2013/11/19 - 2013/11/22
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kiro184さん
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フィリピン共和国、通称フィリピン。フィリピンの鉄道はかつて多くの島にあり、旅客や貨物の輸送、小さな島では産出するサトウキビや果物の輸送に用いられた。しかし現在は機動性の高いバスやジブニーに取って代わられたこと、多発する自然災害で路線の維持がままならない事もあり、ルソン島にのみ存在する。その現存する鉄道も、都市圏輸送とわずかな長距離輸送が行われるのみである。
今回の旅行では、マニラ近郊の路線にのみ乗車することにした。旅程を決める時点(2013年8月頃)では長距離列車である「ビコール・エクスプレス」が災害のため運休中であること、ビコール・エクスプレスの切符を日本で購入出来ないことが理由である。しかしPNR(フィリピン国鉄)ホームページによると10月頃に気動車の夜行列車と共に運転を再開したそうであるが、現地でビコール・エクスプレスや気動車夜行の運行を確認する事は出来なかったため実態は不明である。
なお出発直前の2013年11月8日に台風30号がフィリピンに上陸し、南部のレイテ島を中心に甚大な被害を与えた。結果的にマニラはほとんど影響なかったが、被災地では進まぬ復旧と食料や物資の不足、治安の悪化が問題になっている。マニラでも今後情勢が変化すると思われるので、これからご旅行の方は最新の情報を集めて頂きたい。
【大まかな行程】
1日目・・・成田空港→ニノイ・アキノ国際空港→マカティ市(メトロ・マニラ)(ホテル泊)
2日目・・・ホテル→トゥトゥバン駅→アラバン駅→エドゥサ駅→サンチャゴ要塞→(LRT・MRT乗り回し)→アヤラ駅(ホテル泊)
3日目・・・ホテル→コレヒドール島観光→ホテル(ホテル泊)
4日目・・・ホテル→ニノイ・アキノ国際空港→午後の便で成田空港へ
※このページ内で紹介していることは、気付かずに危ない橋を渡っていたりタブーに触れていたような状況もあるかもしれない。私と同じように行動したとしても100%の安全は保障できない。
※ほぼ鉄道旅行に絞って紹介するページであり、鉄道とは関係の無い観光等は意図的に省いている。グルメや観光地、ショッピングなどの情報をお探しの方は他所様のサイトをご覧頂きたい。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 鉄道 船 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行なし)
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◆1日目
【フィリピンへ出発】
成田空港よりフィリピンへの直行便で出発する。今回の旅行では大手旅行会社のツアー(空港〜ホテル間送迎付き、現地フリー)を利用した。自分で航空券とホテルを手配した方が安いのは当然であるが、フィリピンの治安の悪さを心配し(空港から出てきた旅行者の車を狙った強盗もあるそうだ)ツアーにした次第である。万全を期してフィリピンへは14時到着、帰国便は15時出発とした。
ニノイ・アキノ国際空港では難なく現地ガイドと合流し市内へ向かった。空港の雰囲気や道中の様子を見る限り、明るい時間帯に発着する分にはタクシーやバス利用でも心配無いようだ。しかし市内の道路は猛烈に混雑しており、時間にはたっぷり余裕を持っておいた方が良いだろう。 -
ホテルには16時頃到着し周辺を散策する。この日は時間的な都合で鉄道乗車は予定していないため、巨大なショッピングモールをブラブラと歩く。私の探し方が悪かったのかもしれないが、フィリピンのスーパーでは弁当や総菜がほとんど売られていない事が意外だった。ショッピングモール内にはファストフード店やレストランが多数あるため食に困る事は無い。ただしレストランは日本とほとんど変わらない値段であった。
18時を過ぎると暗くなってきたため、夜遅くなる前にホテルへ戻った。 -
◆2日目
【フィリピン鉄道の旅開始】
この日はマニラの鉄道に乗りあちこち行ってみる事にする。ホテルから徒歩10分程のMRT(Line3)アヤラ駅まで行き、PNRの駅を目指す。なお以降このページでは、LRTおよびMRTのことを「Line1(←LRT1)」「Line2(←MRT2またはLRTA)」「Line3(←MRT3)」と呼ぶ事にする。
(画像はLine3タフト・アベニュー駅で撮影)
Line3のマガランス駅で下車し、PNRのエドゥサ駅へ行く。周囲に何の案内も無く方向感覚だけを頼りに歩く。PNRエドゥサ駅は高架道路の側道を進み狭い通路を入った場所にあり、非常に分かりづらい。 -
無事にPNRエドゥサ駅に到着する。トゥトゥバン行きの列車を待っていると、10分程遅れているアラバン行き列車が到着した。機関車が客車を牽く列車だが、客車は日本のJR東日本から譲渡された203系電車である。予備知識として知ってはいたが、ディーゼル機関車に牽引される203系はなかなかシュールだ。
この列車は「メトロ・コミューター」と呼ばれるトゥトゥバン(マニラ)〜アラバン間を走る近郊列車である。なおメトロ・コミューターはさらに南のビナンまで運行されているが、アラバン〜ビナン間は夜間・早朝の1日1往復のみの運行でマニラ起点に旅行者が乗るのは現実的ではない。
ルソン島南部のナガやレガスピまで向かう「ビコール・エクスプレス(寝台夜行列車)」と「マヨン・リミテッド(座席夜行列車)」が走る以外はコミューターのみの運行である。 -
さらに数分待つと、トゥトゥバン行きの列車が5分程の遅れで到着する。こちらもDLと203系×4だ。車内は乗車率8割といった程度に混雑しているが、冷房が効いており快適だ。
線路際には住宅と線路とのわずかな隙間に物置のような小屋を建てて貧困者が住んでいる。そのためか列車は走行中の80%と言っても過言ではないぐらいずっと警笛を鳴らしている。
途中駅のホームは203系に合わせて4両対応と嵩上げなど改修されたようだが、どうも機関車をホーム端に停めるらしく最後部の1〜2枚のドアはホームから外れる事が多い。降りようとする人は「何だよこれ〜?」のようなことを言うだけでそのまま降りてしまう。日本であれば新聞沙汰になることでもここでは日常なのだ。なお、ドア自体は車掌が操作するため走行中に開く事は無い。 -
203系の車内。ほぼ日本時代のまま使われており、天井の吊り広告は無いが窓のステッカー(広告)は日本時代のままだ。
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203系時代は運転台であった場所に車掌が乗務している。画像の窓から見える客車内の黄色い機器と、手前側ドアすぐ横の室内仕切りが分かるだろうか。車端の一部を仕切って発電機を載せているのだ。これにより冷房電源やドア開閉の空気を作っていると思われる。窓ガラスのピンク色のステッカーは日本時代の「女性専用車両」ステッカー。しかしフィリピンでは必ずしも女性専用車では無い。
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途中のパコ駅から猛烈な混雑となるが、終点一つ手前のブルメントリット駅でほとんどが下車する。ガラガラ状態となりトゥトゥバン駅に到着した。構内には203系の改造車が多数たむろしている。
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こちらは韓国製の3両編成の気動車。なおメトロ・コミューターは5〜6編成使用して運転されているが、この日見た限りでは、DL+203系が2編成、韓国製気動車が2編成、JR東日本から譲渡されたキハ52×3両が1編成(3両とも国鉄標準色)だった。
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トゥトゥバン駅には機関区があり、様々な車両が留置されている。画像の右は元203系、左はJRから譲渡された12系客車だが、これはきれいに整備されておりビコール・エクスプレスの座席車で使っていると思われる。
その他にも、ビコール・エクスプレス用の14系寝台車が数両あったがきれいな状態であった。12系客車は画像のものと違いボロボロに朽ち果てたものが何両かあったが、これらはすでに使われていないらしい。その他に、JR東日本から譲渡されたキハ59「こがね」編成があったが、車体には錆が浮いており今でも使用しているのだろうか。PNR公式サイトではマヨン・リミテッドに使用することになっている。その他にはボロボロのキハ52新潟色もあった。フィリピンオリジナルの三角屋根の旧型客車は、解体されたのか姿が無かった。 -
トゥトゥバン駅は頭端式ホームで、到着した列車は後部に別の機関車を連結して入換する。
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トゥトゥバン駅を正面から見る。正門の左右に小さな蒸気機関車が保存されている。なお駅やショッピングモールの入口にはマシンガンを持った警備員がいて、手荷物の中をチェックしたり金属探知機で銃器や刃物の所持をチェックしている。
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トゥトゥバン駅の駅舎前ロータリーにて。
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駅舎前には、12系客車を改造したと思われる車両が置かれている。この車両が置かれている場所は、かつてトゥトゥバン駅より南側へ伸びていた線路の廃線跡である。港へ繋がる貨物線だったと思われるが、現在は客車の前後で線路が切られている。なお、ガイドブックによってはこの貨物線が未だに現役であるかのように書かれているものもある。
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トゥトゥバン駅10:37発の列車でコミューターの終点であるアラバンへ向かう。今度は韓国製のディーゼルカーだ。先程の画像から全てそうだが、車両の窓には投石や線路際の木々・違法建築物をガードするための金網が付けられている。これはビコール・エクスプレスでも非冷房の車両でも例外ではない。
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韓国製気動車のドア上に貼られていた路線図。トゥトゥバンからアラバンまでの各駅が描かれているが、トゥトゥバンより北側の路線も描かれているではないか。トゥトゥバン駅で調べそびれてしまったが、トゥトゥバンより北のカロオカン方面は運行されていないと思われる。かつてこの北へ向かう路線は「北方線」としてサンフェルナンドまで運行していたが1991年頃に火山の噴火被害によって廃止された。
現在は途中のC-3あたりに巨大ショッピングモールがある事もあり、カロオカンへのPNR路線復活やLine1の延伸も検討されているようだ。 -
韓国製の気動車は冷房の効きが弱いのか非常に暑い。地元の人も耐えかねて窓を開けている。
PNRの線路状態であるが、近年改修が進んだらしくコンクリート枕木が多く、F.T.I駅付近までは複線化も完了していた。他サイトで見られる水没した線路を走ったり、スラムの違法建築物に当たりながら走る様子は見られなかった。しかし線路際のスラムを一掃したという情報も見た事があるが、その後再興されたであろうスラムが各所に見られた。線路は改善されたであろうがガタガタで、列車は40km/h程の速度で走るが酷く揺れる。
ほぼ定刻でコミューターの終点であるアラバンに到着する。画像は南部のレガスピ方面を望んだものだが、廃線と言われると信じてしまいそうな状態だ。 -
アラバン駅は新駅に移転しており、300m程トゥトゥバン寄りの旧駅は今は使用されていない。新駅はジプニー乗り場と巨大なショッピングモールに直結する形となっているが、たくさんのトライシクルがたむろしており混沌としている。ショッピングセンターは例により銃を持った警備員が入り口にいて買い物客もきれいな身なりの人ばかりであるが、線路を挟んだ反対側には物置小屋のような貧困者の住宅が広がっている。
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12:30発のトゥトゥバン行き列車で引き返す。途中のスキャット駅付近までは線路の両側にスラムが広がっており、列車は常に警笛を鳴らしながら走る。線路際の3歳ぐらいの子供が何か投げたかと思うと、カチンと音がする。投石だ。それ以外にも小学生ぐらいの子供が何か叫びながら列車に向かって走って来る。大人が投石する姿は見られなかった。
フィリピンでは1日2ドル(約200円)以下で生活する超貧困層の存在が社会問題になっている。子供たちのこのような行為には何かメッセージがあるのだろうか。ただのイタズラなのか、「邪魔だ」「うるさい」と思っての事なのか、生活環境への不満なのか・・・。超貧困層にとって、PNRの運賃(トゥトゥバン→アラバンまで乗っても20ペソ=約50円)であっても生活費の大半を占めてしまう。それゆえに列車は決して乗ることの出来ない高嶺の花であるのかもしれないし、乗ってる人に対して嫉妬のような感情もあるのかもしれない。しかし金持ちばかりが乗る列車に対してならまだしも、こんな30分ごとにやって来るローカル列車に対して毎度このような事をしているのだろうか?
エドゥサ(PNR)駅には2分程の遅れで到着する。これ以降はLine1〜3への乗車と観光(私にとってこっちは「ついで」である)する事にする。朝とは逆の道を辿りLine3のマガランス駅へ行き、タフト・アベニュー駅でLine1へ乗り換える。 -
タフト・アベニューではしっかりとLine1のエドゥサ駅への乗り換え案内の看板があり迷う事は無かった。続いてセントラル駅まで乗車してサンチャゴ要塞を観光する。観光の様子は省かせて頂く。
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サンチャゴ要塞の観光を終えてセントラル駅へ戻り、Line1の北側を乗車してみる。
Line1とLine3はLRTと呼ばれ、路面電車のような車両が走っている。2両または3両ユニットの車両が6・8・9両編成で走行しているが、小中学校の下校時刻と重なったせいもあるがものすごい混雑である。乗車率は150%を越えていたのではないだろうか。Line1とLine3は全線専用線を走行しており、なぜ一般タイプの車両を導入しなかったのか理解に苦しむところである。車両の中には2両や3両ユニットにもかかわらず、中間の運転台が完全に撤去されて客室になっているものもある。ここを普通の中間車にすればもっと収容力が増すのにと思う。将来的には郊外への延伸や道路上の走行を考えてこのような車両が使われているのかもしれないが、マニラの都市圏輸送には全く力不足だと感じざるを得ない。朝の通勤ラッシュでは車内はどんな地獄になるのだろうか。 -
Line1の北側の終点であるルーズベルト駅まで乗車した。ここで鉄道線は途切れるが、Line3のノース・アベニュー駅まで1km強しか離れていないため、徒歩でノース・アベニューへ向かう。この鉄道が途切れている区間は延伸工事中とのことなので、その進捗状況を見たいためでもあった。
工事中区間を歩いてみたが、高架橋自体はルーズベルトからノース・アベニューまで完成しており、現在はLine1およびLine3の車両が終点での折り返し作業に使っている。すぐにでも直通運転が出来るように見えるが、Line1とLine3では信号や電気方式が違うのかもしれない。そして、現在はLine1とLine3で独立している運賃体系の変更が難しいことなのかもしれない。この未完成区間が完成すれば、メトロ・マニラを取り巻くような環状線が出来るため非常に便利になるであろう。
(※画像は、未完成区間で折り返し待ちをするLine3の車両) -
ノース・アベニューからLine3に乗りクバオで下車する。ここでLine2へ乗り換えるためアラネタ・センター・クバオ駅へ向かう。地図上では近いはずなのだが乗り換え案内が少なく若干迷う。PNRとLine3との乗り換えでも感じた事であるが、どうもマニラは他路線同士の乗り換え案内が不親切である。地元の人は分かっているから良いのかもしれないが、知らない者にとっては自分の方向感覚だけを頼りに歩くしかない。
Line2の東側終点であるサントランへ行く。この辺りになるとメトロ・マニラの外れのためか緑が多くなってきて、日本の建売住宅と変わらないような一戸建ても見える。 -
Line2はタイのBTS(スカイトレイン)のような通常規格の車両が使われており、素人目にも収容力が大幅に向上している。車体全面広告もタイのBTSを思わせる。
再びアラネタ・センター・クバオ駅まで戻り、Line3に乗り換えてギュウギュウ詰めの車内で耐える事しばし、ホテルのあるアヤラ駅へ到着した。残念ながらLine2の一部には乗車できなかったが、マニラの都市鉄道を実見した貴重な機会となった。 -
◆3日目
【コレヒドール島へ行く】
この日はマニラから日帰りツアーに参加し、コレヒドール島を観光する事にする。
コレヒドール島はマニラの南西45km程の場所に浮かぶ島で、マニラ湾の入り口にある事からかつては外国船の入国管理所、そして軍事要塞が建設された。第二次世界大戦では日本とアメリカの激戦地となり、多くの兵士が命を落としている。現在は島に多数残る砲台や兵舎の跡を巡る観光が人気で、各国から多数の観光客が訪れている。
コレヒドール島へ行くには、サン・クルーズ社の観光ツアーに参加するのが簡単かつほぼ唯一の方法である。日帰りツアーとコレヒドール島に泊まるツアーがあるが、今回は日帰りで訪れた。
鉄道とは無縁な島に思えるが、かつてアメリカ軍が旅客や物資を輸送するために路面電車を走らせていた。この路面電車は島内にくまなく張り巡らされ、現在もその遺構を確認出来る。このページではそんな鉄道の遺構のみ紹介する。一般的な観光情報は他に見やすいサイトがたくさんあるのでそちらを参考にして頂きたい。 -
ウエイ砲台の横にある廃線跡。線路横の建物は弾薬庫だったらしく、貨車で砲弾を運んでいたのであろう。
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マッカーサー像の近くにあるローチャ波止場。かなり脆くなっているがレールが残る。陸揚げされた物資を運んでいたのであろう。海の向こうに見える陸地はルソン島のパターン半島。コレヒドール島からは6km程しか離れていない。
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マリンタ・トンネル内には複線の線路が残る。このトンネル内では「光と音のショー」が行われ、第二次世界大戦の様子が再現される。マリンタ・トンネルの中にはこの「光と音のショー」を見学する場合でなければ立ち入り出来ない。(光と音のショーは、島観光ツアーとは別になっている場合があるので見学したい場合は要確認。現地でガイドから別途チケットを購入して見学する事も出来る。)
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太平洋戦争記念館の中には、当時活躍した路面電車の写真が展示されている。小さな島に1930年代にこのような近代的な電車が走っていた事に驚くが、それだけこの島が軍事戦略上重要だったかを窺い知れる。
なお、廃線跡の線路の軌間(レール間の幅)は1000?〜1200?程であった。撮影出来なかったが島内にはこれ以外にも道路を跨ぐ築堤と橋台跡も見受けられた。 -
コレヒドール島観光を終えて、15:45頃にマニラの船着き場へ戻って来た。朝ここへ来る時はホテルからタクシーに乗ったが、帰りは時間もあるので徒歩で駅まで向かう。このサン・クルーズ社の船着き場から最も近い駅はLine1のビト・クルス駅であり1.5km程離れている。
車通りの多い道路を歩くため、昼間であれば特に治安が悪いという事は無い。しかし高級ホテルが立ち並ぶ一方で貧しい家もたくさん並んでおり、マニラの貧富の差を改めて感じさせられる。ホテルの前には銃を持つ警備員がいて出入りする人もきれいな身なりの人ばかりではあるが、少し離れると裸足でうろつく人やゴミ置き場を漁る子供がいる。
25分程掛かってビト・クルス駅に到着したが、相変わらず大混雑している。到着した列車はすでに超満員で乗れず、次の列車を待つ。列車は5分おきぐらいに走っているが、その5分の間にどんどん人が集まって来る。パンパンになった車内で過ごす事しばし、途中でLine3へ乗り換えてホテル付近の駅へ到着した。 -
以上でフィリピンの鉄道旅行は終わりとなるが、この夜ホテルでテレビを見ていると、現地の番組でPNR(フィリピン国鉄)の特集を放送していた。画像はそのテレビ画面を映したもので、おそらくトゥトゥバン駅かと思われる。私が訪れた際もテレビ映像と同じようにボロボロの12系客車が留置され、貨車もいくつか留置されていた(貨車はアメリカ型にそっくりな外観だった)。
私の残念な英語力では番組の内容を全て把握できなかったが、いくつか理解出来た点を記す(間違っているかもしれないが)。
・フィリピン国鉄は、車両や線路等の設備の老朽化が深刻になっている。早急に改善したいところだが運賃が安く収益が少ないため、なかなか実施出来ずにいる。
・線路際のスラム、無許可営業のスケーター、列車妨害(線路上のゴミの不法投棄やレールの盗難)、度重なる災害が問題になっている。 -
ちなみにスケーターとはこのような乗り物。手製の軌道自転車のようなもので、無許可で地域住民や物資を輸送している。私が見た限りではアラバン付近で走行していた。
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そしてこの番組のエンディング(スタッフロール)だが、なぜかロシアの車両が登場する。
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この日がフィリピン最終日である。帰国便は15時発だが、道路と空港の混雑があるためガイドが11時半にホテルへ迎えに来るという。わずかな時間だが、ホテル周辺を散策する。
バスは冷房付きと非冷房があるが、それぞれかなりの台数が走っている。そしてフィリピンの庶民の足であるジプニーも多数走っている。そしてこのバスやジプニーが所構わず停車して客を乗せ降ろしするものだからどこの道路もひどく渋滞している。 -
画像は右側がPNRの切符、左側がLine1〜3のストライド・バリュー・チケット。
ストライド・バリュー・チケットとは、100ペソで販売されている日本のオレンジカードのようなものである。100ペソ分乗車出来るが、最後の乗車は残高が不足しても乗車可能になる(例えば9ペソしか残高が無くても20ペソの区間に乗車出来る「ボーナス乗車」)。これにより3か月の有効期間内なら100ペソ以上は必ず乗車出来て損をする事は無い。
ちなみに乗車する度に切符を買う事ももちろん可能だが、ほとんどの駅で有人窓口しか無く、窓口の数も少ないため長蛇の列が出来ている。このカードがあれば窓口に並ぶ事無く乗車出来るのが大きなメリットである。日本の基準ではごく安いものなので、2回以上乗車する予定ならストライド・バリュー・チケットを買ってしまった方がいいだろう。なおLine1、2、3で運賃は独立しているためカードの共用は出来ず、乗り継ぎ割引も無い。 -
※画像はエドゥサ駅(PNR)
最後に、今回の旅で確認出来たPNR(フィリピン国鉄)の現状を少ないながら記したい。これから旅行をお考えの方やフィリピンの鉄道を研究している方の参考になれば幸いである(全て2013年11月20日時点での情報)。
・メトロ・コミューターはトゥトゥバン〜ビナン間で運転しているが、アラバン〜ビナン間は1日1往復である。その他の列車は途中のアラバン止まりである。
・トゥトゥバン駅から北側のカロオカン方面の列車は運行していないらしい。
・PNR公式サイトによると、2011年の台風被害により運休していたビコール・エクスプレス(夜行寝台列車)とマヨン・リミテッド(夜行快速)が2013年10月頃に運転再開したそうだ。しかし2013年11月下旬に公式サイトを確認すると、車両か線路の整備のためいずれも運休と案内されている。現地で列車を確認出来なかったため、本当に10〜11月に走行していたのかは不明である。しかし両列車に充当される車両はトゥトゥバン駅に留置されており、いずれ復活することを願いたい。
今回の旅ではマニラ近郊の鉄道にしか乗車出来なかったため、若干の物足りなさがあったのは事実である。いずれビコール・エクスプレスにも乗ってみたいが、情報の収集・切符の手配など難しい点も多くある。
フィリピンの鉄道が今後どのような方向へ向かうのか、今後も注目していきたい。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 覇王樹さん 2013/11/29 09:35:58
- ペイント
- kiro184さま、
今月11日にこの車両を見たときには灰色一色でした。ペイントをするために下塗りをしていたのですね。それにしても良く写真を撮られましたね。駅での撮影は御法度と聞かされていたので、私はあまり撮りませんでした。
- kiro184さん からの返信 2013/11/29 11:08:13
- RE: ペイント
- 覇王樹さん、初めまして。コメントありがとうございます。
この客車はペイント(ラッピングでしょうか?)されて間もないんですね。
この客車の近くにあるSLも横から撮影したりしましたが、特に警備員に注意される事はありませんでした。他にPNRやLRTの駅構内でも撮影しましたが、注意される事はありませんでした。
情勢が変わったのか、日本と違って警備員の人柄や気分でコロコロ対応が変わる事もあるかと思いますので、運が良かっただけかもしれません。
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