2008/05/12 - 2008/05/25
52位(同エリア93件中)
Hiro Kayさん
- Hiro KayさんTOP
- 旅行記55冊
- クチコミ26件
- Q&A回答3件
- 105,921アクセス
- フォロワー25人
2008年に友人の映画制作に参加。メイキング班ということで、かなり自由に長期間パレスチナとイスラエルを動き周りました。映画の名前は「ピンクスバル」。
http://www.pinksubaru.jp/
4月19日から6月の頭まで滞在していました。
メインのロケ地は、イスラエル側にあるタイべという町。(ビールで有名な西岸の町とは違います)アラブ人の多いトライアングルというエリアです。
https://en.wikipedia.org/wiki/Triangle_(Israel)
映画のロケ地は、主にイスラエルのタイべとテルアビブ、そして、この西岸にあるトルカレムです。撮影クルーの半分くらいは、イスラエル国籍のユダヤ人だったので、西岸のパレスチナ自治政府が管轄するA地区とイスラエルと共同管理するB地区には、基本入りたがりません。(チェックポイントの注意書きに書いており、自己責任をとりなさいみたいなことが書かれている)イスラエル国籍のアラブ人たちは、どっちも行けるんですが。なので、撮影隊は、微妙にクル―が変わったりして、この地域の複雑さを体験しました。日本人は、どこでもいけるので、ロケハンに数日、撮影に数日トルカレムとその近郊を回りました。普通、観光では行くことのないトルカレムとその周辺を紹介します。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- その他
- 交通手段
- レンタカー タクシー 徒歩
PR
-
タイべからトルカレムは、目と鼻の先。しかし、車で行くとなると、タイべ北にある西岸に入る(グリーンラインを越える)大きなチェックポイントを抜けて、入植地などを横目にしながらナブルス方面へ向かわないといくことができません。そうすると57号線という幹線道路にぶつかるので、そこを左に曲がります。すると、そのすぐ先にB地区(イスラエルとパレスチナの共同管理)に入るチェックポイントがあり、そこを抜ければ、市内で車でいくことができます。ただ、このチェックポイントは、なんかしら理由をつけて閉鎖することがあるそうです。これは、そのときの様子。でも、このときは、運よく10分くらい待ったら動き出したので、一同ほっとしました。撮影の日だったと思います。軍用車が通過するのを待っていたようでした。きっとまたパレスチナで嫌がらせでもしていたんでしょう。
-
これは、ロケハンの時の写真。同じチェックポイントをパレスチナ側から。
-
普通、チェックポイントは、撮ってはいけないと言われてたんだけど、撮っていい?と聞いたら、おう!撮れ撮れ!ってことで、意味もなく電話連絡のポーズまでしてくれました。この人達は、アラビア語が出来るイスラエルの兵隊さんでした。(普通ユダヤ人は、国の言語としているアラビア語を話さない)タイべのスタッフが聞いたところ、彼らはチェルケス人だそうで、だからアラビア語が出来るのだそうです。
-
その57号線のトルカレムとナブルスを結ぶ道。まあまあ、しっかりした道路です。市街地にでるとバンプがありますが。タイべ近辺は、あまり緑がみられないのですが、このあたりは、山合いということもあってか、緑が豊かになってきます。
-
パレスチナは、緑なんだ!と初めて入った時に感動しました。
-
道路は、ODAとかで整備されてるようで。この道路は、アメリカの支援でつくられましたという看板。
-
途中、いくつか街があり、そのいくつかは難民キャンプだったりするようです。とはいえ、普通の家の密集地にしか見えないですけどね。
-
トルカレム市です。どこかの廃墟のビルの4,5階くらいから撮影させてもらっています。映画「ピンクスバル」は、トルカレム市の協力のもと撮影しているので、市役所の方が色々と案内してくれています。
-
目抜き通り。車でここまで来るとタイベから3、40分くらいかかりました。でも、B地区に入るチェックポイントを無視して入れる場所があります。その場所については、最後に書きます。
-
パラソルがある所は市場です。金曜だと、お店はほぼ全部しまっていて、このパラソルもなくなります。
-
市場の様子。平日の混雑の中、一般人を巻き込んでゲリラ的に撮影してました。
-
物価がイスラエルに比べてモノが安い。本当かどうか知りませんが、パレスチナ側はすべてオーガニックだから美味しいと、タイべのアラブ人が言ってました。なので、タイべから買い物に来るアラブ人がたくさんいるとのこと。
-
とにかくスークの野菜は新鮮に見える。イスラエルと違って、農薬を使ってないからだという。茄子がイスラエルで見るものよりさらに太っているのが印象的だった。ピーマン系の色彩も強烈。
-
-
-
-
やはり、アラファトは英雄?
-
なんか笑顔がパレスチナに入ると素朴なんだよね。タイベは、もっと悪ガキ感がある。町の治安の問題かな。この町には、大学もあるし。
-
女性は、ヘジャブをかぶり、写真にも撮られたがらない。このへんもタイべのアラブ人と全然違う。
-
女学生!
-
結構たくさん見た。
-
ヘジャブ屋さん。
-
顔マネキンが印象的。
-
ウルトラマンとスーパーマンの2ショットもなかなかみない。これゾフィー?
-
女性ものの服屋が並ぶ通り。ここにウェディングドレスとかのお店が並んでいて、その中の一つが映画の舞台になった。
-
多分、この右手の店。
-
金曜日の閑散とした様子。
-
金曜は、お店もパン屋と飯屋が一軒づつやってるだけだった。
-
こちらは、初めてパレスチナに来た時に入ったお店。タイベで散々食べてるけど、やはり、西岸で西岸ならではのものを食べたいと思い、期待して入ったけど。。。
-
お店に色々並んでますが、タイベにもあるようなケバブ屋でした。。。
-
いつも食べてるケバブとフムスなどのものしかなかった。。。いや美味しいけどさ。ちょっと別のものを期待しすぎました。
-
平日は、チキンライスがあって、この日はとても満足なのでした。
-
これは、撮影のとき。パレスチナの警察が協力してくれました。
-
ものすごく頼もしいタイベとトルカレムのアラブ人たち。
-
監督、記念写真。監督もスタッフもこのシーンの撮影は、大満足でした。
-
トルカレム以外の西岸での撮影は、数カ所必要としていました。それをアレンジするために、ロケハンのとき色々な家を訪ねました。
-
日本人組は、意味もなく人の家でコーヒーを飲む。アラブ人たちは、ながながと何かの話をしている。仲間のプロダクションの人は、私たちが飽きている様子を見て、アラブ人のやり方だからしょうがないみたいなことを言って、我慢してねと。昔の日本もこういう感じだったのかなあ。
-
今、思えば、贅沢な時間だ。こういうのも食べ放題だし。でも、映画を作るために時間がどんどんなくなっていく感覚の方が大きかったんじゃないかなあ。
-
何軒か渡り歩いて、訪れた最後の場所は、トルカレム県の山の上。遠く地中海まで見ることができる。
-
アラールという村。そこにあるのは、日本の水道事業。
-
これがその水道塔です。以前は、感謝の気持ちを表すために手作りの日本の国旗がはためいていたとか。
-
今度は、水道塔下の家にお邪魔。
-
ここが管理している人の家のようでした。
-
家族がたくさんいて、当然、子供達がたくさんいる。日本人に興味津々。
-
お茶タイム。これだけ大勢いると、話も長い。。。長い前置きが続き、なかなか話しの核に入っていかない。実際、始めは家が古くてどうとか、自分の家族がどうとかの話しが延々と続く。
-
暇な日本人たちは、家や近所の子供たちと写真大会。
-
-
-
-
-
-
映画のワンシーン。主人公が、水道塔に登っている様子です。
-
なので、塔の上にも登らせてもらいました。地中海が見えます。でも、ここに住む人たちが、イスラエルに行くための許可は、とても大変で簡単に行くことができません。
-
そんなことを考えながら眺める景色は、とても切ないです。
-
-
撮影する私。
-
撮影中は、さっきの子供達が眺めています。
-
パレスチナの旗がとても綺麗に見えました。
-
-
-
-
撮影は、日が落ちるまで続きました。地中海に日が沈みます。
-
こちらは、日にちが遡って、アラール近郊のロケハン。現地のコーディネーターを引き連れ、パレスチナの車のジャンクヤードへ。
-
映画を見るとわかりますが、タイべで盗んだスバルの車は、イスラエルで分解され、こうした車のジャンクヤードで組み立てられると言ってました。
-
写真はないですが、ジャンクヤードの家は豪邸。多分、いままで一番でした。
-
結局、のちにそのジャンクヤードで撮影。この日のケータリングは、ラムの丸焼き2匹をスタッフみんなでいただく。
-
パレスチナの心意気を見せたいと、ケータリングを頑張ったようです。
-
こちらは、また別日のトルカレム県。協力してくれたトルカレム市の役所の方に会う。アティールという村。彼の家がナクバ(1948年)以前からのもので、昔は今のイスラエル側にある土地ももっていて農園などをやっていたとか、トルカレム県がナクバによって分断されている話しだとか、(トルカレム県はかつて海まで続いていた。タイベもかつてはトルカレム県)パレスチナの歴史を色々教わる。他にも家にメルカバ戦車が入ってきて、子供がいるのになんてことするんだと文句を言った話しとか、自治区であるにも関わらず奴らは好き放題に入ってこれる話しとか、大変そうな話しを色々聞く。
-
そんな話を長々と聞いた3時間後やっと昼食。そのころには、相当空腹。ランチは、タイベで食べたことのある料理だが、味付けは多少濃い目な気がした。
-
どこの家もパレスチナの家庭では、色々なハーブや野菜などを育てているとのこと。これは自給自足しないと、いつ戦争がおこって買物出来なくなるか分からないからだろう。なので、この家もとにかく色々なものがあって、食べ物の話しになると常に、実物が裏庭からやってくるのが面白かった。なんとサフランまで栽培しているのには驚いた。買うと高いから作っていると言っていた。他にもサフランもどきのハーブもあるとか。
-
他にもパレスチナは、タバコの税金がイスラエルより安いので、帰る前にみんなタバコを買って帰る。俺は、パレスチナで作っているローズウォーター味のお菓子を買う。やたら安かったので(駄菓子系っぽい)数箱買って帰ったのだが、今回向こうに忘れてきてしまった。味は、結構気に入っていただけに残念。
-
ロケ帰りのチェックポイント。トルカレム最後の撮影の日じゃないかな。
-
チェックポイントでは、微妙に時間をとられた。でも、この日は、すでに何度も行き来していたので、そんなに緊張感はない。日本人がいるのが分かり、寿司の話しとかしてきて、巻き寿司がどうのとか。写真も平気で撮ってる。初日は、カメラ隠して!とか言ってたのに。
-
さて、こちらは、チェックポイント近くの人の家の敷地。B地区にあたるエリアなんですが、入植地へ続くC地区の幹線道路から歩いていくと、チェックポイントなしで入ることができるんです。(タクシーで道路の脇にとめて、歩いて入る)
-
少し歩くと、タクシー乗り場。
-
タイベの人たちは、トルカレムの農産物などを買いに、この人の家の敷地を抜けて、タクシーでトルカレム市へ行きます。
-
撮影の日、パレスチナ自治区内にもかかわらず、ユダヤ人の役者さんもここまでは付き合ってくれました。皆さん、感慨にふけっていました。昔は、ユダヤ人たちも買い出しに西岸に行っていたのだそうです。そのあたりの話も映画では、描かれています。
-
ロケハンも含めて、何度も行った場所なので、このあたりの子供達とは、顔馴染みになりました。
-
-
-
-
撮影があるといつも人だかり。
-
トルカレムは、パレスチナ・イスラエルに2ヶ月半の滞在の中で、最もあたたかく楽しい思い出が詰まっています。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
その他の都市(イスラエル) の人気ホテル
イスラエルで使うWi-Fiはレンタルしましたか?
フォートラベル GLOBAL WiFiなら
イスラエル最安
538円/日~
- 空港で受取・返却可能
- お得なポイントがたまる
0
83