ＧＷレッサーパンダ紀行【６】 徳山動物園　急遽訪れたトワイライトＺＯＯで６匹の元気なパンダに会えました！！ そして、風花ちゃんは到津へ！！

2014/05/05 - 2014/05/05

２０１４ＧＷ後半戦２日目、午前中は雨の愛媛県立とべ動物園を楽しみました（旅行記→http://4travel.jp/travelogue/10884015）が、とべ動物園を回っている最中になんとかしてもう１園ハシゴしたい気持がふつふつと湧き出てきました。
そこで愛媛近隣の動物園の幾つかへの道程をシミュレートして午後から急遽山口県の周南市徳山動物園に向うことにしました。

徳山到着は１５時３０分頃でしたが、折良く今日はＧＷイベントのトワイライトＺＯＯの開催日で２０時までの営業、おかげさまで雨上がりの爽やかな風の中、夕なずむ景色と動物たちを満喫することが出来ました。

愛媛と山口の動物園のハシゴ・・・無茶した甲斐がありました！！


これまでのレッサーパンダ旅行記はこちらからどうぞ→http://4travel.jp/travelogue/10652280成中です

エリア 徳山・周南(山口)

午前中は愛媛県立とべ動物園を楽しみ（旅行記→http://4travel.jp/travelogue/10884015）、海を渡っての移動を敢行、とべ動物園→立花→高浜→松山観光港→呉→広島→徳山と乗り継ぎを含めて約４時間の行程となりました。

広島駅から徳山駅は新幹線移動、山陽新幹線の「こだま」では５００系に乗れるのが楽しみの一つですよね。

徳山駅から周南市徳山動物園までは徒歩でもバスでも行けるのですが、今日は少しでも時間を節約するためにタクシーを利用しました。

徳山動物園の入園料は大人４１０円です。

徳山ＺＯＯに着いたのは１５時４５分頃、通常の日では閉園まで残り１時間ちょっとですが、今日はトワイライトＺＯＯ開催日で２０時まで開園！！
雨も上がり爽やかな風の中夕涼みがてら動物園でのんびりできそうです。

まずはレッサーパンダ舎へ。
メイン放飼場の個体紹介プレートが掲示されていなかったのが残念ですが、ここのところ、メイン放飼場にはコタロウ君ファミリーが展示されています。

お立ち台と言うか梯子？の上で寝ているのが、手前がコタロウ君、奥がリボンちゃんです。

そして、昨年生まれのリコちゃんはお昼寝している両親から離れせっせと竹の葉を食べていました。
育ちざかりなのでお腹がすくよね。

そんな食欲旺盛なリコちゃんを観察しているとリボンママも起きだし竹の葉を食べ始めました。

このリボンちゃんとリコちゃんの母娘は、なんだか起きている時はいつも食べているイメージがあります。

ご紹介遅れましたが徳山動物園のレッサーパンダ舎屋外放飼場はこんな感じ。
とても広い放飼場で隣に背の高い木があるので夏場でも結構ひんやりしており暑さに弱いレッサーにとってはありがたい放飼場です、もちろんミスト噴射器も装備されていて夏場でも屋外展示を継続できるようになっています。

暫くするとコタロウ君もやってきて親子３匹での食事タイムが始まりました。

右の毛色が黒い子がコタロウ君、コタロウ君は２００６年６月２２日多摩動物公園生まれ、前妻の栃ちゃん（現・旭山動物園）との間に４匹、現在の奥さんのリボンちゃんとの間に２匹の子供がいます。

左の大柄な子がリボンちゃん、リボンちゃんは２００６年５月３０日宮崎市フェニックス動物公園生まれ、一昨年６歳にして初めて出産を経験、初産ながら長男ののんた君を見事に育て、現在も第２子を子育て中です。

そして、中央の子供らしい体型の子がコタロウ君とリボンちゃんの第２子のリコちゃんです、昨年の６月２５日生まれです。

屋内展示室は後からご紹介するとして、屋外の金網展示室をご紹介・・・徳山動物園には屋内展示室の隣にバックヤード的な金網の展示室が２マス設置されています。

今日はその２マスを通行自由にして一昨年生まれののんた君、カリンちゃん、イチゴちゃんの３匹のパンダが放飼されていました。

この子は・・・カリンちゃん・・・だと思うのですが。
普段でもほとんど僕には双子のカリンちゃんとイチゴちゃんの判別は不可能なのですが、今の時期は換毛も重なり誰が誰だか・・・特に換毛の激しい風太一族のカリンちゃんとイチゴちゃん（風太君の孫です）ですので判別はより難しいです。

もう、どっちがどっちだか分からないのでこの旅行記ではこの子がカリンちゃんと決めました（笑）
カリンちゃんは２０１２年７月２８日生まれ、お母さんは風花ちゃん、お父さんは賢健君（現・横浜市野毛山動物園）です。

金網展示室はこんな感じです。

右で立っているのがカリンちゃん、真ん中で寝ているのがイチゴちゃん、奥の柱の上に居るのがのんた君です。

カリンちゃんを横からパチリ。
とっても近くて可愛いですが触ってはだめですよ、レッサーパンダは基本温和ですが身の危険を感じると鋭い歯や爪を使い身を守ろうとしますので。

柱の上ののんた君。
この柱の上にはコタロウ家の男が代々はさまっていますよね（笑）
コタロウ君、コジロウ君（現・市原ぞうの国）、そして、のんた君・・・誰が教えた訳でもないですがここが快適なようです、女の子が登ってるのはほとんど覚えがないです。

のんた君は２０１２年６月２７日生まれ、先ほどご紹介しましたがリボンちゃんの第１子です。

のんた君の所属についてちょっと気になっていたので後ほどキーパーさんにお聞きしたところ、リボンちゃんの所属園である宮崎市フェニックス自然動物園の希望で、第１子ののんた君が徳山所属、第２子のリコちゃんが宮崎所属となったそうです。

屋外にコタロウファミリー、金網展示室に２０１２年生まれの３匹、そうなると、ここ屋内展示室にはカリンちゃんとイチゴちゃんのお母さんである風花ちゃんが展示されるはずなのですが・・・誰もいませんでした。

この時は「今日は２０時まで営業なのできっと風花ちゃんは夜間残業シフトで、夕方までは寝室で休んでいるんだろう」と思っていたのですが・・・。

コタパパは「ちょっと小腹がすいたのでつまみ食い」って感じでしたが、リボンちゃんとリコちゃんはがっつり食べてます。

可愛らしい茶色い青虫のような母子ですね。

暗くなる前に他の子達にも会いに行きましょう。

大切な宝物（丸い石ころ）を両手にもちコロコロ遊ぶコツメさん。

ライトアップの準備がされており「何がいるのかな？」と行ってみるとヤマアラシでした。
よく他の動物園で見かけるアフリカタテガミヤマアラシではなかったと記憶しているのですが・・・インドタテガミヤマアラシだったかな？

ホッキョクグマのユキさんは豪快に水泳中。

昨年９月にスリランカから贈られた２頭のゾウは今や徳山動物園最大の人気者です。
放飼場に行くとナマリーちゃんがトレーニングの様なものを受けていました。

近づいて見てみると足の裏のお手入れでした。

２頭の来日の時からキーパーさんにゾウの飼育についてレクチャーしてくれていたスリランカのゾウ使い？の方は帰国されたようで、今日は全員日本人で作業が行われていました。
足裏を削っており自分に置き換えるとちょっと痛そうに見えますが、ゾウさんにとっては爪切りみたいなものなんでしょうね。
ナマリーちゃんもおとなしくキーパーさんの指示に従って後足を柵に掛けていました。

その作業を見守るミリンダ君。
なにやら足上げの自主トレ中のようです。
ナマリーちゃんの方ばかりにキーパーさんが集まっているので「僕もかまってよ、ほら、こんな技もできるんだよ、すごいでしょ」と言ってるかのようでした・・・いや、雰囲気で確実にそう訴えかけていました。
徳山動物園はいい子を譲り受けましたね。

そんなゾウ舎の様子を塀越しに覗くアミメキリンも徳山名物。
この子はゴンタ君でしょうか？

ゾウ舎の奥のスロープを下りると猛獣舎があります。
ライオンは爆睡でしたがアムールトラは起きていました。
こちらケン君。

こちらウラルちゃん。

ケン君が今年８歳、ウラルちゃんが７歳と年齢的にバランスのいいペアですよね、ただ、狭い獣舎がかわいそうではあります・・・猛獣舎もリニューアルしてもっと自然に近い広々とした環境で繁殖に取り組ませてあげたいですね。

レッサー舎に戻るとお腹いっぱいの母娘は涼しい夕方の風の中で気持ちよさそうに眠っていました。

手前がリボンママ、奥がリコちゃんです。

ズーラシア系パンダの顔立ちのリボンちゃん、どこがどうとはなかなか説明しづらいのですが僕の第一印象は”キティちゃん似のパンダ”です。

そのキティちゃん顔にコタパパの多摩系の可愛らしをミックスしたリコちゃん。
彼女はいずれ所属園の宮崎フェニックス自然動物園に戻りお婿さんをもらい、現在１匹だけの飼育となってしまった宮崎のお家再興を担うのでしょうね・・・今はいっぱい両親に甘えて、愛情を受けて、将来いいお母さんになる礎としてくださいね。

妻と娘が寝ている間に夫はご飯です。

金網放飼場ではのんた君が柱から降りてきてお食事中でした。

通常の日ではもうそろそろ閉園時刻、それに合わせてバックヤードに収容され美味しい晩ご飯を食べれるのですが・・・まだまだ育ちざかりなのでそこまで待てないんでしょうね。

そうそう、のんた君とカリンちゃん、イチゴちゃんの同居は恋のシーズンが終了したつい先日から再開されたそうで、ペアリングを行っている訳ではないそうです。
来シーズンはペアリングがあるかもしれませんね。

ずっと寝ていたイチゴちゃんですが、（通常日の）閉園時刻が近いのを察してアクティブになってきました。

どういう意味があったのかは不明ですが、ゆっくりと金網を横方向にほぼぐるり一周分をゆっくり移動・・・、

目の前でカメラ構えている僕の存在もあまり気にならないようです。

スパイダーマンの様なイチゴちゃんが可愛らしかったです。

通常日ならとっくに寝室に戻りご飯を食べているんでしょうね、育ちざかりの１歳児３匹は寝室への扉の前でグルグル走り回り、何やら雰囲気で「早く入れろ！！ご飯！！ご飯！！」と訴えかけていました。

その点こちらはおっとりしていました。

１７時３０分頃リボンママ起床。
起きぬけに可愛く顔を横に向けたポーズでしばらくシャッターチャンスをくれました。

ママが起きたのでリコちゃんも起きました・・・さすがにこの辺りはシンクロしますね。

１８時頃になりキーパーさんがバックヤードに入られた雰囲気を察知したのでしょう、こちらでも「入れろ！！ご飯！！」のコールが。

金網放飼場の３匹が寝室に入れられた後、夕方は誰もいなかった屋内展示室に灯りがともり１匹のパンダが出てきました。

てっきり風花ちゃんだと思って観察・・・「あっ、背中の抜け毛だいぶん治ったんだ」等と思っていたのですが・・・、

振り返る顔がどうも風花ちゃんっぽくありません・・・でも、先ほども書きましたが換毛時期の風太一族の子は別パンダに見えてもおかしくないし・・・。

なんだかスッキリしないまま屋外放飼場に戻るとちょうどキーパーさんがコタロウファミリーに夜食のリンゴと新鮮な竹の葉をあげているところでしたので、思い切って風花ちゃんの事をお聞きしてみました。

僕：「屋内展示室の子は風花ちゃんですか？」
キーパーさん：「いえ、のんたです」
僕：「あっ、やっぱり風花ちゃんではないんですね、何か違和感はあったんですよ、で、風花ちゃんは元気ですか？」
キーパーさん：「実は特に発表はしてないんですけど到津の森に移動したんです」
僕：「ええっ！！」

その後、２０１２年の秋にお話しさせてもらった事を覚えて頂いていたようで「レッサーパンダ紀行の方ですよね？」とお声を頂いたのがきっかけでいろいろお話をお聞きしました。

風花ちゃんは到津での検疫で毛並の乱れが真菌によるものだと判明したために暫くは他の子と同居はできないそうで、展示は暫く後になるだろうこと、真菌は徳山時代にも何度か治療を行っていたこと、到津ではＷペアでのペアリングになりそうなこと（もちろんこれは到津の森のキーパーさんと種別調整者の日本平動物園の調整者さんが決めることでしょうけど）等を教えて頂きました。
他にも今は他園に移っている栃ちゃん、クルミちゃん、シュウシュウ君、スミレちゃん、アヤメちゃん、ミカンちゃんのこと等々。

風花ちゃんの移動の件に関しては「この件はまだオープンにしない方がいいですか？」とお聞きしたところ「別に機密事項でもありませんから・・・移動後ですし問題ないですよ」との事でしたので皆さんにお伝えさせて頂きますね。

ファンの方のために他に知った情報を・・・いしかわ動物園に移動したアヤメちゃんの所属は徳山のまま、日本平動物園に移動したスミレちゃんは所属も日本平だそうです。

キーパーさんからリンゴをもらうリボンちゃん。

リボンちゃんがリンゴに気を向けている間にキーパーさんがお腹の辺りをチェック。
キーパーさんによると今年も交尾はあったそうですが現場を直接見ることが出来なかったので妊娠しているかどうか確証はないそうで、リボンちゃんも２年連続で出産していることもあり「もし、妊娠してなければ休養のシーズンでもいいと思ってます」とのお話でした。

レッサーパンダは毎年出産しても問題ない動物と言われてはいますが、昨年、国内では子育て中のお母さんが３匹天国に旅立った事実があります、もちろんその死が出産、子育てと直接因果関係があったかは僕にはわかりませんが、出産、子育てがお母さんパンダにとってすごくパワーのいることであることは間違いないことだと思います・・・２シーズン連続で出産、子育てをしたお母さんは次のシーズン繁殖から外して静養させるような指針があってもいいかもしれないですね。

今日は薄着だった事もあり１９時頃には肌寒さを感じるようになったので２０時のトワイライトズーの閉園までは４０分ほど残して徳山動物園を後にすることにしました。

お別れの写真は、寒さに弱いために夜になり屋内に収容されたもののいつもと違う時間に賑わう園路が気になりガラス越しに覗くミーアさん・・・可愛い。

徳山駅から新幹線に乗り広島駅へ、今日は広島泊です。