2011/05/20 - 2011/05/24
2位(同エリア110件中)
のまどさん
3年前の旅行です。アテネかアンタルヤか迷って、人気の新婚旅行先で有名だから一度見ておけば十分という、いつもながらのひねくれた理由で選んだアンタルヤ。
結果。見事に裏切られました。直近で行ったモロッコと比べて、トルコ人の行動が予測しやすいため格段に旅行しやすい所でした。アンタルヤは上品な小さな町で落ち着きます。パムッカレなどへのツアーもたくさん出ています。
トルコは広い国土に見所満載。その歴史は長く、世界遺産に恵まれています。ギリシア文明・キリスト教を土台にしたアジア最西端の近代的イスラム国家と言えると思います。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
ベルギーのLCC、ジェットエアフライを利用。飲み物無料で快適。気に入りました。インド系のジェットエアウェイズと名前が似ていますが、裁判沙汰にはなっていないようです。
空港からはタクシーで移動。町の中心「カレイチ」と行き先を告げます。
到着時には雨が降っていました。 -
宿泊したのはカレイチ(旧市街)の中にあるアスペンホテル。
部屋は狭いのですが、窓からは庭木が見えて居心地は満点。朝は鳥のさえずりが聞こえたり、また泊まりたいと思えるところ。 -
晴れてきました。ヨット・ハーバー。
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情緒のある町は①丘の斜面の坂、②車の通れない細い曲がり道、③年季の入った建物を擁している。さらに自然が身近に感じられれば最高。アルバイシン然り、プロフディフ然り、オフリド然り。
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晴れれば湾の向こうまで見える。
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ミナレットから祈りを呼びかけるアザーンが夕方の空に染み入るように聞こえます。イスラム圏で最も好きな時間です。
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目的もなくふらふらと歩くことに飽きません。ブーゲンビリア(巨大)やジャスミンが咲き誇り、オレンジやビワなども実っていました。
閉まる寸前の観光案内所に駆け込み、翌日のツアーに申し込みました。ケコヴァ・ミュラは捨てがたかったが6時集合は勘弁ということで、滑り込みでペルゲ・アスペンドスに席を確保。 -
翌日。
ミニバスでのツアー。ガイドさんはアタテュルク(後述)をこよなく愛する古代人のような顔立ちの方(写真)。古代ローマ兵のスカート付きの軍服が似合いそうです。(←失礼な)
メンバーは、政治の話を避けたがるドバイ在住のブラジル人夫婦、定年退職したことを隠したがるオーストラリア人夫婦、参加者全員の国籍を明らかにしないと落ち着かないアメリカ人夫婦、くノ一風モンペを履いて世界一周旅行中のアジアの学生と社交性の低い我々というミステリアス系。 -
ツアーで回った3つの都市はすべてアレクサンダー大王に侵攻されてからヘレニズム(ギリシア)文化が浸透し、ローマ帝国化でキリスト教化されました。
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まずはペルゲのローマ式劇場。崩れてしまっていますが、外壁は残っています。
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ローマ人が建設を得意とした橋。
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続いて遺跡群。町があったようですが、このように崩れています。
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集会所アゴラの円柱。その一つにクローズアップすると
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土台の所は発掘された元の材料で、上の柱の部分は新しく作ったものらしいです。新旧技術の融合。このように復元作業が行われています。
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この中は古代ギリシアの三様式のうち典雅なコリント式ですね。
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こちらは荘厳なイオニア式。歴史の教科書のおさらいをしながら実物を至近距離で見られるのは感動的です。
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肉屋の看板だそうです。
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Nymphaeumというギリシア・ローマ時代に流行した、水の精を祀った神殿。
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その上でガンバっている人…
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ローマ風呂に使う水は地下を通していたようです。リアル・テルマエ・ロマエここにあり。肝心の浴場は写真を撮り忘れたと思われる。そして小生の記憶にない。
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Palaestraと呼ばれる古代ギリシアのレスリング学校跡。オリンピック選手の養成所だったのだろうか。
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アスペンドスの半円形劇場。
155年に同地出身の建築家ゼノンによって完成。説明を聞いた時は「ストイック」の語源となったストア派の哲学者かと思ったが別人。
かなりの段数を上って最上部まで行ったところ、劇場の外から窓ごしに金貨を売る人がいて度肝を抜かれた。宙に浮いているのかと思ったが、この劇場は丘の斜面に沿って作られているので窓の外は地面。 -
見事な姿。保存状態がとても良く、今でも毎年春から初夏にかけてオペラとバレエの祭典に使われているようです。歌曲を聞いてみたいですね。やはりアイーダかな。
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劇場の外壁。現役なので保存・修復もしっかりしています。
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午前中最後の見学は水道橋。
2世紀に着工し、水源地から19キロもの距離に水を通していた。
特徴的なのは逆サイフォンという仕組みで傾斜のある所にも水を運んでいたようです。下記サイトに橋の高さを利用して低い所から高い所に水を押し上げるとの説明がありますが、どうもこのサイト小生には咀嚼できません。
http://www.romanaqueducts.info/aquasite/aspendos/ -
お昼です。我々以外は全員焼きマスを頼んでいました。「こんな素晴らしい国にあなたたちは3泊しかいないなんてもったいない」というオーストラリア人の発言に対して、反射神経でピリ辛カウンター(詳細割愛)をお見舞いしており、気が付いたら重い空気が漂っていました。舌禍。。。
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和やかな昼食(?)の後、移動です。
マナヴガット(Manavgat)滝は連日の雨で川の水かさが増し、姿が見られず。
本来はこんなところのようです。
http://fr.treklens.com/gallery/Middle_East/Turkey/Mediterranean/Antalya/Manavgat/photo314113.htm -
随分派手に洪水しています。貴重な絵が撮れたことは確かだが。
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シド(Side)のアポロ神殿。
直立している柱や横たわっている柱が鋭い太陽光に照らされて目映い。
あまり資料がなく、芸術の神アポロを祀った2000年の歴史のある神殿としか解説しようがないので、以下写真のコメントにはこの時考えていたことを書いておきます。(あまり面白くないと思いますが…) -
すぐ先は地中海。やはり緑色の海。
トルコ西部はギリシア文明の中心地だった。今日見た遺跡や木馬で有名なトロイなどがバルカン半島ではなく、トルコにあることは忘れがちだ。 -
ヨーロッパ人のギリシアへの憧れは並みならぬものがある。EUの南方拡大の際に、「ギリシアはヨーロッパに欠かせない」という感情的な認識があったからこそギリシアが加盟に至ったと個人的に思っている。そしてギリシアは今やEU一の問題児。
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一方、ギリシアよりもポテンシャルを持ったトルコは同じギリシア文明を享受しながらも、現在イスラム国家であることから加盟にはほど遠い。もちろん、財政規定、人権規約、人口の流動などが障害になっているが、加盟反対派は真っ先にイスラムの脅威を挙げる。
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イチオシ
トルコはキリスト教史で大きな意味を持っている。迫害を逃れたキリスト教徒が潜んでいたカタコンベ(地下の洞窟)が築かれたのも、新約聖書に出てくる聖人たちの多くが布教活動をしていたのも、ローマ帝国が国教として制定したのもこの地だ。
しかし、今は90%がイスラム教徒。 -
政治と感情、政治と宗教が切り離せないのはヨーロッパに限ったことではない。
照りつける午後の日差しの中で遺跡を見ながらそんなことを思っていた。 -
翌日。今日は泳ぐことにします。
ララビーチに向かって海沿いの道を歩いていると突如滝が姿を現す。シュールでした。海に注ぐ滝を見たのは初めてです。デューデン滝、上流にも滝があるようです。 -
市場も覗きます。トルコがモロッコより身近に感じるのはアジアの最西端にあるからかもしれません。食べ物がおいしかったです。
この旅行でハマってしまったのはザクロジュースとバラのジャム。ジュースは絞り機を買って秋には自宅で作っています。 -
魚も新鮮で種類があります。
結局ララビーチでは泳がず、市街地に戻ってきました。 -
午後はアンタルヤ博物館を見学します。ペルゲなど周辺遺跡から発掘された物約5000点が展示されています。トルコでも大きな部類に入り、モスクを改造したらしいです。(ウィキペディアより)
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小ファウスティナの像。ローマ五賢帝の4人目、アントニヌス・ピウスの娘に生まれて、その次代の賢帝で従兄弟のマルクス・アウレリウス・アントニヌスの后となった。戦地慰問を積極的に行ったため、人気が高かった。
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踊り子の像、凛としていて今にも動きそうです。
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大理石の仮面。瞳がないのはちと怖い。
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ヘカテの像。ヘカテはギリシア神話の女神で、生死、天文、魔術などを操る「無敵の女神」と呼ばれる。三つの体を持つと言い伝えられている。
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市街地の西側に広がる海岸。ララビーチより水質は良さそうですが、
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底が小石なので歩くのが痛い。
水温は冷たかったですが、頑張って泳ぎました。(←やせ我慢)
水中には浅瀬でも魚が泳いでいました。 -
シャワーも冷水。他に泳いでいる人は真冬の風物詩モスクワの寒中水浴び大会に出そうな人たちばかりなので、健闘したと思います。(←無意味)
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アタテュルク像。アタテュルクはトルコ近代化の父。オスマン・トルコ崩壊後の民主政権初の大統領に就任し、教育水準や女性の地位を向上させ、アラビア文字に代えてローマ式アルファベット表記を採用したなどの実績があります。
ガイドさんが敬愛するのも分かります。 -
どうしてもこれが食べたかった。ミヂェドルマ(Midye Dolma)と呼ばれ、ムール貝の中に貝の旨味で炊き上がった米が入っています。
ムール貝を加熱して開けて、一つずつに米を入れて紐で縛って再び蒸すという工程はとても手間が掛かるでしょう。 -
粘りのあるアイスクリーム、ドンドルマは10人近くの売り子に値段を聞いたところ相場は2リラ(2011年当時)と判明。この写真は2回も撮り直したのでお兄さんの表情が引きつっています。
文化にも食べ物にも恵まれ、国民性が理解できるトルコ。また来たいです。
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