2014/12/16 - 2014/12/16
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pippo77さん
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1999年、アウシュヴィッツを訪れるためにポーランドに
行ったのが事実上の海外初渡航。
それから15年。
ミュンヘンに行くにあたり、やはり気になったのがここ。
2000年に日本アウシュヴィッツ平和博物館が栃木県にオープンし、
当方が翌年訪れた際に館長の青木さんとお話する機会があった。
その時に、
「現地に行かれたそうで。ダッハウへは行かれました?
ダッハウも凄いんです」と言われたのだが、その翌年の
2002年に青木さんはお亡くなりになってしまった。
今回ミュンヘンを訪れるにあたり、青木さんの言葉と強く握手して
くださった感触が何度もリフレインされ、
「やはり行っておかないとな」と思い、ミュンヘン中央駅から
電車に乗った。
-
ミュンヘン中央駅の地下から出ている近郊列車Sバーンの2番で
約20分、ダッハウ駅に到着。
ここから路線バス726に乗って10分程度なのだが、地元の人以外は
このバスに皆さん乗るので迷う事はないでしょう。 -
KZ-Gendenkstatteというバス停で降りるのだが、
運転手さんの頭上にはこのようなモニターがあり、
今が何処で次が何処か一目瞭然。
ていうか、地元の人以外は皆同じ所で降りるので
間違える事は無いでしょう。 -
バスは10分ほど住宅街を走って到着。
日本でいえば大都市から30分くらいのベットタウン的な
ところに位置している事に驚いた。
アウシュヴィッツは外界とは遮断された、正に陸の孤島的な
場所にあるのだが、ここは普通の住宅街と隣接している。 -
バスの本数はご覧の通りかなり多いので、時間は
気にせず見学できる。 -
当時の正門。
ダッハウは最も古い収容所と言われ、一番多かった時には
大小含めて国内外に1000箇所あったとされる収容所の
モデルとなったそう。 -
当時の資料に番号がふってあり、オーディオガイドで
説明が聞けるのだが、残念ながら日本語は無し。
世界的な負の遺産と言う事で、様々な国から様々な
人種の方が来ているようだったが、日本人は当方だけ。
需要と供給を考えると、日本語が無いのも仕方ないか・・
ちなみに受付のお姉さんが「本当に申し訳ない」と、心底
済まなそうな顔をして謝ってくれたのが印象に残った -
遺体の運搬に使っていた手押し車
-
アウシュヴィッツ同様に、鬼畜以下の蛮行である
人体実験も行われていた。
人間がどの程度の高度まで耐えられるか、バルーンに
吊るされて実験されていた。 -
労働による絶滅・・
残酷な写真は数々あったが、彼の力尽きた表情が一番痛かった
仕事がキツイとか四の五の言ってんじゃねぇよ、俺! -
最近は昔のフィルムをカラー化する技術が発達。
モノクロと比べてリアリティが一気に高まり、
遠く感じた出来事がグッと近く感じられる。 -
1945年の解放当時、住居棟の航空写真。
-
今は2棟だけ復元されている。
-
内部は当時のベッドが再現されている。
-
残された住居棟の土台には所々花束があった。
-
収容所外周には堀が掘られ、高圧電流が流れる有刺鉄線と、
SSの目が光る7つの監視塔が。 -
そして敷地外、有刺鉄線のすぐ外側にはガス室。
-
アウシュヴィッツのガス室は、空気より重い「チクロンB」を
天井の穴からバラ巻くだけの構造だったが、ここではご覧の
ガスチャンバーを使って噴霧していた。 -
ガス室の前室。
シャワーだと言われてここに連れてこられるそうだが、
皆わかっていたのではないか・・・
仮にこの場で初めて気づいて慌てて引き返そうとしても、
この部屋から出ることは出来なかった。 -
ガス室。
アウシュビッツには無い横穴もあり、上からだけじゃなく
横からも噴霧された。 -
ガス室の隣り(前室の反対側)の、遺体一時置き場。
-
そして焼却炉。
アウシュヴィッツ同様、まさに殺人工場。 -
写真は建物の外にもあふれる遺体。
-
まさに、この場所にだったのだ・・・
-
こうした負の遺産は、夢のようなロマンティック街道観光と
相容れないかもしれない。
ただ、アウシュヴィッツはアクセスが悪く「ちょっと行ってみる」
で行ける場所ではないのだが、ここは本当にアクセスがいい。
ミュンヘンから半日あれば楽に行って帰ってこれるので、是非
多くの方に訪ねていただきたいと思いました。
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この旅行記へのコメント (1)
-
- あまいみかんさん 2015/01/19 00:56:23
- 確かに、負の遺産も見る必要が!!
- 20歳の頃・・・っと言うと、いったい何十年前の事になるだろうか。
学生時代、アウシュビッツ展をみに行きました(日本)。
沢山の悲惨な写真と共に、実際に使われていた蚕棚のようなベッド、収容所
で亡くなった人達が使っていた靴、鞄、衣服、歯ブラシ、金歯などが山の
ようにうず高く積まれて展示されていたのを思い出します。
吐き気を催して、正視できませんでした。
どうしてこんな事を、人間が人間にできるのだろうか。
怖くて、なかなか、収容所見学はできません。
軟弱な私は、アンネの隠れ家に行っただけです。
硬軟取り混ぜてのご旅行、価値ありですね。
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