2012/06/04 - 2012/06/05
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Dwind_999さん
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漢城(ハンソン:現在のソウル)に都を置いていた百済(紀元前18年〜紀元660年)が、新羅に滅ぼされるまでの120年間、最後の都としていたのが、現在の扶余(プヨ)郡である「サビ」という所。
『韓国ドラマ「薯童謠(ソドンヨ)」の主人公だった武王(ムワン)の子、義慈王(ウィジャワン)が百済最後の王となったのち、新羅の善徳女王(ソンドッヨワン)の甥・金春秋(キム・チュンチュ)が武烈王(ムヨルワン)として即位して中国・唐と手を結び、唐の援軍を得て18万の大軍で攻め込み百済を滅ぼしたとされています』(KONESTより)
というような歴史を持つ扶余。
世界遺産の「水原華城」見学のため、水原(スウォン)に少し寄り道したあと、かつての百済最後の都「扶余」に2泊しました。
- 同行者
- 一人旅
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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6月4日(月)朝6時半、仁川駅から1号線に乗って富平駅で乗り換え、仁川ターミナル駅で降りて仁川総合ターミナルへ向かいます。
朝の乗客が少ない時を見計らって、車両内にチラシをペタペタと張っていく男がいました。日本では見られない光景の一コマに出会えるのも異国の旅の面白さ。仁川駅 駅
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7時過ぎ、仁川総合ターミナルに着きました。
窓口で水原(スウォン)までのバス切符を購入。
W4,600(\322)。 -
7時30分発の水原行きのバス。
今日の宿泊は扶余(プヨ)ですが、午前中はちょっと寄り道して、「水原華城」を見学。 -
出発前のバス車内。
バスが出る頃には8割がたの乗車率になりました。 -
仁川から約45km、1時間20分で水原バスターミナルに到着。
ここのコインロッカーに35Lのバックパックを預けました。
料金はW1,000。バス バス系
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バスターミナルから歩くには遠すぎるし時間もあまりなかったので、水原華城の八達門までタクシーで移動。
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10分ほどで八達門(パルダルムン)に着きました。
タクシー代W5,000(\350)。
残念ながら八達門は修復工事中でした。八達門 史跡・遺跡
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華城に行く前に八達門の東側、すぐ近くの水原川向こうにある市場をのぞいてみました。
池洞橋 史跡・遺跡
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池洞市場で揚げ物屋を発見。
池洞市場 市場
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4つでW1,000(\70)のアンドーナツを買って、朝ご飯代わりに橋のたもとで食べました。
安いのでやっぱりあんこは少なめ。 -
アンドーナツをお腹に収めて少しエネルギーが出てきたところで、前方に現れた急斜面の城郭へと向かいます。
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観光案内所でもらった水原華城のガイドマップ。
八達門観光案内所 散歩・街歩き
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入り口にある観光案内所で入場料W1,000を払って、水原華城(スウォンファソン)の城郭へと入りました。
少し登ってきて振り返ったところ。 -
「万里の長城」の超ミニチュア版といわれる、全長5.7kmの水原華城。
水原華城は、韓国ドラマ「イ・サン」で知られる朝鮮王朝第22代目王の正祖が1796年にわずか3年弱で完成させた城郭とのこと。
城郭の築造には石材とレンガが併用され、東洋と西洋の技術を融合させながら当時の最新の技術をもって築城されたこの華城は、建築史的にも高い価値があることから世界遺産にも登録されています。
城郭の石段を上がっていきます。 -
南の八達門から入って左回りに歩いてきて、最初に目にする大きな門がこの「西南暗門」。
西南暗門 史跡・遺跡
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「西南暗門」をくぐると、左側に張り出した「西南角楼」への道が伸びています。東西南北によって旗が色分けされており、赤の旗は南になります。
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西南角楼から城郭の道に戻って進んでいきます。
前方に見える「西将台(華城将台」。 -
城郭の西側で一番高い所に位置する「西将台(華城将台)」。
将官が四方を見下ろしながら軍事を指揮する所で、東西に1つずつあります。西将台 史跡・遺跡
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西将台付近からは眼下に「華城行宮」が見えます。
行宮とは、「王が地方への行幸の際に宿泊した臨時の宿」とのことで、復元された華城行宮は、「宮廷女官チャングムの誓い」や「イ・サン」のロケ地としても使われたそうです。 -
砲撃するための銃眼が設けられた「西砲楼」の横を下って行きます。
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西砲楼からずっと下ってきて、前方に華西門が見えてきました。
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華西門の中を通っていきます。
華西門 史跡・遺跡
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華西門からしばらく歩くと今度は北の大門、「長安門」に来ました。
長安門 史跡・遺跡
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長安門を抜け、道路をまたぐ石橋を渡ってさらに進んでいきます。
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11時過ぎ、華虹門付近で城郭の道から一般道へ下り、昼ご飯を食べに行きます。
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やってきたのは華虹門の近くにある「ヨンポカルビ」という水原名物のカルビの店。
ネットの情報にあったカルビ定食(W18,000)はメニューから無くなっており、おまけにカルビの注文は2人前からでないと受け付けてくれません。
座敷のテーブルについたものの、W3万以上も出す気にはなれないので結局食べるのを断念。
近くの店で缶ビールを買って喉を潤し、再び城郭の方へ戻りました。ヨンポカルビ 焼肉
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水原川の北側の水門としての役割を持つ「華虹門」の横を走る、ド派手な竜の頭をした華城観光列車。
華虹門 (ファフォンムン) 史跡・遺跡
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東の「蒼竜門」を通り抜け、約2時間弱で城郭を一周してきて戻ってきました。
いい運動になりました。 -
カルビの当てが外れ、かわりに八達門市場付近の食堂のようなレストランでトンカス定食(韓国ではとんかつをトンカスと言う。ツの発音がチュとかスになるらしい。)とビールをいただきました。
トンカス定食はW4,500(\315)と安いので、「カス」とは言わないまでもまあそれなりのものでした。
そのあと、1つW500のホットックと、写真のこの店でトック(韓国式餅菓子)を1つ買ってデザート代わりに。八達門市場 市場
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1つW2,000の豆をいっぱいに敷き詰めた長方形のトック。
あっさりし過ぎた味で、ぜんぜん食べる喜びがありませんでした。 -
こちらの店も気になったけど、さすがにもうお腹いっぱい。
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タクシーに乗って水原バスターミナルへ戻り、14時発扶余行きのバスに乗りこみました。バス代はW12,800(\896)。
水原から南へ約130km、2時間ちょっとで扶余市外バスターミナルに到着。
近くの「ミョンソンモーテル」に宿をとりました。 -
1泊W4万とけっこうな値段でしたが、2泊でW7万(\4,900)にしてもらいました。
部屋にはウォーターサーバーがありましたが、飲む勇気がありません。 -
扶余の中心地には南北2カ所にロータリーがあり、その間の約800mが目抜き通りの中央路。
道路の両脇には路駐があるものの、車の通行量は少なくのんびりした雰囲気の市街。 -
扶余の市街地図。
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定林寺址。
百済後期を代表する大きな寺院があったそうですが、今は小さな5層の石塔と石仏が残るのみ。定林寺址 寺院・教会
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中央路のずっと北にある白馬江(ペンマガン)という川のクレド船着場に来てみました。
沈みゆく太陽が川面を黄金色に染め、水面を伝ってくる風が遠い昔の物語を運んできます。
一人旅の夕暮れ時は、旅愁にひたるひと時でもありますね。白馬江 滝・河川・湖
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扶余2日目は「百済文化団地」見学。
中央路で何人もの人にバス乗り場を聞いて、ようやく探し当てたバス停ですが、何番のバスに乗ったらいいのかわからないので(ガイドブックではタクシー乗車をすすめていた)、仕方なくバスが来るたびに運転手に「ペクチェ ムンファダンジ カヨ?」と聞きますがみな首を横に振るだけ。
そのやり取りを見ていたバス停にいた女の子が、403番のバスに乗ればいいと教えてくれました。バス停で待つこと約50分、ようやく乗れました。
白馬江の川向うにある「百済文化団地」に行くためにバスはぐるりと回って橋を渡り田舎道を走っていきます。 -
距離的にはそんなになく10数分でバスは着きましたが、それから少し歩かないといけません。
一緒にバスを降りたアジュンマたちがそれからの行き先を教えてくれました。
2010年9月にオープンした「百済文化団地」は1400年前の百済王朝の世界を再現したテーマパークで入場料W4,000(\280)。 -
チケット買ってまず「百済歴史文化館」の中を通っていきます。
百済歴史文化館 博物館・美術館・ギャラリー
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百済文化団地の全体模型。
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百済歴史文化館に展示されている百済人の衣食住の様子。
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百済歴史文化館を出て、入り口の「正陽門」から入っていきます。
百済文化団地 テーマパーク・動物園・水族館・植物園
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正陽門を抜けると、正面に「天政門」がある広い場所に出ました。右手に高さ38mの五重の塔。
百済時代の王宮や寺院をなどを再現した歴史テーマパークなので、まあそれなりの目で見ながら見学を楽しみます。 -
宮殿の中心となる正殿の入り口、「天政門」。
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「天政門」を通って、「サビ宮」の中に入ると「天政殿」があります。
各種行事や国家の儀式が執り行われた正殿。 -
百済王室の寺院、陵寺(ヌンサ)と五重の塔。
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丘の上から見た光景。
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丘の上から見た「サビ宮」。
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当時、このテーマパークはまだ完成しておらず、公開されているのはその一部だけ。
大きなクレーンがいくつも見え、建設工事が行われていました。 -
丘の上から見た、生活文化村とその右向こうにある慰礼城(ウィレソン)の全景。
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生活文化村の全景。
「サビ時代における各階級の住居タイプが見学できる場所」とのこと。 -
韓屋マウルのような雰囲気の生活文化村。
平日ということもあってあまり人は見かけず、のんびりと見学できました。 -
慰礼城の入り口。
百済の漢城時代(BC18〜AD475)の都の様子を再現した所で、高床式の家などもあります。 -
慰礼城の、当時の住居とその生活を再現したもの。
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天政殿の前で、何かのパフォーマンスをやっていました。
というか私一人だけで回りには誰もいなかったので、単に練習をしていたのでしょうけど。
百済(ペクチェ)の歴史の一端に触れてここをあとにしました。 -
「百済文化団地」の帰り、近くのバス停でバスを待つがなかなかやってきません。それで少し歩き出したところ、通りかかったタクシーが窓を開けて話しかけてきたので、バスに乗るという仕草をしてみせると、「バスはいつ来るかわからないよ」みたいなことを言います。
それで私も観念してタクシーに乗り込みました。
走りながら「オルマエヨ?(いくらですか?)と聞くと50代くらいの運転手はイーチョン(W2,000:\140)と言います。通常W8,000(\560)くらいかかるところをメーターなしで安く行ってくれたので私としてはラッキー。
扶余の中心、中央路に戻ってきました。
バス停でバスを待つアジュンマたち。 -
扶余市街地の北側に、白馬江を背にした海抜106mの扶蘇山があります。
入場料W2,000払って扶蘇山入口から登っていきました。
小高い山の上には百済時代に築かれた「扶蘇山城」があります。
山上にある楼閣「サビ楼(サジャル) 」から望む、扶余の町と町を囲むようにして流れる白馬江(ペンマガン)、そしてその川に架かる百済橋とその先のピンクの扶余大橋が遠くに見えます。 -
扶蘇山城の見学で喉が渇き、少し下った所に売店があったので休憩することにしました。
表にいたアジュンマにいくらか聞くと、缶ビール350mlでW3,000(\210)と言うので少し高いなと思ったけど、自分で冷蔵ケースから缶ビールを取り出し支払おうとすると、アジュンマが来て何か言います。
売店が2軒隣り合わせにあって、どうやら私は別のもう一人のアジュンマの店のケースからビールを取り出してしまったようです。
仕方ないのでビールを取った店のアジュンマにお金を渡すと、最初に声をかけたアジュンマが怒りだして激しい剣幕で商売敵のアジュンマに食ってかかりだしました。
それで私も悪いと思い、お金を受け取ったアジュンマに返してくれと催促すると、すぐさま手にしていたウォン札を自分のズボンのポケットにねじ込んでしまいました。
まったく返す気配がありません。
もうどうしようもないので、最初に声をかけたアジュンマにチェソンハンミダ(すみません)と言って少し離れた椅子に座ってビールを飲み始めましたが、60才前後の二人の商売敵は互いに「アイゴー」と何度も口にしながら罵詈雑言の応酬。
そのうち最初に声をかけたアジュンマが怒りの矛先をこちらにまで向けてくる始末。
こうなってはせっかくの癒しのビールも落ち着いて飲むどころではなくなり、早々に退散。
いやはや、参った。
百済の栄枯盛衰の物語に思いをはせた旅情もどこかへすっ飛んでしまい、とんだ昼下がりのビールタイムとなりました。 -
扶蘇山(プソサンソン)を白馬江の方に下り、「白馬江遊覧船」の乗り場がある皇蘭寺船着場へ向かいます。
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皇蘭寺船着場から「白馬江遊覧船」に乗り込みます。
料金はW4,000(\280)。 -
約20分かけてクドレ船着場までゆっくり進んでいきます。
百済陥落の際、3000名の女官たちが貞節を守るために身を投げたという伝説がある「落花岩」が向こうに見えます。
身投げの様子がまるで花びらが散っていくかのようだったことから、「落花岩」と名付けられたそうです。 -
この遊覧船には旅慣れた様子の中年の日本人女性二人組がいました。
クドレ船着場で降りて、これからタクシーに乗って「百済文化団地」に行くという二人組と話をしながら街の方まで歩いて行きました。 -
女性二人組と別れ、一度宿に戻って洗濯をしてから扶余国立博物館を見学。
そのあと蓮の名所「宮南池(クンナムジ)」に来ました。宮南池 滝・河川・湖
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薯童(ソドン)公園として整備された一角にある「宮南池」はかつて王の別邸があった所で、武王(ムワン)の時代に造られた人工池。
韓国ドラマ「薯童謠(ソドンヨ)」の主人公薯童と新羅の姫・善花(ソンファ)のロマンスの場所としても有名だそうです。
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