新城滝めぐり（２）　滝メグラーが行く１９９　日本の滝百選・阿寺の七滝

2015/07/30 - 2015/07/30

7月30日から31日にかけてプライベートな用事で山梨県に行くことになりました。しかし山梨は遠い。1泊2日で往復するだけではもったいないです。30日は河口湖に夕方に到着すればいいので、29日仕事を終えてから東へ行けるところまで行き、どこか適当なところで1泊し、滝めぐりをしようと企みました。しかもうまい具合に29日三重への出張も入りました。愛知県新城市にある阿寺の七滝は比較的お手軽な滝で、名古屋辺りに泊まりの出張が入った時に行こうと考えていました。新城は三重から河口湖へ移動するのにやや三重よりですが中間地点にあり、しかも温泉があります。滝も阿寺の七滝だけではなくいくつもあるということで、新城市の湯谷温泉に宿を取りました。

今回の滝めぐりの本命はもちろん未訪問の百選滝・阿寺の七滝です。湯谷温泉からは車で1時間足らずです。

乙女滝滝見難易度：１、阿寺の七滝滝見難易度：２、母子滝滝見難易度：２、猿滝滝見難易度：３
参考　滝見難易度０：道路から見える、１：片道徒歩５分以内、２：片道徒歩１５分以内、３：片道徒歩３０分以内、４：片道徒歩１時間以内、５：片道徒歩２時間以内、６：片道徒歩２時間以上もしくは２時間以内でも特別な装備が必要な場合など。私の旅行記ではほとんど出現することはないと思われる。
注意　滝見難易度はあくまで私の主観によるものであり、また季節や天候により難易度が上がる場合もあります。私の旅行記を参考にされて、「違うかったやんけ」とおっしゃられても責任は負えませんのでご了承ください。また、難易度が高い場合はできる限り単独行は避けるようお願いします。

エリア 鳳来峡・湯谷温泉(愛知)

• 旅行の満足度: 3.5
• 観光: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 自家用車 徒歩

夏休みとはいえ平日ということもあり広大な駐車場には数台の車しか停まっていませんでした。お店があり開店していました。観光滝では団体と鉢合わせする場合もあり、そんな時はゆっくりと滝見を楽しむこともできないので、この状況は好ましいものです。駐車場は有料で普通乗用車は300円。協力金の名目で箱に入れるという方式で、ズルしようと思えばできますが、決してそのようなことはしてはいけません。

阿寺の七滝 自然・景勝地

阿寺の七滝への遊歩道は初めのうちは舗装路です。駐車場から数分で河鹿渕です。

阿寺の七滝 自然・景勝地

案内板のところから川へ下りると河鹿渕です。滝が注ぎ込んでいますが、どのような滝かはよく見えません。乙女滝がこのすぐ上流にあり、もしかしたら乙女滝の一部かとも思いましたが、どうやら違うようです。

阿寺の七滝 自然・景勝地

遊歩道に戻り少しだけ進んだあたりで川を見下ろすと滝があります。これがどうやら乙女滝のようですが、木々に遮られて全体はよく見えていません。

阿寺の七滝 自然・景勝地

乙女滝の下の部分。乙女滝は落差7mということですがよくわかりません。

阿寺の七滝 自然・景勝地

遊歩道をしばらく歩くとイワタバコの群生地があります。阿寺の七滝周辺はイワタバコの大群生地と知られているそうで、確かにこれほどの群生は初めて見ました。

阿寺の七滝 自然・景勝地

イワタバコ。

阿寺の七滝 自然・景勝地

この辺りでは「くいちがい石」と呼ばれる礫が見られます。断層活動によって礫が割れ、少しだけズレた状態で再結合した石です。他に岩の中に小石を含んだ「子抱き石」とも呼ばれる礫岩も見られます。

阿寺の七滝 自然・景勝地

やがて東海自然歩道が分岐する地点です。睦平方面に少し行くと滝があるので、戻るときに寄り道することにします。

阿寺の七滝 自然・景勝地

阿寺の七滝に到着です。これで日本の滝百選89滝目です。

阿寺の七滝 自然・景勝地

阿寺の七滝は天然記念物に指定されています。指定理由は、この滝が礫岩に懸かっていること、巨大なポットホール（甌穴）のあることが学術上重要なものであることからです。

阿寺の七滝 自然・景勝地

お昼前ですが、逆光で撮影にはあまりよくない条件です。

阿寺の七滝 自然・景勝地

滝の解説文。七滝という名の通り７段の滝で、上段から2m、4m、2m、25.5m、7.5m、13m、9.3mで全長が約64mです。上段より敲壺（こうこ）滝、素練（それん）滝、雄飛（ゆうひ）滝、長霓（ちょうげい）滝、龍攘（りゅうじょう）滝、虎嘯（こしょう）滝、霹靂（へきれき）滝という呼び名もあるそうです。上から2段目と5段目の滝には滝壺があり、甌穴となっています。それぞれ7m、4mの深さがあります。

阿寺の七滝 自然・景勝地

滝の中段付近までへの遊歩道があります。その途中に子抱観音があります。

阿寺の七滝 自然・景勝地

子抱観音からは一番下の段を真横から見ることができます。

阿寺の七滝 自然・景勝地

上から5段目、6段目の滝。

阿寺の七滝 自然・景勝地

上から4段目の滝。上の3段は下からは見ることができません。

阿寺の七滝 自然・景勝地

上から5段目の滝を上から見下ろした図。この滝壺が甌穴となっており深さ4mあります。

阿寺の七滝 自然・景勝地

もう少し水量があれば良かったのですが、そこが少し残念でした。

阿寺の七滝 自然・景勝地

阿寺の七滝をあとにし、宿題となっていた母子滝と猿滝へ。分岐から1分も歩かないうちに母子（おやこ）滝があります。落差5m。ビミョーな滝です…

阿寺の七滝 自然・景勝地

母子滝から奥へ進むと猿滝の案内があります。

阿寺の七滝 自然・景勝地

母子滝から約5分で猿滝に到着。母子滝があんなんだったので期待してなかったのですが、意外と立派な滝でした。

阿寺の七滝 自然・景勝地

落差10m。水量が多いと末広がりの良い滝姿になりそうです。

阿寺の七滝 自然・景勝地

猿滝をあとにしました。まだ滝めぐりをする時間的な余裕があります。百?滝へ行こう。

阿寺の七滝 自然・景勝地