2017/05/20 - 2017/05/21
166位(同エリア679件中)
くろへいさん
王室の保養地として名高いリゾート地ホアヒンから約70kmほど南下したカオ・サムローイ・ヨード国立公園内の洞窟に鎮座するクーハーカルハット宮殿は”タイで一番小さな宮殿”とも呼ばれている。
宮殿というよりは祠のような小さな建物ではあるが、頭上に空いた穴から射し込む太陽により洞窟の最奥に在りながらも燦々と映える光景はタイを代表する絶景として内外に知られている。
という訳で、昨年末あたりから気になっていたクーハーカルハット宮殿だが、自宅から現地までの移動を考えると面倒くさくて中々重い腰が動かなかった。
実はホアヒンはくろへいがパッカー時代に初めて沈没した町でもあり、通算の訪問回数は正直数えきれない。
クーハーカルハット宮殿のあるカオ・サムローイ・ヨード国立公園もホアヒンからバイクで7-8度は訪れている。
では、何故そんなにホアヒンが好きなのか?
と聞かれれば、熱弁をふるうだけの理由も見つからない。
正直ホアヒンのビーチは馬の糞だらけでタイで最も汚いビーチのひとつと思う。
珊瑚も無いので南国の白いビーチのイメージとは程遠く、ホアヒン(石頭)という町の名のとおり、浅瀬には岩礁が多く危なくて泳ぐ事もできない。
パタヤ近郊に住むくろへいとすれば、サメット島のある隣県のラヨーンの方が遥かに近くて美しい海が堪能できる。
自宅からホアヒンに行く為には、シャム湾をぐるっと半周しなければならず、距離の割には時間が掛るのだ。
その為、日本に住んでいたパッカー時代には頻繁に訪れていたホアヒンも、タイ東部に在住してからは2-3年に一度の頻度となった。
そこで、今回重い腰を上げた理由が
「スワンナプーム空港-ホアヒン直通VIPバス」の運行と「センタラグランデホテル」が格安で泊まれる。
の2点だった。
「センタラグランデホテル」はホアヒンを代表する歴史的なホテルであり、元々はタイ国鉄により100年ほど前に開業した。
当時のコロニアルスタイルがそのまま残る美しい木造の建物と、様々な意匠で創られた広大なガーデン。
パッカー時代にホアヒンで沈没していた頃は、近所の木賃宿に泊まりながら、垣根の向こうに広がる優雅な庭園ホテルを横目に周辺をブラブラしていた。
当時のくろへいは、垣根を隔てた僅か数十メートルの距離に絶対的な社会の格差を感じていたのだ。
純白のバスローブを羽織りながらプールサイドで読書を楽しむ白人ゲスト達が飲んでいる傘の付いたカクテル1杯の値段より安い木賃宿に暮らす貧乏旅行者からすれば、「センタラグランデホテル」こそが金持ちの象徴でもあった。
それから二十数年…
当時には無かったお金が今は少しだけある。
1泊3,800THBは今でも高いが、泊まれない金額ではない。
別に成り上がった訳では無いが20数年の月日を経て、ようやく垣根の向こう側に足を踏み入れる事ができたのだ。
という訳で今回の旅の目的は、
「貧乏人の積年の妬みを晴らして絶景まで見に行く」という壮大なものとなった。
まあ、あまり参考になるようなモンじゃないですが、写真だけは一生懸命撮ってきました。
- 旅行の満足度
- 4.5
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昨日金曜は定時に仕事を終えて高速でスワンナプーム空港まで。
その後予約していたバスに乗りホアヒンまで3時間 夜22時に到着。
市内にある380THBのGHに前泊し、翌朝6時にバイクに乗り、約70km南のカオ・サムローイ・ヨード国立公園を目指します。
バイクのレンタルは250THB/日
道中一応標識はありますが、GPSが無いとチョイ難しいかも… -
下調べでは、Bang Po Beachでバイクを停めて、船もしくは徒歩で向かうとの事。
とりあえず7時30分にBang Po Beachに到着しました。
此処で入域料200THBを支払いますが、ゲートが開くのは午前8時から
ボートも8時からなので、それまでBang Po Beachで朝食をとります。 -
Bang Po Beach
船で目指す場合は右側の岬を周っていきます -
ビーチの食堂では早速ボートの呼び込みが
往復300THBなので迷わず払います。
(岬を徒歩で超えるコースは面倒なので断念) -
おっさん頼むよ!
-
こんな感じですね
これはスマホのGoogleの画面ですが、クーハーカルハット宮殿のあるプラヤナコン洞窟が2つ表記されています。
Tham Praya Nakhon(画面中央右)と Praya Nakhon cave(画面下)です。
caveはタイ語でThamなので、英語のみの表記とタイ語を英語表記したものが別の場所に表記されています。
実際の洞窟の位置ですが、大まかに赤星マークを付けた周辺です。 -
おっさんのロングテウボートで約5分
ぐるっと岬をまわってレムサラビーチに上陸です。 -
ボートに乗らないと、この岬を徒歩で超えていきます。
タイ人観光客100人中99人はボートを利用。
白人旅行者の半分くらいは徒歩で向かっていました。 -
ビーチで靴を履いて松林の中を進みます。
因みに、ビーチに上陸する際に、係員が入域チケットの半券を確認します。
料金は以下のとおり
金持ちタイ人大人 20THB
金持ちタイ人の子供 10THB
社畜貧乏日本人 200THB
脱税してベンツ乗っている金持ちタイ人が20THBで、所得税を納めている社畜貧乏日本人が200THBとは理不尽なので、就労ビザ、労働許可証、納税証明書のコピーを見せてタイ人料金にすべく交渉しますがダメです。 -
3分ほど進むと登山口に到着
洞窟まで430mと書かれています。
ここから約30分程度ですが、かなり急な坂を歩きます。 -
途中にある休憩所からの展望
観光地の割には足場が悪く、岩も滑りやすくなっています。
タイ人観光客の殆どはサンダルで来ていますが、サンダルを脱いで裸足で歩いている人も多く、此処は運動靴など歩きやすい恰好で来るべし。 -
急な坂を上りきると、今度は緩やかな下りが100mほど続きます。
その先が Praya Nakhon caveの入口になります。
洞窟といっても、天井に大きな穴が幾つもあり、空から太陽の光が降り注ぎます。クーハーカルハット宮殿 史跡・遺跡
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洞窟の中ではありますが、穴の下には木々が育っています。
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スポットライトのように光が注ぐ場所もあります。
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顔を上げると大きく空いた穴から空がのぞいています。
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宮殿はまだですが、かなりの絶景です。
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大きな岩を潜って降りていくと…
突き当りに目指すクーハーカルハット宮殿というよりも祠が見えます。クーハーカルハット宮殿 史跡・遺跡
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おおっ
神々しい! -
イチオシ
太陽の位置が少しずつずれていき、やがて宮殿を照らすように…
-
なりませんでした。
周囲の人に尋ねると、11時頃に陽が当たるとの事。 -
「宮殿に陽が射すのは、1月の僅かな間じゃけん、この季節は幾ら待っても射さんばい」
とこの坊さんが言った訳では無く、その場に居た地元のレンジャーの方に聞きました。
つまり、頭上に空いた穴から射し込む光は、季節によって軌道が異なり、大抵は宮殿を僅かにそれてしまうとの事。
一番ベストは1月3日前後だそうです。
うーん、この情報は日本語や英語のコンテンツには無い。
ひょっとしたらタイ語の媒体なら解説されているのかも… -
という訳で、1月に再訪した時の写真がコレ!
どうだ!
ついに撮りました。 -
その後散々調べて翌年の1月21日にリベンジを果たしました。
どうやら宮殿は1月1日に陽が当る位置に建てられ、その前後3週間以上は神々しい姿を見る事が出来ます。
それが、この時の写真! -
陽射しが洞窟の奥に届くのが9時40分頃
その後陽射しは徐々に宮殿に近づきます。 -
イチオシ
宮殿全体を射した瞬間 10時45分
前回尻尾を巻いて逃げましたが、見事リベンジ成功!
やはり光が射すか否かでは印象は全く異なります。
前回の経験を生かして、どのように表現するか散々悩んだ結果がこの作品。
以下レシピ
Nikon D750
Nikkor 14-24㎜F2.8 テレ側24㎜
絞り優先 F8
ISO Lo1(64)固定
測距点 スポット(屋根に合わせた)
現像 Photoshop lightroom5 -
残念ながら、陽の光に燦々と浮かび上がる宮殿のイメージは撮れませんでしたが、シルエットにして収めてみました。
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とはいえ、充分に神々しい雰囲気はあるので、絶景である事には間違いありません。残念でしたが、次回は万全を期して挑みます。
今回は尻尾を巻いて逃げましょう。 -
宮殿の隣の岩に落書きした不届きモノが
よくみたら、100年前に調査団と共に此処を訪れた、当時の国王で近代タイの礎を造られた、偉大なる国民の太陽ラマ5世首領様の署名との解説が。
大変失礼いたしました。 -
来た道と同じ道を辿り、船に乗ってレムサラビーチに戻ってきました。
再びバイクに乗ってホアヒンに戻りますが、先ずは体内へ水分を補給します。
山登りした後なので喉がカラカラ
臓腑が黄金の液体を吸着し極楽へと誘います。
バイクの運転があるので、小瓶1本で我慢します。 -
一旦1泊380THBの木賃宿に戻りチェックアウトした後に、いよいよ憧れのセンタラホテルへ。
バイクに2尻ケツして入ろうとすると
「どちらに行かれますか?」
と守衛君に止められます。
「今からチェックインだよ。当分世話になるよ」
とさりげなく余裕の返事
スクーターの鍵を渡し
「駐車場にまわしてくれたまえ」
「イエッサー」
の返事に、ついつい
「高い車だから、丁寧に扱えよ」
高級ホテルに車に乗り付けたら、一度言いたかったセリフです。センタラ グランド ビーチ リゾート & ヴィラズ ホアヒン ホテル
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ここからはホテルの館内で撮影した写真を紹介します。
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クーハーカルハット宮殿での成果がイマイチだったので、気持ちを切り替えてシャッターを切ります。
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フロント
-
この階段を上って客室に向かいます。
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アサインされたお部屋です。
ガーデンビューの3階
古い建物なのでエレベーターが無いのが少々不便ですが、それでも最上階が3階なので充分に許容範囲内。
昨夜の380THBの木賃宿の10泊分に該当する料金ですが、それでもコスパは素晴らしく、隣の5,000THBのヒルトンよりも遥かにお奨めです。
(丁度思い出したけど、ヒルトンにも1度泊まった事があるのだ) -
スタッフの皆さんのユニフォームもコロニアル調です。
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ライブラリー24h開いています。
日本語の本やDVDもありました。 -
プールサイドで読書
これがしたかった。 -
プールサイドの向こうに海が見えます。
此処からビーチに直接下りる事ができます。
しかし、ビーチから此方に来るのは宿泊者のみ。
優越感に浸りながらビーチに行ってみましょう。
大衆ビーチへの扉には守衛君がいます。
パッカー時代は、大衆ビーチから敷地内に入ろうとしたところを、何度か阻止されていますが、今日は晴れてゲストです。
初めて、敷地からビーチへの階段を下りました。
「ご苦労様」
余裕の会釈をすると
「サワッディークラッポン」
と敬礼されました。 -
ホアヒンのビーチです。
庶民の皆さんは無料のビーチでお金を掛けないで楽しんでいます。
タイ人は炎天下では泳がないので木陰でダラダラします。
せっかくなので、庶民目線でホアヒンらしいビーチの写真を狙ってみます。 -
少しユニークな構成で撮ってみました。
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よおく見ると汚いので却下
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ホアヒンのビーチでは乗馬ができます。
岩礁の海と馬のモチーフでホアヒンらしい写真になりました。 -
イチオシ
これがベストショット
完璧です。 -
再びホテルの敷地内に戻りお散歩します。
リゾートらしい構成を探します。 -
センタラImage shoot
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センタラImage shoot
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センタラImage shoot
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センタラImage shoot
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センタラImage shoot
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センタラImage shoot
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センタラImage shoot
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夕方になりました。
ホテル内のレストランは予算的に厳しいので外で食べます。 -
ホテルから徒歩50歩にあるフレンチ「La Paillote」に予約を入れておきました。
前菜のエスカルゴは冷凍焼けしていましたが、旬のシュパーゲルは感涙モノ。
ハウスワインの味は高評価(カベルネソーヴィニオン)
料理毎のレベルに差があり過ぎ。
70/100点 -
やはりタイで食べるフレンチは隣国のカンボジアやベトナムで食べるフレンチよりもイマイチ…
-
翌朝です。
昼前までホテルで過ごし、荷物を纏めて市内で遅い朝食ととります。
因みに、ホテルの朝食は優雅で素敵ですが、ホアヒンでは午前中しか営業していない絶品食堂があるので、今回は朝食なしで予約しました。
此処は「Dectbia」というお店です。
クロックタワーからNaebkehardt Rdを直進し、HuaHin57 stと交差した場所にあります。 -
此処は幾つもの屋台を店内に配置し、そこから好きなモノを注文しますが、お勧めがカオマンガイ。
世界一のカオマンガイが食べれます。 -
その他、タイ風ラーメン、ホイジョーという「揚げ蟹焼売」もお勧め。
ホイジョーを頼もうとしたら、何と既に売り切れ。
がっかりしていたら、相席させて頂いた親子から
「遠慮なく食べて下さい」
と誘われたので、喜んで頂きました。 -
相席した彼女は中学2年生だそうです。
彼女のお勧めはトムヤム味のラーメン(クティアオ)
汗臭いキモいガイジンに揚げ焼売を薦めてくれるなんて日本では考えられません。
こういうのがタイ人の素敵なところだと思います。 -
お腹を満たし、バイクを返却してソンテウでバスターミナルに到着。
帰路はパタヤ行に乗ります。
前日にスマホからカードでチケットを購入済。 -
エアコンはありませんが、風通しのよい待合室
wifiもサクサク入ります。ホア ヒン空港 (HHQ) 空港
-
因みにスワンナプームへのバスも此処から出ます。
バンコク-ホアヒン間はミニバスから普通のエアコンバスに列車と様々ですが、スワンナプーム&パタヤ間はトイレの付いた横3列のVIPバスが運行しています。
これは本当に快適で、少々の渋滞でも楽々シートで快適移動ができます。
自家用車よりも遥かに快適なので、これからはVIPバスを愛用します。 -
ホアヒン-スワンナプーム空港(パタヤ)間を運営しているベルトラベルのHPです
http://www.belltravelservice.com/
webからクレカでチケット購入可能です。
乾季なら車窓から塩田地帯が広がる列車での移動もお勧めします。
遅延が多いので、余裕のあるスケジュールを。
おわり
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