2014/05/13 - 2014/06/13
1375位(同エリア2825件中)
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- Q&A回答6件
- 37,216アクセス
- フォロワー2人
美術館のある街を訪ねる旅のスペイン版
世界的な美術館密集地であるマドリッドを探訪した後、アンダルシアに南下し特徴ある各町とそこの
美術館を見て回る。最後に再びマドリッドに戻り小さな個人美術館を訪ねる。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス タクシー
- 航空会社
- ルフトハンザドイツ航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
2014年5月14日(水) Prado美術館
Madridに来て最初の美術館訪問は何を差し置いても天下のPrado美術館に御挨拶しなければならない。
15世紀以来、歴代のスペイン国王が蒐集したコレクションを展示する世界有数の美術館であり、ここを見ずしてMadridの、いやSpainの美術館を語ることはできない。
*Prado級の大美術館訪問時の留意点
①事前の入場券予約確保
大美術館訪問時、気をつけたいのは大勢の入場者の長蛇の列に遭遇し、入場するまでにエネルギーを消耗することである。今回Prado美術館の入場券だけは、日本からwebsiteで事前購入しておいた。
開門10分前に到着したが、予想通り当日入場券売り場には数十人の数十人の行列が出来ていた。観光シーズンピーク前の平日でこの程度であるから、ハイシーズンは事前予約をお勧めする。
事前予約のwebsiteの購入証明書を印刷、あるいは画面提示すれば直接所定の入り口から入場できる。私の場合は65歳以上割引を利用したので、入場口に行く前にチケットカウンターに寄り、年齢証明書を見せてチケットと交換する手続きが必要であったが、当日券の販売窓口と独立して65歳以上等の人の窓口が設置されていて、開館時間前から受付を対応してくれたので円滑に入場口にアクセスすることが出来た。
②事前にコレクション内容を調査し、テーマを持って見る
日本における美術館の企画展示は、キュレイターがテーマを企画し解りやすい構成で展示してくれる。展示数もそれほど多くないので入り口から出口まで一点一点鑑賞することが可能であるが、Pradoでは、常時1300点ほどが展示されているので、日本の企画展の調子で見ていくと、結局何を見たのか、何が気に入ったか解からないまま疲労感ばかり残る事になってしまう。絵を見ることは想像以上に体力を消耗する。
どこの美術館でもMasterpieces(この有名な作品はここが持っていたのか)的な代表作品がある。最低これは見逃せない作品群を事前に書籍なり、websiteで調査し自分で「必見リスト」を作っておくとよい。入り口でフロアマップをゲットし見たい絵のある場所をマークすれば、後から「そんな絵どこにあったっけ」の悔やむ事もなくなる。
Pradoでは、日本語audio guideのサービスがある。50のmasterpiecesをセレクトして解説してくれるので、それを利用してじっくり鑑賞するのもお勧めである。私の今回のテーマは、好きなアーティストの作品をメリハリ付けて見ることとしマイ必見リストを作成した。
*Prado美術館についての独断偏見の纏め
Pradoは確かに世界有数のコレクションを誇る素晴らしい美術館であった。この総合的な美術館を敢えて一言で表現すると「ゴヤの美術館Prado」と感じた。錚々たる世界の巨匠の作品の並ぶ中で、ゴヤ作品は宮廷画家の初期の頃のタペストリー用の明るい色彩の絵から、代表作の裸のマハ、着衣のマハ、動乱の世情を描いた「1808/5/3銃殺」聴力を失った後の「砂に埋もれる犬」「子を喰うサタン」等の所謂黒い絵まで絵画の変遷を網羅的に美術館の3フロア、10以上の部屋を占有して展示されているからである。
まさに、スペインの代表的な画家ゴヤのための美術館と受け取った。
*印象の強かった作品、私的ランキング
1位 ヒエロニモス・ボッシュ「快楽の園」「七つの大罪と死の罪の図」他
驚くべき想像力、ボッシュワンダーランド全開。寡作の神秘の画家のコレクションをこれだけまとめて見る事の幸せを感じる。
2位 ピーター・ブリューゲル「死の勝利」
おどろおどろしい骸骨軍団に圧倒される。
3位 ゴヤの全作品 とりわけ裸、着衣のマハの並列展示
超有名なゴヤの代表作。初めて裸のモデルの女性の陰毛をえがいたと、当時センセーションを起こした裸のマハとその騒ぎをカモフラージュさせるために描かれたとされる着衣のマハが並列展示されている。同じモデルで同じポーズでありながら、細部を鑑賞すると明らかにタッチが異なり、後者の方が粗い。あたかも当時の世評に「服を着ければ文句ないだろ」とのアイロニーを込めて筆をとったかのような作者の感情が表れていると感じる。正に実物を目の前にしないと分からない感覚である。
4位 ボッティチェリ「ナスタジオ・デリ・オネスティの物語」
デカメロンの小説をテーマに描かれた4連作の3作を一堂に見ることが出来る。イタリアメディチ家の依頼で作成され、幾多の変遷の中で今プラドで見ることが出来る歴史的意味も含めて感慨ひとしお。連作の残り1作はアメリカにあるそうだ。
5位 メムリンク、デューラー、ラファエロ、ティツイアーノの作品
是非時間に余裕を持って、広く開放的なカフェで休憩をとりながら楽しみたい。ツアーの団体客も入場するが、彼らは時間の制約があるので有名作品を駆け足で駆け抜けていく。少し時間をずらせば問題ない。 -
2014年5月15日(木) ティッセン・ボルネミッサ美術館訪問
*どんな美術館なの
・世界第2位の個人コレクションの展示
ドイツの鉄鋼財閥ティッセン家とハンガリー貴族ボルネミッサ家の流を汲む男爵とその息子の2代に亘って蒐集した個人コレクションを展示している。
ちなみに世界1位の個人コレクションはだれか気になるが、エリザベス女王とのこと。
1992年美術館オープン、2代目男爵は元ミススペインと結婚した縁からコレクションをスペイン政府に譲渡し今日に至っている。どこの国も女性の発言権は強い。
・西洋美術史を概観できる展示
初代男爵は主として古典、初期のイタリア絵画、2代目は近・現代美術のコレクションと6世紀に亘って美術史を概括できるような幅広いコレクション展示で実に見応えがある。1作家あたりの蒐集数が多くはないが、著名な作家は網羅的に抑えられている。
・常設展示は3フロア、1階には企画展スペースがあり、アトラクティブな企画展は要チェックである。カフェレストラン、ショップ共広く、開放的でインフラもハイレベルに整備されている。 -
*ティッセン・ボルネミッサで印象的な作品独断偏見ランキング
1位 サルバドール・ダリ「目覚める一瞬前、ザクロの実の周りを飛ぶ、一匹のミツバチによって生じた夢」
シュールレアリズムのコンセプトを理解しやすい作品として教科書にも載っている有名作品はここが持っていたかと出会いに単純に感動した。
2位 企画展「Pop Art Myths」
展示作家はアンディ・ウオーホールをメインにロイ・リヒテンシュタイン、トム・ウエッセルマン、ロバート・ラウシェンバーグ、等錚々たるメンバーの作品展。主としてヨーロッパの美術館の所蔵品からの貸し出しで構成されていて、東京で今まで見たことのない作品のラインアップで新鮮であった。
3位 マーク・ロスコ「エビ茶色の上の緑」
全体として暗い色調のぺアリングで独特の世界を創る作家であるが、明るい色調の取り合わせの作品が印象に残った。
4位 バルティス「カードゲーム」
東京で回顧展を見たばかり、そこには来ていなかった作品と遭遇した。落し物を見つけた時の嬉しさ。
5位 ジョセフ・コーネル「Juan Gris Cockatoo No.4」
絵画だけかと思ったら好きな作家のオブジェまでコレクションしていてThanks -
2014年5月16日(金)街丸ごと美術館のToledo訪問
スペインには「もしスペインで一日しかなければ迷わずToledoに行け」と古くから言われているToledoにMadridから日帰りで訪問する。16世紀エル・グレコがToledoに住みつき偉大な作品を残したことでも知られる街でエル・グレコ三昧に浸ってみよう。
何処を切り取っても美しい丸ごと美術館のような街であるが、最も美しいのはタホ川の対岸から眺めるToledo全体の景色である。グレコの「トレドの景色」もこのアングルである。世紀を超えて変わらぬ美しさを味わいたい。
ベストビューポイントはパラドール・デ・トレドのテラスをお勧めする。テラスのレストランでトレドを鳥瞰しながらランチを楽しむのは至福の時間である。 -
Toledoでエル・グレコ三昧
①大聖堂
「聖衣剥奪」(写真)他に「キリスト処刑」
13世紀に建設が開始され完成は15世紀終わりとのこと。主祭壇の裏側は天井から明りをとるため透かしとなっていて荘厳な雰囲気を醸し出している。
グレコ以外にも
ティツイアーノ「法王パウロ2世」
ルーベンス 「聖女カテリーナの神秘的結婚」
ラファエロ 「キリスト洗礼」
等見逃せない作品がある。 -
②エル・グレコ美術館
エル・グレコがトレドで居住していた地周辺を整備し、エル・グレコを中心とした絵画、陶磁器等を展示した美術館 庭も美しい。
エル・グレコ代表的作品「トレドの景観と地図」「十二使徒」
③サンタクルス美術館
サンタクルス病院を美術館としたトレド一美しいといわれるルネッサンス様式の建物
エル・グレコ作品「聖母昇天」「無原罪のお宿り」
④サント・トメ教会
エル・グレコ最高傑作と言われる「オルガス伯爵の埋葬」
上方が天界、下方の埋葬の図が現世を表現している。
午前中ミサの場合は見ることが出来ないので注意
⑤タベラ病院
エル・グレコ「聖家族」「サン・ペドロの涙」
病院内の祭壇はエル・グレコがプロデュースしたもの。 -
2014年5月17日(土)Madrid セラルボ美術館訪問
第17代セラルボ侯爵という方の個人コレクション50000点の展示、政府に寄贈され彼の住居の邸宅を美術館として開放している。
セラルボ侯爵は政治家、学者、考古学者のマルチタレントで、無類のコレクターであったようだ。コレクション品は絵画、彫刻、を始め陶器、ガラス器、タペストリー、家具、シャンデリア、コイン、メダル、ドローイング、印刷物、時計、武器、甲冑その他考古学的資料等多岐にわたり館の部屋、壁,廊下を埋め尽くしている。仏文学者で美術評論家の澁澤龍彦はオブジェコレクターでも有名で自ら「ドラコニアワールド」とコレクションを呼んでいたのに通じるものがあると思った。コレクターの執念の迫力に圧倒される美術館である。館は小さな庭もあり、19世紀後半のマドリッド上流階級の暮らしにタイムスリップさせてくれて楽しい。 -
2014年5月18日(日)Madrid サンアントニオ・デ・ラ・フロリーダ聖堂訪問
1798年フイリップ?世により建造された聖堂で、ゴヤが聖堂の天井に描いたフレスコ画「サン・アントイオの奇跡」を見ることが出来る。
ゴヤが聴力を失いかけていた52歳の作品と言われている。「サン・アントニオの奇跡」は不当な殺人罪で告発された父親の無罪を証明するため、サンアントニオが衆人の見守る中で殺された人を蘇らせるとシーンを描いたものである。天井いっぱいにダイナミックな群像画が描かれている。ゴヤの最高傑作の一つと言われているので見る価値ありと思う。天井ばかり見て首がくたびれたら、準備されているベンチに座って鑑賞できる。ゴヤはこの聖堂に埋葬されている。 -
2014年5月18日(日)Madrid ソローリャ美術館訪問
バレンシア生まれのスペイン画家ホアキン・ソローリャの自宅兼アトリエを美術館としたものである。「光の画家」と呼ばれ外光下での風景、人物を印象派風のタッチで表現した作風で欧米では人気の高い画家と言う。美術館は3階建で貴族の館のような豪邸である。アトリエが素晴らしい。2階まで吹き抜けの開放的な作りで壁面に何段も画家の作品が掛けられている。庭園はタイルが貼り詰められ、手入れの行き届いた花が咲き誇り彼の愛した日の光が燦々と降り注いで美しい。メルヘンチックな館、花と庭園、解りやすい彼の画風と相まって小さいながらも魅力的な美術館である。日曜日の午後でもあり、多勢の人が訪れていた。初めて作品に出会ったが、まぶしい陽光の中で頭の中に名前と作品がインプットされた。 -
2014年5月18日(日)Madrid ラサーロ・ガルディアーノ美術館訪問
美術コレクターであるラサーノ・ガルディアーノ氏の邸宅に彼のコレクションを展示している美術館である。巨匠の名作を所有しており、スペイン個人コレクションの最も重要なもののひとつと聞いては個人美術館好きは訪問しないわけにいかない。
例によって独断偏見の感動作品ランキングを示そう。
1位 ヒエロニムス・ボッシュ「サン・ファン・バウティスタの瞑想」
神秘のベールに包まれた寡作の画家なので出会っただけで感動もの。
2位 フランシスコ・デ・ゴヤ「魔女の集会」「魔女の呪文」等
ゴヤの黒い絵シリーズのいくつかを見ることが出来た。
3位 ルーカス・クラナッハ「幼子イエス」
4位 エル・グレコ「恍惚のサン・フランシスコ」
5位 ディエゴ・ベラスケス「女の顔」「詩人ルイス・デ・コンゴラ」 -
2014年5月19日~21日 Cordoba 滞在
Madridを一時離れて南下し、Andalucia地方を回り、その土地の美術館を訪ね再びMadridに戻る旅に出発する。
個人旅行で一都市に留まらず、都市間を周遊する場合に気を着けていることして、ホテルと移動手段は事前に予約をして確保している。行き当たりばったりも旅の醍醐味と言う方もいるが、きめ細かな交渉の難しい海外で貴重な時間を宿探し、列車バスの待ち時間に費やすのは目的のある旅をする人にとっては避けたいところである。
今はwebsiteで日本に居ながらかなりの事が事前予約できる。しかしスペイン国鉄Renfe,あるいはアルハンブラ宮殿等人気の観光siteでは、websiteでの予約が完結し難いようだ。net上で同じ経験をした口コミが多数載っている。根気よく何回かトライすると成功することもある。何の解決策にもならないではないかと悲観する必要はない。現地に入ってからで十分間に合う。次の目的地出発の前に駅に立ち寄りチケットをゲットしておく。列車で目的地に着いたら次の出発の切符を確保する。長距離バスを利用する場合も大抵列車の駅の近くにバスターミナルがあるので、労を惜しまずバスターミナルに寄って時刻表を確認しチケットを入手しておくことが円滑な個人周遊旅の基本と考える。
さてCordobaである。
*Cordobaとは。自分なりの纏め
コルドバ歴史地区が世界遺産となっている。8世紀にイスラムのウマイア王朝建国、その首都となる。メスキータが建設される。10世紀に最も繁栄世界最大の人口の都市であった。13世紀レコンキスタによりカトリックのカスティリャ王国に征服され、メスキータ内に教会堂が設置され二つの教会折衷の現在の姿となる。
*Cordobaで訪れたスポットの独断評価
①メスキータ☆☆☆☆☆(写真)
本来のモスクの部分の経堂は素晴らしい。レコンキスタ後中央部を破壊してキリスト経堂を建ててしまったのは何とも残念だが、建設を命じたカルロス1世がメスキータを見て、キリスト教会の建設を悔やんだとのこと。何ともアンバランスではあるが、現代の我々に色々な事を示唆している感じがする。不均衡の中の均衡をどう読み取るべきか。
②アルカサール☆☆☆☆
14世紀レコンキスタ後のキリスト教支配下に建設された王宮兼要塞。イスラム文化の影響を色濃く残している。庭が広大で手入れが行き届き花や木々が美しい。偶々昼の入場券で夜のライトアップショウも鑑賞できるということで、昼、夜2回堪能できた。庭園の中央にコロンブスがイザベル、フェルナンドⅤ両国王に謁見している石像がそびえている。ドラクロアがコロンブスが新大陸の発見を両国王に報告するシーンをテーマに描いているが、この対峙する石像の場合はコロンブスは国王に何をしているかと言うと、両国王がCordobaに滞在した時期はコロンブスはまだ航海前で、資金集めに奔走していた時代となる。幾多の経緯があって結局国王から資金援助を獲得するわけであるが、時代考証的にはこの像はコロンブスが両国王にスポンサー契約をお願いしている場面となる。
③ビアナ宮殿☆☆☆☆
Cordobaは町じゅうに花の溢れる美しい街である。5月中旬にはパティオ祭りがあり、パティオが観光客にも開放されるという。今回祭りの直後に訪れたが家々のテラス、壁には花が飾られの祭りの名残をとどめて美しかった。ビアナ宮殿は12の異なるテーマのパティオも持つ宮殿を公開しているところで、それぞれテーマを持って木々と花々で造園されたパティオを堪能できる。オレンジ、レモンの柑橘系の木が多く植えられている。お勧めスポットである。
④ローマ橋とカラオーラの塔
Cordobaの街の発展を支えてきたのが、水量豊富で地中海につながるグアダルキビル川である。ローマ時代に架けられたという橋からの昔と何も変わっていないと思われる広大なアンダルシアの台地を望む事が出来る。川の中にはローマ時代川からアルカサルへ、街へと水を汲み上げていた水車小屋の遺構があり当時を偲ばせる。対岸にあるカラオーラの塔はミニ博物館になっていて、ミニチェアで歴史をたどる事が出来て意外と楽しめる。屋上からのCordobaの眺めもよろしい。
⑤ユダヤ人街☆
確かにエキゾチックな迷路に足を踏み込む価値はあるが、あまりに観光地化してしまっている。特にどの旅情報誌にも載っている「花の小路」は日本人の「みんなと同じ事をするのは安心」の典型だ。独断でもいいから自分なりの旅の発見をすることの方が楽しいと思うのだが。 -
2014年5月20日(火) Cordoba フーリオ・ロメロ・デ・トーレス美術館訪問
Cordoba歴史地区から北西に歩いてすぐのところにこの美術館はある。スペインに来るまでこの画家の名前は知らなかった。錚々たるスペイン巨匠のなかでは知名度は低いが、スペインとりわけアンダルシアでは「コルドバの魂」と呼ばれる程の人気の20世紀初頭の画家である。美術館の中に彼の葬列の写真があったが、まさにコルドバの町全体で彼に死を悼んでいる様子が窺える。主として人物画、それもアンダルシアの女性を描いた作品が多い。彼の描く女性は、独特のエロティシズムを醸し出して引き込まれるような眼差しで画面のこちら側を見つめている。これだけアンダルシアの女性の美しさを賛美した絵ならば地元の英雄として人気が出るのも頷ける。マドリッドで見たホアキン・ソロリャとこのフリオ・ロメロ・デ・トーレスは訪れた各美術館で必ず何点か所有しており、コレクション展示で再会することになるが、一目絵を見ただけで彼らの作品と分かるオリジナリティは魅力的である。この美術館のパティオを挟んだ向かいにコルドバ美術館がある。 -
2014年5月21日(水)~25日(日) Granada滞在
CordobaからバスでGranadaに入る。着いたバスターミナルで次の目的地のMalaga行きのチケットを事前にゲットし次の移動の心配を消しておく。
バス旅は2時間15分。典型的なアンダルシアの台地をひた走る。小麦、オリーブ、ひまわり畑が交互に出現する、時々集落が現われ人が乗り降りする。アンダルシアの強烈な太陽を反射して暮らしを守るための白く塗られた壁のいわゆる「白い村」が点在する。日本では見ることのできない景観にくぎづけで眠気もおきない、快適なバス旅である。
*Granadaとは。自分なりの纏め
アルハンブラ宮殿、アルバイシン地区、へネラリーフェ離宮と3つの世界遺産を有するアンダルシアの中心的街。ツアーでアルハンブラを駆け抜けて次の場所へ行くのではもったいない滞在すればするほど魅力が増す街である。
シエラネバダ山脈の麓に位置する街で、何処へ行くにも急坂を昇降しなければならない。街を反時計回りに循環する通称アルハンブラバス、No.30,No.31は便利で乗りこなしたい。暫く滞在するのであれば、プリペイドバスカード(クレディブス)がお得。何回もチャージできるし、最初のデポジットは最後にカードを返却すると払い戻してくれる。乗車時運転手から直接購入できる。
*Granadaの訪れたスポット独断評価
①アルハンブラ宮殿☆☆☆☆☆
何と見応えのある素晴らしい世界遺産だろうか。ナサリ宮殿、その付属庭園、離宮へネラリフェ、要塞アルカサルどの部分をとっても興味深く美しい。宮殿からのアルバイシン、サクロモンテ、グラナダの街その遠景の何処までも続くアンダルシアの台地の雄大な眺めは素晴らしい。対岸のアルバイシン地区サンニコラス展望台からのアルハンブラの全景も見事である。特に晴れた日、名前の通り冠雪のシエラネバダ山脈を背景としたアルハンブラは素晴らしい。時々刻々の移ろいの様子も楽しめる、夕日に照らされる宮殿、ライトアップで闇に浮かぶ宮殿(写真)それぞれ美しい。13世紀から250年続いたイスラム王国ナスル朝の時代にイスラム職人の技術の粋を結集した建設された王宮だそうだ。レコンキスタ吹き荒れるなか最後のイスラム王朝の砦だったが、15世紀末ついに陥落した歴史を持つ。その後例によって二つの文化の確執があり、いかにも不均衡なカルロス5世宮殿がナザリ宮殿の横に建てられている。暫くこの地域は荒廃にまかせた時代があったという。グラナダの詩人ガルシア・ロルカは「東洋と西洋の衝突が二つの文明を破壊し、(アルハンブラは)幽霊の巣窟になっている」と嘆いたそうだ。整備されたのはおそらくスペイン内戦終了後のことと思うが、復興を決断し古の価値を再建した政府に感謝である。
②アルバイシン☆☆☆☆
アルハンブラのダロ川を挟んだ対岸の丘、かつてイスラム教徒の居住区だったところ。坂道が迷路のように入り組み白い家並みが続く独特の雰囲気を持つ地域である。偶々今回はアルバイシンのサン・ニコラス展望台の近くに宿をとったため、朝夕散歩ついでにアルハンブラの時間変化の様子を楽しむことが出来た。展望台近くにはテラスからアルハンブラの景色を見ながら食事が出来るレストランがあり最高のロケーションである。テラス席は予約をしておくと確実である。アルバイシンは治安が悪いと旅行本に書かれているが、よほど深夜に出歩かなければ問題ない。アルハンブラの夜景を見る人が大勢来る。
③大聖堂☆☆☆
王室礼拝堂の地下にはレコンキスタを完遂し、スペイン黄金時代を築いた、イザベル、フェルナンド両国王の遺骸が安置されている。礼拝堂の横のギャラリーにあるボッティチェルリ、メムリンクの小品は美術ファンは見逃せない。
④ラルシア・ロルカの家☆☆☆
別途コメント
⑤ラ・カルトウーハ修道院☆☆
グラナダの中心部からバスで20分程度、スペインバロック様式の傑作ということで訪問した。大理石の彫刻、金銀象牙細工の装飾の祭壇は衝撃的。
番外:観光スポットではないが、グラナダのバルは最高である。飲み物を注文するとタパスが無料で付いてくる。飲み物をお代りすれば又別のタパスが無料で来る。食べ物を注文するときはフリータパスとかぶらないよう、無料タパスをを見て注文するのがよい。人気のバルではカウンターに人が群がって大声でしゃべっている。ひるんでいたら何も食べられない。遠慮なく人を掻き分け大声で自己主張して注文する。支払いは後払い。注文伝票なんてものはないが、何を何倍飲んで、何を何皿食べたか正確に請求される。お勘定の特殊能力は日本の寿司職人の専売特許ではない。競争も激しく美味い店も多いのでついついバルの梯子をしてしまう。バル天国グラナダである。 -
2014年5月22日(木)ガルシア・ロルカの家訪問
グラナダの大聖堂から南へ歩いて15分、ガルシア・ロルカ公園という広い公園の一角に詩人ガルシア・ロルカの住居が資料館として公開されている。彼の詩を愛読している訳ではないが、シュルレアリストのルイス・ブニエル、サルバドル・ダリと親交がありダリに送った詩集は有名である。スペイン内戦でリベラルな言動を理由にフランコ軍に銃殺されたという衝撃的な事もあり気になる人物であったので訪問した。
内部はガイドの案内で鑑賞するシステムである。偶々他に来客は無く、マンツーマンで丁寧に案内してくれた。日本語ガイドはない。英語かスペイン語の選択となる。 -
2014年5月25日(日)~6月1日(日)Costa del Sol Fuengirola滞在
Costa del Solはスペインの地中海沿岸、ジブラルタル岬より東側の延々と続く海岸地帯の総称で、スペインだけでなくヨーロッパ各地から大勢の人が夏の長期バカンスで滞在するリゾート地である。観光客だけでなく別荘族、リタイア後温暖な気候を求めて移住した人たちのためのホテル、アパートメントが海岸沿いに立ち並んでいる。FuengirolaはCosta del Solの海岸線の中間点に位置し、比較的リタイア組の定住者が多い生活感のある街である。バカンスの喧騒の前の静寂で、宿泊費も安い時期にコンドミニアムの1週間借りで、自炊をしながら経費削減し、文字通りの燦々と降り注ぐ陽光のんびり楽しみ、周辺のアンダルシアの白い村へショートトリップして過ごすこととした。
*Fuengirolaとはどんなとこ?
・Granadaからバスで1時間30分アンダルシアの丘陵を下ってMalagaに到着。Malagaで近郊列車に乗り換え40分程、近郊列車の終点がFuengirolaである。
・1960年代から開発が始まった街で、現在の人口の25%はEUからの移住者が占めるという。ギンギンのリゾートを避けて生活するように滞在してみたいという趣旨で選択した。勿論コンドミニアムの値段がハイシーズンの半額というのもチョイスの大きな理由の一つである。
・俄か生活者には過ごしやすい街である。公設市場メルカードが各所ににあり、新鮮な地元の食材を調達できる。自分で欲しい量を計量し出力されたバーコードを貼り付けるシステムである。郊外に新しいモールもできていた。レストラン、バルは目移りするくらいある。店はシエスタの時間はクローズドとなるので、要注意だ。郷に居ればで、こちらも海岸でシエスタするしかない。
・ショッピングやゴージャスなリゾート気分を味わいたい方は、アラブの王族の別荘のある様な高級車と高級ヨットの並ぶ他のリゾートを選んだほうがよい。
*ショート・トリップで訪れた街 独断評価
①Ronda☆☆☆☆
Costa del Solの豪華リゾート、マラベージャあたりからセビリアに抜ける山道に入り、標高800mの台地に忽然と現れる街である。ムーア人時代の旧市街とレコンキスタ後に作られた新市街の間は深い渓谷でえぐられている。
渓谷を跨いで両市街を結ぶ高さ98mの橋、プエンテ・ヌエボは18世紀42年歳月をかけて建設をされ、この街のシンボルとなっている。想像以上の迫力である。町全体が台地の上に形成されているので荒涼たるアンダルシアの平原を見渡すことが出来る。絶景である。見所多く一日たっぷり時間を割いて楽しめる街と思う。
コスタ・デル・ソル海岸からロンダへ向かう山道は高度を上げると海岸線と地中海を俯瞰できる素晴らしい景色である。海岸線の突端に英国領ジブラルタルの特徴ある険しく尖った山のある岬が見え、そのはるかかなたにアフリカ大陸モロッコの山脈を視認した時は思わず感激の声をあげてしまった。モロッコは海岸から砂漠という先入観があったが、海岸線は山岳地帯であった。
*Mijas☆☆☆
典型的なアンダルシアの白い街として最近富に有名となった村である。フエンヒローラからバスで30分ほどなので、訪ねてみた。確かに白い街並みは家々に花が飾られ美しい、街は高台にあるので地中海の眺めも素晴らしい。可愛らしい闘牛場があり、ここも壁は白で統一されていた。まだ現役の闘牛場だ。村の中心は観光客で原宿竹下通り状態だが、サンセバスチャン教会の裏の坂道を上って村の最高地点の展望所まで来る人はほとんどいない。ミニチュアのような白い村と遠望する地中海が素晴らしい絶景ポイントだ。
*Malaga☆☆☆
スペイン第5位の人口の大都市である。ピカソの生誕地。
*番外:Costa del Solの太陽
フエンヒローラの日の出は、海からではなくシエラネバダ山脈のシルエットからお出ましする。さすがコスタデルソル、あるいは時期的なものかもしれないが、山影から顔を出すやいなやギンギンに輝いて目がくらむほどである。日の出を見るのが好きだが、通常はゆっくりと周囲を茜色に染めつつ昇ってくるが、ここの太陽はストレートで随分異なる。街のシンボルマークも岡本太郎風の火炎を周囲に配した太陽である。 -
2014年5月31日(土)Malaga ピカソ美術館訪問
ピカソの生まれ故郷であるマラガに画家の遺志を受けて2003年開館したピカソ美術館を訪問する。美術館はルネッサンス様式の宮殿を改造したもので、内部は充分なスペースがあり、白い壁で統一され落ち着いた雰囲気で鑑賞できる。入り口のセキュリーチェックが厳重なので入場に時間がかかるが、中の混雑はさほどでもなく、自分のペースでゆっくり鑑賞できる。
*ピカソ美術館マラガはどんなとこ? 自分なりの纏め
・コレクション数は233点と多くはない。ピカソの義理の娘と孫が所有していた作品の寄贈がコレクションの中心である。
・1920年代〜1971年の作品まで彼の画風の変遷をたどることが出来る。絵画だけでなく量は少ないがドローイング、彫刻、陶器の展示もある。
・ピカソの親族の所蔵品なので、今まであまり露出されてない作品が多く、新鮮な感慨がある。
・ピカソは何人ものパートナーとの女性遍歴は有名で、都度ミューズとして彼女らをテーマに作品を描いている。ここでは最初の正妻オルガと最後の正妻ジャクリーヌの絵がかけられている。1911年作の前者は普通の肖像画として描かれているが、1954年作の後者はすっかりキュビズムタッチでモデルの原形を留めていない。あまりに対照的で面白い。
・ビデオルームではピカソに関する興味深いビデオを放映していた。今回見たのは「ピカソとブラックの比較」をテーマにしたビデオで、キュビズムの仲間でありお互い認め合っていた二人が、まったく同じテーマで数多くの作品を制作していた。両者の作品を対峙させ解析した興味深いものであった。
・パリ、バルセロナ、マラガとピカソ美術館を見たが、質量は圧倒的にパリである。しかしながらそれぞれ特徴のある展示で興味深い。南仏ヴァロリスのピカソ美術館を見ていないが訪問が楽しみだ。
・マラガ市内にはピカソの生家が博物館として公開されている。ピカソとそのファミリーの写真等の興味深い資料が整備されている。 -
2014年6月2日(月)?4日(水)Carmona Parador de Carmona滞在
Costa del SolのFuengirolaから近郊線でMalagaに出て、Renfe鉄道の中距離列車乗り換え、約1時間アンダルシアの広野の中を走りSevilla Santa Justaで下車する。そこからTAXIで30分でCarmonaのParadorに到着する。
*スペイン旅行ではParador宿泊が魅力の一つ
・スペインの旅では必ずパラドールに宿泊しそこでの滞在自体を楽しむ時間を組み込むことにしている。
・パラドールはスペイン国営ホテルで、古城、宮殿、修道院等の歴史的建物を修復し、いにしえの雰囲気を残しつつ快適なホテルに蘇らせている。建物の由来を知り、その時代に思いをはせるのも楽しい。スペイン全土に94軒あるという。中には近代的なリゾートタイプもあるので専用ウェブサイトで個別に内容を吟味し自分の嗜好に合ったものを選択した方がよい。
・概して郊外に立地して、アクセスが不便である。トレードオフとしてパラドール周辺の環境が素晴らしい所が多い。あちこち見て回る拠点としては、レンタカー旅行でない限り向いていない。むしろ喧騒を離れて、ゆっくりパラドール滞在を楽しむ方に向いている。
・レストラン、バル、カフェ等は上質で充実している。プール付きの所も多い。グレードは4つ星クラスと思うが満足感を与えてくれる。
*Parador de Carmona
・カルモナの街の東端の高台に位置しており、見渡す限りほとんど集落らしきものもない大草原の広がりは息を呑むほど美しい。緑の絨毯に黄色のドット模様のひまわり畑と第一収穫期後の枯れ草色の麦畑が互層となって地平線まで続いている。ここの最大の魅力は部屋からも、何処からでも見えるこの景色である。
・カルモナもアラブ、キリスト文化の抗争の舞台であった。パラドールはアラブ時代の要塞を14世紀にカスティージャ王国の残酷王と呼ばれたペドロ1世が、愛妾と暮らすために城に立て直したものがベースとなっている。
・ペドロ1世は、アラブ文化を甚く気に入り職人を招集してアラブ様式を色濃く残した城とした。パラドールの内装はアラブ風のアーチ作りの床から天井まである大窓が基調で、床、壁のタイル、調度品に至るまでエキゾチックな雰囲気である。築城の動機がやや不純ではあるが、アラブ文化を継承してくれた残酷王に感謝せねばならない。 -
2014年6月4日(水)〜6月6日(金) Sevilla 滞在
セビリャはスペイン第4位の人口を持つアンダルシアの中心的な大都会である。セビリャ大聖堂、アルカサルは世界遺産に指定されている。スペインが新大陸との貿易で繁栄した16−17世紀にはスペイン最大の人口を持つ港湾都市であった。
*セビリャ市立美術館訪問
・元の修道院を改装して美術館とした。三つの中庭と回廊が美しい趣のある美術館である。
・17世紀スペインの代表的な画家でセビリャ出身のムリーリョの「無原罪のお宿り」が個々の代表コレクションである。ムリリョ、スルバランの作品を多く所蔵している。 -
2014年6月5日(木)Sevilla 救済病院付属教会を訪問
澁澤龍彦の「滞欧日記」の中の記述でセビリア、救済病院の教会にあるフアン・デ・バルデス・レアルというセビリア出身の17世紀の画家の「瞬く間」(写真)、「世の栄光の終わり」の2作品に衝撃を受けたとの記述があり、それに導かれて訪問した。
有名なドン・ファンのモデルとなった貴族が建てた病院だそうだ。病院の中庭を通って教会内部に入ると、ゴシック様式のリアルな祭壇が目に飛び込み圧倒される。両側の壁に何段にも亘って聖書をテーマとしたと思われる絵画が掛けられてる。ムリリョの大作が数点かかっている。澁澤の言うバルデス・レアルの作品は教会の入り口にあった。他の聖書を題材にした絵画とは全く異質なおどろおどろしい作品である。2作品とも髑髏が精密に描かれていて明らかに死をテーマとしている。死の間際に最後の審判が下されるのを描いたものとガイドブックに記述があった。救済病院という名の病院の教会でこのテーマは如何とも思うが、有無を言わせぬ強力なインパクトのある作品であった。 -
2014年6月7日(土)Madrid 国立ソフィア王妃美術館訪問
1990年開館、19世紀末から現在に至るスペインおよび世界のコンテンポラリーアートのコレクションを展示する美術館。ピカソの「ゲルニカ」を所蔵していることで有名である。2005年に新館がオープンした。中庭では木々の間にアレキサンダー・カルダーのモビール作品「Carmen」(写真)等の彫刻作品を鑑賞できる。 -
*国立ソフィア王妃美術館の独断偏見の必見作品ランキング
①ピカソ「ゲルニカ」
1937年スペイン内戦時に爆撃され廃墟となったゲルニカをテーマとしたこの作品が同年パリ万国博のスペイン館で発表され、センセーションを巻き起こし、その先鋭性ゆえフランコ独裁政権下ではスペインに戻る事が出来ず、幾多の変遷があった。ようやく返還が実現したのは1981年でついこの前の事である。スペインに来て「ゲルニカ」の実物を目にして改めて歴史的背景を含めて作品の持つ圧倒的な迫力を受けとめズシリと重たい感動を味わうことが出来る。
②ピカソ、ダリ、ミロ スペイン出身の現代絵画の3大巨匠のコレクション
ピカソ「Woman in Blue」「Dead Birds」「Woman's Head」
ダリ「大自慰者」「窓際の少女」「後ろ向きに座る少女」「Portrait of Joellla」(マンレイとの共作)
ミロ「Spanish Dancer」「Painting Object」「Snail,Woman,Flower,Star」さすがに故国の現代美術の巨匠のコレクションは充実して見応え充分である。
③スペイン以外のシュルレアリズムの画家の作品
マックス・エルンスト、マン・レイ、ルネ・マグリット、イヴ・タンギーetc
④オブジェコレクション
ダリ、マン・レイ、ティンゲリー、クレス・オルデンバーグ等 オブジェは楽しい。 -
2014年6月8日(日) 王立サン・フェルナンド美術アカデミー訪問
1752年に創立され、現在まで続くスペインの最も伝統のある公的芸術教育研究機関である。ピカソ、ダリ、ボテロ他スペインの錚々たる巨匠が在籍し、ゴヤはディレクターとして運営に深く関わっていたという。15世紀~20世紀までの傑作をコレクッションとして有していてほか、毎年卒業生の優秀作品を所蔵し、展示するシステムとなっている。建物、内部の講堂が荘厳で美しい。
*ここの美術館で見た独断偏見の印象に残る作品
①ゴヤ「鰯の埋葬」「自画像」ここの目玉作品
②アンチンボルド「春」ウイーン美術史美術館以来の出会い
③ピカソ「Head of a Woman]
④ルーベンス「The Old Testament scene of Susannah」
⑤ソローリャ、トーレス スペインに来て認識した彼らの作品を反芻 -
2014年6月10日(火)San Lorenzo de El Escorialへショートトリップ
Madridの北西45km,標高1000mに位置し、17世紀スペイン全盛時のフェリッペ2世が約20年をかけて建設したサンロレンソ修道院は世界遺産となっている。
澁澤龍彦の「滞欧日記」の記述に触発され修道院の中の美術館の所蔵品を鑑賞するため訪れることとした。中央に聖堂があり両側に宮殿と修道院が配置され、大小16の庭園を持つ左右対称の巨大な建築物に圧倒される。マドリッドからバス1時間の距離で本数も多く充分日帰り可能圏内である。
*サンロレンソ修道院の独断と偏見必見ポイント
①ヒエロニムス・ボッシュ 「枯れ草の山」
②エル・グレコ「聖マウリシオの殉教」
フェリッペ2世はエル・グレコのこの作品を気に入らず祭壇に捧げるのを拒んでお蔵いりしていたといういわくつきの作品。いまではこの美術館の目玉になっているのは皮肉である。
③フェリッペ2世のお気に入りだったティントレット、ティティアーノ等のルネッサンス画家の作品 その他のコレクションも見応え充分。
④地下の歴代国王と王妃の霊廟、黒大理石の棺、その数二十数個ひんやりと薄暗い部屋の中に並べられていて思わず背中がゾクッとする。
⑤大聖堂 天井画、壁画、祭壇のスケールに圧倒される。 -
2014年6月11日(水)Madrid 国立装飾美術館訪問
中世から19世紀までのガラス製品、宝石、金工品、陶磁器等の工芸品のコレクションを展示した美術館。スペイン製の物以外にもヨーロッパ全土、東洋美術のコレクションも幅広く展示されている。
判りずらい所にある。グーグルマップでは入り口まで示さないので、近くに来てからワンブロック一周してしまった。裏の建物から出てきた人に美術館の場所を訪ねても知らない人が複数いた。 -
2014年6月13日
スペイン美術館のある街を巡る旅総括
・スペインを代表するマドリッドのプラド、国立ソフイア王妃、ティッセン・ボルネミッサの3大美術館は勿論期待を裏切らない充実ぶりで高い満足度があった。
・ソローリャ、ラサロ・ガルディアーノ、セラルボ、フーリオ・ロメロ・デ・トーレス、セビリア救済病院等規模は小さいもののそれぞれ個性のきらりと光る楽しい美術館が多くありスペイン美術の懐の深さを感じた。
・美術館のある街を巡る旅は、3回楽しみを噛みしめることができる。1回目は計画段階の楽しみ、どこの美術館にどんな名作品が所蔵さてているか見逃さないようにチェックリストを作り上げ、作品にまつわる情報を収集する楽しみ。2回目は実際に旅に出てその作品、美術館、美術館のあるの街の雰囲気すべてを感じて作品に対峙する時の感動。3回目は旅を終わった後、図録を見たり写真や映像を見たり共通の趣味を持つ友人と情報交換したりして見てきた作品の感動を反芻する楽しみがある。持続的に楽しむことが出来る。
さて次はどこの美術館のある街を旅しようか。
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