歴史ミステリーを感じる壠（グロ）を見てきました

2016/04/11 - 2016/04/11

萩市大井の海岸沿いにある小高い山は鵜山（うやま）と呼ばれています。
鵜山には夏みかん畑とともに、お城の石組みのような壠（グロ）と呼ばれる構造物が有ります。
また、周辺にはオビィの墓やニーナ神様、湊古墳など歴史ミステリーの宝庫のような雰囲気があります。
今回は、壠（グロ）、オビィの墓、ニーナ神様を巡りました。
壠（グロ）は石垣が人間の背丈よりも高く積まれていてそれが何の役目を果たすのかは未だ解明されていません。
大井地区には元寇の時代に船に使ったとされる元寇の碇石（いかりいし）なるものも有り、それとの関連も考えられます。
オビィの墓は比丘尼の墓らしいのですが刀で切りつけられた跡があるそうです。
ニーナ神様は、海で穫れるニーナ貝をお供えする一風変わった神様です。
どれも詳しい資料もなく謎ばかりが多い代物で鵜山全体が歴史ミステリーのようでした。

エリア 萩(山口)

• 旅行の満足度: 3.0
• 観光: 3.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: レンタカー 自家用車 徒歩

鵜山の入り口にある案内図です。これで大体の位置は掴めますがこれを見ても結構道に迷うと思います。
鵜山の入り口は萩市内より国道１９１号線を島根県益田市方面に走った海沿いにあります。

鵜山にある史跡又は名所が列挙されていますが草が伸び放題で文字がよく見えません。

取り敢えず農道を上に向かって歩きます。結構傾斜がきつい農道を歩きます。

道の両脇に石垣が見えます。何のために作られたのでしょうか。まるで城壁か要塞のようです。

農道を歩いて先へ先へと進みます。両脇には夏みかん畑が広がり長閑な雰囲気です。

夏みかん畑の所々に石垣があります。これが壠（グロ）なのでしょうか。

まるでジャングルみたいな出で立ちの木々があります。

歩いていると至る所に石垣が組まれています。場所から考えて、防砂目的や越波目的では無いように思えます。

魚付保安林と白地藏と書かれた手書きの標識がありました。
白地藏の方に行ってみることにしました。

前方にまた石垣が見えてきました。

近づいてみると人間の背丈を越えるような石組みでした。説明書きは見当たりませんがこれが白地藏なのでしょうか。

その先を歩いて行くと日本海に行き着きました。これが魚付保安林と言うものでしょうか。

萩市の離島が日本海にポッカリと浮いています。

防砂目的か越波を防ぐためか木組みの壁が海に向かって並んでいました。

航海の無事を祈ってかお地蔵様が有りました。海の方を見ています。

元の道に戻り先程とは反対側の道に折れました。

道に沿って石垣が続いています。

たまご型の円形で包まれたような石垣でした。

石垣の正面にはアーチ状に穴が設けられていました。

立て看板が有り、グロ（?）とただ名称だけが書かれていました。

アーチ状の入り口の向こうは夏みかん畑が広がっているだけでした。何となく合戦の本丸跡のような雰囲気でした。
元寇に備えて海岸沿いの見晴らしのいいこの土地に物見櫓兼城塞を築いたのでしょうか。
当地を大学の偉い方が調べたそうですがよくわからなかったようです。
元来、萩市周辺は大井が歴史、文化の中心で後に旧萩市内の三角州周辺に文化の中心が移ったと言われています。

?（グロ）を後にして目の前の農道を真っ直ぐに進みます。

あちこちに分岐がありますが只管真っ直ぐに進みました。

眼下に人家が見えてきました。

下り坂に沿って人家の間を抜けて国道に出て更に再び出発点に戻りました。
オビィの墓とニーナ神様を探すためです。

今度は登り坂を登らず、海沿いの道を道なりに進みました。

ここにも?（グロ）のような石垣が有りました。何度見ても要塞のようです。

恵比須神とニーナ様が祀られているのでしょうか。海岸に下る道が有りました。

道は以外に険しくて所々、ロープが渡してありました。

きつい下り坂はロープを頼りに少しずつ進みます。落ち葉と湿った粘土質の泥で何度も転びそうになりました。（実は数回尻餅をついてジーンズは泥だらけでした）

小石がちの浜から対岸の半島を望みました。阿武町奈古（あぶちょうなご）の筒尾地区でしょうか。

この小石の浜の先にニーナ神様があるようです。

潮が満ちていないので岩の上を容易に進めました。

目の前にコンクリート製の階段が現れました。

こちらがニーナ神様の祠です。

しめ縄がかけられた石組みの鳥居です。

ふと見ると貝殻が神殿の前に置かれています、何でも真下の海で採取したニーナ貝を備えてお祈りするのだとか。

眼下の海から私もニーナ貝を採取して神殿前に備えました。

オビィの墓が中々見つからず諦めかけていましたがやっと見つけられました。

墓石らしい石が有りましたが、雑草に覆われて正体は掴めませんでした。モノが墓だけにあまり詮索はしない方がいいと思ったので遠くから所在だけを確認しました。