回天の島～大津島～

2016/08/13 - 2016/08/13

この時期だからと云うわけではないのですが

回天の訓練基地があった大津島に行ってきました。

エリア 徳山・周南(山口)

• 旅行の満足度: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: バイク
• 旅行の手配内容: 個別手配

徳山港を7:40に出港したフェリーで

刈尾港を経て馬島港へ。

馬島港 乗り物

猫が一匹迎えてくれたけど

ここは猫島ではありません。

馬島港 乗り物

早速歩いて目的地へ続くトンネルに向かいます。

フェリーを降りた観光客はいたはずなのに

誰も来る人がいないのでトンネルは静まりかえっています。

このトンネルは大津島小中学校の場所にあった調整工場から

回天をトロッコに乗せて訓練基地に運んだ道。

トンネルの壁には当時の写真と音声による説明が流れます。

今も残るトロッコのレール跡。

長いようで短い

短いようで長いトンネルを抜けると｡｡｡

綺麗な海が目の前に拡がります。

でも海より先にこの建物が目に入りました。

「回天発射訓練基地」跡

基地は呉など何ヶ所かにあったようですが

今でもその姿を残すのはここだけだそうです。

回天訓練基地跡 名所・史跡

今は骨組みくらいしか残ってないけど

回天を海に下ろすクレーン跡などがあります。

回天訓練基地跡 名所・史跡

この細い溝は元々ここが魚雷発射試験を行っていた名残で

回天には小さすぎたので回天は直接海面に下ろされたそうです。

回天訓練基地跡 名所・史跡

基地からトンネルまではこれくらいの距離。

どんな思いで毎日訓練に向かっていたんでしょうか｡｡｡

回天訓練基地跡 名所・史跡

自ら志願して「人間魚雷」とともに潜水艦で

若者が出航していった場所とは思えないほど長閑な海。

回天訓練基地跡 名所・史跡

今やトンネル内はフナムシの楽園。

その後は「魚雷見張所跡」と「展望台」を目指して

鬣山を登り始めたものの遊歩道は獣道のようになり

虻と蚊と蜘蛛の巣との戦い｡｡｡

見張所までは400メートル

展望台までは700メートルとは書いてあったけど

実際は頂上で二手に分かれているだけで

距離は殆ど変わりませんでした。

見張所と云っても今は藪の中で

海は全く見えませんでした。

嫌な予感がしたけど｡｡｡

展望台に立つモニュメントも藪の中。

石で出来たベンチの上に立って

片手を精一杯伸ばして撮った写真がこれ。

ここまでしないと海は全く見えません｡｡｡

気を取り直して「回天記念館」へ。

建物の前には回天のレプリカと慰霊碑「回天碑」

記念館には人間魚雷「回天」に関わる遺品・資料の展示を中心に

回天の歴史や時代の背景、当時の生活などをパネル展示で紹介しています。

回天記念館 美術館・博物館

終戦までに訓練を受けた回天搭乗員は1375人。

そのほとんどが兵学校・機関学校出身の若者、学徒や学生出身の予備学生

20歳に満たない予科練出身者たちだった。

年齢も17歳から多くても28歳、大多数は20歳前後の若者。

回天による戦没者は、搭乗員、整備員他145名、没時の平均年齢は21.1歳。

展示されている手記は当然ながら前向きで家族を思い

祖国のためと信じて特攻していったようにあるけど

果たしてこの狭い回天の中、最期の時を迎える瞬間

何を思い描いていたのだろうと考えずにはいられませんでした。

でも現代に生きるわたしには想像が及ぶものではないんだろうなぁ｡｡｡

回天記念館 美術館・博物館

最後に登った鬣山と長閑な港を眺めながら

この平和なときが永遠であれと願わずにはいられませんでした。

大津島 自然・景勝地