2016/06/25 - 2016/06/28
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ノーーウォリーズさん
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オーストラリアの大陸横断鉄道インディアンパシフィック(通称インパシ)でパースからアデレード(終着駅はシドニー)まで2泊3日の旅をしてきました。この鉄道は前から乗りたかったのですが、パースに行くチャンスがありませんでした。2016年6月をもってエコノミークラスであるレッドサービスが廃止されると聞き、これが最後のチャンスと思い行くことにしました。
大陸横断鉄道が開通して来年は100年目です。このインパシは鉄道マニアやワーホリがラウンド(豪州一周)するために利用されてきましたが、今後はプラチナ・ゴールドサービスのみとなり、日本への往復航空券が買える程のお値段もするので、気軽には乗れなくなります。
パースからアデレードまで約2600km、偶然にも昨年札幌から鹿児島まで鉄道で縦断した距離とほぼ同じです。日本ではこの距離を20時間でしたが、オーストラリアでは42時間と倍以上かかります。途中は何もないアウトバックの景色が広がります。それでも日常から離れゆっくりと車窓を楽しむには丁度良いのかも知れません。
レッドサービス終了のお知らせ:
http://www.abc.net.au/news/2016-03-08/high-rollers-only-for-rail-as-indian-pacific-cuts-economy-class/7229816
JR Passを使って1日で日本列島縦断の旅:
http://4travel.jp/travelogue/11086094
- 旅行の満足度
- 4.0
- 交通手段
- 鉄道
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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出発地は西海岸のパース Perthです。シドニーからパースまでタイガーエアで5時間AU$150,インパシでパースからアデレードまで42時間AU$350(バックパッカーディスカウント料金)でした。これでは普通は飛行機使いますよね。今後のインパシは時間とお金に余裕のある人向けのものとなりそうです。
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フレマントル Fremantleにて。これがインディアンの由来のインド洋の夕暮れ。明日から海の見えない内陸へ向かいます。
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1日目、朝10時に出発のため9時にEast Parth駅へ着きました。インパシは静かに出発を待っています。
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これがRed Service。残念ながら今日が最後です。最後といっても車内放送でそうアナウンスしていただけで、特別な事は何もありませんが。
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レッドサービス(エコノミー座席)は半分位の乗車率。最後なんでもっと混んでるかと思ったけどそんな事はない。まあインパシ自体は今後も継続なんでそんなものでしょうか。車両は古い(インパシができた1970年から恐らく変わっていない)ですが、座席はゆったりしており飛行機のビジネスクラスの広さはあるでしょう。
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パースを時間通りに出発して30分ほどでスワンリバーを渡ります。
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1時間ほどでアボン国立公園 Avon Valley National Park を通過。シドニー側のブルーマウンテンに似ており4500km離れているとは思えないほど。
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数時間すると平野の穀倉地帯となります。写真はその収穫物を運ぶための巨大な施設。
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お花畑も目立ちます。これはキャノーラ油の花です。春にはワイルドフラワーが咲き更にきれいなのだとか。
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一方で乾燥した塩湖も見られます。
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1日目はアウトバックの砂漠ではなく、緑に覆われた穀倉地帯です。途中の停車駅はないのですが、貨物鉄道とのすれ違いがあり1-2時間に一度位あり、10分ほど停車しながらゆっくり進みます。
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レッドサービスの場合、客車1両とダイニングカー1両の間のみ移動が許され、その隣のゴールドサービスには行くことができません。まあ、こちらで売っているものは良心的な値段です。味は値段相応でしょうか。
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今は冬なんで日没も早いです。4時半には暗くなってきました。
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最初の停車駅カルゴーリ Kalgoorlieには30分遅れの夜9:30に到着。ここで3時間の停車時間があり駅の外に出ることができます。
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日曜日の夜なんで人は殆ど見かけません。ちょっと危ない感じもするのですが、なまった体を動かしたく散歩します。開いているのは幾つかのパブ、マクドナルドとレッドルースターくらい。
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カルゴーリのアイコニックな建物は、ご覧の裁判所。
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カルゴーリはかつてゴールドラッシュで栄えた町。現在は寂れていますが、町のすぐ外に出れば鉱山が見られます。写真は見えにくいですが、100mほど掘られた穴が写っています。有名なスーパーピットは500mの深さですが郊外にあって70ドルのツアーに参加しないと行けませんでした。
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ゴールドラッシュで来るのは殆どが男、そういう場所にできるのが売春宿。今では観光名所になってツアーもありますが、本業としても未だ営業しています。
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2日目、東に移動しているため、日の出の時刻は早く6時には明るくなります。起きたときにはどこかの駅に到着していて、遠くに迎えの車が見えます。景色は見渡す限りの地平線でナラボー平野に入ったのが分ります。
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ここはForrestという駅。ナラボーとは木が無いという意味ですが、ここは少し森(Forest)の様になっています。ちょっと字違いでForrestというのは森の意味ではなく、この辺りを最初に探検した探検家の名前からとったもの。他にもCook, Bartonと歴代の首相の名前の駅が続きます。とはいってもどれも家が数件あるだけの寂しい場所ですが。
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この辺りは最寄の町まで1000kmほど離れており、外に続く道路は未舗装でひどい状況なので、物資の供給は鉄道に頼っています。駅にはそれを受け取る人たちが待っています。
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写真では判りにくいですが、Forrestで目立つものは、舗装されて立派な滑走路です。かつて飛行機でのオーストラリア横断には給油地が必要で、丁度真ん中辺りのこの地に滑走路が作られました。今では非常用か軽飛行機用に使われている程度の様です。
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インディアンパシフィックのシンボルでもあるイーグル。イーグルが留まるのは高い所でその場所も限られているので見つけやすいです。他にも巨大なレッドカンガルーやキャメルもいるそうですが、見つけることはできませんでした。
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本当に起伏の少ないナラボー平原、Google Mapでみると一面茶色で緑はないように見えますが、車窓から見ると緑の平原という感じです。ただ、農業や放牧には向かない様で全く手付かずです。朝から変わらない景色がずっと続いています。
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州境を超えてサウスオーストラリア州のナラボー平原最大の町クック Cookに到着です。今日車外に出られる唯一のチャンスですが停車時間は短縮されて僅か30分です。町自体はそこそこ大きくかつては鉄道関係者が多く住んでいましたが、今は人口10人以下です。普段は寂しい所でしょうが、この時間は数100人の乗客が一斉に降りるので残念ながら秘境の雰囲気は味わえませんが。。
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今回初めて先頭車両を見れました。他の駅ではホームの先端より先に停まっていたので。
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どこまでも続く地平線。この区間は470kmの直線区間で、世界一長いそう。
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確かに朝からずっと直線でしたが、470kmは5-6時間で通過できるので、午後にはカーブが続く場所になりました。不思議とその区間には木が生えており、景色は一変します。
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2日目の夕暮れです。今日1日ずっと地平線ばかり見る旅でした。人によっては飽きるでしょうが、こんなアウトバックにはなかなか来れないので僻地好きの私には飽きは来ませんでした。もしクルマやバイクだったらオフロードの悪路を通ることになり相当なアドベンチャーです。かつてナラボー平原にはバイクで横断する日本人が集まって来ていたそうです。
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3日目の朝7時(パース時間4:30)、日が昇る直前にアデレード Adelaideに到着。42時間の鉄道の旅が終わりました。冬のオフシーズンの為乗客は少なく気温も低かったので、混雑や汗の臭い(注:レッドサービスにもシャワーはあります)とも無縁の快適な旅でした。
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