2016/03/17 - 2016/03/17
514位(同エリア1559件中)
経堂薫さん
横須賀…戦前は帝国海軍、戦後は駐日アメリカ海軍、それぞれの拠点として歴史を刻んできた巨大な軍港です。
最近では昔ほどの隆盛ぶりは影を潜めましたが、それでも歴史を感じさせる風景が街のあちこちに残ってます。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- JRローカル 私鉄 徒歩
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旅のスタートはJR横須賀駅から。
市街地からは離れているのですが、海上自衛隊横須賀地方総監部には近いです。
JR=旧国鉄横須賀線は観光客ではなく、軍需物資の輸送を目的に敷設されたので止むを得ませんかね。横須賀駅 駅
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JR横須賀駅を出て海の方角へ降りていくと、目の前に広がるヴェルニー公園。
2001(平成13)年にオープンしたフランス庭園様式の公園です。
その名は日本の近代化に貢献したフランス海軍の技師フランソワ・レオンス・ヴェルニーに由来します。
それ以前は「臨海公園」という、ごく普通の名称でした。
公園からは横須賀本港が一望でき、右手は米海軍基地、左手が海上自衛隊地方総監部です。ヴェルニー公園 公園・植物園
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公園入口の左手に「ヴェルニー記念館」という小さな記念館が立っています。
幕末に横須賀製鉄所へ輸入された国指定重要文化財「スチームハンマー」を保存・展示するため建てられました。
急傾斜の屋根と石の壁で構築された外観は、ヴェルニーの故郷である仏ブルターニュ地方の住宅の特徴を取り入れているそう。
館内には横須賀製鉄所や近代歴史遺産を紹介する映像、体験学習装置、蒸気で動くスチームハンマーの模型などが展示されてます。
ちなみに入場料は無料です。ヴェルニー記念館 美術館・博物館
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海沿いに歩いていくと、野球帽をかぶったような古びた門柱が目に入ります。
「逸見波止場衛門跡」という、旧横須賀軍港逸見門の衛兵詰所です。
明治末期から大正初期にかけて建てられたと目されています。
屋根は銅板葺き、本体は八角形の鉄筋コンクリート造り、外壁はタイル張りです。旧横須賀軍港逸見波止場衛門 名所・史跡
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ヴェルニー記念館のところで名前が登場した「横須賀製鉄所」は近代日本のルーツ。
江戸幕府の勘定奉行、小栗上野介忠順(おぐりこうづけのすけただまさ)は 仏政府に近代化の支援を仰ぎました。
そこで派遣されたのがヴェルニー。
日本初の近代的な総合工場の建設を指導し、1871(明治4)年には完成しました。
公園の対岸に見える米海軍のドック群が、その跡地です。?ヴェルニー公園 公園・植物園
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ヴェルニー公園内に「コルセール」というカフェレストランがあります。
テラス席もあって天気のいい日には港を眺めながら食事を楽しめます。
ビーフシチューや仏ブルターニュ地方の郷土料理「ガレット」などメニューは幅広です。
ここで「ヨコスカネイビーバーガー」を食べて見ることにしました。
このハンバーガーは2008年に米海軍基地が友好の証として公開した伝統的レシピをもとに、「よこすか海軍カレー」と並ぶご当地グルメを目指して開発されたメニュー。
ここ「コルセール」以外にも基地周辺の12店舗で販売しています。カフェレストラン コルセール グルメ・レストラン
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海沿いのボードウォークを歩いているうち、瀟洒な花壇が現れました。
フランス式の花壇や噴水、洋風の四阿(あずまや)などの施設が整備されてます。
幾何学的にデザインされた花壇にはフランスの品種を中心とした100品種、約2000本の薔薇が植栽されてます。
春は5月中旬ごろ、秋は10月中旬ごろ、それぞれ見頃を迎えるそうです。?ヴェルニー公園 公園・植物園
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そろそろ公園も尽きかけようかという片隅に、石碑が一列に並んでいました。
最も目立つ位置に立っていたのが「海軍の碑」。
太平洋戦争の終結から半世紀が経った平成7(1995)年。
大日本帝国海軍が横須賀に存在した証として建立されました。海軍の碑 名所・史跡
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公園東隣のショッパーズプラザ横須賀1階に汐入ターミナルがあります。
そこから「YOKOSUKA軍港めぐり」の遊覧船が運航されています。?
横須賀港は米海軍と海上自衛隊の双方が拠点を置く軍港。
両方に停泊する艦船を間近で見られるクルーズは日本でここだけ。
所要時間は約45分です。YOKOSUKA軍港めぐり 名所・史跡
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ショッパーズプラザ横須賀からペデストリアンデッキを渡ると、そこは横須賀芸術劇場やメルキュールホテル横須賀など主要施設が立ち並ぶ「ベイスクエアよこすか」。
その一角にある京急汐入駅です。汐入駅 駅
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京急汐入駅の改札から港と反対側へ向かい、最初の角にある小さなパン屋「ぱんプキン」?。
ここには2つの名物パンがあります。
「よこすか海軍カレーパン」と「ドブ板あんぱん」です。ぱんプキン グルメ・レストラン
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「ベイスクエアよこすか」の裏手から一本の商店街が伸びています。
それが世に名高い「どぶ板通り」。
本当の地名は「本町」というのですが、今では通称のほうが有名になりました。 一帯は明治時代から帝国海軍お膝下の繁華街として栄えていたのですが。
当時、通りの真ん中をドブ川が流れていて、これが人や車の通行の邪魔に。
そこで海軍から分厚い鉄板を貰ってフタをしたので「どぶ板通り」と呼ばれるようになったのだそうです。
もちろん現在ではドブも鉄板も撤去され、影も形もありません。どぶ板通り商店街 名所・史跡
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どぶ板通りを歩いていると「元祖よこすか海軍カレー」を看板にする店を発見。
ネイビーバーガーは既に食べたので、今度は「よこすか海軍カレー館」でカレーを賞味しました。
「よこすか海軍カレー」は活魚料理の店「魚藍亭」の女将が市から依頼を受けて再現したのが始まり。
いつでも食べられるよう魚藍亭の隣に専門店を設けました。
これが元祖を名乗る由縁です。魚藍亭のよこすか海軍カレー館 グルメ・レストラン
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どぶ板通りを抜けて直進し、海に突き当たると、そこは三笠公園。
「日本の都市公園100選」「日本の歴史公園100選」にも選ばれている横須賀を代表する公園です。
ネーミングの由来は日本海海戦で活躍した戦艦「三笠」が保存されていること。
中央広場には三笠と、東郷平八郎元帥の彫像。
その先の海側に広がるのは「水と光と音」をテーマにした公園。
更にその先の海上には東京湾唯一の無人島「猿島」が浮かびます。
丸一日居続けても飽きることのない公園です。三笠公園 公園・植物園
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東京湾唯一の無人島「猿島」と結ぶ航路が、記念艦三笠の隣にある波止場から発着しています。
乗船時間約10分で渡れますよ!猿島フェリー 乗り物
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猿島は戦前、東京湾を守る「要塞の島」で、一般人の立ち入りが禁止されていました。
そのせいか戦後まで歴史遺産や自然が残され、2015(平成27)年には「国史跡」に指定。
現在では歴史遺産の散策はもちろんバーベキューや釣り、夏には海水浴まで楽しめます。
京急横須賀中央駅から徒歩と船で約30分と気軽に行けるプチ「アイランドリゾート」なのです。猿島 自然・景勝地
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だがしかし!
猿島へは渡らず、京急横須賀中央駅へ戻ってきました。
横須賀市の繁華街はJR横須賀駅ではなく、京急横須賀中央駅を中心に広がっています。
駅から北東方面は商業施設が密集する繁華街に、反対側の南西方面は丘陵に一戸建てが密集する住宅街になってます。横須賀中央駅 駅
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横須賀中央駅前から東に伸びる若松通りの中程に、横須賀の情報発信基地「YYポート横須賀」があります。
1階がお土産ショップと観光インフォメーションコーナー「スカナビi」。
2階がレストラン「横須賀海軍カレー本舗」になってます。
「スカナビi」は横須賀市内の観光スポットに関する情報を提供。
お土産ショップでは「よこすか海軍カレー」のレトルトパックやお菓子、海上自衛隊御用達(?)のお酒などを販売しています。YYポート横須賀 グルメ・レストラン
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2階の「横須賀海軍カレー本舗」では10種類以上のカレーを提供しているそう。
ですが先ほど「よこすか海軍カレー館」で食べたので、ここはパス!
でも営業時間は平日16時までなので、すでに閉店していました。
ちなみにカレー以外にも米海軍横須賀基地司令官からレシピを伝授されたというNYスタイルの「YOKOSUKAチェリーチーズケーキ」や、帝国海軍のスタイルで忠実に淹れたコーヒーや紅茶もあるそうです。
こっちも食べてみたかったなぁ。横須賀海軍カレー本舗 グルメ・レストラン
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YYポート横須賀の斜向かいに「ヨコスカベーカリー」という小さなパン屋さんがあります。
ヴェルニー公園のところで触れた通り、横須賀製鉄所はフランス政府の支援を受け建設されました。
本国からも大勢の技術者が派遣され、10年以上にわたって建設に従事。
彼らの主食は、もちろんフランスパン。
なので製パン職人も帯同し、日本人を指導してパンを焼き上げたそう。
ここは職人から技術を仕込まれた日本人が1928(昭和3)年に創業した老舗のパン屋さんです。
フランスパンは細長い形状のバケットだと焼き上がるまで時間がかかるため、職人は形状を丸くして時間を短縮した新型を開発。
このため横須賀でフランスパンは丸型が主流なのだとか。
この店ではオリジナルの丸型フランスパンに使われてなかったバターと砂糖を加え、柔らかいパンに改良したそう。
とはいえ、この日はシャッターが下りて閉店状態。
廃業を知らせる張り紙もないし…営業しているのでしょうか?
元祖フランスパン…食べてみたかった!??ヨコスカベーカリー グルメ・レストラン
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横須賀中央駅から細くて急な坂道や石段をウネウネ登ること15分。
高台のテッペンに到着すると「中央公園」にたどり着きました。
明治以降、横須賀は重要な軍事拠点になったので、陸軍は高台に砲台を据えて防御に当たりました。
終戦で砲台は全て撤去されましたが、その形状を活かし公園として整備することに。
遺構を展望台や散歩道として活用し、1970(昭和45)に開園。
園内で咲き乱れる1万本もの花木 ?約3.8ヘクタールの敷地に、桜や梅、寒椿や沈丁花、ツツジやサツキ、サザンカなど1万本近い花木が植生されています。中央公園 公園・植物園
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公園のど真ん中にそびえているのは「カ」の字をしたステンレス製モニュメント。
核兵器の廃絶と平和都市宣言の象徴として、1992(平成4)年に建てられました。
高さは20メートルほど。
平和な天上界(宇宙)と人間が暮らす地上界で対話できるシンボル(発信基地)という意味が込められているそうです。中央公園 公園・植物園
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公園の東端に空へ伸びる橋のような構造物が建っています。
日清戦争から第二次世界大戦までに亡くなった横須賀市出身者の霊を慰めるために建てられた戦没者慰霊塔です。
船の舳先を象った塔は高さ8.7メートル、長さ31メートル。
内部には第二次世界大戦の戦没者の写真と戒名札が納められているそうです。中央公園 公園・植物園
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大海原を遥かに望む高台の頂上にレンガで囲われた一角があります。
この展望台が昔、砲台のあった場所だそうです。中央公園 公園・植物園
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公園内には「横須賀市自然・人文博物館」が立ってます。
三浦半島の自然と歴史をフォーカスした博物館で、入場料は無料。
[自然]は三浦半島の森林や海岸を巨大なジオラマで解説。
ナウマンゾウの実物大骨格模型も展示されてます。
[人文]は江戸時代からペリー来航、製鉄所開設に至る三浦半島の歴史が一望できます。横須賀市自然 人文博物館 美術館・博物館
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横須賀中央駅から坂道を登り、短いトンネルを抜けると住宅街に出ます。
その片隅にヒッソリと佇む一軒の小さなパン屋さん「ホームベーカリー浜田屋」。
その店構え、まさに昭和テイストそのもの!
オーニングテントから垂れ下がる白いカーテンをくぐると目の前に木桟のガラス戸。
それを開けるといきなりパンの陳列棚が迫り、その上から優しそうなお婆さんが「いらっしゃいませ」。
こうした昔ながらのスタイルのパン屋さん、ほぼ現在では絶滅危惧種かと思われます。
なんの気負いも衒いもなく、パンを買うだけで暖かい気持ちになれるお店。
できればこのまま永遠に、この場所で存続し続けて欲しいぁなと願います。 -
三笠公園から海岸沿いに歩いていくと、大型店が立ち並ぶ一角に入ります。
そこには海に面したエリアに広がる、海沿いのベンチと芝生がコントラストを描いた公園。
うみかぜ公園…気軽に海と触れ合える、とてもリラックスできる公園です。
公園の入り口では古代ローマ風にデザインされた円形花壇がお出迎え。
写真撮影の舞台に使うと、なかなかいい雰囲気に仕上がります。うみかぜ公園 公園・植物園
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海岸線にはベンチが設置されており、沖合の猿島を眺めながらホッコリ。
また、海岸線には階段状の護岸になった部分があり、波の静かな潮だまりで水生物を観察することもできますよ。うみかぜ公園 公園・植物園
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公園内に展示されている第三海堡大型兵舎です。
海堡とは海上の人工島に砲台を配置した洋上要塞で、東京湾に3つ建設されました。
ところが横須賀沖に建設された第三海堡は関東大震災で水没し、戦争が起こる前に廃止。
しかも船の航行に邪魔なので2007(平成19)年に撤去されました。
その際、海底から引き上げられた大型兵舎が、ここに展示されています。
大型兵舎は交代で警備に当たった兵士たちが寝食したり、休憩したり、敵の攻撃から避難するための施設でした。第三海堡構造物展示場 名所・史跡
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公園の東端に円形の噴水がありました。
「水の丘噴水」というそうです。
夏は水が噴き出て円形の池になり、水遊び場として賑わうそう。
でも、まだ時期が早かったみたいです。うみかぜ公園 公園・植物園
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公園の真ん中に広がる芝生広場。
ここでバーベキューが楽しめます。うみかぜ公園 公園・植物園
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バーベキュー用の機材一式はレンタルショップ「うみかぜ」で借りることができます。
食材だけ用意すれば後は気軽にBBQが楽しめます。
しかも隣が食品スーパーなので調達にも困りません。
でも、一人でバーベキューやってもつまらないので、やりませんでしたけど。うみかぜ公園 公園・植物園
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うみかぜ公園から神奈川県立保健福祉大学の前を通る一本道を歩くこと約15分。
横須賀中央駅の隣駅、県立大学駅に到着しました。
横須賀の旅、ここに終わりです。県立大学駅 駅
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