香落渓の紅葉を眼下に曽爾古道を歩く

2012/11/20 - 2012/11/20

地図から一度は消えた古道を歩く。
赤目四十八滝の東方にある青蓮寺ダムに注ぐ青蓮寺川沿いの古道
香落渓(ｶｵﾁﾀﾞﾆ)の屏風岩の頂上を歩く曽爾(ｿﾆ)古道がそれです
奈良県の曽爾地方と三重県の名張の町を結ぶ山道で明治時代の地図にも明記されている道だが、現在はあまり知られてなく入山が少ない、落ち葉で出来た腐葉土が絨毯みたいになっており、森林浴と合わせ１人静かに山歩きが出来ました。
香落谷の紅葉を上から望め素晴らしい秋の一日でもあった。
また、現代人の平和を願う石碑もあり感慨深い道でもある。
古道は地元の人達が立派な案内板を設置しており迷うことはない。
但し、地図が不十分なので自作しました。
（地図は未完成で参考程度に搭載）
ルート
三重県名張市　最寄り駅＝近鉄大阪線名張駅
青蓮寺公民館→（青蓮寺林道支線）→Ｂ２９墜落地→空池
→（曽爾古道）→行動の滝→のぞき岩→大のぞき岩→今井林道
→青蓮寺林道支線（空池経由で青蓮寺公民館）

エリア 赤目・名張(三重)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 自家用車 徒歩

青蓮寺林道支線
車でもこの先の「空池」まで行けるが
山に入る手前の香落雨量観測所の鉄塔がある広場に
車を置いて林道を歩き始める
林道の両側は杉林

林道の右手にあるＢ２９墜落現場

そこに慰霊石碑
太平洋戦争時 神戸で日本軍の襲撃に合いここに墜落したとのこと

石碑には
11名の氏名と

「昭和20年(1945)6月5日　ふるさとを
遠く離れたこの地に米軍戦略爆撃機
Ｂ２９機体番号(44-69665)が墜落した
搭乗員として､若くして生命を亡くした
アメリカ兵１１名をここに追悼する
尊い命が犠牲となる過ちを犯さぬよう
日々､平和をつなぐ努力を怠ってはならない」

と刻んである
感慨深いものである

空池
ここから香落渓の屏風岩の頂上を歩く曽爾古道に入る
左前：曽爾古道
前方：青蓮寺林道
右：梶川林道

クマザサの踏み後が目印

行動(ｷﾞｮｳﾄﾞｳ)の滝の見晴らし台方向
間違いそうな所には案内板有り

行動の滝　見晴らし台より
真下に青蓮寺湖と香落橋を望む

行動の滝（１の滝）

岩盤を流れる行動川

この辺りは岩盤上の土の層が薄い

行動の滝の見晴らし台
この看板　地元の｢香落渓を身近にする会」が設置したもの
ダムを管理している国土交通省も支援している様だ？

行動の滝の見晴らし台①
写真 上部北方向は名張市内
手前の湖は青蓮寺ダム湖

行動の滝の見晴らし台②
眼下に見える県道８１号線

行動の滝（２の滝）への案内板

行動の滝（２の滝）
上流から覗いた写真

行動の滝（２の滝）
柱状節理岩肌と紅葉

のぞき岩への道①
落ち葉の絨毯

のぞき岩への道②
大雨の後はここが水路になり要注意

のぞき岩への道③

のぞき岩への道④

のぞき岩は名の通り
突き出た岩でのぞき見が出来る所
眼下に青蓮寺ダム湖

そこでビールとおにぎりで一息

対岸の山肌は紅葉真っ盛り
この景色は下の県道からは見れない
紅葉の時期は県道に多くの人がここに訪れる

大のぞき岩への道

大のぞき岩

大のぞき岩
南方眼下に県道と青蓮寺川

大のぞき岩から古道地蔵への道①
ふかふかの絨毯の様な道

大のぞき岩から古道地蔵への道②
古道の面影が垣間見れる石畳

大のぞき岩から古道地蔵への道③
倒木が道を塞いでいる
この様な光景が所々ありさびれた感じが一層する

大のぞき岩から古道地蔵への道④
廃墟の山小屋

大のぞき岩から古道地蔵への道⑤
道標として看板もあるが
この様にどこの山でも見られるビニールテープもある

大のぞき岩から古道地蔵への道⑥
木にペンキの目印の所もあり

終点近くにある地蔵さん

この地蔵さん頭がない

昔の人はここで安全を祈って山越えしたのかな
この辺はオオカミが出没したとのこと
(青蓮寺林道支線を1.3km北上した「鬼が坂桧林」の看板に記載）

終点の県道784号(今井林道線）降り口
この県道を南下した所が「出合」
出合は赤目四十八滝を登りつめた所でもある
よって、赤目四十八滝からの従走も可能である

県道を100ｍ程度北上した右手に青蓮寺林道の入口がある
入口には金網があり車は制限(軽自動車は通過可能)されている
これより空池まで2.6km

自作の地図（不十分な物なので充実した地図に後日改訂予定）

名張市観光協会の地図、ケーブルテレビ会社の雑誌の地図等があったが
分かりにくいので自作しようとチャレンジ中

作成に当たり名張市図書館にて曽爾古道を確認
明治33年から昭和35年までの地図には古道が記載されているが
昭和43年から現在までの地図には記載なし
それだけ使用されていないこと

明治33年の地図を見て驚いたのは(私だけかもしれないが）
山奥の人が入らない様な地域でも等高線が詳細に入っていたこと
明治のこの時期にどのようにして作成したのか
明治政府の国づくりに思いをはせました

行き方
①車
名張市R165(夏見)→R694、R81経由で青蓮寺ダムの堰堤→ぶどう観光園
→雨量観測鉄塔（ここから更に空池まで車で行け2台程度駐車出来るが途中の林道もハイキング道としては素敵）
②電車→バス
近鉄大阪線で名張駅東口下車→駅前ﾊﾞｽ停百合ヶ丘行き(土日､昼は30分毎）
→西三番町ﾊﾞｽ停下車これより徒歩(15分)→青蓮寺公民館→雨量観測鉄塔
ここまで徒歩距離2.6km

この旅行記へのコメント （2）

• しにあの旅人さん 2021/02/19 18:20:51

  こんにちわ

  B29撃墜記念碑に感銘を受けました。この存在を全く知りませんでした。
  かつての敵ではありますが、勇敢な兵士を讃え、悼む人々に心から敬意を表します。
  こうした日本人の心意気を、もっと世界の人々に知ってもらいたいと思いました。
  貴重な写真とレポートをありがとうございました。

  梅の忍者さん からの返信 2021/02/20 16:26:17

  RE: こんにちわ

  > B29撃墜記念碑に感銘を受けました。この存在を全く知りませんでした。
  > かつての敵ではありますが、勇敢な兵士を讃え、悼む人々に心から敬意を表します。
  > こうした日本人の心意気を、もっと世界の人々に知ってもらいたいと思いました。
  > 貴重な写真とレポートをありがとうございました。
  
  
  コメント頂きありがとうございます。
  そうですよね。
  実は、昨年１２月に会社OB会のハイキングに行った折も、同行者から「素晴らしい」「良いコースを紹介してくれた」と有り皆さん感動する様です。
  私は今回も涙がでました。