2013/07/20 - 2013/07/20
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hidamari09さん
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写真は娘子関の前に立つ石の標識
山西省と湖北省の間は、太行山脈で隔てられています。山西省と湖北省を結ぶ通路は数少なく、この娘子関は数少ない通路の一つです。
娘子関は娘子関は戦国時期に中山国が建設した長城の関所の一つで、歴代の王朝に引き継がれてきました。元々は「葦澤関」と呼ばれたが、唐時代に平陽公主が兵を率いてここに駐留して守備をしたので、平陽公主の部隊を当時の人が「娘子軍」と呼んだことから、今の娘子関の名前を得ています。
中国の”百渡”で検索すると”娘子関戦役”がヒットします。説明によると、
娘子関戦役は日中戦争早期の大きは戦役の一つで、開始は1937年10月6日。攻撃部隊は板垣征四郎師団長率いる関東軍第20師団。守りは孫連仲と曾万鐘が率いる17師団。10月8日−10月22日、日本軍は中華民国国軍に囲まれたが、10月23日日本軍第14師団により囲みを解かれ、10月26日娘子関を陥落させた。
とあります。
太原から東に直線距離で115kmほど、その先には石塚庄市があります。
カメラを手にし、日帰りの予定で出かけてみることにしました。
いざ出かけてみると、娘子関は古代からの防衛の要所、関所の何恥じない山のにありました。結果、往復に10時間あまりを掛け、滞在1時間半。疲労と暑さで、有名だという滝も見ず、早々に撤退をやむなくされた日帰り旅行に終わりました。
個人旅行にはちょっと不向きな場所と言えそうです。
- 旅行の満足度
- 2.5
- 観光
- 2.5
- 交通
- 1.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
娘子関のある場所です。
戦後育ちの私には、まったく馴染みのない場所です。 -
行き:太原から陽泉市、平定県、娘子関−バス
帰り:娘子関−陽泉市−鉄路
までのGPS経路を示しています。 -
太原から娘子関には、鉄道路線があります。出発が早朝なので、費用が係ますがバスで行くことにしました。
娘子関に直接行くバス路線はありませんでした。これは、専用バス路線を出すニーズが低い、人があまり住んでいないということを意味しています。
そこで、近くの陽泉市まで行ってみることにしました。
バス代は38元でした。
7時40分に太原市の建南汽車站を大型バスは出発しました。 -
2時間半後の10時25分に、陽泉市の汽車站に到着しました。
ここで、娘子関に行くバス便を聞いてみましたがありませんでした、バスの運転手に聞くと、woermaへ行けといいます。発音を漢字に翻訳すると、沃爾maでしょうか。 -
汽車站へ行く途中に鉄路の駅がありました。左程遠く無いので歩いてきました。
ここの新聞売スタンドで、陽泉市の地図を購入(5元)。
バスの発着場で娘子関へのバスが出ている場所を聞きます。しかし、良い返事が帰ってきません。近場の娘子関を知らない人もいます。この陽泉市は、山西省の第三の大きな都市ですが、新興の工業都市です。住民の多くは、他から移ってきた人が多いのでしょう。 -
ある人は、201路バスで濱河公交車站から出ていると言います。
購入した地図を見ると、最初に聞いたwoerma(沃爾瑪)が見えます。
市内バスは空調の無い大型車で運賃は1元です。
濱河公交車站につき、娘子関行きのバスをさがしますが、見つかりません。市内バスの運転手に聞いても、知らないといいます。日々の生活に追われ、他の事にはまったく無関心な様子です。 -
近場の公園で一休み、今後の戦略をねります。
201路で鉄道の駅に戻ることにしましたが、道の修理で経路が違っています。駅を通り過ごしてしまい、歩いて駅を探すはめになってしまいました。
街を往く人の感想は、一様に顔がうなだれ、顔に活気がありません。どうも、景気がよくないようです。
鉄道の時間を聞くと、夕方まで火車の便がありません。
バスの配車係が、あの辺は道路を修理中で路線が無いと教えてくれました。帰るか?
ここで再度、地図を広げてじっくり見ると、北の巨城鎮か南の平定県に行けば、ローカルの路線バスがありそうです。 -
鉄路駅構内の市内バスの行き先表示板を探してゆくと、平定県行きのバスがありました。203路路線です。
午後1時5分、203路で平定県に向かいました。運賃は2元。 -
平定県を203路が走っていると、平定県の汽車站の看板を見つけました。ひと駅先で203路バスを降り、平定県の汽車站につきました。
すると、娘子関行きのバスが発車するところでした。
すでに車内は満杯でしたが、迷わず飛び込みます。
午後1時35分、娘子関に向けて出発です。
運賃は8元。 -
小型のバスは、通路に乗客が立ち、身動きもままなりません。郊外を山の方角にひたすら走ります。
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田舎を走るバスに明確なバス停はありません。道端で手を上げている人を広い、降りたい地名を告げると、そこで停車しておろします。
1時間ほど経過し、ようやく席に座ることが出来ました。
民家のない山間の道を小型バスは走ります、ところどころに集落が現れます。 -
川沿いに、車が2台すれ違える細い道が続きます。民家はまれです。水かさがませば、冠水する橋を渡り、山道を駆け上がります。
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娘子関にようやく到着しました。
午後3時35分です。平定県から2時間かかったことになります。
空調の無い、小型バスに2時間揺られ、くたくたです。 -
山奥の小さな鎮でも、入り口には立派な門を立てています。
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門をくぐり、山に向かって進みます。
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前方の山の肩に、城壁が見えてきます。
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街中の家のようすです。
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これは、何かの公園の入り口のようです。
時間が押しているので、通り過ぎます。 -
田舎道をひたすら歩くと・・・
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娘子関が見えてきました。
今いるところは橋の上で、この先は河を渡ってしまいます。
そこで、橋の手前の獣道のような道を下って下の道に降りました。 -
石の塊に「娘子関」と書かれた標識があります。この右手が、参観の券売り場で、娘子関への登り口になります。
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参観券の値段は20元との表示以外は何も書かれていません。そこで、年齢の優待は無いのと聞くと、60才以上は半額だといいます。
年齢を告げて、優待券を貰いました。
これです。左上隅が破れているのは、娘子関の門をくぐった場所の検票所の女の子がむしりとった跡です。 -
河原から拾ってきたような玉石の通路です。
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関のトンネルを抜けた右側に、上に登る階段があります。
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階段を登った正面です。
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左を向くと、廟があります。
モギリの女の子が無料で、お参りのお手伝いをすると言っていました。 -
中に怖い顔をした像がありました。
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これが、関の上の建物です。
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櫓のなかの像は顔立ちが女性です。娘子関と呼ばれることになった平陽公主でしょう。
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櫓の裏に、城壁がありました。
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登った城壁から関の櫓を見下ろします。
階段は急です。 -
城壁を登ってゆくと、途中に見張り台があります。
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日中戦争の跡を忍ばせる碑です。
日本軍と主力で戦ったのは、民国の軍隊で八路軍(共産党)では無いと記憶していますが、生き残ったものが自分の都合の良いように表示するのは、中国の伝統です。 -
城壁が修復されているのは一部で、その先の山肌には城壁の跡が低い石積みで表示されています。
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途中の見張り台から関の方面を見下ろしています。
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娘子関の街の通りを過ぎたあたりに、もう一つ石積みと城閣が見えます。行ってみることにします。
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石積みの下に、子どもたちが集まっています。なんでしょう?
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トンネルを通り抜けると、娘子関のトンネルを抜けた通りと交わります。
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通りすぎて振り返って見た景色です。
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娘子関に向かう途中、通りに小さな門があります。
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向こうに、地元民が集まって夕涼みをしています。
手前でアイスキャンディを売っていたので、かじりながら素朴で、人懐っこい爺さん婆さんと一緒に一時夕涼みです。
陽泉市で会った、刺々しく、人間不信の人々とは大違いです。 -
大分時間が押しています。
有名な滝とかを見て回っている余裕はなく、娘子関の鉄路駅に来ました。
すぐに出発するというので、5時13分発の6033次列車の切符を購入しました。 -
太原まで9.5元です。
直線距離的には115km程度ですが、ローカル線で各駅停車をし、時に時間調整停車をするので、5時間程掛かります。 -
5時13分になりましたが、一向に改札が始まりません。
構内は列車を待つ客で一杯です。
娘子関を見学にした観光客です。 -
鉄路は山の下のトンネルを抜けて走ります。
バスで来る時に、38元+2元+8元=48元(5時間10分)かかった運賃が、鉄路では9.5元(5時間)と鉄路が圧倒的に安価です。
しかし、バス路線は、山間を走る景色と、バスの揺れによる疲れで、関所が関所であることを実感させてくれます。
体力があれば、バス路線で来ることをお勧めします。 -
ローカルの駅は風情があります。
駅舎からホームに渡る乗客の一団を、途中通過する貨物列車が分断します。 -
娘子関駅では車内はがらがらで、観光で着かれた客は横になって寝ています。この後、停車する毎に乗客が増え、ほぼ満席状態になりました。
列車に乗ると早速始めるのがトランプゲームです。そして、若者立ちは携帯の画面に顔を埋めます。
トランプに興じる喧騒と。携帯画面に埋没する静けさと。見られるのは、人と人との繋がりがますます隔絶してゆく今日の社会の様相です。 -
列車から見る景色は、トンネルでしばしば遮られます。
午後10時に太原に到着し、本日の旅が終了しました。
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