してくれます)。
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一面にカラフルなサンゴが広がっています。白化現象もなくサンゴは健康そのものです。トロピカルフィッシュの種類は少ないですが、小さなニモ(アネニモ)や2m位の大きなエイが居たりと楽しませてくれます。運がよければ海亀も見れるそうです。毒をもつライオンフィッシュも多いので注意がいりますが。。
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ロードハウ島でお世話になったホテル。個人経営のこじんまりとしたホテルです。部屋には小さなテレビだけ、外にバーベキューの設備だけで質素です。グレートバリアリーフの島と違って、ここにはリゾートホテルはなく、豪華なリゾートを期待するとそれは裏切られるでしょう。ロードハウ島は素朴な自然を楽しむ場所です。それでも値段はリゾートホテル並みで、この質素なホテルも夏場は1泊AUS400ドル以上するそうです。
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日が暮れるとロードハウ島は更に静まり返ります。島に数件レストランがありますが毎晩開いているのは1件のみ、あとは週数回だったり週末だけだったりします。街灯もなく真っ暗になるので、それならと夜空を見に行きました。なかなか綺麗な星空でした。夜や雨が降ったりすると暇だろうと思い、本やDVDを沢山持ちこみましたが、暇な思いをすることはありませんでした。島では携帯電話は使えませんが、ホテルでTVやWifiは使えます。
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2日目、基本的にノープランの旅でしたが、この日だけは予約していました。それはガウアー山 Mt Gowerのトレッキングツアー。このツアーは週2回のみで天気が良く更に5人集まらなければ催行しないので、正直運頼みです。前日に5人集まったとメールがあり運良く出発できました。写真のガイドのJackと8名の参加者で出発です。
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ガウアー山にはツアーでないと行けない規則になっています。その理由は、ご覧の様な断崖絶壁を越えないと行けないためです。看板には、この先ガイドなしでは立ち入り禁止書かれています。
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断崖絶壁の危険箇所。狭い道には摑まるためのロープはありますがフェンスはなく、一歩道を外せば100m下の海まで転落します。また頭上から落石の恐れもあるのでヘルメット着用です。この旅での一番の不安な場面で、この数百メートルの危険箇所は慎重に超えます。ただ実際には見た目よりかは怖さはありません。ガイドが言うには今まで転落した人はいないとの事で心配は不要かもしれません。
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無事に断崖絶壁を越えると険しい山に入り登りが続きます。写真は景色が開けたところ、手前は Mt Lidgbird (777m)です。
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断崖絶壁は海に対し西向きでしたが、登るにつれ東向きの海も見えてきます。広大な太平洋が一面に広がっていますが、良く見ると遠くに島が見えます。これは23kmの沖合にあるボールズピラミッド Ball's Pyramid (標高562m)です。
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ボールズピラミッドを最大ズームで撮影。遠いのでその大きさを実感することは難しいですが、海から標高562mまで一気にそびえ立つ絶海の孤島です。その高さはエジプトのピラミッドの数倍、東京のスカイツリー634mに匹敵し、自然が作った超高層ビルと言えます。こんなに険しい島は他に見たことありません。私は桃太郎の鬼ヶ島を連想しました。
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ガウアー山の山頂への道のりも険しさを増し、ロープを使ってよじ登ります。
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頂上付近は苔に覆われ、木の下には渡り鳥の巣もあります。この鳥は冬場でもロードハウ島に居てヒナが巣にいるはずですが、見ることはできませんでした。
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険しい道をよじ登り片道5時間、ようやくガウアー山の頂上875mに到着。わずかに視界が広がっている場所があり、島全体を一望できます。これが太平洋に浮かぶ孤島ロードハウ島です。
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絶滅危惧種ロードハウ・クイナ Woodhenがお迎えです。飛べない鳥で警戒心もないのでかつて乱獲されて絶滅寸前となりましたが、現在は保護が進んでいる様です。絶滅危惧種というと派手な鳥を想像しますが、ロードハウ・クイナはご覧のように地味です。ロリキート、クッカバラ、クッカツーなど、派手な鳥を見るにはシドニーの方が良いかもしれません。
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ガウアー山を下山します。気分的には楽ですが、油断はできません。断崖絶壁の危なさは下りでも変わりません。
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帰りにはこんな写真を撮る余裕も。道幅は狭い所では体一つ分の幅しかなく、すぐ脇は断崖絶壁です。約100m下には海が見えます。思わず引き込まれてしまいそうです。
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急勾配を降りて無事に海の高さまで戻ってきました。写真の後ろ向きに降りているおばさんは下りの途中、5mほど滑落して頭を打っていました。幸い断崖絶壁の箇所ではなく大事には至りませんでしたが、頭に巻いているのは応急処置の包帯です。何とか自力で下山して病院に行き11針縫ったそうです。島唯一の病院で対応できない怪我の場合、本土に緊急搬送となます。一体費用がいくらかかるか考えたくもありません。
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集落まで戻ってきました。ロードハウ島のハイライト、ガウアー山を全員が登頂に成功しました。
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3日目、この日はロードハウ島の平野部をトレッキングします。ホテルの近く、島の中心部でも森に覆われています。ロードハウ・クイナに注意の看板が見えます。オーストラリアのどこにでもあるユーカリの木はここには無いため、雰囲気はオーストラリア本土とは明らかに違います。
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ロードハウ島固有種の巨木バンヤン Banyan tree、枝の先から更に根をおろして膨張を続けます。大きいものは直径50mの範囲まで広がる様です。
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空港まで4km、そこから更に2kmほどトレッキングしてマトンバード島 Mutton Bird Island手前のマトンバードビューポイントへ到着。ここは渡り鳥が巣を作る場所として有名で、夏には沢山のバードウォッチャーが集まります。ただ、冬にはあまり沢山の鳥はいませんが。
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この時期に居るのはアオツラカツオドリ Masked Boobyです。何百と白い点としか見えず、ビューポイントからは遠すぎます。最大ズームで撮影して何とか様子が見えました。実は結構大きな鳥で体長約70cmもあり島最大の鳥です。
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ロードハウ・ナナフシ Lord Howe Stick Insect、幻の昆虫と呼ばれ一時期は絶滅したと思われていましたが、ボールズピラミッドの断崖絶壁で再発見されました。ロードハウ・ナナフシは今はロードハウ島には生息しておらず、島のミュージアムで見ることができます。ただ裏でひっそりと飼っているので、店員に見せてほしいと言うとこっそりと見せてくれます。寝ている様で全く動く所は見れませんでしたが、20cm以上の大きさはさすが幻の昆虫といった風格がします。
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4日目、最終日です。この日は歩いて1時間島の北部のノースビーチ North Beachへ。ここも誰もおらずビーチを独占と思っていたら、見憶えのある顔が、、ガウアー山で一緒だった人がいました。ロードハウ島で面白いのが、一度会った人達とその後何度も顔を合わせることです。小さな島で行く場所も限られているので、同じ人に何回も再会してすぐ知り合いになれます。
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ノースビーチからの帰りは回り道してPoint Ridge Trackを歩きます。島の最北部キムズルックアウト Kim's Lookoutから島を一望した様子。絶景です。
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ここから集落へ戻る途中にネッドビーチ Neds Beachが見えてきました。ビーチのすぐ10m先にはサンゴ礁があり誰でも簡単にシュノーケルができます。餌をまくと沢山魚が寄って来て楽しめます。ここはホテルからも近く、私も毎日シュノーケルに通いました。しかし前日、ブルーボトルというクラゲに刺されてしまい痛みが数時間引かず、ちょっと嫌な思い出が残ってしまいましたが。
ロードハウ島は小さい島なので4日間の滞在でも時間を持て余すかと思いましたが、そんなことはない。8月初旬はオフシーズンですが春の陽気で幸い天気も良かったので、シュノーケルとトレッキング三昧でした。この時期はウェットスーツを持って行って正解でした。私の様に自然派には最高に贅沢な時間を過ごせます。ただリゾート派には向かないかも知れません。店もない、携帯電話すら使えない辺鄙な島ですので。。
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