2015/05/17 - 2015/05/17
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地酒大好きさん
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今日は空気が乾燥した快晴になるとの予報を聞いて、急遽鈴鹿の竜ケ岳(1100m)に登ってきました。目的はもちろんシロヤシオ。あわよくば、トケン類(カッコウの仲間。カッコウ、ツツドリ、ホトトギス、ジュウイチ)の声を聞けたら言うことはありません。
東名阪道の桑名ICで下りて、三重県の宇賀渓に向かいます。70台が駐車できる有料駐車場はすでに7〜8割が埋まっていました。午前7時25分に出発。たくさんある登山ルートの中で、おもしろそうな遠足尾根(えんそくおね)ルートを登ることにしました。実はこの山には2008年と2009年の2回登っていますが、その当時は遠足尾根はガイドブックにも載っていませんでした。
遠足尾根ルートは急登の連続です。息を切らしながら登りますが、さいわい乾いた風が吹いていて汗はあまりかきません。先に行く登山者をどんどん抜いて快調に飛ばせました。他の登山者から速いですねと声をかけられましたが、しょっちゅう登山をしているためでしょう。「継続は力なり」は語学の勉強についてよく言われますが、登山も同じだなと思います。ずっとツツドリの声が聞こえます。
2時間ほどで治田峠(はったとうげ)へと分かれる分岐点に着きます。ここを治田峠に向かえば静ケ岳まで2時間で往復できるため、静ケ岳に寄ることにしました。さすがに静ケ岳に向かう登山者は少なく、名前のとおり静かな山歩きができます。すぐにジュウイチの声が聞こえ、さらにホトトギスの声も聞けました。この春初めて聞くホトトギスの声です。あとはカッコウさえ聞ければ、今年もトケン4種を全部達成できるわけです。期待して歩を進めます。
二つの山をつなぐ縦走路を進むと、尾根近くに池がありました。こんなに高いところにある池に興味が湧き、近づいてみました。池のすぐそばの木にはモリアオガエルの卵の白い塊が下がっていました。もうオタマジャクシに孵っているはずですが、地面が柔らかくて靴が沈むため近寄れません。そのため確認はできませんでした。
静ケ岳に急ぎます。頂上に近づくにつれてイワカガミの花がたくさん咲いているのを見ました。他の場所のイワカガミと違って、ずいぶん葉のサイズが小さいものです。イワカガミの亜種か環境で小さいだけなのかはわかりません。鳥の声のシャワーを聞きながら静ケ岳頂上に着きました。しかし展望はあまり利かず、ちょっとがっかりしました。でも途中の登山道では鳥の種類と声が多く、その点は満足です。イカル、ツツドリ、ホトトギス、ヤマガラ、ヒガラ、コルリ、キビタキなどが一斉に鳴いていました。
とんぼ返りで、竜ケ岳に向かいます。シロヤシオの木はたくさんあるのですが、花をつけている木は少なく、期待はずれです。他の登山者に聞くと、今年は裏年でほとんど咲いていないそうです。昨年は表年でどの木もいっぱい花を付けていたそうです。ガイドブックに掲載される写真はどれもシロヤシオがいっぱい咲いているものです。添付した写真のうち、シロヤシオの白い木がこんもりと点々としているのは表年のもので、まるでニュージーランドの農場に放牧されているヒツジのような感じです。それでも今日は何十本のうちに1本の割合で花をいっぱい付けた木があります。
竜ケ岳頂上に着くとものすごい登山者です。シロヤシオが目的で来た人がほとんどです。風が冷たいので「寒い、寒い」とみなさんが言っていました。わたしはすぐ下山にとりかかりました。下山は石榑峠(いしぐれとうげ)経由で、急な坂を下ります。登山者をどんどん抜いて飛ばします。あとは宇賀渓に沿って谷を何度も渡り返して下ります。かなり危険な場所がたくさんありました。それでも7時間半後には無事に下山できました。
今日の歩行数は、32,000歩にもなりました。足がちょっと痛みます。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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登山を開始するとすぐ「名水 滝の雫(しずく)」の看板がありました。
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これが、名水の「滝の雫」と言われる湧水の流れです。
雫ではなく、流れでした。口にふくむと冷たくておいしい水でした。
帰りにこの水を汲んで持ち帰りました。焼酎やウィスキーの水割り用です。 -
「遠足尾根登山道」に入ると、こんなふうによく整備された登山道がしばらく続きます。
駐車料金500円で整備されると思うと、安く感じます。 -
ほとんど垂直に近い急登が1時間ぐらい続きます。これでバテる人を多く見ました。
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登山道の途中から見えた、隣の藤原岳です。愛知県や三重県からは藤原岳が邪魔をして竜ケ岳は見えないでしょう。
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竜ケ岳に近づくと、静ケ岳分岐点にこんな看板がありました。
まだ午前9時台のため、竜ケ岳に直行するには早すぎます。静ケ岳まで往復するには2時間あればいいので、静ケ岳に寄ってみることにしました。 -
静ケ岳への道に入ると突然道が細くなります。この山に登る人が少ないので仕方がありません。ほんとうにこの道が正しいのか不安になりましたが、この看板を見て安心しました。
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縦走路近く(尾根に近い高いところ)に池がありました。静かな神秘的な池です。
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池に近づくと、池の上にかかった木の枝にモリアオガエルの卵の白い塊がありました。
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近づいて池にオタマジャクシがいないか確かめようとしましたが、靴がズブズブと沈むので近づいて確認することはできませんでした。水はタンニンのせいか黒ずんでいました。
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池の上を見ると、10mぐらい高いところにも卵が生み付けられていました。
それを狙ってトビがすぐ近くまで来ましたが、わたしの姿を見て逃げました。モリアオガエルの卵の天敵はトビです。 -
静ケ岳頂上に近づくにつれてイワカガミの群落が続きます。ここの葉は他の場所のものよりも小さいものです。比較のために車のキーを置いて撮った写真です。かなり小さいことがわかります。
また、葉は光をよく反射してピカピカと光ってみえます。このためイワカガミと名付けられました。 -
イワカガミを撮りました。きれいなピンクの花です。
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中にはこんな白っぽいイワカガミの花もありました。
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静ケ岳頂上です。他にはだれもいません。鳥の声しか聞こえません。
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静ケ岳頂上で見たツマグロヒョウモンのオスです。温暖化で日本列島を北上しているチョウですが、こんなに高い場所にまで来ています。
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静ケ岳を下りて、本来の竜ケ岳登山道に戻ります。
本来ならシロヤシオの木が白い花をつけているので、緑の木が白い羊に見えるそうです。今年はご覧のとおり羊はいません。
ササの高さもわずか20cmぐらいで、昔の面影はありません。昔はササの藪の陰で、冷たい時雨混じりの雪を避けてランチを取った記憶があります。シカの食害でしょうか。 -
でも何十本に1本の割合でシロヤシオの花を付けている木がありました。ほんとうにきれいです。
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シロヤシオの花です。
アカヤシオもいいですが、シロヤシオも劣りません。 -
ヤマツツジの花も開花寸前でした。
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竜ケ岳頂上まではもう少しです。全体がササで覆われていますが、短い笹です。
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こんな素敵な風景が現れました。壁紙に使いたいような風景写真です。
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竜ケ岳頂上はもうすぐです。多くの登山者がいるようです。
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頂上に着きました。快晴ですが、冷たい風が吹いていて心地よい最高の気分です。
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多くの登山者がランチを楽しんでいました。みなさんが「寒い 寒い」と言っていました。
わたしは喧騒が嫌いなのですぐ下山を開始。 -
石榑峠に向かって下山します。さようなら、竜ケ岳。さようなら、シロヤシオ。
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冷たい乾いた北風が吹いて気分はルンルンです。こんな道が大好きです。
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下山路途中にある「重ね岩」。大きな岩が乗っかっています。
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谷沿いの危険な道を下ります。途中にあった垂直の鉄はしご。上から見ると怖さで足がすくみます。
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下から見た鉄はしご。20数段はあります。
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宇賀渓で一番大きな長尾滝。そばに行くと涼しくて気持ちがよかった。
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朽ちつつある炭焼き窯跡。保存したいですね。
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途中谷を何度も渡り返すのですが、岩が濡れていたり、岩と岩の間が離れすぎていて飛ぶのが怖い場所がたくさんありました。
最後の渡渉地点にはこんな立派な橋がかけられていました。 -
これは他のサイトから拝借した写真です。
シロヤシオがたくさん咲いた年のものです。
まるで、ニュージーランドの農場に放牧されているヒツジが牧草を食べているように見えませんか?
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