2017/04/28 - 2017/04/28
101位(同エリア406件中)
ころたさん
我が町田版画美術館渾身の企画、「横尾忠則のHANGA JUNGLE」が始まった。横尾の生涯を通じた作品から250点という膨大な版画を展示している、まさに回顧展と言える美術展だ。最近どうも元気のない日本、覇気のない美術界に喝を入れるべく、齢80歳の大御所が一肌脱いでくれましたよ。まさに活きのよかった日本、元気だったアートをこれでもかと見せてくれている。
当時を知る人も知らない人も是非是非、町田版画美術館に来てみてよ。損はさせませんよ!
えっ、何?アバンギャルドだぁ? サイケだよサイケ!! (*_*;
http://hanga-museum.jp/exhibition/schedule/2017-333
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
PR
-
俺的には毎度お馴染みの町田版画美術館。町田駅から徒歩15分ほど、芹が谷公園の入口にある。
-
芹が谷公園は今は桜が終わってハナミズキの季節。
-
新緑がまぶしい公園の左手が版画美術館だ。
-
そこで4/22に始まったばかりの「横尾忠則展 HANGA JUNGLE」。横尾のデビュー直後の1960年代から現在までの版画をなんと250点! 見ごたえたっぷりだ。そして併催の「11人のポップ・アーティスト」もいい!
-
1Fの喫茶店も相乗りして「ざ・冷ZENZAI」。ポスターはサイケだが中身はただの冷やしぜんざいのような・・・(ダメ、ソウイウコトヲイッテハ)
-
兎にも角にも今回は力が入っている版画美術館。ポスターも気張ってたくさん作っています。
町田市立国際版画美術館 美術館・博物館
-
ほら、こんなことやったことないよ。何十回も来ている俺が言うんだから。
-
版画美術館はこじんまりした市立美術館だけど、版画に特化した面白い企画をたくさん打ち出している。
町田市立国際版画美術館 美術館・博物館
-
そして今回選んだのが「横尾忠則展」。展示作品のほとんどが版画美術館の所蔵品だってぇのに、かなり驚いた。いつの間に買いそろえたの?
-
そしてなんと今回の美術展は撮影OK! ちょっとぉ画期的じゃないですか、版画美術館さん! 大歓迎っすよ。
町田市立国際版画美術館 美術館・博物館
-
と言いつつ、既に作品を紹介している。これは初期の代表作の一つ「Blue Wonderland」と「Red Wonderland」。1973年だから横尾37歳の作品。
-
これもその当時の「タヒチの印象」という作品。横尾の版画はほとんどがシルクスクリーン。極彩色の風景や人体が見る者を異次元に誘ってくれる。
-
そしてお馴染みの「ターザンがやってくる」。どっちがお好み?俺は緑版だなぁ。
-
この後、横尾は「画家宣言」なるものをしたらしい。つまりイラストレーターとして名を成した自身を解体し、1から「画家」としての手法を勉強しなおしたという。1980年、横尾44の時だ。
-
確かのこの時期の作品は、それまでとは趣を異にしている。
-
展示室の左右の違いは一目瞭然だ。
でもその後、またイラストチックなサイケ調に帰依していくんだけどね。 -
ここで展示室の前にこんな看板が立てられ、カーテンで仕切られた部屋が出てくる。実は横尾の最初期の作品群だ。
-
それは春画。1968年からの数年間の作品だ。題名もズバリ「性風景」。まさにヒッピー文化の絶頂期だよね。日本でその最先端を歩いていた横尾が、セックスの開放を描いたのは自然の成り行き。
-
当時中学生の俺の目には触れることはなかったな。でもここまでアッケラカンと展示されると、いっそ気持ちいいけどな。
-
その延長か、横尾は1980年代後半から、肉体を中心に描き始める。特にお気に入りはリサ・ライオン。覚えていますよ、女性ボディビルの元祖!
横尾の荒々しい木版画が似合っている。 -
これらのコラージュのような作品もリサを扱ったもの。今見ても美しいよね。
-
あ~ここ、相変わらず照明がよくないなぁ。
-
1990年前後には、過去の名作をオマージュした作品が多い。いやパロディと言った方がいいかな。
-
パロディって別にバカにしているんじゃないよ。哀しく重く、の代わりに明るくケバくしているだけ。
-
ルーベンスもこうなっちゃう。
-
このオドロオドロしさは何? これが描かれたのは1990年、バブル絶頂期だが、既にその崩壊が始まっていた。そんな世の中の裏側を横尾は垣間見たのかも。横尾の作品はどこまでも時代を映しているよね。
-
町田市立国際版画美術館 美術館・博物館
-
これは初期の「Wonderland」を、1995年に再構築したもの。
-
あ~、このシリーズ好きだな。突き抜けた明るさとバカさ。原点回帰だよね。
町田市立国際版画美術館 美術館・博物館
-
左がThenで、右がNow。さて、何を意味しているのか??
-
-
1970年の少年マガジンの表紙! 何、横尾だったの? そんな事ないよね? それをモチーフに版画にしたって事ね?
-
これは横尾が浅丘ルリ子にインタビューして描いた妄想裸体画。1968年の平凡パンチに載ったんだと。もっと面白いのはその後、ルリ子がカメラマンになって横尾モデルのヌードを撮って週刊女性に載せたんだって。
昔のマスコミはシャレてるねぇ。 -
次のコーナーは横尾によるポスター集。真ん中は三島由紀夫の「薔薇刑」。雰囲気ある~!
-
-
これはヤクザ映画評論集のチラシみたいだよ。たぶん。
-
そこで行われた健さんと横尾の対談の風景。う~そそるね。
-
唐十郎率いる状況劇場のポスター。1967年はまさにヒッピー文化最盛期。唐も横尾もその首謀者だぁ。
-
アメリカの首謀者、ジョンとヨーコを呼んで、日比谷の野音でパーティ&デモが繰り広げられた時のチラシ。その登壇人物の凄いこと! 読めるかな?小田実、小中陽太郎、コシノジュンコ、下重暁子、寺山修司、野坂昭如、横尾忠則そして主催はジョン&ヨーコ!!
-
同じ年の「悩み果てない巨人国」の彼はニクソンだよね?
-
ずら~っと1965年から1970年のポスターが並ぶ。このコーナーが一番好きかも。
-
そしてそして2017年の横尾忠則、御年81歳の新作だぁ~!
すごい! -
81歳にしてこのオリジナリティ。このエネルギッシュな絵と色彩。もう凄いとしか言いようがない!脱帽!!
まさに圧倒的な250作品だ。 -
そして常設コーナーにもいいのが沢山あったよ。「11人のポップ・アーティスト」と題した所蔵作品展ではウォーホール,リキテンシュタイン,ウェッセルマン等が1960年代に描いた版画が展示してある。
-
ここではメル・ラモスのアメリカンなポスターが好きだな。ウェッセルマンのヌードもいいし、リキテンシュタインももちろんいい。こっちも横尾展と同時期開催だから、お見逃しなく!
-
6/18まで開催の HANGA JUNGLE 、激しくお勧めします!!
町田市立国際版画美術館 美術館・博物館
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったスポット
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
46