★アラビア海に面したゴアのあたり −（４、完）市営市場と州立博物館

2015/02/23 - 2015/02/23

数日滞在してみたゴア州の州都パナジ。
以前ポルトガルの植民地だったこのあたりは、あまりインドインドした雰囲気が無くて、人も街並みもどこか欧風の香りがした。
これまでのインド旅だとちょっとハードな経験をしてみるのが楽しみだったけど、こういう場所もたまにはいいなあ。
インド旅に疲れたら、中休みに寄ってみるといいですよ。

そんなパナジを出る前に、市営市場や州立博物館に寄ってみようと思います。


表紙の画像は、市営市場でお供えのための花飾りを作っていた女性たち。
ちょっとそのお手並みを拝見させてもらいました。

※備忘録：　市営市場は前日訪れましたが、パナジの街の様子はこの編にまとめます。

エリア ゴア(インド)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: レンタカー 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

マンドヴィ川南岸の河口近くにあるゴア・マリオット・リゾート・アンド・スパ。

この日も爽やかな朝！　ヽ(*＾ω＾*)ﾉ

このきれいな眺めを維持しているのは…、

Goa Marriott Resort & Spa ホテル

…毎朝早くから、敷地内や目の前のビーチをお掃除してくれたスタッフの皆さん。

毎日、ありがとうございました〜。

Goa Marriott Resort & Spa ホテル

この日の朝食には、ブッフェのほかにプーリ（PURI)を頼んでみたSUR SHANGHAI。
これは、マサラ・ドーサ同様、追加料金なしで作ってもらえました。

プーリは、インドの揚げパン。
熱々の時には、この画像のようにプックリと膨れた外観。
中身は無くて、冷えるとしぼんでしまいます。

適当にちぎって、一緒に出される辛さ控えめなカレーをつけて食べるとカレードーナッツのよう。
これもお試ししてみては？

Goa Marriott Resort & Spa ホテル

さて、パナジの町にあるミュニンシパル・マーケット（市営市場）へ行ってみます。
マンドヴィ川南岸沿いのAVENIDA DON JOAO CASTROという大きな通りをミラマー・ビーチ方向に行くといくつか標識があるので、それに従って行けばよし。

パナジの町のミュニンシパル・マーケット（市営市場）は青空市場ではなく、新旧二つの建物が隣り合った市場。

こちらは古い方の市場。
中はどんよりと暗くて、衣料品や靴などの小売店がびっしり。

う〜ん、見てみたいのは果物や野菜、それに魚や肉の生鮮食品市場なんだけど、とすぐお隣を見てみると…、

ミュニンシパル・マーケット 市場

…やたらと派手なゲートがあるこの建物が新しい方のミュニンシパル・マーケット（市営市場）で、名前もそのまんまのニュー・ミュニンシパル・マーケット。
(ﾉ∀｀)ｱﾁｬｰ

中に入って行ってみると…、

ニュー・ミュニンシパル・マーケット 市場

…ニューと言う割りには、あんまり新しくない感じのニュー・ミュニンシパル・マーケット。(；＾ω＾)

それでもさっき見てきた古い方のミュニンシパル・マーケット（市営市場）よりは活気がある。

ニュー・ミュニンシパル・マーケット 市場

ニュー・ミュニンシパル・マーケット内部。

１階が果物や野菜の生鮮食品フロア、上階が日用雑貨などの生活用品フロアになってました。

ニュー・ミュニンシパル・マーケット 市場

ニュー・ミュニンシパル・マーケット上階から見下ろした果物や野菜売り場。

見ているだけでも楽しめますが、自分でも旬の果物を買ってみては？
お値段は交渉するのをお忘れなく。

ニュー・ミュニンシパル・マーケット 市場

ニュー・ミュニンシパル・マーケットの壁に描かれていたポップな絵柄の壁画。

こんなデフォルメされた漫画調の絵は、マレーシアの漫画家ラット氏の作品を思い出させる。

ラット氏の代表作『カンポン・ボーイ』や『タウン・ボーイ』は、マレーシアの村で育った少年が進学のため大きな街へ移って成長して行く過程を描いたもの。
ユーモラスなキャラクターとマレーシア訛りの英語でのセリフもおもしろくてお勧めです。
(o^―^o)ﾆｺ

ニュー・ミュニンシパル・マーケット 市場

あれ？　ニュー・ミュニンシパル・マーケットには魚や肉部門もあるって聞いていたけどな。ﾄﾞｺo(･ε･*o)(o*･з･)oﾄﾞｺ

市場で働いている人に聞いてみると、「裏手にあるよ。」と指差された方向へ行ってみた。
生臭い匂いが混じらないための配慮だね、きっと。

これがその魚や肉部門が入ったアーケード。
日本では見かけたことのない魚もあれこれあるんですが、ここは足元がぐちゃぐちゃ濡れていて、サンダルで行くと大変。
入口周辺だけ見て退散退散。

ニュー・ミュニンシパル・マーケット 市場

また戻ってきたニュー・ミュニンシパル・マーケットの中。

花売り場へ行ってみると、寺院や教会に捧げる花飾りを作っている女性が多数。
このおばあさんもその１人。

う〜ん、オレンジ色の花の色がきれい。

ニュー・ミュニンシパル・マーケット 市場

ニュー・ミュニンシパル・マーケット内。

花飾りを作っている女性たちを眺めていると、「作り方、見て行く？」

「いいんですか？ヽ(*＾ω＾*)ﾉ」

ニュー・ミュニンシパル・マーケット 市場

レイや大きなミサンガのような花飾りの作り方。

まずは芯になる紐を張るんですが、なぜか足指に紐を掛け始めた女性。

え？　?(*ﾟｪﾟ*)　と見ていると…、

ニュー・ミュニンシパル・マーケット 市場

…足の親指が、花飾りを作るための立派な道具。

ｵｫｫｰ!!w(ﾟﾛﾟ)w　これは目からウロコ！


紐がピン！と張られると…、

ニュー・ミュニンシパル・マーケット 市場

…手持ちの花の中から適宜選んで、紐に通していく仕組み。

花はもうこれ用に茎は切ってあって、色別種類別に分けられていました。

ニュー・ミュニンシパル・マーケット 市場

選んだ花の一つを紐に通している女性。

隣の女性も同じ作業中。

もう出来上がった花飾りを見てみると、色や花の組み合わせは数種類。
その日の花の入荷具合にもよるんでしょうね。

ニュー・ミュニンシパル・マーケット 市場

あっという間に花を次々に紐に通して行く女性。

馴れているとはいえ、お見事！　( ﾟ∀ﾟﾉﾉﾞﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

ニュー・ミュニンシパル・マーケット 市場

頃合の長さに仕上がった花飾り。

あとは紐の始末をして、ハイ出来上がり！

実演、ありがとうございました！　<（_ _）>

お礼に花飾りを買い上げればよかったかな。
う〜ん、本来の目的どおり、寺院や教会に捧げるために買われるほうがいいかも。

ニュー・ミュニンシパル・マーケット 市場

ニュー・ミュニンシパル・マーケットを出て、お次はゴア州立博物館へ。

え〜とね、地図によると、博物館はこのカダムバ・バスターミナル裏手にあるみたい。

カダムバ・バスターミナルの裏手。

あ！　あの大きい建物がゴア州立博物館じゃない？　立派だわ〜。
…と近寄って行ってみると、ゴア州立中央図書館。

あれ？　博物館は？と見回すと…、

…図書館隣のこの古びた建物がゴア州立博物館。

見学は無料。英文での説明パンフレットをいただきました。
オールド・ゴアのアッシジの聖フランシス教会にある考古学博物館と違って。ここは展示品の撮影可。

ゴア州立博物館 博物館・美術館・ギャラリー

ゴア州立博物館内部。

ホールにあったこの車が何なのか説明が無い…。(；＾ω＾)
せっかくもらったパンフレットにも個々の展示品の説明が無いし…。

宗教的お祭りに使われるものなのかも？

ゴア州立博物館 博物館・美術館・ギャラリー

上掲の画像の車を上からも見下ろしてみた。

こんなに立派なのに、何の説明も無いのが惜しい。

ゴア州立博物館 博物館・美術館・ギャラリー

ゴア州立博物館内。

展示室の数は、外観から思っていたよりありましたが、展示方法が古かったり、展示品がスカスカだったり。
説明も展示品の名が出ているくらい。

それでも、キリスト教会関連の彫刻品などにいい品がありましたよ。

ゴア州立博物館 博物館・美術館・ギャラリー

ゴア州立博物館内の展示。

≪ゴアの教会群と修道院群≫が世界遺産になっている州なので、かつての教会に置かれていたような像や絵画を並べた部屋もありました。
中には、この聖母子像のように見応えのある作品も。

ただ、やはり特に説明が出ていないのが惜しい点。
それに、むき出しのまま置いておくのってどうなんだろう。

ゴア州立博物館 博物館・美術館・ギャラリー

ゴア州立博物館内の展示。

こちらはピエタ。
ピエタは聖母子像のひとつで、処刑後十字架から降ろされたキリストをマリアが抱いている様子を表したもの。

ゴア州立博物館 博物館・美術館・ギャラリー

ゴア州立博物館の展示。

剥げかけた塗りが痛々しくも、空をキッ！と見上げた表情が印象的な像も。

ゴア州立博物館 博物館・美術館・ギャラリー

ゴア州立博物館内の展示。

この像の脇には、そっけなく≪MARTYR≫とだけ書かれた札が置いてあった。

MARTYRって、（キリスト教の）殉教者の意味よね。

でも、この像の作風には、ちょっと仏像っぽい。
くるくる巻いた髪の毛が螺髪に見えるからかな？

ゴア州立博物館 博物館・美術館・ギャラリー

ゴア州立博物館内の展示。

昔の最新テクノロジー機器を展示した部屋もありました。

これって、タイプライターの前身？

ゴア州立博物館 博物館・美術館・ギャラリー

ゴア州立博物館内の展示。

アンティーク家具を脈絡無く置いてある部屋には、総透かし彫りの木製ソファが。

わ！　見事な彫りよね。紫檀の仲間の木が原材料？
テーブルなんかもセットだったんじゃないの？

ゴア州立博物館 博物館・美術館・ギャラリー

ゴア州立博物館内の展示。

通路の片隅に置かれたこの二つの物体は、くじ引き用の道具。
高さは２ｍを優に超えます。

玉がたくさん入った籠部分をぐるぐると回して、ピタリと止めると玉がひとつだけ出て来る仕組み。
今も商店街のくじ引きに使われている道具と原理は同じよね。

でも、これは細工が見事なんですよ。
細部をよく見ると…、

ゴア州立博物館 博物館・美術館・ギャラリー

…籠部分の一本一本のひご部分もそうなんですが、何かの紋章を表したらしき飾りも意味ありげ。
髑髏の頭の上に十字架が生えている絵柄がシュール。

単なるくじ引き用道具にしては凝ってるね。

ゴア州立博物館 博物館・美術館・ギャラリー

ゴア州立博物館内の展示。

地元の歴史・文化・人物などを紹介するコーナーもあって、スワミと呼ばれる修行僧の写真も。

ゴア州立博物館 博物館・美術館・ギャラリー

ゴア州立博物館内の展示。

これは、上掲の画像のスワミ（修行僧）を象った彫像？

シンプルな造形に惹かれるものがある。

ゴア州立博物館 博物館・美術館・ギャラリー

ゴア州立博物館内の展示。

お祭り紹介コーナーにあった日除けの傘（？）には、なぜかやたらリアルな手の飾りが。　こわっ！

これって何？と思っても何の説明も無し。

ゴア州立博物館 博物館・美術館・ギャラリー

ゴア州立博物館内。

カーテン越しに差し込む日の光がきれいだったな。

ゴア州立博物館 博物館・美術館・ギャラリー

ゴア州立博物館から見た州都パナジの一部。

これは、オーレム・クリークを挟んだ西方向の眺め。
意外なほど緑が多い！

手前は、オーレム・クリークに架かる橋。
向こうの丘の中腹に見えるヒンズー教寺院はマハーラクシュミ寺院になるのかな？

そういえば、今回のインド旅では全然ヒンズー教関連の場所に行かなかったな。
今日はもうすぐ出発だし、ちょっと心残り。

さ、そろそろホテルに戻って出発の準備をしなくっちゃ。

これは、ゴア・マリオット・リゾート・アンド・スパへ戻るマンドヴィ川南岸沿いの道。

これまでにも言ったように、どことなく欧風の香りがする街並みだと思いませんか？

ゴア・マリオット・リゾート・アンド・スパの敷地内。

出発の準備もできたし、あとはレンタカー会社のスタッフを待ってダボリム空港へと送ってもらいます。

Goa Marriott Resort & Spa ホテル

ゴア・マリオット・リゾート・アンド・スパから最後に眺めたマンドヴィ川。

アラビア海に落ちる夕日がきれいな場所だったよね。
お部屋もスタッフも食事もよくて、ゴアに戻ってくることがあればまたここに泊まりたい。

Goa Marriott Resort & Spa ホテル

ゴア・マリオット・リゾート・アンド・スパの玄関。

待ち合わせたレンタカー会社のスタッフに運転してもらって一路ダボリム空港へ。
ダボリム空港はパナジの南２０数km地点にある空港。
パナジからの所要時間は車だと４５分程度。

規模は小さくても新しい空港でしたが、その画像はありません。
…というのは、ダボリム空港はインド海軍のダボリム海軍航空基地との共同使用になっているらしく、空港内外の撮影禁止になっているんです。要注意！
デリーからスパイスジェットで到着した時には、機内放送でも注意がありました。

これでアラビア海に面したゴア州の旅行記はおしまいです。

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