2017/04/20 - 2017/04/20
341位(同エリア848件中)
naoさん
大阪市中央区高麗橋から和歌山城を結ぶ紀州街道は、複数ある府県境の峠越えの道の中でも、主に雄ノ山峠(おのやまとうげ)と孝子峠(きょうしとうげ)が使われていました。
険しい山道が続くものの距離が短い雄ノ山峠越えは、大阪府の泉佐野市から、泉南市、阪南市の丘陵部を通って雄ノ山峠を越え、和歌山県の岩出市、和歌山市内に通じる道で、関ヶ原の戦いの後に成立した紀州徳川家が参勤交代に使用したことから、紀州街道の本道とされました。
一方、距離は長いものの山道区間が短く比較的楽な孝子峠越えは、孝子越街道とも呼ばれ、紀州街道の本道と泉佐野市で分かれたあと、大阪湾伝いに田尻町、泉南市、阪南市、岬町から孝子峠を越えて和歌山市内に通じており、報恩講寺(大川寺)や加太淡嶋神社への参詣者が多数利用したようです。
大阪府泉南郡田尻町は、孝子越街道沿いの嘉祥寺(かしょうじ)と吉見の2地区からなる人口9,000人余りの小さな町で、古くから半農半漁で生計を立てていた集落にあって、特に嘉祥寺は漁業や海産物流通の拠点として発達し、遠く房総沖にまで出かけていたという記録が残されています。
また、泉州玉葱の発祥の地とされる田尻町は、全国でも珍しい「泉州玉葱栽培の祖碑」が建立されるほどタマネギが特産品で、その優れた品質はなにわの伝統野菜にも指定されるほどの逸品で、京阪神の市場へ出荷されています。
このように、のどかな町を想像させる田尻町ですが、平成6年の関西国際空港の開港によりその様相は一変し、広大な屋敷に重厚な本瓦葺きの主屋や土蔵が建ち並ぶ古い町並みと、空港島や対岸部の埋め立て地に出現した超近代的な街が共存する、新旧対照的な光景が生み出されました。
古い町並みを抜けて海岸へ出てみると、目の前に関西国際空港の巨大な人工島が横たわり、カラフルな飛行機が頻繁に発着していました。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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田尻町の汚水枡の蓋。
泉州玉葱の発祥の地とされるだけあって、玉ねぎがモチーフになっています。 -
孝子越街道の町並みにやって来ました。
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出格子窓のある町家。
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背後の鉄筋の建物が母屋のようなので、この建物は納屋などに使われているんでしょうね。
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開口部という開口部に、いろんなタイプの庇が付けられています。
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孝子越街道と交差する脇道の町並み。
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こちらは、曲がりながら延びる孝子越街道の町並みです。
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緩やかな曲がりから抜けると・・・
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瓜型の虫籠窓や駒寄せのある、重厚な町家がありました。
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塀にまで本葺瓦を使う周到さです。
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孝子越街道の町並みです。
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瓦葺きの玄関庇は、出窓の屋根も兼ねています。
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町並みの先に、地区内を流れる田尻川に架かる橋が見えてきました。
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田尻町の雨水枡の蓋。
先ほどの汚水枡の蓋と同じデザインです。 -
田尻川です。
大阪湾との間に、高波や津波対策として防潮水門が設置されています。
なお、背後に見えている斜張橋は、りんくうタウン北地区と中地区を結ぶ田尻スカイブリッジです。 -
この町家の屋根はクロスしているので、建物を上から見れば十字架のように見えるかも知れませんね・・・。
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新緑の季節を迎えて、ウバメガシに目にも鮮やかな若葉が芽吹いています。
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こちらは、文化振興の拠点施設として平成5年にオープンした「田尻歴史館」です。
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大正時代に建てられた当館は、現在、耐震診断調査等のため休館しています。
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塀の頭越しにシモクレンの花が覗く広大なお屋敷。
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風情ある脇道の町並み。
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長屋門と白漆喰の塀を巡らせたお屋敷です。
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背の低い外格子を巡らせた町家。
出格子に板葺きの庇が架けられています。 -
孝子越街道の町並みです。
左手の脇道に良い町家がありそうなので、行ってみます。 -
こちらの町家は、所々黒漆喰が剥がれて、荒壁が顔を出しています。
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土塀に丸窓を開けた町家も良い雰囲気を感じます。
では、孝子越街道に戻ります。 -
こちらの町家の外格子をよく見ると、親柱だけではなく、細い格子にも名栗加工が施されています。
手間を惜しまず、念の入った良い仕事をされています。 -
孝子越街道の町並みです。
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粗い格子を嵌めた町家です。
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脇道の町並みです。
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狭い間隔の角材の外格子のある町家。
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孝子越街道に面して前庭を広く取った町家。
この長屋門は街道筋から相当奥まったところにあります。 -
前庭に植えられたドウダンツツジの花が開いています。
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街道沿いの町並みもこの辺りまでなので、ここで孝子越街道と別れて、田尻町の玄関口である南海本線吉見ノ里駅へ向かいます。
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目に優しい若葉の生垣に沿って進みます。
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立派な門構えの町家がありました。
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普段使っておられないようで、門の前に犬矢来がしつらえられています。
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来た道を振り返って見た様子です。
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ブロック塀の上に、さらに高く目隠し壁を設けている町家。
元々、手前の空き地に建物が建っていて、目隠し代わりになっていたんでしょうね・・・。 -
黒漆喰の町家。
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南海本線吉見ノ里駅にやって来ました。
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吉見ノ里駅の駅舎は・・・
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シャッターが下りているので無人駅になったんでしょうか・・・。
まあ、自動券売機が設置されているので、電車に乗るのに支障はないんですが・・・。 -
関西国際空港の開港で様変わりした田尻町ですが、半農半漁で生計を立てていた頃の面影が残る、風情ある町並みが違和感なく共存していました。
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これでこの日の予定を終えたので、帰路に着きます。
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