秘密の場所のカタクリ　春の花いろいろ

2016/03/27 - 2016/03/27

愛知県瀬戸市の北丘町にあるカタクリの群生地を見てきました。ここは一般には知られていない秘密の場所です。知られると盗掘にあうから公開されていません。わたしは瀬戸市の自然に詳しい人から10年ぐらい前に案内されて知りました。

産廃処分場跡地のような場所から林に入ります。カタクリの時期以外には人が入ることがなく、ササがはびこって藪漕ぎが必要です。イバラが混じるササを苦労して進むと、ありました。例年よりも数が少ないようですが、まだ咲き始めたばかりのようです。花期が過ぎたものはなく、このことから咲き始めだと思います。急斜面に咲きますから、滑り落ちないように木やササにつかまって歩いたり写真を撮ったりします。

（後日、瀬戸市の植物に詳しい人から聞いたのですが、近年盗掘でここのカタクリの個体数が激減しているようです。道理で、昔は広範囲にカタクリの大群落があり、足の踏み場もないくらいでしたが、今日は狭い範囲に小さな群落があっただけで、あとはまばらにあるだけです。どうも園芸業者が盗掘して販売しているようです。この分では将来なくなってしまいます。人目につかない場所にあるため、盗掘者も安心して持ち去っているようです。）

次に同市内の上半田川町（かみはだがわちょう）にあるハルリンドウの群生地に向かいました。ここは地元の人が大切に保護している場所で、近くには夏にサギソウが咲く湿地もあります。保護地にはびっしりハルリンドウが咲いていました。保護地の奥にある田んぼの方も見てきました。田んぼ道に入ると、突然足元から「ドドドド」と大きな羽音が聞こえ、ヤマドリが２羽飛び出しました。あまりの大きさ（サイズも羽音も）にびっくりしました。

例年イカリソウが咲く近くの田んぼにも行ってみましたが、まだその花は見られませんでした。その代り、ショウジョウバカマがたくさん咲いていました。イノシシよけの電気柵があぜ道を横切るように設けられていますから、行く人は十分気を付けてください。

エリア 瀬戸(愛知)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 自家用車 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

瀬戸市北丘町の秘密の場所に行くと、カタクリが咲き始めたばかりです。花をよく見ると、きれいな模様があります。

花弁が上に反っているのがよく分かります。

カタクリの群落ですが、今はこんな狭い範囲にしか群落が見られません。以前は広範囲に大群落があり、足の踏み場もないくらい密に群生していました。

どうも園芸業者に盗掘されているようです。ササやイバラをかき分けて行かなければならない急斜面ですから、一般の人の目につきにくいため、盗掘者は安心して盗み出しているのでしょうね。

瀬戸市内の他の場所でもカタクリの自生地がどんどん減っているそうで、ここも将来が心配です。

同じ斜面で見つけた、大きくなりすぎたフキノトウ。もうちょっと早く来ればおいしいフキノトウが楽しめたのに。

次は瀬戸市上半田川町（かみはだがわちょう）にあるハルリンドウの保護地です。地元の人が手を入れて保護してくださっています。この広い場所いっぱいにハルリンドウが群生していて、最盛期には足の踏み場もないくらいで歩けません。

左のササの奥に、サギソウが咲く湿地がありますが、イノシシに掘り返されて重傷の湿地です。

向こう奥の林を抜けると田んぼがあります。そこまで行くと、足元からヤマドリが大きな羽音を立てて飛び出し、びっくりさせられました。

近くへ行くとこのようにハルリンドウがびっしり群生しているのが分かります。今日は曇っているので開いている個体は少ないですが。

開いているハルリンドウです。かわいいですね。

近くの別の田んぼのあぜ道を歩くと、隣の林の斜面にびっしりとショウジョウバカマが咲いていました。

ショウジョウバカマの花です。

あぜ道を横断するようにイノシシよけの電気柵が設置されているので、歩くときには要注意です。

林の中を歩くと大きなネコがいました。我が家のネコと種類、大きさ、模様が同じなのでびっくりしました。相手もびっくりして、写真を撮ったすぐあとにササの中に逃げ去りました。藪の中で鳥を獲って食べているのでしょうか？よく太っていました。