2008富山発・中国南方航空で行く大連（その3・満州時代の建造物・中山広場付近編）

2008/05/02 - 2008/05/07

　ノースウエスト航空ワールドパークス・マイルを利用して、大連に行ってきました。
　その3とその4では、大連に残っている満州時代の建造物をいっぱい写真に留めてきたので、中山広場（旧･大広場）～大連港付近の建物を中心に掲載していきます。
　中山広場は、大きな円状のロータリーの周りに当時の重要建築物が建てられ、いまでもほとんどが現役で利用されています。ロータリーの真ん中は公園になっており、昼は散策、夜は蹴羽（羽がついた蹴鞠）をする若者で賑わっていました。観光の時間がなくてもここだけは行っておきたいポイントです。

◆行程-------------------------------------------------------
5/2(金)
　【列車】急行能登 上野駅 23:33→(翌日着)
5/3(土･祝)
　【列車】→5:41 富山駅　
　【航空機】中国南方航空CZ614　富山TOY 12:20→14:10 大連DLC
　　★大連市内観光
　　■ホリデイインエクスプレス大連　泊
5/4(日)
　　★大連市内観光
　　■ホリデイインエクスプレス大連　泊
5/5(月･祝)
　　★大連市内観光
　　■ホリデイインエクスプレス大連　泊
5/6(月･祝)
　【航空機】中国南方航空CZ647　大連DLC 8:25→11:25 広島HIJ
　　★広島市内観光
　　■ドーミーイン広島 泊
5/7(水)
　　★宮島・広島市内観光
　【航空機】全日空NH682　広島HIJ 17:00→18:20 東京HND

◆行程-------------------------------------------------------
5/2(金)
　【列車】急行能登 上野駅 23:33→(翌日着)
5/3(土･祝)
　【列車】→5:41 富山駅　
　【航空機】中国南方航空CZ614　富山TOY 12:20→14:10 大連DLC
　　★大連市内観光
　　■ホリデイインエクスプレス大連　泊
5/4(日)
　　★大連市内観光
　　■ホリデイインエクスプレス大連　泊
5/5(月･祝)
　　★大連市内観光
　　■ホリデイインエクスプレス大連　泊
5/6(月･祝)
　【航空機】中国南方航空CZ647　大連DLC 8:25→11:25 広島HIJ
　　★広島市内観光
　　■ドーミーイン広島 泊
5/7(水)
　　★宮島・広島市内観光
　【航空機】全日空NH682　広島HIJ 17:00→18:20 東京HND

◆費用-------------------------------------------------------
【航空機】
　中国南方航空（CZ）TOY-DLC-HIJ　NWワールドパークス特典航空券
　　エコノミークラス
　　20,0000マイル/人＋TAX諸費1,390円

【ホテル】
　ホリデイインエクスプレス大連
　　1泊クイーン・ベストフレックス1室303CNY（約4,500円）税サ15%別

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2008富山発・中国南方航空で行く大連（その1・出発地富山編）
http://4travel.jp/travelogue/10905979

2008富山発・中国南方航空で行く大連（その2・大連グルメ＆マッサージ編）
http://4travel.jp/travelogue/10906533

2008富山発・中国南方航空で行く大連（その3・満州時代の建造物・中山広場付近編）
http://4travel.jp/travelogue/11214779

2008富山発・中国南方航空で行く大連（その4・満州時代の建造物・中山広場以外の地域編）
http://4travel.jp/travelogue/11214789

2008富山発・中国南方航空で行く大連（その5・到着地広島編）
http://4travel.jp/travelogue/11214791

エリア 大連(中国)

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 徒歩
• 航空会社: 中国南方航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

ホテルは、中山広場に近いホリデイイン・エクスプレス大連に宿泊しました。これから、中山広場周辺を歩いてみます。道路標識は訳分からなくなってる！

中山広場に到着！　満州時代は「大広場」と呼ばれていました。

中山広場 広場・公園

これから歴史的建造物を紹介していきます。
大連の歴史的建造物には、写真のように中国語の説明プレートが掲示されています。以後の建物紹介では、その説明文をテキストで表しました。ただし、文章は日本の漢字を用いています。

【旧関東逓信局】
大正9年（1920年）の竣工（※竣工年は諸説あり）で、現在は大連郵政局庁舎として利用されています。
【説明プレート】
大連市重点保護建築　MAINLY PRESERVED ARCHITECTURE IN DALIAN
大連郵政局弁公楼
　該建築建於1925年。日本侵占時期大連逓信局。和風欧美近代折衷主義建築風格。被列為大連市第一批重点保護建築物。
大連市人民政府
2002年1月

【旧関東逓信局】
建物前の近景です。人の出入りが少ないせいか、建物前はちょっと寂しく感じました。

【旧朝鮮銀行大連支店】
大正9年（1920年）の竣工で、日本統治時代の朝鮮における中央銀行の大連支店でした。現在は中国人民銀行大連市分行として利用されています。
写真は、中山広場から撮影したものです。
【説明プレート】
大連市重点保護建築　MAINLY PRESERVED ARCHITECTURE IN DALIAN
関東銀行旧址
　該建築建於1922年。日本侵占時期為日本朝鮮銀行大連支店。欧美近代古典主義建築風格。被列為大連市第一批重点保護建築物。
大連市人民政府
2002年1月

【旧朝鮮銀行大連支店】
近景からの撮影。ルネサンス様式が特徴です。

【旧大連警察署】
明治41年（1908年）の竣工で、中山広場沿いの近代建築物としては最も古い建物です。当時の大連警察署（竣工時は民政署）で、現在は用途不明ながら、シティバンクの支店が入居していました。
【説明プレート】
大連市重点保護建築　MAIMLY PRESERVED ARCHITECTURE IN DALIAN
※剥がされていたため記載内容不明

【旧大連警察署】
建物前の近景です。レンガ造りと時計台が特徴的。「本当に日本人が設計したの？」と思うぐらい異色の外観です。

【旧大連警察署】
中山広場からライトアップ時の様子です。

【旧大連ヤマトホテル】
大正3年（1914年）の竣工で、当時は南満州鉄道の直営ホテルとして建てられ、多くの迎賓を迎えるなどまさに旧満州の格式高い代表的なホテルとして存在していました。外観はルネサンス様式で、内装も風格があります。
戦後は経営こそ満鉄から経営が変わりましたが、いまも大連賓館という名のホテルとして立派に営業されております。
写真は、中山広場から撮影したものです。当時も今も重厚な趣という感じがします。

【旧大連ヤマトホテル】
ホテルの入口付近です。
なお、旧大連ヤマトホテル（大連賓館）には泊まれませんでしたが（なぜか予約できなかった）、館内にあるカフェを利用したので、このページの後半で紹介します。
【説明プレート】
大連市重点保護建築　MAIMLY PRESERVED ARCHITECTURE IN DALIAN
大連賓館
　該建築建於1914年。日本侵占時期為大和旅館。欧州文芸復興後期建築風格。被列為大連市第一批重点保護建築物。
大連市人民政府
2002年1月

【旧東洋拓殖大連支店】
昭和10年（1935年）の竣工で、戦後は中国共産党大連市委員会庁舎を経て、現在は中国交通銀行大連分行として使われています。
東洋拓殖とは、植民地事業を進めることを目的として設立された国策会社で、「東洋拓殖株式会社法」という法律により設立されたものです。
写真は、中山広場から撮影したものです。他の近代建築群とはちょっと時代が違うかな？という印象です。

【旧東洋拓殖大連支店】
写真は、建物前の近景です。中山広場に面している建物としては昭和10年竣工と比較的新しく、１階部分の連続したアーチ窓は、米商業建築の影響を受けているのだそうです。
【説明プレート】
大連市重点保護建築　MAINLY PRESERVED ARCHITECTURE IN DALIAN
中共大連市委旧址
　該建築建於1936年。日本侵占時期為東洋拓殖株式会社大連支店。西洋古典手法欧式建築。被列為大連市第一批重点保護建築物。
大連市人民政府
2002年1月

【旧中国銀行大連支店】
明治43年（1910年）の竣工で、1912年の中華民国設立前は、大清銀行として設立され、のちに中国銀行と改称されました。現在は中信銀行大連分行として使われています。
写真は、中山広場から撮影したものです。中央の尖塔屋根はフランスのマンサール屋根の様式を取り入れています。

【旧中国銀行大連支店】
建物前の近景です。
【説明プレート】
大連市重点保護建築　MAINLY PRESERVED ARCHITECTURE IN DALIAN
中国銀行旧址
　該建築建於1909年。日本侵占時期的中国銀行。近代欧美折衷主義建築風
格。被列為大連市第一批重点保護建築物。
大連市人民政府
2002年1月

【人民文化倶楽部】
写真のように、どことなく周辺の建物にもマッチした風格ある近代建築物のような気がしますが、ガイドブックではほとんど紹介されていません。どうやら竣工は1951年あたりだそうで、戦後の建物ということです。

【人民文化倶楽部】
建物の近景です。
【説明プレート】
大連市重点保護建築　MAINLY PRESERVED ARCHITECTURE IN DALIAN
※剥がされていたため記載内容不明

【旧横浜正金銀行大連支店】
明治42年（1909年）の竣工で、現在は中国銀行遼寧省分行として使われています。横浜正金（しょうきん）銀行は貿易金融、外国為替に特化した特殊銀行で、戦前は国際金融面で国を支えるなどしました。終戦時、GHQにより解体、精算されています。
写真は、中山広場から撮影したものです。中山広場の近代建築群の中ではもっとも印象的な風格で、後期ルネサンス様式、大連では珍しいバロック式ドームが特徴です。

【旧横浜正金銀行大連支店】
中山広場から撮影したライトアップ時の様子です。背後のビルの派手さもあわせて、自然体でないというか･･･何だか異質な感じがしました。
中山広場に面している建物の紹介はここまでです。
【説明プレート】
大連市重点保護建築　MAINLY PRESERVED ARCHITECTURE IN DALIAN
中国銀行遼寧省分行
　該建築建於1909年。日本侵占時期為横浜正金銀行大連支店。欧州文芸復興後期建築風格。被列為大連市第一批重点保護建築物。
大連市人民政府
2002年1月

【旧遼東ホテル】
続いて、中山広場に面していないけど、付近にある建物の紹介です。
私たちが宿泊したホリデイイン・エクスプレス大連の隣にあり、立地的にも便利なので宿泊しようか迷ったホテルです。
昭和5年（1930年）の竣工で、満州時代に遼東ホテルとして開業、いまでも大連飯店として営業を続けています。ただ、中に入ってみると薄暗く、本当に営業しているの？と思うくらい閑散としていました。

【旧交通銀行大連支店】
昭和5年（1930年）の竣工で、上海路沿いの旧遼東ホテル付近にあります。満州時代は交通銀行、現在は大連銀行の支店として使用されています。交通銀行は、日本統治時代の台湾に本店を置く銀行でした。
写真は、外観です。どのガイドブックにも載っておらず、たまたま見かけたものです。
【説明プレート】
大連市重点保護建築　MAINLY PRESERVED ARCHITECTURE IN DALIAN
交通銀行大連分行旧址
　建于1930年，欧式建築風格。中国第一代建築師庄俊設計。1952年至1995年為大連市工商連劦公場所。
大連市人民政府
2004年8月

【旧大連郵便局】
上海路、長江路の交差点、勝利橋（旧日本橋）前に位置しています。
【説明プレート】
大連市重点保護建築　MAINLY PRESERVED ARCHITECTURE IN DALIAN
勝利橋郵政局
　該建築建于1929年。日本侵占時期為大連郵便局新庁舎。西洋古典手法和風近代建築。被列為大連市第一批重点保護建築物。
大連市人民政府
2002年1月

【旧大連郵便局】
近景の写真です。

【旧満鉄大連医院】
旧満鉄大連医院は明治40年（1907年）に設立され、現存する建物は大正15年（1926年）竣工のようです。
写真は、医院の正面から撮影したものです。医院といっても規模は敷地が広く、研究機関も備える総合病院です。

【旧満鉄大連医院】
写真は、中山広場から解放路の向こうにある医院を撮影したものです。中山広場から見る医院の建物は堂々としており、インパクトを感じました。
（説明プレートは未確認）

【旧南満州鉄道本社】
ロシアが学校として建設中だったものを満鉄本社として明治41年（1908年）改修。以後、満州国発展の中核を担うようになります。現在は、大連の鉄道管理局として使用されています。
写真は、コの字型をした建物の、右側の近景です。

【旧南満州鉄道本社】
写真は、中庭付近から撮影したものです。
（説明プレートは未確認）

【旧満鉄図書館】
魯迅路を挟んだ、旧満鉄本社建物の向かいに位置しています。満鉄専用の図書館があったと言うことは、当時から相当な技術力だったのでしょう。建物の竣工年は不明でした。現在は、大連図書館魯迅路分館として使用されています。
上の写真は、魯迅路から撮影した近景です。
（説明プレートは未確認）

【世紀路の風景】
満鉄本社の付近には、満鉄関連の施設、新聞社などが点在していました。市電が通るの世紀路もまた、そのような建物があったらしいです。ガイドブックには特に記載がないため、現在の用途などは不明ですが、満州時代の建物に間違いありません。
写真は、当時を偲ばせる建物群を撮影したものです。残念ながら、建物だけ現存して廃墟となっているものも少なくありません。

【旧大連ヤマトホテル】
予約が入らなくて（改装休業中？宿泊営業の雰囲気はなかったです）、宿泊はできなかったのですが、それでも中に入ってみたい！ということで、営業していたカフェに行くことにしました。
写真は、エントランスです。車止めからメインのドアまで、赤絨毯が敷かれています。

【旧大連ヤマトホテル】
エントランスホールは天井が非常に高く、大きなシャンデリアが室内を静かに照らしています。床、壁面などは大理石で施されているのでしょう。
この写真の後ろ手にフロントデスクがあります。

【旧大連ヤマトホテル】
メインドア。ここから入館してきました。

【旧大連ヤマトホテル】
では、エントランスホールから２階にあるカフェに階段で上がりましょう。階段の手すり、絨毯、腰壁など、どれをとっても雰囲気が出ているのですが、これらは当時のものなのか、改修された後のものなのか、わかりません･･･。

【旧大連ヤマトホテル】
２階に上がりました。写真は、カフェの入口です。立て看板には日本語の案内もあります。カフェのスタッフは日本語ができる人が多かったし、おそらく現地の日本人も多く利用しているのでしょう。

【旧大連ヤマトホテル】
２階フロア案内図です。部屋や廊下の配置がわかります。２階には客室がないようで、おそらく事務所として利用しているものと思われます。

【旧大連ヤマトホテル】
カフェに入ると、すぐにウェイトレスさんがやってきて、席に通してくれました。カウンター席以外はすべてソファ席で、高級喫茶店の感じがしました。
写真は、自分たちが座ったソファ席からカウンター方向を撮影したものです。

【旧大連ヤマトホテル】
ソファ席の窓から外を眺めてみます。縦長の開口部は扉になっており、興味深く外を覗いてみると、ウェイトレスさんが扉を開けてくれました。扉の向こうにはバルコニーがあり、外に出ることができます。

【旧大連ヤマトホテル】
バルコニーに出てみました。ここから中山広場が一望できます。当時との眺めはどのように変わっているのでしょうか･･･。

【旧大連ヤマトホテル】
注文した飲み物です。飲み物が何かは正直なんでもよくて、ここを利用できてことに満足。当時と改装後でこのカフェがどう変わったのか知りませんが、当時の人たちもこうやってコーヒーを飲んでいたのかなあ、と思うだけでもよかったです。
注文したアイスカフェラテ、値段は1杯40元（約600円）。旧ヤマトホテルの施設を利用する目的なら気にならない値段ですが、コーヒーの値段だけでみれば、中国の物価からするとかなり高い値段です。このコーヒー10杯でこのホテルに1泊できます（！）。

（その3終わり。その4・満州時代の建造物・中山広場以外の地域編へ）
http://4travel.jp/travelogue/11214789