2017/05/08 - 2017/05/08
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かっちんさん
昭和2年の地下鉄開業当時から約40年間にわたり親しまれた銀座線旧1000形をモチーフとし、当時の外観・車体色・内装などを再現した「レトロ調の電車(1000系特別仕様車両)」が2017年1月から2編成走っています。
浅草からの帰りにこのレトロ調電車に乗り合わせます。
木目調の内装に、リコ式風の吊り手、真鍮色の手すりや握り棒、ドア横の予備灯を見ると、かっちんが小さい頃に乗った思い出が蘇ってきます。
駅に入る直前に必ず室内灯が一瞬消え、代わりに「予備灯」がかすかに点灯したこと、吊り手がいつも網棚に近くに跳ね上がっていて掴めなかった「リコ式吊り手」など、不思議な地下鉄車両でした。
浅草の伝法院(でんぼういん)は浅草寺の本坊で、3月上旬から2か月間、庭園と大絵馬を特別公開しています。
今日は銀座線を始点「渋谷」から終点「浅草」まで乗り、伝法院へ向かいます。
レトロ調電車の説明は、東京メトロの「銀座線1000系特別仕様車両を導入します」を参考にしました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 4.5
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
銀座線渋谷駅
銀座線渋谷駅は昭和13年(1938)東横百貨店(現、東急百貨店東横店)の建物3階に乗り入れ、開業しました。
乗車用と降車用のホームが別々にある構造は、今でも同じです。
現在、巨大ターミナル渋谷駅を全部造り替える大規模な再開発事業の工事の真っ最中。
2021年には明治通りの上(写真の電車が走っている左)に、発着とも同じホームに変わります。 -
宮益坂方面改札口
東・西・南館のある東横店のうち東館が平成25年(2013)に取り壊され、この改札口は地上から直接仮階段を上がります。 -
設置された仮階段(窓のある縦長の建物)
利用客は地上から3階改札口まで、77段の階段を必死に上がります。
この改札口にはエレベーターがありません。 -
山手線の眺め
3階通路からは金網窓を通してJR線が眺められます。 -
渋谷駅から浅草行に乗車
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イチオシ
銀座線「1001」の電車
2011年に日本車両で製造された1000系の1番目の車両に乗り合わせました。
何となく、ラッキ~!
この車両は2013年に「鉄道友の会ブルーリボン賞」を受賞しています。 -
五重塔のある浅草に到着
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浅草周辺の地図
雷門から仲見世通りを抜け、浅草寺本坊の伝法院へ向かいます。 -
浅草寺宝蔵門
浅草寺の山門です。
大型連休明けの月曜日ですが、海外からの観光客で混みあっています。 -
伝法院(でんぼういん)の門
ここからは入れません。 -
伝法院庭園特別拝観
毎年春の2ヶ月間、庭園と大絵馬が拝観できます。
今日は5/8、最終日に来ています。
大絵馬を拝観した後、庭園を散策します。 -
庭園の石橋
伝法院庭園は寛永年間(1624~44)に、幕府の作事奉行を勤め茶人としても有名であった小堀遠州によって築庭されたといわれています。 -
石垣に彫られた文字
出資者の名前でしょうか・・・ -
経が島
池の左が経が島。清浄なる聖域のため立ち入りできません。
奥に五重塔が見えます。 -
伝法寺大書院(だいじょいん)
明治35年(1902)に再建され、伝法院の書院の一つで、上の間、中の間、下の間に分かれ、重要文化財に指定されています。 -
大書院
座敷内には入れませんが、ここでお茶のサービスがあります。 -
縁側のある新書院(しんじょいん)
大正時代の建物で、重要文化財に指定されています。 -
藤棚
藤の花は終わってますが、まわりの新緑が木陰を作ってくれます。 -
石燈籠
江戸時代前期に小堀政延によって奉納された石燈籠が、数基あります。 -
池の畔に佇む石燈籠
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木立の隙間から・・・
浅草の近くにある「東京スカイツリー」が顔を出しています。 -
池の周りにある散策路
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落ち着いた雰囲気の庭園
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イチオシ
大書院とスカイツリー
池を挟んだ向かい側からの眺めです。 -
五重塔の石塔
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茶室「天佑庵(てんゆうあん)」
天明年間(1781~89)に、名古屋の茶人牧野作兵衛によって、表千家宗左邸内の不審庵を模して建てられたものです。
では、伝法院庭園を後にし、浅草駅に戻ります。 -
イチオシ
何だ何だあれは・・・
浅草寺境内にある朝倉文夫作「慈雲の泉」の銅像が何かを見つけたようです。 -
その方向には
スカイツリーがありました。
本当は、雲を見ています。 -
すき焼・しゃぶしゃぶの「今半別館」
浅草寺本堂門前にあるお店です。
今日はパス。いつか食べに行きたいところです。 -
台東区循環バス「めぐりん」
1乗車100円の町巡りに便利なコミュニティバスです。 -
雷門近くでお客を待つ観光人力車
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絵になる東京スカイツリー
吾妻橋交差点からの眺めです。 -
明治13年創業の神谷バー
建物は大正10年(1921)に建てられたものです。 -
電氣ブラン
創業者神谷傳兵衛が生んだカクテルです。
電気が珍しい明治の頃、目新しいものというと”電気〇〇〇”などと呼ばれ、舶来のハイカラ品と人々の関心を集めていました。
現在のデンキブランはアルコール30度、電氣ブラン<オールド>は40度です。 -
レトロ調の銀座線に乗り合わせ ~またまたラッキ!~
帰りの銀座線は、2017年1月中旬から運行を開始した特別仕様車両です。
昭和2年上野~浅草間に地下鉄を開業した旧1000形をモチーフとしたレトロ調車両です。
外装デザインは、側面出入口・窓中柱・窓枠の塗装変更、ウィンド・シル/ヘッダーを模擬したデザインに変更しています。
ウィンド・シル/ヘッダーとは、旧1000形がリベットで車体を製造していた時代に窓枠や出入口周りの強度を保つために使用された補強部品のことです。
レトロ調車両の窓の上と下にある帯状の補強部品として、カラーシートを貼っています。 -
前面(レトロ調車両)
前灯をLED2灯式から1灯式に変更、尾灯形状の変更、前面外装の塗装変更などを行いました。 -
前面(旧1000形車両)
2014年7月に地下鉄博物館(葛西)を訪れたので、旧1000形の展示と比較してみます。
前灯、尾灯、ウィンド・シル/ヘッダーなどのイメージはピッタリです。
リベットやドア位置の違いはやむを得ないです。 -
内装(レトロ調車両)
木目調の内装に、手すり・握り棒を真鍮色に変更しました。 -
イチオシ
座席まわり(レトロ調車両)
座席を緑色に変更し、ドア横に予備灯を設置しました。 -
内装(旧1000形車両)
車内の雰囲気がレトロ調車両にうまく再現されています。
室内灯の暗い感じは、レトロ調車両をイベントで使用時、LED照明を電球色に変更できます。
旧1000形独自の特徴として、両サイドの出入り口中央につかまり棒(スタンションポール)があります。 -
リコ式風の吊り手(レトロ調車両)
握り部が大きいところが何となく似ています。 -
リコ式吊り手(旧1000形車両)
旧1000形は、吊り下げている部分が金属製になっていて、バネの力で網棚側に跳ね上がっています。
使用するときに吊り手を手元に引っ張ります。
「リコ式」の名前はアメリカのリコ社が開発したものだからです。 -
製造銘板(レトロ調車両)
製造会社、製造年は、旧漢字、漢数字を使用しています。
上段の「1440」は、1140編成の4号車という意味です。 -
製造銘板(旧1000形車両)
製造会社、製造年は、旧漢字、漢数字です。
取付ネジ周りの模様飾りはレトロ調車両にも再現されています。 -
側面予備灯(レトロ調車両)
旧1000形や平成5年(1993)まで運行していた旧2000形車両は、駅に入る直前に室内灯が消灯し、同時に「予備灯」が点灯していました。
銀座線はトンネルの壁に設けられた第三軌条から集電しており、駅ホームに入る前にデッドセクションを通り、集電を壁側からトンネル中央に切り替えています。
乗客が駅ホームから誤って線路内に落ちても感電しないように、第三軌条をトンネル中央に移動しているのです。
デッドセクションを通過しているときは、蓄電池が予備灯を点灯させています。
現在の電車は改良され、室内灯が消灯しなくなっています。
レトロ調車両は、デッドセクションを検知して予備灯に切り替える機能を持たせているので、イベント等で点灯することができます。 -
イチオシ
側面予備灯(旧1000形車両)
ドア横にある予備灯はレトロ調車両と同じ形です。
その下にあるドア開閉器は1番後ろのドアに設置されおり、車掌が「此ノ戸」と「他ノ戸」を順番に開閉します。 -
片側にある運転台(旧1000形車両)
旧1000形は車掌が乗客と同じ室内に乗っており、1番後ろのドアが乗務員ドアも兼ねていました。 -
ドア(レトロ調車両)
旧1000形は1枚ドアでしたが、レトロ調車両は乗降がスムーズな2枚ドアのままです。
レトロ調車両は旧1000形のイメージを極力取り込み、進化した便利な機能を維持しています。 -
歴史を感じるリベット支柱
昭和2年に開通した上野~浅草間にある稲荷町駅の支柱です。
溶接技術が確立されるまでは、リベットで2つの鉄板を接合していました。
銀座線のレトロ調電車は、昭和の高度経済成長期に利用した人ならば、懐かしく思うはずです。
現在運用している1000系40編成のうち、2編成が特別仕様車両なので、意外と出会える機会があると思います。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- 墨水さん 2017/06/24 23:19:42
- こんなの有るんだ〜ッ。
- かっちんさん、今晩は。
レトロ調電車、良いですね〜ッ。
子供の頃電車に乗っていて、一瞬車内灯が消えるのにビックリした思い出が・・・。
今の電車は、高機能なのでビックリ感が無いよね。(笑)
昔は、丸ノ内線もそうだったけど、すぐに改修されてしまい、銀座線が結構長く改修されなかったのには、子供心に不思議でした。(笑)
デットセクションと言うより、ポイント通過時に集電靴が第三軌条より外れるのが原因です。
墨水。
- かっちんさん からの返信 2017/06/25 08:01:25
- RE: こんなの有るんだ〜ッ。
- 墨水さん
こんにちは。
一瞬車内灯が消える銀座線が懐かしいですよね。
レトロ調電車に乗ると昔を思い出します。
かっちん
-
- Tagucyanさん 2017/05/23 23:31:03
- 昔風電車
- かっちんさん
こんばんは。
いつも訪れていただきありがとうございます。
銀座線は、私も仕事その他でよく利用しますが、今走っている1000系は外観といい、汽笛のような警笛といい、昔風に作られていていいですね。
そして、内装まで昔風に再現した車両にも、先日乗りました。乗り込んだ瞬間、「おーっ」と思ってしまいました。
地下鉄博物館に展示されている旧1000系との比較もいいですね。
私は、駅に近づくと車内の電灯が一瞬消える電車に乗っていた、最後の年代かもしれません。
さらに昔の電車は全面かぶりつきができたんですね。ここから前を眺めてみたかった(笑)
浅草の伝法院と人力車が出てきましたが、何年か前、その人力車に乗って伝法院通りを走ったことがあります。あの塀の内部はこうなっているんですね。あのときは浅草寺そのものが人であふれていて、近寄れませんでした。落ち着いているときに訪れてみたいですね。
---
Tagucyan
- かっちんさん からの返信 2017/05/24 11:49:45
- RE: 昔風電車
- Tagucyanさん
こんにちは。
銀座線を昔風に再現した電車にTagucyanも乗られたのですね。
利用した人にしかわからない懐かしさがあります。
最新技術や機能を残しつつ昔風にした電車は、よく考えて設計しています。
伝法院は限定期間の公開ですが、来年でも機会があれば訪れてみてください。
かっちん
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