２０１２年アメリカ西部放浪記その３１

2012/09/20 - 2012/09/22

３ヶ月に亘った放浪の旅も残り後１０日になりました。最後に私のお気に入りのキャピトル・リーフ国立公園のバックカントリー、カシードラル・バレーで２・３日キャンプしようと思います。

エリア キャピトルリーフ国立公園周辺(アメリカ)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 1.0
• グルメ: 1.0
• ショッピング: 1.0
• 交通: 1.0

• 同行者: 一人旅
• 旅行の手配内容: 個別手配

広大なバックカントリーを持つキャピトル・リーフでもカシードラル・バレーは北側に飛び地のように離れた隔絶された区域です。
大きな４ＷＤのループ・トレイルですが入り口と出口に当たる２４号線からの２箇所の分岐がケインビルとビジター・センターから少し南下したノートム近くにあります。今回はケインビルから入ります。
サン・ラファエル・リーフと良く似た地形が見えますがこれはレイク・パウウェル近くから延々と続くウォーターポケット・フォルド（摺曲）と云う地形です。

このコースは正確に言うとＵ字型で両方の終端が２４号線に繋がっている、２４号線が蓋をしたＵ字型と言うか２４号線を含んでのループと云う感じです。

ケインビルからトレイルに入って直ぐのところで早くもトレイルが流されてしまっています。本来は画面右側が道路なのですが通行不能です。

仕方ないのでその部分を回避しようと試みます。

傾斜は左側の方が緩いのですが砂が深すぎて、下りはともかくも登れません。地形は険しくても岩場の方を試みると７インチ・リフトの威力でどうにか乗り越えられました。すれ違ったレンジャーによるとこの直後にこの箇所は通行禁止になったそうです。

土饅頭が並んでいますが表面がキラキラと光っています。セレナイト（透明石膏）と云うものだそうです。

そして更に進むとセレナイトばかりの土（？）饅頭があります。これは“グラス・マウンテン”と呼ばれていますがマウンテンは少々大袈裟ですね。セレナイト自体はそれほど珍しいものではないそうですがこれだけ“だけ”なのは珍しいそうです。

これが直ぐ近くで見たグラス・マウンテンです。

これは其の直ぐ横に在るザ・テンプル・オブ・ザ・サン（手前）とザ・テンプル・オブ・ザ・ムーン（奥）と云う岩のピラミッドです。

太陽の神殿です。

こちらは月の神殿です。右端の針みたいなのが面白いです。

カシードラル・バレーはただ走っても１日掛かるほど広大な地域です。

これは又凄い恐竜の背骨みたいな岩です。

この広大な地域は多様な地形に恵まれていますが特徴はこの様な聳え立つ岩の屏風です。

この谷間には毎年来るのですが年々道路が荒れてきているようです。補修が追いつかないようです。特に東側というかケインビル側の道路の荒れようが激しいように思います。

私はこの風景が大好きです。

前方の山腹に筋のように見えるトレイルを登りきったところに広大なこのバレー唯一のキャンプ・サイトがあります。

これがキャンプから見た先ほど来たトレイルの風景です。素晴らしい岩の屏風です。

私のキャンプです。無料ですがトイレもテーブルもベンチもグリルも全部整っていますが水は自分で持ち込まねばなりません。殆ど他の人は居ません。
他に誰も居ない時はこの広大な地域に存在する人間は自分だけと云う事ですから気分も大きくなります。遠吠えをしようがなんだろうが好き放題です。
テーブルの上の冷蔵庫は相変わらずアンモ・ケースなどを並べて風除けをしています。

今夜は月を肴に酒盛りです。

バレーの夜明けです。

屏風の上端と背後の崖の岩の層の色が同じです。つまり、昔はあの崖と繋がった地形だったのが風化と共に槌が飛ばされて谷になり、その中に屏風の部分だけが残ったと云う事だと考えます。これはモニュメント・バレーの形成と同じです。やがて屏風も風化して失われるでしょうが、後の崖が削られて別の屏風が生まれるのではないかと思います。

今日はハンモックに包まって、ジュレップでも作って飲みながら１日ゴロゴロするつもりです。

ゴロゴロしていたら直ぐに晩御飯です。

ピンボケになってしまいましたがジープの荷物室はこんな感じです。

今日でバレーを引き揚げてグリーン・リバーに戻ります。

帰り道にも屏風は在ります。

カシードラル・バレーの風景は不思議に満ちています。

火山灰の堆積で形成されたベントナイトの丘の連なりです。

このベントナイトは濡れると滑ってジープでも走行不能になるそうです。

この自動車が出てくると出口ももう直ぐです。

この川の中を少し上流側に走れば２４号線の出口になります。

グリーン・リバーのボブの家に一旦顔を見せてからグリーン・リバーの町から少し上流へ遡ってネフェルティティ・ラピッドと云うラピッドの前でキャンプを張ることにしました。
ネフェルティティと云うのは其の美貌と悲劇的な生涯で有名なエジプトの王妃ですが、この目の前の岩がベルリン博物館所蔵の驚くほど写実的な帽子を被った彼女の像を思わせるからだと云う事は容易に想像できます。

キャンプは綺麗な砂浜と日陰に恵まれたなかなか良好な環境ですがハエが多くて往生しました。

夜はこの砂浜で寝袋に入って寝ることにしました。

ネフェルティティです。

ラー（太陽）とネフェルティティ・・・なにか運命的ですネェ。

ネフェルティティの近衛兵でしょうか。

この旅行記へのコメント （2）

• 森の番人さん 2014/10/05 06:09:50

  ワイルド〜！！

  キャピトルリーフ国立公園も立ち寄る予定に入れていますが、ここは日中、観光してからミスティック・ホットスプリングス泊にしようかと思っています。（温泉好きなもので…）
  
  去年、アイダホ州の山頂に借りたヤートが、山ひとつ、自分達の物という感じで、誰もいない場所で、夜、キャンプファイヤーを囲んで、家族で大合唱したのがとっても楽しかったのですが、誰もいないキャンプ場というのは良いですよね！
  
  でも、それにしても、すごいワイルドな場所ですね〜！！
  来年のグランドサークルは、普通車にするつもりなので、川の中などは進めないし、恐らく、この北の方まで走行するのは難しいのでしょうね。
  
  私はカナダ在住なので、キャンプはもっぱら、カナダ、アメリカの西部が多いです。
  
  何れにしましても、キャンプ道具一式のご心配までお気遣いくださいまして、ありがとうございます。

  tuviajeroさん からの返信 2014/10/05 12:43:38

  RE: ワイルド〜！！

  おはよう御座います。カナダはこんばんわ？
  tuviajeroです。
  キャピトルリーフ近くでもし時間が取れるならゴブリン・バレー州立公園をお奨めします。特に出来れば裏山に在るリトル・ワイルドホース・キャニオンとベル・キャニオン両方をループトレイルとして歩くハイキングをお奨めしたいです。足の速い人で半日、ゆっくり歩いて軽く１日コースです。全くの未経験者が、案内も装備も無しで本物のスロット・キャニオンを体験できる稀なコースです。簡単な地図と詳しくは公園の入り口でレンジャーに聞いてください。
  http://4travel.jp/travelogue/10541298
  一番良いのは公園内でキャンプして翌日朝一で歩き始めることですが、最寄の集落であるハンクスビル（キャピトル・リーフの少し東)で宿を取るか、少し遠くなりますがグリーン・リバーで宿を取るのも可能です。
  それから、ブライス・キャニオンの付近ではコダクローム・ベイズン州立公園に立ち寄るのも良いです。ブライス・キャニオンからキャピトルリーフに向かう途中(ブライス・キャニオンから直ぐ)のキャノンビルという集落から少し入ったところです。コダクローム・ベイズンの風景も一見に値します。
  ブライス・キャニオンからキャピトルリーフに向かうと途中にエスカランテと言う集落があります。其処を過ぎて少々行くと山道になって稜線を走りますがそれが素晴らしい風景です。居眠りは厳禁です。
  
  > キャピトルリーフ国立公園も立ち寄る予定に入れていますが、ここは日中、観光してからミスティック・ホットスプリングス泊にしようかと思っています。（温泉好きなもので…）
  >
  > 去年、アイダホ州の山頂に借りたヤートが、山ひとつ、自分達の物という感じで、誰もいない場所で、夜、キャンプファイヤーを囲んで、家族で大合唱したのがとっても楽しかったのですが、誰もいないキャンプ場というのは良いですよね！
  >
  > でも、それにしても、すごいワイルドな場所ですね〜！！
  > 来年のグランドサークルは、普通車にするつもりなので、川の中などは進めないし、恐らく、この北の方まで走行するのは難しいのでしょうね。
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  > 私はカナダ在住なので、キャンプはもっぱら、カナダ、アメリカの西部が多いです。
  >
  > 何れにしましても、キャンプ道具一式のご心配までお気遣いくださいまして、ありがとうございます。