2017/04/10 - 2017/04/16
22位(同エリア72件中)
くろへいさん
前回までの概略
「避暑旅でバイカル湖2/3」は以下参照
http://4travel.jp/travelogue/11236455
往路のフライトでスーツケースが紛失したが、逆に荷物が減ってせいせいした。
パンツは裏表穿けば良いし、洗ってもすぐに乾燥する。
三脚が無いので夜景の撮影はできなかったが、その分部屋でゆっくりワインが飲めた。
人生気持ちの切り替えが大切なのだ。
ようやく着いたバイカルは素晴らしかった。
湖畔に住む人影は殆どなく、周囲は息をのむような絶景の連続だった。
初春にもかかわらず、世界最深の古代湖の湖面は氷結し、表層に白い亀裂の入ったその奥はどこまでも碧かった。
その神秘の光景に、数多く語られる様々な湖の伝説もまことのように聞こえそうだった。
ホテルのダイニングから窓の外を眺めると、満点の星空の下、三日月に照らされた氷のバイカルが浮かんでいた。
血のようなグルジア産のワインを飲みながらガイドのアントン君に尋ねた
「ロシア革命時に敗走してきた白軍25万の人々が湖上で遭難し大量に凍死した後、彼らの霊が湖底から呼ぶと聞いた事があるんだが?」
「ニエット(ノー)俺は何年もこの仕事をしているが1度も見た事が無い」
「そういう噂(ストーリー)は聞いた事は無いの?」
「ニエット(ノー)」
ここで会話が尽きてしまった…
シラフのロシア人相手に持ち出す話題では無かったようだ。
旅行会社 バイカルアドベンチャー社
http://www.baikal-adventure.com/
利用航空会社 シベリア航空発券
往路
バンコク→香港 CX708 1720-2130
香港→北京 KA996 2300-0215+1
北京→イルクーツク S7 761 0530-0840
復路
イルクーツク→バンコク S7 1125-1640
1日目 移動 機内泊
2日目 イルクーツクからバイカル湖 バイカル沿岸観光
3日目 バイカル沿岸観光
4日目 バイカル沿岸観光 夕方イルクーツク
5日目 イルクーツクからバンコク 帰国
※イルクーツク空港到着から出発まで全てバイカルアドベンチャー社による個人手配旅行
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 3.0
- グルメ
- 1.5
- ショッピング
- 1.5
- 交通
- 1.5
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- タクシー
- 航空会社
- キャセイパシフィック航空 S7航空 香港エクスプレス航空
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
-
この日もアントン君のボロジープで湖岸の探検に出ます。
ボロ車ですが、相当タフです。
アントン君曰く
「85-90年代の日本車は頑丈で壊れなくて最高やで」
「最新の日本車より良いの?」
「あたり前やがな。今の車は全部コンピュータ制御やろ。簡単に修理できんがな。おまけに、衝突時には自車が壊れて相手への衝撃を減らすようにしとる」
なるほど、同じような意見は世界中の僻地でよく聞く話です。 -
一旦湖岸沿いを走ります。
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未舗装の峠を越えて更に奥地へ
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此処はアントン君曰く№1との事
つまり、手前の池は№1と呼び、隣が№2...と№5まであるそうです。 -
ヤクみたいな牛
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池の水面は氷結し、細かい氷が強烈な風に宙に舞います。
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ポカポカした陽気にみえますが、実際は風速30m以上の冷たい強風が絶えず吹き、立っているのもやっとこです。
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雲の流れが早い
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チベットやアンデスの氷河湖そっくり
此処が標高4000m以上の高地に見えます。 -
更にボロ車で道の無い大草原をドライブします。
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廃村に寄ります。
「此処も風が強く遮るモノがあらへん。環境が厳し過ぎて村を捨てて移住したわ」 -
水道なし
電気なし
当然TVなし
近くにコンビニもなし
ラーメン屋もなければピザ屋もない
流刑囚です -
なんと突然自動車が…
何をしに来たのでしょうか?
相手も車内から此方を注視しています。
何もない所で人に遭遇するのはちょっと怖い… -
廃村を見た後に、再び悪路を湖岸方面に走らせます。
-
岬のてっぺんで停車
-
イチオシ
おおっ
絶景です。
丁度雲の切れ目から斜光が降りたところ撮りました。 -
岬から足場の悪い場所を降りて奇岩を見に行きます。
-
此処も凄い豪風で吹き飛ばされそう。
がれ場の下は100m以上垂直の崖なので、母と妻を置いてアントン君と2人で降りました。
死ぬかと思った。 -
-
此処から眺める氷の模様が一番きれいでした。
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岬を挟んで反対側は入り江になっており、湖面で釣りをしている人が見えます。
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入り江の奥の建物は建設中のリゾートホテルとの事。
アントン君曰く
「中国資本でホテルや土地がドンドン買われてまんがな」
此処でもチャイナマネーは健在です。 -
「見てみよか?」
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建設中のホテルに面したビーチ?に到着しました。
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立ち退きにあった家かな?
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6時10分で時計の針が止まっています。
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勿論湖水は完全に凍結しています。
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人の気配は無く、幽霊ビーチみたいです。
寂しい気分をたっぷり味わって帰路につきます。 -
荒涼とした景色が延々と続きます。
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幹線道路に出て峠を越えます。
此処でもタルチョがはためいておりチベットのようです。 -
峠を越えると1本道の荒野
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途中のドライブインで昼食
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オームリ
バイカル湖でしか捕れない固有種の魚です。
ちょっと燻製ぎみで美味しい
マス科の仲間
ついついビールを頼んでしまいます。 -
ほろ酔いでイルクーツクを目指します。
ロードムービーみたい。 -
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途中で馬を連れた農夫を見かけ写真を撮らせて貰いました。
本当は、こういう写真がもっと撮りたかったのですが…
何しろ、馬や牛は居ても人の姿を見る事は皆無でした。 -
途中の村でチベット寺院を見たり
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沿道の白樺並木
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イルクーツク市郊外のチベット仏教徒の村
シベリアンスタイルの小さな家が建っています。 -
白樺並木に西日が当たり美しく映えます。
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ようやくイルクーツクの市内に入りました。
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一気に都会に戻ります
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イルクーツクで一番イケてる「130 Kvartal」
此処でお土産を買います。 -
バイカル沿岸では、殆ど人に会いませんでしたが、此処はお洒落な若者が沢山集まっており、一気に都会ムードに。
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妻と母が買物している間に、その辺をブラブラしてみます。
-
-
所々シベリア風の建物が立ち並び、フォトジニックな趣が見られます。
建物だけ撮るのはつまらないので、誰かがフレームに入るまで待ってみました。 -
かわいい赤ちゃんがいたので
「撮っていい?」
とお母さんに聞くと抱きかかえて3人一緒に…
まあいいか…
お母さん美人 -
「3人一緒に撮っていい?」
と尋ねましたが、恥ずかしがって「ニエット」と言われてしまい、綿菓子で顔を隠されてしまいました。
残念 -
此方は中望遠で
手を揚げて
「撮るよ!」
とゼスチャーすると笑ってくれました。
スパシーバ! -
この数日間、風景写真ばかり撮っており、少々食傷ぎみに。
ようやく自分らしい写真が撮れるかな?
と思った頃に夜のとばりが… -
アンガラ川に沈む夕日
-
今日の宿はアントン君の家にホームステイ
市内にあるアパートの一室です。 -
アントン君の一人娘のベリョースカちゃん
学校で習ってきたバレエを見せてくれました。
さすがロシア! -
アントン君の奥さんの手料理
ワラビのマリネ等珍しい食材も
チキンもローズマリーが効いて美味しかったです。
アルコールが無かったので、奥さんにスーパーの場所を聞いてゲット。
アントン君曰く
「俺はロシアで唯一酒を飲まない男だ」
ロシア正教からチベット仏教に信仰を変えてから禁酒になったそうです。 -
寝室に貼ってあったバイカル湖の地図
随分走ったようですが、実際には広大なバイカルの沿岸のほんの一部にすぎません。シベリア広大すぎ -
翌朝、アントン君のボロジープで空港に送って貰いました。
途中の空軍基地でソ連時代のミグ21を盗撮 -
空港到着
此処でアントン君とお別れします。
本当にお世話になりました。 -
国際線ターミナル
お客は十数名のみです。
往路で紛失した荷物は、当然というか当たり前に無く、尋ねたところ
片言の英語で
「バンコクに戻って確認しなさい」
との事。 -
無事チェックインを終えてバンコク行きの機体へバスで移動します。
「おお、この飛行機か?」
B29みたいな恰好良い機体に胸が躍りかけましたが実際にはいつものエアバス。 -
ここからバンコクまで直行で6.5時間です。
ワンワールド加盟のシベリア航空ですが、6.5時間のフライトで出た食事はバサバサの黒パンと煮豆とクラッカー3枚の囚人食。
アルコールの提供は無く、水か紅茶かオレンジの3種のみ。
勿論、機内エンタメは何もありませでした。
普段LCCに乗っているので、別に気になりませんが、まずくても良いので幼稚園のお弁当レベルの量は如何なものかと。
これが太平洋路線なら餓死します。 -
帰宅5日後
バンコクスワンナプーム空港から電話がありました
「くろへい様のスーツケースが見つかりましたので取りに来て下さい」
との事。
「シベリア航空の責任で我家まで配達してよ」
との要望には
「シベリア航空には宅配サービスはありません」
ここで喧嘩してもしょうがないので、空港に取りに行くとスーツケース発見。
妻のは北京で、おいらのは香港で見つかったそうです。
因みに、ロストバッグの為に購入した下着や洗面用具は、証明書がロシア語なのでダメとの事。
「国際線では英語の書類が国際規定となっており、ロシア語の書類を提出されても困ります」
「しょーがないじゃん、英語の書式が無いんだから」
まあ、委託のタイ航空の職員に言ってもアカンし仕方ないか…
因みに、北京で発見されたスーツケースには、アントン君へのお土産に買ったマンゴが10個入っていましたが、10日間以上の熟成により凄まじい事に…
まあ、望遠レンズとカメラも無事だったのでヨシとするか。 -
【まとめ】
今回も、相変わらず休暇が取れずに弾丸トラベルでシベリアまで行ってきました。
お蔭で、現地で諸々と迷っているヒマは無く、完全に現地の旅行会社のお世話になってしまいました。
結果的にはこれが大成功で、実際に現地では英語は通じず公的な移動手段も無く、まともな道は僅かなので、ある程度アクティブな移動を考慮すると個人で行ける場所は極めて僅かです。
勿論、ロシア語に堪能で事情も分かっているのなら別ですが、殆ど人家も無い場所なので、東南アジアや西欧を旅するようにはいきません。
使用カメラ
1.ニコンD750 28-120㎜F4.0
2.リコーGR 28㎜F2.8
現像/NEF-Raw-lightroom
当初は氷のクラックや氷柱を主題にした構成をイメージしていましたが、季節的に遅く主題となる被写体が見つけづらい環境でした。
ロストバッゲージにより、三脚や交換レンズも無いので標準ズーム1本と単焦点コンデジという中で撮ってきました。
かなり難しい環境でしたが、早春の雰囲気が伝わるように意識して撮ってみました。
費用
①航空券代金 29,729RUB/人
②ツアー代金 450EUR/人
③VISA手配料 7,000円
TOTAL 約112,490円(上①+②+③)
おわり
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この旅行記へのコメント (3)
-
- Yumegamorimoriさん 2018/11/14 22:42:54
- 素晴らしい写真ですね
- はじめまして、くろへいさん。
バイカル湖、イルクーツクの旅行記を拝見させていただきました。素晴らしい写真の数々、感動しました。 実は、私も来年の4月末から5月初めにバイカル湖の旅行を計画しておりますが、現地での案内などアントン君のような人は空港で手配したのですか? バイカル湖のスケールからどのように予定を計画したら良いのか見当がつきません。 ホテルも、イルクーツクでなくリストヴャンカで5泊する計画ですが、それでは島に行くことも日帰りで可能なのかよくわかりません。 よろしければ、こうするとよいとかありましたアドバイスをいただけますでしょうか?よろしくお願いいたします。現地では写真撮影を主と考えています。 同行者はロシア人のアマチュアカメラマンの人と同行します。しかし、その方はクリミア在住でバイカル湖は初めてなので2人で現在色々と検索しておりますが多くの情報が日本語では少ないように思うので。。。。
- くろへいさん からの返信 2018/11/16 18:05:41
- Re: 素晴らしい写真ですね
- はじめまして
ご連絡及びコメント頂きましてありがとうございます。
4月下旬からバイカル湖への旅行を計画されていらっしゃるそうで。
私が旅した4月中旬は、場所によっては氷が解けて氷紋が見れない場所もありました。そのため、アントン君はできるだけ北まで北上してホリオン島対岸付近を中心に廻って来ました。
リストヴャンカ周辺で氷紋が見れれば良いのですが、見れないとかなり北上しなければならないので、イルクーツク発のツアーを個人手配した方が良さそうですね。現地の情報は日本語は勿論、英語案内も極めて乏しくロシア語以外の情報は殆どありません。イルクーツク市内を離れると公共交通機関は勿論、すれ違う車も僅かなので車のチャーターは必至と思います。
諸々な絶景ポイントはありますが、幹線から離れた道を4WDでガンガン進むのでガイド無しでの運転はお勧めできません。
アントン君はヒゲ面で怖い顔をしており、冗談も通じずチョイと気難しい印象を持ちましたが、シベリア人気質の実直で凄く良い奴です。
本職は探検家なので、非常に頼りになる優れたガイドさんです。
英語もネイティブなのでロシア語のできない私には何かと頼りになりました。
従って、日程と何をしたいのか事前に明確に説明すれば、できる限りのアレンジを彼はしてくれると思っています。
写真撮影が目的との事ですが、殆ど人がいないので風景が主体になると思います。私の場合、交換レンズ3本をトランクにしまったままロストバッゲージに遭遇したので、標準ズーム1本で乗り切りました。
いつもは24-70㎜F2.8を装着しておりますが、今回は風景メインでF8まで絞る事を前提にしていたので24-120㎜F4にしましたが、結果的に正解。
ボケを使ったポートレートは無理ですが、風景なので、これで概ねカバーする事ができました。
トランクに入れた14-24㎜F2.8があれば、もっと表現ができたが残念でした。
広角は絶対にあった方が良いと思います。
★が綺麗なので、氷上に低い三脚を置いて20-24㎜くらいの画角で撮ると面白い写真が撮れそうですね。
風が強いので、少し頑丈な三脚を使うのをお勧めします。
以下はアントン君のHPです。
http://www.baikal-adventure.com/
以上、宜しくお願いします
- Yumegamorimoriさん からの返信 2018/11/16 22:58:54
- 詳細なアドバイスとても感謝いたします。
- ありがとうございます。
このような情報をいただき感謝いたします。
私、今年の1月よりカメラを始めてまだ本当に初心者なものでお恥ずかしいです。
カメラはD7200、AF-S NIKKOR 35mm f/1.4GとタムロンSP 24-70mm F/2.8の現在2本ですが旅行までには超広角レンズの購入を予定しています。
いつもはクリミアでちょこちょこ撮影しています。今年も年末年始に行くところです。毎年、4回ほどロシアクリミアに行っておりましたがアマチュアカメラマンと知り合ってからは良い写真を残したいと思い今年から始めたところです。
本来、この季節に行くのはベストシーズンではないですが事情によりそのタイミングになってしまいました。
現地では5泊を予定しており宿泊先もどこにしたら良いか検索中でした。
アドバイスからイルクーツクに滞在して行動した方が良さそうですね。
アントン君のサイトも友達に送ってコンタクトしてみようかと思っております。
私、読むことはロシア語は少々できるのですが会話は最低限より少し上ぐらいなのでいつもグーグル先生を頼りにして旅行しております。(恥ずかしい)
ぜひ、アントン君に氷紋を狙いたいとリクエストしてみたいと思っております。
その時の天候によるとは思いますが、チャレンジしてみます。
友達も、そのバイカルの写真でナショナルジオグラフィックロシアのコンテストに来年こそは賞を狙っていますので私も応援しておる状況です。
星とバイカル湖の構図のアイデアありがとうございます、参考にしてみます。
くろへいさんは結局イルクーツクに連泊しなかったのですね。
連泊するようなプランでは氷紋などのかなり北上しないといけないところにはたどり着けないということですね。
本当に参考になりました。
私がお礼できるものは何も持ってませんが、もしもクリミア半島に行かれる時がありましたら多くのアドバイスができると思いますので今後ともよろしくお願いいたします。
以上、宜しくお願い申し上げます。
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