その他の都市旅行記(ブログ) 一覧に戻る
1999年、アウシュヴィッツを訪れるためにポーランドに<br />行ったのが事実上の海外初渡航。<br />それから15年。<br />ミュンヘンに行くにあたり、やはり気になったのがここ。<br /><br />2000年に日本アウシュヴィッツ平和博物館が栃木県にオープンし、<br />当方が翌年訪れた際に館長の青木さんとお話する機会があった。<br />その時に、<br />「現地に行かれたそうで。ダッハウへは行かれました?<br />ダッハウも凄いんです」と言われたのだが、その翌年の<br />2002年に青木さんはお亡くなりになってしまった。<br /><br />今回ミュンヘンを訪れるにあたり、青木さんの言葉と強く握手して<br />くださった感触が何度もリフレインされ、<br />「やはり行っておかないとな」と思い、ミュンヘン中央駅から<br />電車に乗った。

負の遺産もしっかり見るべし。ダッハウ強制収容所

28いいね!

2014/12/16 - 2014/12/16

43位(同エリア415件中)

1

24

pippo77

pippo77さん

1999年、アウシュヴィッツを訪れるためにポーランドに
行ったのが事実上の海外初渡航。
それから15年。
ミュンヘンに行くにあたり、やはり気になったのがここ。

2000年に日本アウシュヴィッツ平和博物館が栃木県にオープンし、
当方が翌年訪れた際に館長の青木さんとお話する機会があった。
その時に、
「現地に行かれたそうで。ダッハウへは行かれました?
ダッハウも凄いんです」と言われたのだが、その翌年の
2002年に青木さんはお亡くなりになってしまった。

今回ミュンヘンを訪れるにあたり、青木さんの言葉と強く握手して
くださった感触が何度もリフレインされ、
「やはり行っておかないとな」と思い、ミュンヘン中央駅から
電車に乗った。

  • ミュンヘン中央駅の地下から出ている近郊列車Sバーンの2番で<br />約20分、ダッハウ駅に到着。<br />ここから路線バス726に乗って10分程度なのだが、地元の人以外は<br />このバスに皆さん乗るので迷う事はないでしょう。

    ミュンヘン中央駅の地下から出ている近郊列車Sバーンの2番で
    約20分、ダッハウ駅に到着。
    ここから路線バス726に乗って10分程度なのだが、地元の人以外は
    このバスに皆さん乗るので迷う事はないでしょう。

  • KZ-Gendenkstatteというバス停で降りるのだが、<br />運転手さんの頭上にはこのようなモニターがあり、<br />今が何処で次が何処か一目瞭然。<br />ていうか、地元の人以外は皆同じ所で降りるので<br />間違える事は無いでしょう。

    KZ-Gendenkstatteというバス停で降りるのだが、
    運転手さんの頭上にはこのようなモニターがあり、
    今が何処で次が何処か一目瞭然。
    ていうか、地元の人以外は皆同じ所で降りるので
    間違える事は無いでしょう。

  • バスは10分ほど住宅街を走って到着。<br />日本でいえば大都市から30分くらいのベットタウン的な<br />ところに位置している事に驚いた。<br /><br />アウシュヴィッツは外界とは遮断された、正に陸の孤島的な<br />場所にあるのだが、ここは普通の住宅街と隣接している。<br />

    バスは10分ほど住宅街を走って到着。
    日本でいえば大都市から30分くらいのベットタウン的な
    ところに位置している事に驚いた。

    アウシュヴィッツは外界とは遮断された、正に陸の孤島的な
    場所にあるのだが、ここは普通の住宅街と隣接している。

  • バスの本数はご覧の通りかなり多いので、時間は<br />気にせず見学できる。

    バスの本数はご覧の通りかなり多いので、時間は
    気にせず見学できる。

  • 当時の正門。<br />ダッハウは最も古い収容所と言われ、一番多かった時には<br />大小含めて国内外に1000箇所あったとされる収容所の<br />モデルとなったそう。

    当時の正門。
    ダッハウは最も古い収容所と言われ、一番多かった時には
    大小含めて国内外に1000箇所あったとされる収容所の
    モデルとなったそう。

  • 当時の資料に番号がふってあり、オーディオガイドで<br />説明が聞けるのだが、残念ながら日本語は無し。<br />世界的な負の遺産と言う事で、様々な国から様々な<br />人種の方が来ているようだったが、日本人は当方だけ。<br />需要と供給を考えると、日本語が無いのも仕方ないか・・<br /><br />ちなみに受付のお姉さんが「本当に申し訳ない」と、心底<br />済まなそうな顔をして謝ってくれたのが印象に残った<br />

    当時の資料に番号がふってあり、オーディオガイドで
    説明が聞けるのだが、残念ながら日本語は無し。
    世界的な負の遺産と言う事で、様々な国から様々な
    人種の方が来ているようだったが、日本人は当方だけ。
    需要と供給を考えると、日本語が無いのも仕方ないか・・

    ちなみに受付のお姉さんが「本当に申し訳ない」と、心底
    済まなそうな顔をして謝ってくれたのが印象に残った

  • 遺体の運搬に使っていた手押し車

    遺体の運搬に使っていた手押し車

  • アウシュヴィッツ同様に、鬼畜以下の蛮行である<br />人体実験も行われていた。<br />人間がどの程度の高度まで耐えられるか、バルーンに<br />吊るされて実験されていた。

    アウシュヴィッツ同様に、鬼畜以下の蛮行である
    人体実験も行われていた。
    人間がどの程度の高度まで耐えられるか、バルーンに
    吊るされて実験されていた。

  • 労働による絶滅・・<br />残酷な写真は数々あったが、彼の力尽きた表情が一番痛かった<br /><br />仕事がキツイとか四の五の言ってんじゃねぇよ、俺!

    労働による絶滅・・
    残酷な写真は数々あったが、彼の力尽きた表情が一番痛かった

    仕事がキツイとか四の五の言ってんじゃねぇよ、俺!

  • 最近は昔のフィルムをカラー化する技術が発達。<br />モノクロと比べてリアリティが一気に高まり、<br />遠く感じた出来事がグッと近く感じられる。

    最近は昔のフィルムをカラー化する技術が発達。
    モノクロと比べてリアリティが一気に高まり、
    遠く感じた出来事がグッと近く感じられる。

  • 1945年の解放当時、住居棟の航空写真。<br />

    1945年の解放当時、住居棟の航空写真。

  • 今は2棟だけ復元されている。

    今は2棟だけ復元されている。

  • 内部は当時のベッドが再現されている。<br /><br />

    内部は当時のベッドが再現されている。

  • 残された住居棟の土台には所々花束があった。

    残された住居棟の土台には所々花束があった。

  • 収容所外周には堀が掘られ、高圧電流が流れる有刺鉄線と、<br />SSの目が光る7つの監視塔が。

    収容所外周には堀が掘られ、高圧電流が流れる有刺鉄線と、
    SSの目が光る7つの監視塔が。

  • そして敷地外、有刺鉄線のすぐ外側にはガス室。

    そして敷地外、有刺鉄線のすぐ外側にはガス室。

  • アウシュヴィッツのガス室は、空気より重い「チクロンB」を<br />天井の穴からバラ巻くだけの構造だったが、ここではご覧の<br />ガスチャンバーを使って噴霧していた。

    アウシュヴィッツのガス室は、空気より重い「チクロンB」を
    天井の穴からバラ巻くだけの構造だったが、ここではご覧の
    ガスチャンバーを使って噴霧していた。

  • ガス室の前室。<br />シャワーだと言われてここに連れてこられるそうだが、<br />皆わかっていたのではないか・・・<br />仮にこの場で初めて気づいて慌てて引き返そうとしても、<br />この部屋から出ることは出来なかった。<br />

    ガス室の前室。
    シャワーだと言われてここに連れてこられるそうだが、
    皆わかっていたのではないか・・・
    仮にこの場で初めて気づいて慌てて引き返そうとしても、
    この部屋から出ることは出来なかった。

  • ガス室。<br />アウシュビッツには無い横穴もあり、上からだけじゃなく<br />横からも噴霧された。<br />

    ガス室。
    アウシュビッツには無い横穴もあり、上からだけじゃなく
    横からも噴霧された。

  • ガス室の隣り(前室の反対側)の、遺体一時置き場。

    ガス室の隣り(前室の反対側)の、遺体一時置き場。

  • そして焼却炉。<br />アウシュヴィッツ同様、まさに殺人工場。

    そして焼却炉。
    アウシュヴィッツ同様、まさに殺人工場。

  • 写真は建物の外にもあふれる遺体。

    写真は建物の外にもあふれる遺体。

  • まさに、この場所にだったのだ・・・

    まさに、この場所にだったのだ・・・

  • こうした負の遺産は、夢のようなロマンティック街道観光と<br />相容れないかもしれない。<br />ただ、アウシュヴィッツはアクセスが悪く「ちょっと行ってみる」<br />で行ける場所ではないのだが、ここは本当にアクセスがいい。<br />ミュンヘンから半日あれば楽に行って帰ってこれるので、是非<br />多くの方に訪ねていただきたいと思いました。

    こうした負の遺産は、夢のようなロマンティック街道観光と
    相容れないかもしれない。
    ただ、アウシュヴィッツはアクセスが悪く「ちょっと行ってみる」
    で行ける場所ではないのだが、ここは本当にアクセスがいい。
    ミュンヘンから半日あれば楽に行って帰ってこれるので、是非
    多くの方に訪ねていただきたいと思いました。

この旅行記のタグ

28いいね!

利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。 問題のある投稿を連絡する

この旅行記へのコメント (1)

開く

閉じる

  • あまいみかんさん 2015/01/19 00:56:23
    確かに、負の遺産も見る必要が!!
    20歳の頃・・・っと言うと、いったい何十年前の事になるだろうか。

    学生時代、アウシュビッツ展をみに行きました(日本)。

    沢山の悲惨な写真と共に、実際に使われていた蚕棚のようなベッド、収容所

    で亡くなった人達が使っていた靴、鞄、衣服、歯ブラシ、金歯などが山の

    ようにうず高く積まれて展示されていたのを思い出します。

    吐き気を催して、正視できませんでした。

    どうしてこんな事を、人間が人間にできるのだろうか。

    怖くて、なかなか、収容所見学はできません。

    軟弱な私は、アンネの隠れ家に行っただけです。

    硬軟取り混ぜてのご旅行、価値ありですね。





pippo77さんのトラベラーページ

コメントを投稿する前に

十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?

サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)

報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。

旅の計画・記録

マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?

ドイツで使うWi-Fiはレンタルしましたか?

フォートラベル GLOBAL WiFiなら
ドイツ最安 294円/日~

  • 空港で受取・返却可能
  • お得なポイントがたまる

ドイツの料金プランを見る

フォートラベル公式LINE@

おすすめの旅行記や旬な旅行情報、お得なキャンペーン情報をお届けします!
QRコードが読み取れない場合はID「@4travel」で検索してください。

\その他の公式SNSはこちら/

PAGE TOP