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サンクトペテルブルク滞在中の週末、20数年ぶりにストックホルムを訪れた。サンクトペテルブルク空港をハブとするロシア航空は、時々インターネットのプロモーションで格安のチケットを売り出すが、ロシア人の同僚が片道3,600ルーブル(約1万円)というチケットを見つけてくれた。しかし毎日飛んでいる訳ではないので、帰りは確保できない。そこで、かねてから気になっていたバルト海クルーズでフィンランドに移動、そこから列車でサンクトペテルブルクに戻るというハードな旅程を組んだ。なおこの日の午前中に、ストックホルム市内にあるドロットニングホルム宮殿とスコーグスシュコルゴーデンという2ヶ所の世界遺産を訪れたが、これは次の旅行記でご紹介する。<br /><br />3月現在、サンクトペテルブルクとフィンランドには2時間、更にスウェーデンとは3時間の時差がある。従って10:45に出発したフライトは1時間35分後に9:20にストックホルムに到着する。なんともタイムマシンのような不思議なフライトで得をした気分になるが、もちろん反対の移動は3時間を損するので損得はゼロになってしまうが。<br /><br />ところでストックホルムに到着した途端、昔の印象の通り物価の高さに驚かされる。空港から中央駅までわずか20分のチケット代が約5000円と成田エクスプレス以上だ。飲料からハンバーガー、日用品などロシアやフィンランドよりも高く、日本の倍くらいの感覚だ。この物価ではこの国にはあまり長居はできない。ちなみに消費税率を調べてみると、何と25%!(但し食品は12%)と日本の比ではない。更にユーロは導入されてておらず、両替でもロスが出る。両替所で「ユーロは嫌いなの?」と聞いてみると、「まだ導入してくれないんだ」と笑って答えてくれた。<br /><br />ストックホルムには少々思い入れがある。というのも、小生の専攻の都市計画学の恩師が「スウェーデンの都市計画」と言う本を著しており熟読していた。一般の方にはあまり縁のない学問分野かもしれないが、この本を手に首都ストックホルムはかなり歩いた。人口は約80万人で北欧4ヶ国の中では最大、バルト海沿岸では350万人のサンクトペテルブルクに次ぐ。「北欧のヴェネツィア」ともいわれ、水の上に浮いているような都市で、中世に迷い込んだような街並みのガムラ・スタンの美しさは他のどの街にも劣らないと思う。<br /><br />13世紀の半ばにスウェーデン東部のメーラレン湖東にある小島スタツホルメン島に砦として築かれたのがこの街の起源である。島に築かれた「ガムラ・スタン(旧市街)」には、昔ながらの中世の建物が建ち並んでいる。13世紀以降バルト海沿岸のハンザ同盟都市との交易で成長、デンマーク王家の支配下にあったが、1520年ころから独立運動が高揚し、1523年にグスタフ1世の下でスウェーデン王国として独立した。17世紀には、スウェーデンは列強の一つに成長、スカンジナビアの諸都市との交易を独占し成長していく。1710年にはペストの猛威により人口が減少するが、19世紀後半には再び産業の中心都市として復興、ドイツ人やオランダ人が多く移住し都市化が進んだ。幸い直接戦火に巻き込まれることなく、ガムラ・スタン以外は徐々に近代的な都市計画により新しい街並みに置き換えられた。<br /><br />スウェーデンのメーカーとしてはボルボとサーブが名高く工業国のイメージが強いが、その拠点はヨーテボリなどストックホルムからは遠いデンマーク寄りにある。ストックホルムはハイテク産業、金融業、IT産業で支えられており、従業員数8,500人の移動体通信メーカーのエリクソンが最大企業である。<br /><br />ガムラ・スタンの見所を街歩きマップに従って歩いた。リッダーホルム教会、貴族の館、王宮、大聖堂からノーベル博物館と大広場、フィンランド教会のアイアン・ボーイの像、ドイツ教会を過ぎた頃、予定通り日が暮れ始めた。夕暮れのひと気もまばらになった石畳の街を撮影して歩いた後、フェリー乗り場には乗船が始まる7時に到着、豪華客船と言うとかなり誇張になるが、フィンランドのトゥルクに向かう夜行クルーズの船上の人となった。

スウェーデンの首都ストックホルム: ガムラ・スタンの石畳の街並み

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2014/03/09 - 2014/03/10

256位(同エリア1988件中)

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36

ハンク

ハンクさん

サンクトペテルブルク滞在中の週末、20数年ぶりにストックホルムを訪れた。サンクトペテルブルク空港をハブとするロシア航空は、時々インターネットのプロモーションで格安のチケットを売り出すが、ロシア人の同僚が片道3,600ルーブル(約1万円)というチケットを見つけてくれた。しかし毎日飛んでいる訳ではないので、帰りは確保できない。そこで、かねてから気になっていたバルト海クルーズでフィンランドに移動、そこから列車でサンクトペテルブルクに戻るというハードな旅程を組んだ。なおこの日の午前中に、ストックホルム市内にあるドロットニングホルム宮殿とスコーグスシュコルゴーデンという2ヶ所の世界遺産を訪れたが、これは次の旅行記でご紹介する。

3月現在、サンクトペテルブルクとフィンランドには2時間、更にスウェーデンとは3時間の時差がある。従って10:45に出発したフライトは1時間35分後に9:20にストックホルムに到着する。なんともタイムマシンのような不思議なフライトで得をした気分になるが、もちろん反対の移動は3時間を損するので損得はゼロになってしまうが。

ところでストックホルムに到着した途端、昔の印象の通り物価の高さに驚かされる。空港から中央駅までわずか20分のチケット代が約5000円と成田エクスプレス以上だ。飲料からハンバーガー、日用品などロシアやフィンランドよりも高く、日本の倍くらいの感覚だ。この物価ではこの国にはあまり長居はできない。ちなみに消費税率を調べてみると、何と25%!(但し食品は12%)と日本の比ではない。更にユーロは導入されてておらず、両替でもロスが出る。両替所で「ユーロは嫌いなの?」と聞いてみると、「まだ導入してくれないんだ」と笑って答えてくれた。

ストックホルムには少々思い入れがある。というのも、小生の専攻の都市計画学の恩師が「スウェーデンの都市計画」と言う本を著しており熟読していた。一般の方にはあまり縁のない学問分野かもしれないが、この本を手に首都ストックホルムはかなり歩いた。人口は約80万人で北欧4ヶ国の中では最大、バルト海沿岸では350万人のサンクトペテルブルクに次ぐ。「北欧のヴェネツィア」ともいわれ、水の上に浮いているような都市で、中世に迷い込んだような街並みのガムラ・スタンの美しさは他のどの街にも劣らないと思う。

13世紀の半ばにスウェーデン東部のメーラレン湖東にある小島スタツホルメン島に砦として築かれたのがこの街の起源である。島に築かれた「ガムラ・スタン(旧市街)」には、昔ながらの中世の建物が建ち並んでいる。13世紀以降バルト海沿岸のハンザ同盟都市との交易で成長、デンマーク王家の支配下にあったが、1520年ころから独立運動が高揚し、1523年にグスタフ1世の下でスウェーデン王国として独立した。17世紀には、スウェーデンは列強の一つに成長、スカンジナビアの諸都市との交易を独占し成長していく。1710年にはペストの猛威により人口が減少するが、19世紀後半には再び産業の中心都市として復興、ドイツ人やオランダ人が多く移住し都市化が進んだ。幸い直接戦火に巻き込まれることなく、ガムラ・スタン以外は徐々に近代的な都市計画により新しい街並みに置き換えられた。

スウェーデンのメーカーとしてはボルボとサーブが名高く工業国のイメージが強いが、その拠点はヨーテボリなどストックホルムからは遠いデンマーク寄りにある。ストックホルムはハイテク産業、金融業、IT産業で支えられており、従業員数8,500人の移動体通信メーカーのエリクソンが最大企業である。

ガムラ・スタンの見所を街歩きマップに従って歩いた。リッダーホルム教会、貴族の館、王宮、大聖堂からノーベル博物館と大広場、フィンランド教会のアイアン・ボーイの像、ドイツ教会を過ぎた頃、予定通り日が暮れ始めた。夕暮れのひと気もまばらになった石畳の街を撮影して歩いた後、フェリー乗り場には乗船が始まる7時に到着、豪華客船と言うとかなり誇張になるが、フィンランドのトゥルクに向かう夜行クルーズの船上の人となった。

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
グルメ
4.0
交通
4.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
3万円 - 5万円
交通手段
鉄道 高速・路線バス 徒歩 飛行機
  • ストックホルム周辺も森と湖に取り囲まれている

    ストックホルム周辺も森と湖に取り囲まれている

  • ストックホルムのアーランダ国際空港はスカンジナビア航空のハブ、5つのターミナルを持つが巨大空港というほどではない

    ストックホルムのアーランダ国際空港はスカンジナビア航空のハブ、5つのターミナルを持つが巨大空港というほどではない

  • スウェーデンの有名人と言えばテニスのビョルン・ボルグと女優のイングリット・バーグマン

    スウェーデンの有名人と言えばテニスのビョルン・ボルグと女優のイングリット・バーグマン

  • アーランダ・エクスプレス・トレイン、中央駅まで約20分だが、チケットは約5000円と高い

    アーランダ・エクスプレス・トレイン、中央駅まで約20分だが、チケットは約5000円と高い

  • コーラなどが20クローナ(約360円)、日本の倍近くフィンランドよりもかなり高い

    コーラなどが20クローナ(約360円)、日本の倍近くフィンランドよりもかなり高い

  • 中央駅コンコースのドーム

    中央駅コンコースのドーム

  • スウェーデン国鉄のインターシティもスマート

    スウェーデン国鉄のインターシティもスマート

  • スウェーデン国鉄のインターシティもスマート

    スウェーデン国鉄のインターシティもスマート

  • 市民の足メトロ

    市民の足メトロ

  • 中央駅のガラス張りのドーム

    中央駅のガラス張りのドーム

  • 風格のあるストックホルム中央駅のファサード

    風格のあるストックホルム中央駅のファサード

  • ストックホルム市外側からガムラ・スタンの眺め

    ストックホルム市外側からガムラ・スタンの眺め

  • ストックホルム市外側からガムラ・スタンの眺め

    ストックホルム市外側からガムラ・スタンの眺め

  • 1911ー1923年に建てられた市庁舎の中庭

    1911ー1923年に建てられた市庁舎の中庭

  • 市庁舎は海に面した側が正面

    市庁舎は海に面した側が正面

  • 堂々たる市庁舎の設計者はスウェーデン人のラグナル・オストベリ

    堂々たる市庁舎の設計者はスウェーデン人のラグナル・オストベリ

  • リッダーホルム教会は1310年に完成

    リッダーホルム教会は1310年に完成

  • 貴族の館は1668年の建造

    貴族の館は1668年の建造

  • 大聖堂は1279年の建造、街並みとマッチして美しい

    大聖堂は1279年の建造、街並みとマッチして美しい

  • ガムラ・スタンの対岸にある国会議事堂

    ガムラ・スタンの対岸にある国会議事堂

  • ガムラ・スタンの対岸にある国会議事堂の通路の入り口

    ガムラ・スタンの対岸にある国会議事堂の通路の入り口

  • 王宮は1754年に完成、現王室はドロットニングホルム宮殿に移られている

    王宮は1754年に完成、現王室はドロットニングホルム宮殿に移られている

  • ドイツ教会を眺める街並み

    イチオシ

    ドイツ教会を眺める街並み

  • ノーベル博物館のファサード

    ノーベル博物館のファサード

  • ノーベル博物館の内部

    ノーベル博物館の内部

  • ノーベル博物館の前の大広場の風景

    ノーベル博物館の前の大広場の風景

  • 大聖堂を眺める街並み

    イチオシ

    大聖堂を眺める街並み

  • フィンランド教会のファサード

    フィンランド教会のファサード

  • フィンランド教会の中庭にあるアイアン・ボーイの像、身長は14cm

    フィンランド教会の中庭にあるアイアン・ボーイの像、身長は14cm

  • アイアン・ボーイの頭を撫ぜて幸せを願うロシア人女性

    アイアン・ボーイの頭を撫ぜて幸せを願うロシア人女性

  • シェップマン広場の「セント・ジョージと龍」

    シェップマン広場の「セント・ジョージと龍」

  • 夕暮れのガムラ・スタンの裏通り

    夕暮れのガムラ・スタンの裏通り

  • 夕暮れのガムラ・スタンの石畳の通り

    夕暮れのガムラ・スタンの石畳の通り

  • ガムラ・スタンで最も狭いモーテン・トローツィグ・グレン通りの幅は90cm

    ガムラ・スタンで最も狭いモーテン・トローツィグ・グレン通りの幅は90cm

  • 夕暮れの石畳の通り

    夕暮れの石畳の通り

  • 夕焼けのガムラ・スタン駅

    夕焼けのガムラ・スタン駅

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