2011/07/19 - 2011/07/28
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うさちゃまさん
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この日は関東から主人がやってくるので、空港で合流した後、南国市の前浜掩体群(まえはまえんたいぐん)を見に行きました。
これは高知龍馬空港付近に点在する7基の掩体壕(えんたいごう)の総称で、太平洋戦争時に戦闘機の格納庫として使用されていたものです。
他にも空港からごく近い場所に一人用トーチカだとか、忘れ去られている戦争遺跡が残っています。
どちらも空港から歩いて行ける距離です。
(前浜掩体群の方は回り道でちょっと遠くなるかも)
遺跡を見た後は、黒潮ラインを走り戸原4号突堤付近でアイスを食べながら海を眺め、その後帰路につきました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
この日の昼は主人が仕事を終えて関東から、そして夕方には父が震災支援から戻ってくる日だ。
という訳で家族が揃う日ともあり、ご先祖様にご挨拶すべく早朝からお墓参りへ。
薮蚊の襲撃を受けながらも、ひたすら草をむしり、竹を切り、コケをはがし、土をならすこと1時間。
お墓もきれいになったところでお参りし、帰ってひとっ風呂浴びたのでした。
その後、姉の運転で空港へ向かいました。 -
高知空港には、飛行機の離着陸を間近で見られるスポットがある。
滑走路への誘導ランプの延長上にあり、飛行機がまさしく真上を飛んでくれるのだ。
ちなみに、この付近の白い鉄柵に少しでも足をかけようものなら、回転ランプを光らせた空港警備の車がビューンと飛んでくる。
そして怒られる。
……。
ゴホン。
空港への離着陸ルートは2通りあり、一方は海側(写真の誘導ランプに続くもの)と、もう一方は山側がある。
天候や風向き、その他の要因で臨機応変に対応しているので、うまく頭上を通ってくれるかどうかは運次第。 -
主人の乗る飛行機がやってきた。
…が、山側からだった! がくっ。
飛行機は白い煙を吐きながら地面で唸る。
やはり予定より遅れた到着となった。
空港の玄関口で主人と再開し、車は本日の目的地へと走り出すのであった。 -
空港近くは田園が広がっている。
その間を縫うようにして細い農道が敷かれているのだが、これから向かう先もその農道を頼りに進むことになる。
私は運転が未熟なので、熟練の姉に運転手役をお願いしたというわけだ。
姉「うわー…、田んぼだらけや。絶対あいつがおるわ。。。うさちゃま、見てきて。」
側溝や田んぼを覗き込むと、いるわいるわ。大量のおたまじゃくし。
それを告げると。
姉「げげ!姉ちゃん絶対車から降りんきあんたら好きに見てきいや。」
姉は大のカエル嫌いだった。
そして主人は大のヘビ嫌い。
こんな田んぼの真ん中で、出るなという方が無理な話だ。
結局、ヘビは出なかったが、カエルは出た。
出たというよりそこらじゅう泳いでいた。 -
掩体壕(えんたいごう)は遠目にもはっきりと分かる存在感で、それでいて完全に田園風景に溶け込んでいる。
すぐに見つかるので、迷うことなくたどり着けるだろう。
さっそく5号掩体壕のそばまで来た。 -
中にはトラクターが2台仲良く鎮座している。
-
なんとここで衝撃の事実。
この5号掩体壕、2013年現在は掩体公園として周囲を埋め立て、整備されている模様。
これに続き、他の掩体壕もできるところから公園化する計画があるのだそうだ。
平和教育・歴史教育に役立てる意向なのだとか。
田園風景になじみ、苔むす光景も今後は見られなくなる訳だ。
私としてはあまり良い感想をもてない。というより憤りさえ感じる。
遺産から学ぶことは大事であるし、保存のための補修も必要だろう。
けっしてそこを問題視している訳ではない。
訪れる者の中には心無い者もいるだろう。
おそらく数年後にはラクガキまみれになるのではないかと危惧してしまう。
何よりこの前浜掩体群は、田園風景に溶け込む姿にこそ心打たれるものがあるのだ。
根付いたツタやコケを毟り、周囲を砂利やコンクリートで整備した姿のどこに訴えかけるものがあるのだ。
残念でならない。 -
現存する中で最大規模の4号掩体壕が見えてきた。
(右の黒点は車)
ここらで、前浜掩体群にまつわる記録を書いておかねばならない。
1941年〜1944年にかけてのこと、旧高知海軍航空隊(訓練部隊)の飛行場格納庫として、コンクリート製9基、木・竹・土製のものを含めて合計41基の掩体壕が建設された。
戦後、掩体壕一帯は農地に戻され、現在7基の掩体壕が残されたのだが、これが前浜掩体群だ。
もともとは偵察要員育成のために開設された飛行場で、訓練生は練習機「白菊」で、敵の攻撃を受けながらも日夜飛行訓練に励んでいたそうだ。
が、1945年に入り戦局が悪化。
訓練生は実戦部隊として前線に動因されることになる。
かくして練習機「白菊」に乗った「神風特別攻撃隊菊水部隊白菊隊」が編成された。
同月4月、26機が鹿児島県の鹿屋基地を経て沖縄へ出撃し、52名が次々と命を落とすこととなる。
更に6月になると練習機白菊もなくなり、飛行機の無い飛行場だけが残った。
残された搭乗員や基地要員の多くは、四国南部への連合軍上陸に備えて陣地建設に駆り出されたとのこと。
翌月、高知大空襲で街の7割が焼失。2万人が家を失う。
そして同8月、終戦。
高知海軍航空隊は解体され、その後は民間空港「高知空港」として再出発を計るのである。 -
空襲により焼け出された人々の中には、掩体壕に住む者もあらわれ、煮炊きの為天井にススが付いているものもある。
終戦後、周辺は農地に戻されたが、7基だけは一部形を変えながらも残され、2006年2月南国市により文化財に指定された。
参考サイト
・Wikipedia > 高知海軍航空隊
・彷徨猫旅記録 > ミリタリィなぺぇじ > 掩体壕 >高知
・ARCHITECTURAL MAP > 前浜掩体壕郡
・空港探索・3 > 高知県 > 高知龍馬空港 -
4号掩体壕は幅42m、奥行き22m、高さ10mで国内最大級の大型掩体壕だ。
当時は一式陸攻などの双発機が格納されていたらしい。
圧倒され立ちすくんでしまう。 -
草の種が根付いたのか、掩体上部に雑草が茂っていた。
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ツタが網目状にからみ、この巨大な人工物を飲み込まんとする勢いだ。
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内部は農業用の資材置き場として使われていた。
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掩体壕内側から後方を見る。
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のどかで平和な風景が広がっている。
爆撃を受けていた場所とは思えない静けさだ。 -
70年近くの間、休まず侵食を続ける植物たち。
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足元にもツタの根が這っている。
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気根が絡み合い、ひとつの幹のように太く成長していた。
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破れた背もたれ椅子が、穏やかな空を見上げている。
何を思うのか。 -
コンクリートは、長年の雨風のせいで腐食が目立っていた。
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開口部入り口には劣化したコンクリートによる事故を防ぐため、注意喚起の看板が立てられている。
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開口上部にひび割れが目立っていた。
この部分は一式陸攻の垂直尾翼を避けるためのものらしい。
その他の掩体壕は、機首部分のプロペラを避ける為、切り欠きが幅広くなっているとか。 -
染みてきた雨水を糧にコケが育っている。
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重なり合う葉が、風に揺れて騒いでいるように見えた。
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コンクリートに川砂利が混ざっている。
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後方から見るとどうなっているのであろう。
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4号掩体壕の背面だ。
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4号の正面からは、1号掩体壕が見える。
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7号掩体壕は唯一、車での通りぬけが可能な掩体壕だ。
もともと農道や水路があった場所をふさいで造られたものだったので、戦後住民達により、道が付け直された訳だ。
掩体壕の完全撤去には莫大な費用と手間がかかるため、このようなスタイルになったらしい。
頭に生えた雑草がモヒカンのようでもあり、どこかユーモラスな姿だ。 -
7基の掩体群のうち、5基は県道31号線の西側で、6号7号の2基のみが県道の東側に位置する。
で、この6号掩体壕は県道近くにありながら民家に遮られて非常に目立たない所に存在している。 -
3号掩体壕が見えてきた。
辺りに何も無い為、とても目立っている。 -
しかもあぜ道の先にあり、妙な風情をかもし出している。
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このように全面がツタに覆われており、カムフラージュがうまい。
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内部は片付いておりゴミらしきものもなかった。
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ところで7基の掩体壕は2号と6号の向きが同じである以外、他は微妙に開口部の向きが異なる。
付近に爆弾を落とされた場合、開口部の向きが同じだと航空機が全滅する恐れがあるためだ。 -
どの掩体壕にいてもボーイングの音が響く。
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周囲は田んぼばかりでなく、たばこ畑も広がっている。
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1号掩体壕にやってきた。
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1号掩体壕にはグラマン戦闘機による機銃掃射の弾痕が60箇所ほど生々しく残っている。
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前浜掩体群の各掩体開口部は、大体南〜東を向いているのに対し、1号掩体壕だけは北西を向いている。
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証言の中に、グラマン戦闘機が一旦飛行場の北へまわりこみ、北から南へ急降下しながら機銃掃射をしかけてきたというものがあった。
とすれば、1号掩体壕の正面だけに残る弾痕にも説明が付く。 -
一号掩体壕の背面だ。
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こちらは2号掩体壕。後ろに4号掩体壕の頭が見える。
2号掩体壕は付近に車で近寄れる道が無く、遠目で確認するのみとなった。
実際はこの辺りに前浜掩体群の案内板や説明板があり、散策するのによい起点となっているらしい。 -
車や徒歩でひとしきり見て回ったが、帰る頃には汗がにしにしと滲み出ていた。
戦争遺跡を回るといろいろな思いが錯綜する。
前浜掩体群
住所 高知県南国市前浜 (市立前浜公民館周辺)
Tel 088-880-6569 (南国市生涯学習課)
案内 南国I.Cから南へ約10km、高知空港から南へ約1km
駐車場 約20台(前浜公民館) -
浦戸大橋を渡り、黒潮ライン沿いの戸原4号突堤までやってきた。
ここら辺りに、車を停めるだけのちょっとした休憩スペースがあり、夏になるとアイスクリン売りがパラソルを広げてドライバーを誘ってくる。
案の定、我々もアイス売りの魅惑に勝てなかった。 -
車を降り、しばし海を眺めながらのおやつタイムをとる。
前々日までの雨で、海は多少濁っているようだ。
景色のよさに見とれていると、アイスが猛烈な勢いで溶けてしまうので要注意。 -
桂浜から近い位置だが、この辺の浜には釣り人以外に人影は無い。
その釣り人も1人いるかいないかくらいの確率だ。
この浜はウミガメの産卵場として保護されているようだ。 -
そういえばこの場所、高知県のご当地映画「県庁おもてなし課」で主人公とヒロインが並んでアイスを食べていた場所でもある。
若者から家族連れ、或いは仕事疲れのおじさんまで、幅広い支持を得ている憩の場なのだ。
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