邯鄲(河北省)～安陽(河南省)　その三　安陽(殷墟宮殿宗廟遺跡)

2014/11/01 - 2014/11/03

中国戦国時代の七雄の一つ趙の国の都「邯鄲」と甲骨文字で名高い殷墟のある「安陽」の二か所とその近郊の史跡(商末、戦国、三国)を二泊三日で訪ねてきました。

なかなかに面白い旅でしたが、しかし、最後にはとんだハプニングが、・・・

行程　その一

11/1
上海浦東空港　→　邯鄲空港 MU5637、約２時間
邯鄲空港　→　黄梁夢呂仙祠　Taxi、約30分
黄梁夢呂仙祠　→　叢台公園　Taxi、約20分
叢台公園　→　学歩橋　　　　Taxi、約8分
学歩橋　→　邯鄲故城　　　　Taxi、約6分
邯鄲古城　→　藺相如回車巷　徒歩、約8分
藺相如回車巷　→　ホテル　Taxi、約15分

行程　その二

ホテル　→　趙王城遺跡公園　Taxi、約25分
趙王城遺跡公園　→　叢台広場　　　Taxi、約25分
叢台広場　→　ホテル　　　　徒歩、約20分
11/2
ホテル　→　鬼谷子故里　　　　Taxi、約60分
鬼谷子故里　→　鄴城博物館　　Taxi、約5分
鄴城博物館　→　鄴城遺跡　　　Taxi、約12分
鄴城遺跡　→　曹操高陵　　　　Taxi、約40分
曹操高陵　→　殷墟宮殿宗廟遺跡　Taxi、約45分

行程　その三

殷墟宮殿宗廟遺跡　→　ホテル　Taxi、約90分

行程　その四

ホテル　→　羑里城遺址　Taxi、約25分
羑里城遺址　→　文峰塔　Taxi、約30分
文峰塔　→　ホテル　　　徒歩 & ETC.
11/3
文峰塔　→　鄭州空港 Taxi、約2時間半
鄭州空港　→　上海虹橋空港　FM、約2時間

その三は、殷墟宮殿宗廟遺跡 = 殷墟です。

写真は殷墟宮殿宗廟祭祀坑遺跡の生贄として使われただろう奴隷たちの骨などの出土品。

エリア 中国

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: タクシー 徒歩 飛行機
• 旅行の手配内容: 個別手配

11/02　10:45 殷墟宮殿宗廟遺跡。

殷墟へ到着。

ここでTaxiとはお別れ、おばちゃんと料金交渉、メーターは、180元。プラス待ち時間 & 帰り分も合わせて300元でどうかと持ちかける。

一見親切そうなおばちゃん、なかなかしたたかで500元とおっしゃる。

実は、昨日包車の劉さんに料金を聞いたところ500元と言っていたのでMax500元は覚悟していたが、そりゃ〜ないよせめて400元でと反論。

おばちゃんは譲らないが旦那さんがOK、交渉成立。

ぶつくさ言っていたおばちゃんとも最後はニコニコ笑いながらお別れする。

殷墟宮殿宗廟遺跡。

殷墟の遺跡は、安陽市街地北側を流れる洹河を挟んで、南側が甲骨文字が発掘された殷墟宮殿宗廟遺跡、北側が歴代王族の墓が集まる殷墟王陵遺址となっています。

入場チケット、45元。60歳以上半額です。

10:50

殷墟宮殿宗廟遺跡の案内図。

右手の博物館を見て時計反対周りに回る事にします。

「甲骨文発現地」の碑の前で写真を撮る中国人観光客。

大きな「司馬戊」鼎。

商(殷)後期の祭祀用の青銅製の鼎、本物????、これはレプリカで博物館内に展示されているのが本物のようだ。

長さ1.1メートル、幅0.78メートル、高さ1.33メートル、重さ875キロの大きな鼎は、殷墟から出土した青銅器の中でも逸品であり、中国で出土した最大の青銅器だそうです。

博物館の案内標識。

向こうが殷墟博物館の入り口のようです。

甲骨文字を形どった四角い建物の周囲がスロープになっていて、スロープには年代が刻まれています。

現代から3500年前にさかのぼるイメージなんでしょうか。

坂を下ると底に亀の腹甲のある池(=主題水院)があり、地下の館内へと続きます。

商(殷)文化圏の範囲。

殷墟は、商代の盤庚から紂の時代（紀元前1395年から1123年）の間の王都の所在地だとみなされています。

商が周に滅ぼされた後、廃墟と化し、地下に埋没していたものが3000年以上を経て甲骨文字の発見とともに再び姿を現したという事なんですね。

こちらは、殷墟の位置。

今いる殷墟とは別に、北に王領区、北東に洹北商場が発掘されていてこの時代の商(殷)の中心地はどこなのか論争にもなっているそうです。

殷墟からの出土品。

中に頭蓋骨が入っている首を煮る鍋????。

敵の首を煮て食べたのんでしょうか、それとも、生贄にされた奴隷のものなんでしょうか。

貝に穴が開いているのは装飾品として使っていたため、あるいは、貨幣???

牛馬(=家畜?)の骨と包丁。

矢じりの刺さった頭蓋骨。

敵 or 味方のもの???

出土品のメインはやはりこちらの甲骨。

亀の腹甲に刻まれた甲骨文字。

こちらは、牛や鹿の肩胛骨に刻まれた甲骨文字。

解読された甲骨文字と現在の漢字との対照表。

甲骨文字は、合計で5,000字以上が確認され、そのうち1,700字ほどが解読されているそうです。

甲骨文字の研究により、殷王朝の存在が確認されたほか、この文字が現在使用されている漢字の祖形となったことも確認されているそうです。

陶製の鼎。

日本では、まだ縄文時代(= 石器時代)、この時代に既に陶器や青銅器があったんですね。

商(殷)の王の系譜。

甲骨に書かれていた商王朝の王の名前と、漢の時代に司馬遷が書いた史記に出て来る王の名前が見事に一致し、商は伝説の国ではないことが改めてわかったそうな。

11:13　殷墟概覧。

こちらの建物は改築、屋根の葺き替え中で観覧は不可。

池のそばを通って甲骨碑林へ向かいます。

11:18 甲骨碑林。

碑には表と裏に甲骨文字と漢字が刻まれている。

甲骨碑林。

甲骨文字が石碑となって並んでいます。

公衆電話も甲骨文字でデザインされています。

11:20 車馬坑。

甲骨碑林の左手にあります。

車馬坑。

王 or 貴族のために殉葬したものでしょう。

出土の状態。

復元物。

臨淄で見たものより数百年の隔たりがあるので簡素な造りのようです。

11:23 夯土基址。

一番奥にありました。

11:27

そのそばにはしょぼい小屋が。

中に入ってみると発掘現場のようです。

発掘に携わった人たちの写真や、

発掘の様子が写真として飾られています。

それにしては、世界遺産とは思えないしょぼい小屋です。

11:32 甲骨碑廊。

右上に甲骨文字、右下に現代漢字、左上は現代語訳、左下はその英語訳。

このセットになったものが長い廊下にずっと連なっています。

11:36 殷墟宮殿宗廟祭祀坑遺址。

甲骨碑廊の東側にあります。

殷墟宮殿宗廟祭祀坑遺址。

殷は、周辺の異民族と戦ったときの捕虜の首を切り落とし、神に生けにえとして捧げる儀式を盛んに行いました。

この場所には、犠牲となった人々の骨が埋められた無数の穴が見つかっています。

殷墟宮殿宗廟祭祀坑遺址。

何体もまとまって綺麗に並べられた状態であったり、首と胴体を切り離されていたりとさまざまです。

こちらの家畜たちも生贄なんでしょうか。

中国の観光客たちも熱心に観覧しています。

11:42 甲骨窖穴展庁。

甲骨窖穴。

このような状態で発掘されたらしい。

漢方薬として竜骨と呼ばれていた骨からこの地で甲骨文字が発見されるまでの歴史と発掘の状況が展示されています。

11:51 甲骨碑廊を西側に行くと、・・・

漢字、象形文字、甲骨文字が表になっていて、・・・

「宿」と言う字、家の中にたくさんの人(イ+百)が寝るという意味と言われていますが象形文字からは、人が布団(?)で寝ているように思えますが、・・・

ずっ〜と続いています。

11:57 婦好さんの像。

婦好は中国初の女性将軍で殷王武丁の妻の１人、武丁の寵愛を受け封地を冊封されている他、婦好に関する甲骨卜辞は170件以上にものぼるそうです。

婦好さんのお墓。

殷王族の墓の中では唯一盗掘をまぬがれ、1976年に発見されたそうです。

左手の照明の当たっているのが婦好さん???。

墓は、地下7mにありここから青銅器、玉器、宝石、骨器、冬季など全部で1900の副葬品が出土した。

貝も6880枚出てきた。これは王の寵愛の印とされている。

こちらは、殉死した人たちの骨なんでしょうか。

墓の部分は地下3階ですが、地下1,2階の周り廊下は出土品の展示場となっています。

12:02

観覧を終えて外に出てみるがこの辺りみやげ物屋さんのはずだがシャツターも降りて閑散としている。

12:07

殷墟宮殿宗廟遺跡の正面入り口まで戻るがTaxiも見かけない。

例によってバイクタクシーをつかまえて安陽駅前まで行ってもらう。

洹河沿いの大通りに出る。

この辺りだとバスも走っていてタクシーもひろえそうだ。

洹河の北側の歴代王族の墓が集まる殷墟王陵遺址まで行けるか運ちゃんに聞くと、30元との事なので行ってもらう。

安陽駅とは反対方向の北へ向かいます。

途中、なにやら建設中です。

12:24 殷墟王陵遺址。

20分で到着。

殷墟王陵遺址。

右手に料金所。入場料90元と結構高い。

殷墟王陵遺址。

こちらは大変広い場所に発掘跡があるだけで一見公園のような雰囲気です。

多くの出土品はほとんどがもう一方の施設（博物館）にあるとの情報だったのでスルーします。

12:50

安陽鉄道駅でバイクタクシーを降りる。

ここまで30元、計60元取られました。

昼食を食べてホテルに向かいます。

その四は、安陽郊外の羑里城遺址と安陽の街です。