内戦後15年のバルカン３カ国をゆく。

2016/06/26 - 2016/07/04

旧ユーゴスラビアが解体されて、さまざまな内戦を経て、ここ１５年あまり平静を取り戻しつつある。ボスニアのコソボ地区からアリバニア、マケドニアの内戦が終結し、なんとかバルカン半島に平和が訪れつつある。なにしろ７つの国境、６つの共和国、５つの民族、４つの言語、３つの宗教、２つの文字そして１つのユーゴスラビアという１つの国家に統合されていたが、どこかに綻びができるとバラバラになってしまったエリアだ。古来よりローマ帝国、ロシア帝国、ドイツ・オーストリア帝国、オスマントルコ帝国に囲まれているきわめてデリケートなところだけに、日本とは１８０度異なる地政学上のゾーン。しかし穏やかなアドリア海と戦いに疲れた人々は、いまは友好を求めているようだった。

エリア ドブロブニク(クロアチア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 3.0
• 交通: 3.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 観光バス
• 航空会社: ターキッシュ エアラインズ
• 利用旅行会社: 阪急交通社

クロアチアの首都ザグレブのﾗﾝﾄﾞﾏｰｸ「聖母被昇天教会」いわゆる大聖堂。なんとここも１２４２年はるかアジアの東から来襲したモンゴル帝国に破壊されたという。（蒙古勢はここまで来ていた。大相撲で蒙古勢に席捲されるのは可愛いもんだ。）

ザグレブの露天マーケット

花がきれいに植えられ美しい街だ。

クロアチアはネクタイ発祥の地。クラバットの言葉の始まり。ザグレブのネクタイ店。

ザグレブの中心イリツァ通りを走る路面電車。

スロベニアの首都リュブリアーナの真ん中を流れるリュブリャニッツア川に架かる橋。いまやどこにでもある恋人たちの鍵が並んでいる。

１９３０年代に作られた三本橋。リュブリアーナは落ち着いた町だ。

町を見下ろす高台に建つリュブリアーナ城。城へはケーブルカーで。

リュブリアーナ城から、市内を眺める。

アルプスの東端ユリアン・アルプスに位置するブレット湖。宝石のように美しいといわれるスロベニア屈指の保養地。

教会の小島まで船で行く。船着き場から聖マリア教会まで石段を上がる。天気がいい。さわやか。

バロック様式の聖マリア教会。鐘を鳴らし、湖まで聞こえると願いがかなうとか。

マス料理のランチ。

トリグラフ国立公園の中のボーヒン湖。夏休みで子供がたくさん遊びに来ている。

ヨーロッパ最大のポストイナ鍾乳洞の入り口。全長２７KMにおよぶ１０万年かけて石灰岩を侵食してきた。

鍾乳洞でははじめトロッコに乗って進む。洞内は年中８℃と一定の温度を保つ。

１０万年の年月は多彩な造形物を作る。

アドリア海を望むクロアチア、オパティアのホテルに宿泊。グランドホテル・フォーオパティスカシヴィエッタと名前は長い。南仏か南イタリアの雰囲気だ。

イストラ半島へ。ポレッチの町へ。

世界遺産「聖エウフラシウス大聖堂。

中世の面影を残すロビニの町。ヨーロッパの美しい村３０にも選ばれている。真っ青な海と空に包まれた、ベネツアの影響が強い。高台の頂上は聖エウフェミヤ教会。

教会には１５歳で殉死した聖少女エフェリーナを祭ってある。３世紀ローマ帝国のキリスト教弾圧に屈せず、罰としてライオンに食べられた少女。こんな絵を飾ってあるのも、キリスト教の肉食系を感じる。

世界遺産のプリトヴィツェ湖畔国立公園。大小１６の湖と９２の滝を持つ。階段状の湖がならび滝が結んでいる。

園内最大の滝、ヴェリキの滝。落差７８メートル。

板の橋を歩いていく。

清らかな渓流は目にも耳にもやさしい。オゾンがいっぱい。

エメラルドグリーンの湖が広がる。

ハイキングにぴったり。

ダルマチア地方に入る。シベニクはクルカ川の河口に発展した歴史の深い町だ。

かっては要塞のある小さな漁村だった。

世界遺産「聖ヤコブ教会」。ゴシック様式で建てられ始め、１００年以上の間にルネサンス様式になったハイブリッド。

洗礼堂の天井の装飾は見事。

洗礼堂の聖杯。みな、天井の装飾を眺めている。

パンの種類は豊富。

この日宿泊したトロギールのホテル「メデナ」のプライベートビーチ。

トゥロギールの聖ロブロ教会。これも世界遺産。キリスト関係は世界遺産がいっぱい。（ユネスコやオリンピックなど、ヨーロッパ主導だから？）

地元のアカペラのコーラス。CDを販売。トゥロギールは紀元前３世紀にできたギリシャの植民都市が始まり。

時計塔。

トゥロギールは城壁に囲まれた小島。本土とは橋でつながっている。

アドリア海最大の港町スプリット。３世紀のローマ皇帝ディオクティヌスの宮殿がそのまま旧市街になった珍しい街。この街自体「世界遺産」。

海側の宮殿跡。ローマ時代の遺跡だ。

街中では、ローマ戦士との記念写真も。

町の北側にあるグルグール・ニンスキの像。左足の親指に触れると幸運が訪れるらしい。

スター的なローマ皇帝と妃が壇上に現れると、大喝采。

町の東側のある大聖堂。

ロープウエイにのって、ドブロヴニクの町を一望。

ドブロヴニクは城壁に囲まれた城壁都市。敵の襲来から身を守り、独立都市国家の地位を築いた。

街中は、階段状に建物が建っている。ダイエットによい。

聖ヴラボ教会。聖ヴラボは、ドブロヴニクの守護神。街の中心広場の前にある。

さきのユーゴ内戦で、戦死したクロアチアの若者。

ドブロヴニクのレストランで、生牡蠣を食べる。７月だったけど、大丈夫だった。すこし小ぶりで日本の牡蠣とは種類が異なるらしい。

グラスボトムボートで海上へ。

海上から、ドブロヴニクの要塞都市を見る。

教会で結婚式。

民族衣装のパレード。

ボスニア・ヘルツゴビナに入る。激戦の地モスタル
では内戦の弾痕も生々しく。

風景は、教会からミナレットに変わる。

世界遺産のスタリ・モストの橋。モスタルの象徴の橋。この橋はオスマン朝の支配下にあった１５６６年建立。紛争で１９３３年破壊されたが２００４年復元。

橋の上から若者がダイビング。観客からチップを集める。郡上八幡の橋の大型。

橋のたもとにDON'T　FORGET ’９３の記念碑。

ボスニア・ヘルツゴビナの首都サラエボ。動くものはすべてを撃つといわれたスナイパー通り。アパートの壁は銃弾の痕。

１９１４年オーストリアの皇太子夫妻がここでセルビア人に暗殺された橋。ここから第１次世界大戦へと暴走した。

暗殺者プリンチアを称える（？）記念館があった。日本人としては伊藤博文を暗殺した韓国人安重根を思い浮かべる。安重根も暗殺地中国ハルビンに記念館を作ったと中韓の報道があった。暗殺者は英雄か、殺人者か・・・フクザツな気分。

路上で、大きなチェスに興じるサラエボ市民。

サラエボの旧市街。平和でくったくない笑顔を浮かべるボスニア・ヘルツゴビナ人のなかにあって、やっぱり平和がいいなと能天気に街歩きをしているうと、バッグの中のタブレットがなくなっている。スナイパーにやられた。いまも戦いは続いていたのだ。