南イタリア・シチリア島を巡る---モンレアーレとパレルモ街歩き

2017/01/16 - 2017/01/25

エルコラーノ遺跡やピアッツァ・アルメリーナのカサーレの別荘遺跡等を巡る、H交通社の１０日間ツアーにて、冬の南イタリア・シチリア島を巡ってきました。
コース日程は下記。
１月１６日　成田発→ミラノ経由でローマ着
１月１７日　ローマ→エルコラーノ遺跡→ナポリ港からパレルモへ。
　　　　　　フェリー泊
■１月１８日　パレルモ着→モンレアーレ観光→パレルモ観光パレルモ泊
１月１９日　パレルモ→ピアッツァ・アルメリーナ→カサーレの別荘遺跡
　　　　　　→カルタジローネ観光→タオルミーナ　泊
１月２０日　タオルミーナ観光→シラクーサ観光→タオルミーナ泊
１月２１日　タオルミーナ→メッシーナ→フェリー→アルベロベッロ泊
１月２２日　アルベロベッロ観光→マテーラ観光→ナポリ泊
１月２３日　ナポリ→アマルフィ観光→ナポリ泊
１月２４日　ナポリ→ローマからミラノ経由
１月２５日　成田

この旅行記は、１月１８日、主としてモンレアーレ観光とパレルモ街歩きを掲載します。
表紙の写真は、モンレアーレの大聖堂祭壇のモザイク。

エリア パレルモ(イタリア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.0

１月１８日　
６時３０分　フェリーにてナポリから１晩かけて、シチリア島のパレルモに到着。
朝食はフェリー内のレストランで頂きます。

８時　同じフェリーで運ばれてきたバスにてパレルモ観光に出ます。
マッシモ劇場前の街燈・・・アール・ヌーヴォー風で、いい感じに点灯されていました。

簡単な市内観光の後、山を上ってモンレアーレの街に向かいます。

駐車場から大聖堂に通じている参道。

シーズンオフのこの時期、閑散としています。

お土産屋さんの壁に、シチリア島のシンボル、三本足を持つ顔のトリナクリアが飾られています。

大聖堂前の広場に来ました。
この大聖堂は、１１７４年～１１８２年に建てられ、イスラム、ビザンチン、ロマネスクを融合したモザイク芸術が特徴です。

大聖堂の中に入ります。

アーチで支えられた壁面一杯に広がる鮮やかな色のモザイク絵に圧倒されます。

壁面に広がるモザイクの絵は、聖書に基づく挿話が描かれており、こちらはノアの方舟を描いたもの。

アーチの壁を支える柱は、アカンサスの葉が彫られた装飾的な柱頭を持つコリント式の豪華な柱です。

正面中央の祭壇上の丸天井には巨大なキリストの上半身像が、その下には聖母子座像が描かれています。

床のモザイクも独特のデザインです。

キリスト像のズーム。

どこから見ても、キリストの目は見上げる人の目を見つめている・・・・のです。

祭壇に近い場所から巨大なキリストを見上げています。
まばゆいばかりの黄金のモザイクで装飾されています。う～ん、相当なお金と労力が注がれたのでしょう。

キリストの目は、やっぱりこちらに注がれている・・・・でしょう。

大聖堂の天井。

装飾された木製で組まれています。

大聖堂前の広場から見上げるカブート山。

山の斜面にモンレアーレの街が広がっています。

街歩きもできたらいいのですが、今回はツアーなので見上げるだけで山を下ります。

山の斜面にサボテンやレモン、夏ミカンの木々が植えられており、それぞれの木に実が付いています。シチリアの冬は暖かいのかなぁ～。

１２時　午前の観光を終え、ホテルにチェックイン。午後はフリーとなります。

アグリジェント観光のオプションが用意されていますが、そこは既に訪れているのでスルーして、パレルモ市内の街歩きをします。パレルモの街も来ていますが、街を素通りした程度でした。

ホテルからタクシーにて、マッシモ劇場前の広場に来ました。街歩きはここからスタートです。

広場から１０分ほど歩いて、クアットロ・カンティ(四つ辻)に来ました。

十字路に面した建て物の角の壁面に３段に渡って装飾が施され、像が建っています。

四つ辻から直ぐのプレトーリア広場に来ました。

裸体の彫刻像が噴水の周りに何体も置かれています。でも彫刻像全体が囲われていて少し残念。

プレトーリア広場の裏手にあるサンタ・カテリーナ教会。

○球の歩き方のガイドブックに掲載されていませんが、教会から出てきた観光客の方が素晴らしい教会だ・・・・と言うので入って見ます(３ユーロ)。

中に入ってびっくり・・・バロック様式で装飾されている豪華な造りに感動します。

天井を見上げれば鮮やかなフレスコ画で埋め尽くされています。

ドームの天井画。

周囲の壁面は漆喰細工で飾られています。

窓に何故か面格子が取り付けられています。綺麗に装飾された壁面なのにねぇ～。

ガイドブック等にあまり紹介されていない外観が地味な教会ですが、中は一見の価値があります。

サンタ・カテリーナ教会に広場を挟んで建つマルトラーナ教会。

鐘楼の下の入口から中に入ります(２ユーロ)。

天井一杯に絢爛豪華なモザイク画が飛び込んできます。

聖母マリアのもとで亀のようになって土下座する提督のキンピカのモザイク画は見もの。

大理石で装飾された主祭壇。その背後は聖母被昇天が描かれた祭壇画。

アラブ式幾何学模様のモザイク床。

サンタ・カテリーナ教会前の広場。

客待ちの馬車など止まっていて、この付近はパレルモの観光スポットです。
赤いドームがあるのはサン・カタルド教会。

広場と道路を隔てて大学の法学部の建て物があります。学生らに交じって玄関から入ると、中にこんな立派な中庭がありました。古い市街地かと思いきや、環境が整っているようです。

四つ辻に戻って、この通りを歩いてパレルモ大聖堂(カテドラーレ)に向かいます。

パレルモ大聖堂に来ました。四つ辻から１０分ほど。鐘楼にある時計は１３時。正確に時を刻んでいます。

大聖堂の入口。

幾何学模様や唐草模様など随所にイスラムの影響が見られるファサードです。

中は非常にシンプル。
１１８４年の創建で、その後に大幅な改築工事がなされています。

内陣の右側にある銀製の祭壇。
聖ロザリアの礼拝堂で、奥に聖人の骨が入っています(受付のお姉さんの話)。
お姉さんに、宝物庫と大聖堂の屋上に上がりたいが・・と訪ねると、残念なことにこの日はクローズとの返事。大聖堂の見所はこの祭壇です・・・現在は質素に見える教会ですが、創建当時は豪華でしたのヨ・・・と教えてもらいました。

大聖堂の隣は大司教館。通りを隔ててアーチで繋がっています。

大聖堂からノルマン王宮に向かう通り。
正面にノルマン王宮に隣接するヌォーヴァ門が見えています。

通りの左側はヴィットリア広場。

ヴィットリア広場の中に、屋根のついた建物があるので覗いてみます。

かすれた看板によれば、ローマ時代の別荘跡でモザイク床が見られます(無料)。

広場を抜けてヌオーヴァ門に来ました。

１５８３年の創建で、ルネッサンス・アラブ・ノルマン混合様式の建物。

広場側からノルマン王宮正面を見ています。

このノルマン王宮は、９世紀にアラブ人が建築した城を、１２世紀にノルマン王達が拡大強化して、要塞化するとともに王宮としたもの。

現在はシチリア州議会がおかれています。

ノルマン王宮。

パラティーナ礼拝堂への入口は、この建て物の裏手にあります。

手荷物検査を受けてノルマン王宮に入ります(博物館込み１０ユーロ)。

はじめに階段を下って博物館に入ります。
この博物館は、主としてシチリア周辺の海底から引き揚げた古代の遺物が展示されていました。写真はギリシア時代からオリーブ・オイルやワイン、その他の必需品を運搬・保存するためのアンフォラ。
エルコラーノ遺跡の居酒屋でも展示されていました。

ノルマン王宮の中庭。

大階段を上って２階の回廊に出ます。左手のドアがパラティーナ礼拝堂への入口。

回廊の壁面には、狩りの様子などを描いたモザイク画が見られます。

中に入ります。

正面祭壇の壁面やクーポラ。。。金色のモザイクで埋め尽くされています。モンレアーレの大聖堂を見た後なので、一回り小さい感じですけど。。。豪華であることには負けません。

礼拝堂のほとんどの壁面が黄金に輝くモザイクで彩られています。
当時の王室の富と権力の象徴としての建物なのでしょう。

「聖ペテロと聖パウロを従えた王座のキリスト」と呼ばれているモザイク画。入口左手の壁面の上方にあります。

床はアラブ式幾何学模様のモザイクが連なります。

１７時　街歩きの後、遅いランチ兼夕食をとって、タクシーにてホテルに戻ります。

パレルモでの宿泊は、ASTORIA PALACE HOTEL。市内中心のマッシモ劇場前からタクシーで１５ユーロ。

ホテルのバルコニーからパルレモの港が見えています。

豪華な教会ばかりを巡った街歩きでしたが、太古の昔から様々な民族がシチリアを征服し、それぞれが独自の文化を残して去っていった形跡が見られ、栄枯盛衰の歴史を感じることができました。

南イタリア・シチリア島を巡る---カサーレの別荘遺跡・カルタジローネ編につづく。

この旅行記へのコメント （4）

• mistralさん 2018/05/18 18:07:29

  シチリア。

  youさん
  
  mistralと申します。
  巡礼道の旅行記にたくさん、投票いただきまして
  ありがとうございました。
  シチリアの旅行記にお邪魔しました。
  今年、冬に訪問したばかりの地だったものですから。
  行くまでは楽観的に思っていたのですが
  現地を旅してみて、シチリア、恐るべし！と
  思った次第です。
  youさんの行かれましたモンレアーレ、
  すぐそばまで行きながら、あえなく断念。
  素晴らしいモザイクに埋め尽くされた内部を
  拝見できて良かったです。
  一度行ってみて、もっともっと訪問したい所が
  増えました。
  今後ともどうぞよろしくお願い致します。
  
  mistral

  youさん からの返信 2018/05/18 22:46:44

  RE: シチリア。

  mistralさん
  
  こんばんは。こちらこそ、コメントと投票有難うございます。
  モンレアーレの大聖堂、金ぴかのモザイクは、本当に圧倒されました。内部を訪れた気分を味わっていただけたみたいで嬉しいです。
  
  実は、来週からmistralさんが歩かれたと同じ、サンティアゴ巡礼路のラスト１００Kmを歩く１５日間のツアーに参加します。
  予定ではサリアから、１日１０〜１５Km、９日間歩いて大聖堂まで辿り着くことになっていますが、果たして体力が続くかしらと不安なんですが、mistralさんの旅行記を拝見させていただき、巡礼路周辺の様子が良く分かり、何となく歩けそうな・・・元気を頂きました。
  有難うございました。
  
  これからもどうぞ宜しくお願いします。
  
  you
  
  

  mistralさん からの返信 2018/05/19 18:13:44

  RE: RE: シチリア。

  youさん
  
  こんにちは。
  お返事をありがとうございました。
  >
  > 実は、来週からmistralさんが歩かれたと同じ、サンティアゴ巡礼路のラスト１００Kmを歩く１５日間のツアーに参加します。
  
  そうだったんですね。
  もう間近となりましたね。
  準備万端整ったころでしょうか？
  
  > 予定ではサリアから、１日１０〜１５Km、９日間歩いて大聖堂まで辿り着くことになっていますが、果たして体力が続くかしらと不安なんですが、mistralさんの旅行記を拝見させていただき、巡礼路周辺の様子が良く分かり、何となく歩けそうな・・・元気を頂きました。
  > 有難うございました。
  >
  旅立つまでは心配が一杯ありましたが
  歩き出したら、あとは一歩一歩前へ進むだけ、
  それもグループの皆さんと共に歩く、と言った空気もあって
  なんとか歩き通すことができました。
  
  楽しんで巡礼道を歩いていらしてください。
  
  mistral

  youさん からの返信 2018/05/19 23:21:41

  RE: RE: RE: シチリア。

  mistralさん
  
  ご丁寧にご返信有難うございます。
  ハイ、サンティアゴ巡礼路歩きのツアーは、いつもの観光旅行とは違いますので、緊張したり、ワクワクしたりと、ただ今、子供のころの遠足前日の感触と同じ気分を味わっております。
  
  幸いに、巡礼路歩きの大先輩mistralさんから有益なお言葉を頂きましたので、楽しんで歩いて参ります。１００Km歩き終えた暁には、旅行記アップするとともに、mistralさんにお知らせ致します。
  
  you