2015/04/10 - 2015/04/11
170位(同エリア1572件中)
ハンクさん
8年振りにエストニアの首都、タリンを訪れた。先回2007年12月に始めてタリンを訪れた時は、サンクトペテルブルクからの帰途に乗り継ぎ地のヘルシンキで降りて2泊、1日をタリンへの日帰り旅行に当て、ヘルシンキ港からフェリーで往復した。クリスマスのタリンは華やかであるが、日が短い上にフェリーの時間の制約から、街並みのいい写真を撮ることができなかった。今回は少々肌寒いとはいえ快晴の4月、7時頃まで明るく散策には絶好の日となった。ちなみにエストニアは2011年1月1日からユーロを導入、当時の通貨クローンに両替する手間が不要になった。
今年3月にはエストニアのロシアとの国境の町ナルヴァを訪れたばかりだが、同じバスがナルヴァを経由してタリンまで行く。日に9往復ほど運行されており、往復で約50ユーロ、所要時間は約7時間かかりなかなかの苦行のような旅だ。列車も最近運行が始まって、列車の方が楽であろうが、1日に1往復のみで時間的な制約があり効率が悪いうえに料金も高い。従ってバス旅行を選び、行きは早朝発、帰りを深夜発の夜行便とした。
タリンの歴史と街並みについては、先回備忘録代わりに詳しく書いた。繰り返しになるが、ポイントだけ触れておく。エストニアは人口135万人、首都タリンに約40万人が住む。タリンは11世紀に築かれたエストニア人の砦を13世紀になってデンマーク人が占領し街を築く。その後はドイツ人の入植が進み、13世紀半ばにハンザ同盟に加盟、ロシアとの貿易の中継点として繁栄した。このころドイツ人によって築かれた街並みが見事に保存されている。「本当のドイツの街並みだ!」、タリンやリーガを訪れて、そう感嘆の声をあげるドイツ人観光客が少なくないという。ドイツ本国では、当時のハンザ都市の街並みの原型を残している街は、リューベックを除けば多くはない。
その後、ハンザ同盟もオランダなどの新興勢力に押され次第に衰退し、1669年に消滅した。各地に残ったドイツ人と商人はバルト地区の実質的支配権を握り続けた。そしてヒットラーの暗黒時代、ソ連の占領による閉塞の50年を経て、1990年に独立を果たした。皮肉なことに、現代ドイツには失われつつある「ドイツらしい街並み」が、エストニアの複雑な歴史的背景ゆえに、ドイツ以外の国に保存されてきたことは奇跡的である。
さて、早朝6:40にサンクトペテルブルク、ヴィチェフスキー駅のバスターミナルを出発したバスは、3時間ほどで国境に到達した。イヴァンゴロドとナルヴァの間の国境を越えるのに1時間ほど要した後、また3時間ほど走って、ほぼ定刻の14:00にタリンの南東約1.5kmにあるバスターミナルに到着した。ここから徒歩で約20分、近代的なホテルや、ストックマンなどのデパートが並ぶ新市街を通り過ぎて、世界遺産に登録されている旧市街に到着する。最高の快晴の下、ドイツ語、英語、ロシア語の観光ガイドの説明が聞こえてくる。
今回は旧市街の中心、ラエコヤ広場からまずヴェネ通りを北に向かい、先回見逃したドミニコ修道院、聖ニコライ教会、城壁のブレーメンの塔、旧市街の北限にある「三人姉妹」「太っちょマルガレータ」、「三人兄弟」などのユーモア溢れる名のついた建物を見て、聖オレフ教会に入り、塔に登る。ここからは、タリンの旧市街、国鉄タリン駅、フェリーターミナル、バルト海を一望できる。その後ライ通り、ピック通りのメインストリートを南に下って、ハンザ都市の中心地であるブラックヘッドのギルド、グレートギルド会館、聖霊協会などを見て、ピック・ヤルク通りの坂道を登って、トームペアの丘に到着。トームペア城、「のっぽのヘルマン」という名の塔、ロシア正教のネフスキー教会、大聖堂を見た。
ラエコヤ広場で軽い食事を済ませ、19:00からエストニア国立劇場でヴェルディの「リゴレット」を見ることにした。チケット売り場に行くと、年配の女性が20ユーロの2階の最前列のチケットを15ユーロで買って欲しい、と寄ってきた。息子さんが来れなくなったそうで、窓口の女性まで座席表を見せてくれて、いい席だからぜひ買ってあげてください、と言う。この街の住人は皆、善人なのだ。750席の小さな歌劇場で、小編成のオケは時々アインザッツが乱れ、指揮者が棒で修復するような場面も見られたが、一昔前のローカル劇場の原型を見る思いがした。歌手陣のレヴェルはかなり高く、イタリア語の原語上演で、ステージ上の字幕には、エストニア語と共に英語の翻訳もあり、非常に有り難かった。
22:00ころ芝居?が跳ねて、再び旧市街の夜景を撮影、バスターミナルまでの夜の道はひと気がなく少し不安を感じた。水と食料を買い込んで、23:40発のバスには余裕を持って乗り込んだ。翌朝の6:30の定刻に帰着、ホテルに戻って早々に一眠りして体調を整えた。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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タリンのバスターミナルは旧市街の南東約1.5kmにある。ここから徒歩で約20分、近代的なホテルや、ストックマンなどのデパートが並ぶ新市街を通り過ぎると旧市街に入る。
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旧市街の入り口にあるエストニア国立劇場、今日の出し物は「リゴレット」
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旧市街の入り口のモニュメント
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まさに中世の街並み
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旧市庁舎の尖塔
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聖ニコラス教会の塔
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ラエコヤ広場ではテラスで食事を楽しむ
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旧市庁舎は北ヨーロッパに残る唯一のゴシック様式の市庁舎で14世紀半ばに建設されたもの
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ラエコヤ広場の眺め
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ラエコヤ広場の建物
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ヴェネ通りの聖ニコライ教会
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ヴェネ通りのブレーメンの塔
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太っちょマルガレータ、中は海洋博物館
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イチオシ
太っちょマルガレータの横のグレート・コースト・ゲート、タイムマシンの入り口のようだ
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「三人姉妹」の建物
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聖オレフ教会の尖塔、高さ124m、螺旋階段を登る
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聖オレフ教会の階段
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聖オレフ教会の塔からの眺め
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聖オレフ教会の塔からのフェリーターミナルの眺め
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聖オレフ教会の塔からの眺め、ロシア正教のネフスキー教会はこの街には異質だ
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オレフの石像、建設中に落下し石になってしまったという
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「三人兄弟」の建物、修復中だ
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「三人兄弟」と聖オレフ教会
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旧市街の街並み
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旧市街の街並み
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テキサス料理レストラン
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「ブラックヘッドのギルド」の紋章、エチオピア生まれの聖人、マリティウス
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「ブラックヘッドのギルド」の内部
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「グレート・ギルド」会館
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旧市街の街並み
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トームペアの丘の上のトームペア城
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トームペアの丘のトームペア城の前に建つネフスキー教会、この街には異質な玉ねぎ教会
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「のっぽのヘルマン」の塔
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トームペアの丘の上に建つ大聖堂
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エストニア国立劇場の内部
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エストニア国立劇場の小ぶりなステージ
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「リゴレット」終演後のカーテンコール
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「リゴレット」終演後のカーテンコール
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なかなかチャーミングなジルダ役のソプラノ
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ステージ側から見た面白い写真、劇場の定員は750人
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夜のエストニア国立劇場のファサード
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ラエコヤ広場の夜景
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イチオシ
夜のラエコヤ広場の旧市庁舎
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ラエコヤ広場の旧市街の夜景
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この旅行記へのコメント (1)
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- tadさん 2015/04/22 09:01:42
- タリン再訪記読みました
- タリンは3年前にヘルシンキからフェリーで行きました。懐かしかったですね。750人入場のオペラハウスはいいですね。ラエコヤ広場の写真をとっておられる場所の左にあるレストランの前で座ってビールを飲んだのを思い出しました。それでさらに思い出したのですが、タリンのVon Krahli Aedというレストランは最高でした。次回の訪問ではお試しください。tripAdvisorで一番人気です。
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