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快晴の今日は、鈴鹿の鎌ヶ岳(1161m)に登ってきました。目的はイワウチワ、イワカガミ、アカヤシオなどの花と、ツツドリです。<br /> <br />花の時期は登山者が集中するので、駐車スペースを確保するのが大変なため、早朝に家を出ました。鈴鹿スカイラインにある登山者用駐車場は午前7時前にもかかわらず、すでに満車でした。仕方なく路肩に停めましたが、すぐ後にパトカーが巡回に来ましたが咎められずほっとしてそのまま駐車することにします。そこから湯の山温泉まで急な坂を下って鎌ヶ岳への「馬の背尾根ルート」の登山口がある三岳寺(さんがくじ)境内に向かいます。毎年この時期に同じルートを登っていて、地図を見なくても頭に入っているルートです。駐車した登山者たちのほとんど(9割以上)は隣の御在所岳に向かいます。わずかな登山者だけが鎌ヶ岳へ。<br /> <br />山岳雑誌の最新号でこのルートが紹介されたせいで、今日は登山者が多く見られます。例年は会う人もほとんどなく静かな山歩きができるルートです。オオルリ、キビタキが盛んにさえずっています。登るにつれてヤマガラ、シジュウカラ、ヒガラのさえずりが方々から聞こえます。ミツバツツジが満開ですが、肝心なアカヤシオはどうでしょうか。気にしながら汗を流し急な尾根を登っていきます。イワウチワがまだ全部は満開ではありませんが、咲いています。その後、イワカガミもちらほら咲いているのを見つけました。今冬は積雪が多かったようで、花が咲きだしてからまだ時間がたっていないようです。アカヤシオの花が散って落ちているのを散見するようになりました。落花の上を見上げると木に花を少し付けていました。完全には落花していないようです。この分ではもっと高いところに行けば満開のアカヤシオが見られそうで期待が膨らみます。<br /> <br />突然ツツドリの「ポポ、ポポ」の連続した声が大きく聞こえ、思わず「やったー」と叫んでしまいました。すると近くで今度は「ジュウイチー ジュウイチー ジュウイチー」とだんだん大きくなる声が。ジュウイチです。例年はもっと遅く渡ってくるのに、今年は4月末にやってきました。思わず儲けものです。カラ類のさえずりとトケン類の大声でとても賑やかです。サンショウクイも「ヒリヒリ」と飛んでいました。クロツグミらしき複雑なメロディーのさえずりも大きく聞こえますが、なかなか姿は見えません。居合わせた登山者たちにツツドリを説明するとその名前の由来に納得していましたが、ジュウイチはどうしてもそのように鳴いているとは思えないと言っていました。わたしにはジュウイチとはっきり聞こえますが。<br /> <br />頂上に近づくにつれてアカヤシオの花が見事になっていきます。ほとんど満開の状態で、今日登ってよかったと思いました。山ガールの4人組と知り合い、花の名前を教えてあげると、彼女たちはどれも聞くのも見るのも初めてで、その美しさに感心していました。もちろん彼女たちも劣らず美人ぞろいでした。<br /> <br />3時間で頂上に着きましたが、他のルートから登ってきた登山者で頂上は満員でした。やっと一人座る場所を見つけてランチです。気温が高く、頂上でも暑いくらいです。ヒオドシチョウが何頭か飛んでいました。例年この時期に満開の頂上のアカヤシオは今年はまだ固いつぼみです。食べ終わると、登山者が騒々しいので、さっそく下山です。<br /> <br />最短で下山できる武平峠ルートを考えましたが、「落石危険のため通行止め」になっていました。仕方なく、岩でごろごろで歩きにくい「長石谷(ながいしだに)ルート」を下ることにしました。谷を何度も渡り返す、滑りやすいルートです。今の時期はイワザクラやヤマルリソウが咲いています。道なき道を下って行きますとイワザクラの群生地がありました。たくさんのイワザクラがちょうど見ごろです。しかし、どういう訳か以前にはイワザクラと同じ場所にあって同じ時期に咲くヤマルリソウが見当たりません。花期がずれているのか、盗掘にあったのかは分かりませんが心配です。この谷沿いにはミソサザイがたくさん生息しています。大きな声で長いさえずりをしています。この谷沿いのルートはもうすぐヤマビルがたくさん発生して歩けなくなります。<br /> <br />全行程5時間半ぐらいかかりましたが、花と鳥で満足でした。暑かったのが大変でしたが。歩行数は17,000歩でした。<br /> <br /> <br /> <br />

アカヤシオとツツドリを求めて 鈴鹿の鎌ヶ岳へ

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2017/04/30 - 2017/04/30

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地酒大好きさん

快晴の今日は、鈴鹿の鎌ヶ岳(1161m)に登ってきました。目的はイワウチワ、イワカガミ、アカヤシオなどの花と、ツツドリです。

花の時期は登山者が集中するので、駐車スペースを確保するのが大変なため、早朝に家を出ました。鈴鹿スカイラインにある登山者用駐車場は午前7時前にもかかわらず、すでに満車でした。仕方なく路肩に停めましたが、すぐ後にパトカーが巡回に来ましたが咎められずほっとしてそのまま駐車することにします。そこから湯の山温泉まで急な坂を下って鎌ヶ岳への「馬の背尾根ルート」の登山口がある三岳寺(さんがくじ)境内に向かいます。毎年この時期に同じルートを登っていて、地図を見なくても頭に入っているルートです。駐車した登山者たちのほとんど(9割以上)は隣の御在所岳に向かいます。わずかな登山者だけが鎌ヶ岳へ。

山岳雑誌の最新号でこのルートが紹介されたせいで、今日は登山者が多く見られます。例年は会う人もほとんどなく静かな山歩きができるルートです。オオルリ、キビタキが盛んにさえずっています。登るにつれてヤマガラ、シジュウカラ、ヒガラのさえずりが方々から聞こえます。ミツバツツジが満開ですが、肝心なアカヤシオはどうでしょうか。気にしながら汗を流し急な尾根を登っていきます。イワウチワがまだ全部は満開ではありませんが、咲いています。その後、イワカガミもちらほら咲いているのを見つけました。今冬は積雪が多かったようで、花が咲きだしてからまだ時間がたっていないようです。アカヤシオの花が散って落ちているのを散見するようになりました。落花の上を見上げると木に花を少し付けていました。完全には落花していないようです。この分ではもっと高いところに行けば満開のアカヤシオが見られそうで期待が膨らみます。

突然ツツドリの「ポポ、ポポ」の連続した声が大きく聞こえ、思わず「やったー」と叫んでしまいました。すると近くで今度は「ジュウイチー ジュウイチー ジュウイチー」とだんだん大きくなる声が。ジュウイチです。例年はもっと遅く渡ってくるのに、今年は4月末にやってきました。思わず儲けものです。カラ類のさえずりとトケン類の大声でとても賑やかです。サンショウクイも「ヒリヒリ」と飛んでいました。クロツグミらしき複雑なメロディーのさえずりも大きく聞こえますが、なかなか姿は見えません。居合わせた登山者たちにツツドリを説明するとその名前の由来に納得していましたが、ジュウイチはどうしてもそのように鳴いているとは思えないと言っていました。わたしにはジュウイチとはっきり聞こえますが。

頂上に近づくにつれてアカヤシオの花が見事になっていきます。ほとんど満開の状態で、今日登ってよかったと思いました。山ガールの4人組と知り合い、花の名前を教えてあげると、彼女たちはどれも聞くのも見るのも初めてで、その美しさに感心していました。もちろん彼女たちも劣らず美人ぞろいでした。

3時間で頂上に着きましたが、他のルートから登ってきた登山者で頂上は満員でした。やっと一人座る場所を見つけてランチです。気温が高く、頂上でも暑いくらいです。ヒオドシチョウが何頭か飛んでいました。例年この時期に満開の頂上のアカヤシオは今年はまだ固いつぼみです。食べ終わると、登山者が騒々しいので、さっそく下山です。

最短で下山できる武平峠ルートを考えましたが、「落石危険のため通行止め」になっていました。仕方なく、岩でごろごろで歩きにくい「長石谷(ながいしだに)ルート」を下ることにしました。谷を何度も渡り返す、滑りやすいルートです。今の時期はイワザクラやヤマルリソウが咲いています。道なき道を下って行きますとイワザクラの群生地がありました。たくさんのイワザクラがちょうど見ごろです。しかし、どういう訳か以前にはイワザクラと同じ場所にあって同じ時期に咲くヤマルリソウが見当たりません。花期がずれているのか、盗掘にあったのかは分かりませんが心配です。この谷沿いにはミソサザイがたくさん生息しています。大きな声で長いさえずりをしています。この谷沿いのルートはもうすぐヤマビルがたくさん発生して歩けなくなります。

全行程5時間半ぐらいかかりましたが、花と鳥で満足でした。暑かったのが大変でしたが。歩行数は17,000歩でした。



旅行の満足度
5.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
1万円未満
交通手段
自家用車 徒歩
旅行の手配内容
個別手配

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  • 三重県の湯の山温泉にある三岳寺(さんがくじ)境内から、「馬の背尾根ルート」を登ります。毎年、この時期に歩いているルートです。<br /><br />山岳雑誌の最新号で紹介されたルートのため、多くの登山者に会いました。例年はほとんど他の登山者には会いませんでした。

    三重県の湯の山温泉にある三岳寺(さんがくじ)境内から、「馬の背尾根ルート」を登ります。毎年、この時期に歩いているルートです。

    山岳雑誌の最新号で紹介されたルートのため、多くの登山者に会いました。例年はほとんど他の登山者には会いませんでした。

  • 登り始めると、アカヤシオの花が散って地面に落ちていました。低地ではすでに花期が終わったようですが、高度を上げるにつれて花が見られます。

    登り始めると、アカヤシオの花が散って地面に落ちていました。低地ではすでに花期が終わったようですが、高度を上げるにつれて花が見られます。

  • 花が散っていたところを見上げるとまだ花が残っています。

    花が散っていたところを見上げるとまだ花が残っています。

  • 高度を上げるにつれて、花を付けたアカヤシオが多くなってきます。

    高度を上げるにつれて、花を付けたアカヤシオが多くなってきます。

  • アカヤシオに近づいて花を接写しました。ピンクがきれいです。空は真っ青ですし。

    アカヤシオに近づいて花を接写しました。ピンクがきれいです。空は真っ青ですし。

  • イワウチワの花がちらほら見られるようになりました。例年より積雪が多かったようで、花期が遅れています。

    イワウチワの花がちらほら見られるようになりました。例年より積雪が多かったようで、花期が遅れています。

  • イワカガミの花も咲き始めています。イワウチワと同じ仲間ですが、それより色が濃く、花弁に細かい切れ目が入っています。

    イワカガミの花も咲き始めています。イワウチワと同じ仲間ですが、それより色が濃く、花弁に細かい切れ目が入っています。

  • 途中で見た鎌ヶ岳頂上です。中央奥の尖った山がそれです。

    途中で見た鎌ヶ岳頂上です。中央奥の尖った山がそれです。

  • 赤く見えるのはミツバツツジで、淡いピンクの花がアカヤシオです。同時に咲いています。

    赤く見えるのはミツバツツジで、淡いピンクの花がアカヤシオです。同時に咲いています。

  • ハルリンドウも一カ所だけ広範囲に咲いていました。

    ハルリンドウも一カ所だけ広範囲に咲いていました。

  • ハルリンドウの花です。花びらが交互に長短になっています。初めて気が付きました。

    ハルリンドウの花です。花びらが交互に長短になっています。初めて気が付きました。

  • 白ハゲと言われる裸地で、岩が風化して崩れやすくなっています。左上から右下に地層が傾いているのが見えますか。硬い小石が右下がりに連なっているのが見える地層です。

    白ハゲと言われる裸地で、岩が風化して崩れやすくなっています。左上から右下に地層が傾いているのが見えますか。硬い小石が右下がりに連なっているのが見える地層です。

  • 高度をどんどん上げると満開のアカヤシオが見られるようになってきました。<br /><br />ツツドリやジュウイチのトケン類(カッコウの仲間)の大きな声がこだましてきます。

    高度をどんどん上げると満開のアカヤシオが見られるようになってきました。

    ツツドリやジュウイチのトケン類(カッコウの仲間)の大きな声がこだましてきます。

  • このように狭い尾根道なので「馬の背尾根」と呼ばれています。

    このように狭い尾根道なので「馬の背尾根」と呼ばれています。

  • 鎌ヶ岳の頂上が見えてきました。左のピークが頂上です。崩れそうな大岩を積み上げたような頂上です。大地震があれば、下を歩く登山者はぺしゃんこにつぶれてしまうでしょうね。<br /><br />もしそうなれば、救援隊は平地での救出作業が忙しく、ここまでは来てくれないでしょう。岩陰で命が助かっても、夜間は冷えるので凍死してしまうと思います。水も食料もないし。そう考えると、素早く通りすぎることにしました。

    鎌ヶ岳の頂上が見えてきました。左のピークが頂上です。崩れそうな大岩を積み上げたような頂上です。大地震があれば、下を歩く登山者はぺしゃんこにつぶれてしまうでしょうね。

    もしそうなれば、救援隊は平地での救出作業が忙しく、ここまでは来てくれないでしょう。岩陰で命が助かっても、夜間は冷えるので凍死してしまうと思います。水も食料もないし。そう考えると、素早く通りすぎることにしました。

  • ショウジョウバカマの花がまだ咲いています。下界では一か月以上前に咲き終わりました。

    ショウジョウバカマの花がまだ咲いています。下界では一か月以上前に咲き終わりました。

  • ショウジョウバカマの花です。

    ショウジョウバカマの花です。

  • 例年、今の時期には満開の頂上にあるアカヤシオはまだ固いつぼみです。

    例年、今の時期には満開の頂上にあるアカヤシオはまだ固いつぼみです。

  • 頂上はものすごい数の登山者で満員でした。その中を飛び回るチョウがいました。ヒオドシチョウです。<br />

    頂上はものすごい数の登山者で満員でした。その中を飛び回るチョウがいました。ヒオドシチョウです。

  • 一番短時間で登ったり下ったりできる武平峠(ぶへいとうげ)ルートは、落石の危険があるため、通行止めになっていました。

    一番短時間で登ったり下ったりできる武平峠(ぶへいとうげ)ルートは、落石の危険があるため、通行止めになっていました。

  • 下山は岩でごろごろの長石谷(ながいしだに)ルートを下ります。岩が濡れていると滑って危険なルートです。谷を何度も渡り返すことが必要で、滑れば谷に落ちます。<br /><br />夏にはヤマビルがたくさん発生して歩くことができません。

    下山は岩でごろごろの長石谷(ながいしだに)ルートを下ります。岩が濡れていると滑って危険なルートです。谷を何度も渡り返すことが必要で、滑れば谷に落ちます。

    夏にはヤマビルがたくさん発生して歩くことができません。

  • まだ残雪がありました。

    まだ残雪がありました。

  • この谷にも多くのショウジョウバカマが咲いていました。イワウチワもたくさん見ました。

    この谷にも多くのショウジョウバカマが咲いていました。イワウチワもたくさん見ました。

  • イワザクラの群生地にはたくさんの花が咲いていました。このルート上では有名な花です。

    イワザクラの群生地にはたくさんの花が咲いていました。このルート上では有名な花です。

  • イワザクラの接写です。

    イワザクラの接写です。

  • このように岩の上に咲く花のため、イワザクラと名付けられました。<br /><br />例年、この時期に同時に咲くヤマルリソウが今年はまったく見られませんでした。花期がずれたのか、盗掘にあったのか理由は不明です。<br /><br />これらの花がなければ、このルートは危険なだけで、歩くことはないでしょう。

    このように岩の上に咲く花のため、イワザクラと名付けられました。

    例年、この時期に同時に咲くヤマルリソウが今年はまったく見られませんでした。花期がずれたのか、盗掘にあったのか理由は不明です。

    これらの花がなければ、このルートは危険なだけで、歩くことはないでしょう。

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