2012/03/15 - 2012/03/15
124位(同エリア265件中)
シベックさん
藤原岳は、鈴鹿国定公園の三重県いなべ市と滋賀県東近江市との境界にある山で、標高1,144m。鈴鹿山脈の北部にあり、鈴鹿セブンマウンテンズの一つです。その山裾には、春を待つ花が咲き始めているらしい。強風の吹く晴れた午後、ドライブを兼ね藤原岳山麓の山野草を訪ねてみることにしました。
写真は、真っ白な小花のスハマソウ。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車
-
藤原岳(ふじわらだけ)
桑名から近江八幡に抜けるR421の、三笠橋付近から見た藤原岳の山容。
北の方角には、雪をかぶった伊吹山が望めます。鈴鹿の山並みには雲がかかっています。
被った帽子が飛ばされそうな風が吹いていますが、春を思わせるぽかぽかした午後。あの山を目指して・・。 -
西藤原駅
14時ごろ、三岐鉄道三岐線の終着駅・西藤原に到着しました。
蒸気機関車風の駅舎が見えます。
駐車場は、登山口や中心部の観光駐車場など、
無料、有料(300円)が散在しています。 -
静かな終着駅
この駅は、藤原岳への玄関口。
四日市市の富田駅から、いなべ市の西藤原駅までの
26.5kmを結んでいます。
今日は、この駅まわりから散策を開始し、
聖宝寺付近までを歩いてみようかと思います。
聞くところ、山麓の節分草は、残念ながら
すでに終盤をすぎているそうです。
さて、
どんな花がむかえてくれるのでしょう。 -
紅梅も咲く田園と藤原岳
福寿草で有名な花の百名山で、石灰岩質の山裾にも多くの山野草が咲くそうです。
このあたりから探索を開始しました。
陽光はきつく汗ばむ陽気ですが、砂ぼこりの立ち上がるほどの強風が吹いています。小さな花の撮影には苦労しそうです。 -
山菜・蕗の薹
最初に見つけたのは、フキノトウでした。
背景の青白い物は石灰岩の瓦礫。
花には雄花雌花、両性花があるそうです。
今、市場に出廻るフキのほとんどは、
3倍体の遺伝子を持つもので、
200年ほど前に愛知県で発見された早生のフキで、
「尾張フキ」と呼ばれているそうです。 -
キケマンソウ
咲き始めたばかりの花。
ケシ科キケマン属の野草。
青や赤紫色の花も見かけます。 -
ネコヤナギと蜂
畑の縁や山林内を30分ほど歩き、猫柳の傍で一休憩。
黒い蜂が蜜を求めて飛んできました。
しばらく観察・・。
ネコヤナギの開花は、一様に咲くのではなく、
太陽のよく当たる部分から咲きだすそうです。
ヤナギ属の落葉低木。 -
黄色が鮮やか福寿草
民家の土手で咲いていた。
藤原岳は福寿草が多く自生することで有名。
この時期にはフクジュソウやセツブンソウなど花見の登山者が絶えない。 -
小さな白い花・セントウソウ
花径3mmほどの小さなセリ科セントウソウ属の野草。
葉はセリの葉に似ています。 -
日影のスハマソウ
ミスミソウ属のスハマソウは、早春に美しい花を咲かせることから、
雪割り草とも呼ばれます。 -
白い花
太平洋側に分布するスハマソウは、白色の花を咲かせ、
日本海側のものは紅色から
紫色を帯びるものが混ざるそうです -
スハマソウ
和名は 洲浜草。
花茎の高さは、10〜15cm。
葉は根生葉で長い柄がある。
3裂した葉の先は丸みを帯びています。
茎の先に1個の花をつける。
強風の中で咲く白い花。 -
スハマソウ
林の縁咲く花3輪・・。
風に悩まされた撮影となりました。
ほとんどの画像は、被写体ブレ、手ブレのオンパレード。 -
ヤマアイ
全体が真緑色で艶のあるトウダイグサ科の草木。
枯野には目立ちます。
花には、雄花と雌花があり、雄花はしべを突出し咲く。
現代の藍が発見されるまで、古代の日本では、藍染に使われたそうです。 -
ミヤマカタバミ
聖宝寺参道の日影で咲く深山片喰。
カタバミ属の多年草。
ここの花は白花ですが、岐阜の北部でみたものは、
濃いピンク花の群落でした。 -
深山片喰
岩陰から、ひょっこり顔をだして・・。 -
鳴谷の滝
250段もある聖宝寺参道の石段をやっとの思いで登り切り、
さらに緩い登りこう配の参道を行くと、山門がありました。
鳴谷山聖宝寺の石柱。
普段の運動不足がたたり、階段は2度ほど途中休憩・・。
山門を通り過ぎ、直進すると滝が流れ落ちていました。
この水は藤原岳から伏流水となって流れ下り、
滝状になってほとばしる清らかな水。
この場所は、天然クーラーとも言われ、
市民の憩いの場ともなっているそうです。 -
小さな滝
今は、ささやかに流れる滝ですが、時には牙をむくらしい。
滝の下流を見て驚いた。
沢は広がり白い石灰岩がゴロゴロとしていた。
ここからつながる藤原岳への裏登山道には通行止めの看板が出ていた。
土石流で傷んだのかもしれない。 -
節分草
僅かに、花びらをつけた花が数輪咲き残っていた。
が、背は伸び、花弁やしべはクシャクシャ。
雨が降れば散ってしまいそうな花だった。
次回に期待! -
コショウの木
ジンチョウゲ属の落葉小低木。
林内に生え夏に落葉する珍しい冬緑樹。
夏の訪れとともに黄葉し、実が赤く熟す。
果実が苦いと言われることから名がついた。
今日歩いた杉の薄暗い林内にも幼木が点在していた。
似た木に、
同属のオニシバリ(別名 ナツボウズ)がある。
沈丁花に似た花で黄緑色の花弁は4弁、
花心は黄色。 -
さざれ石(石灰質角礫岩)
境内には、さざれ石と思われる岩があちこちに置かれていました。さざれ石は、長い年月をかけて小石の隙間に水で溶けた乳状の液が少しずつ小石をつなげ、石灰質の作用でコンクリート状に固まったもの。
こちら藤原岳も石灰質の山なので、見つかるのかもしれません。日本では伊吹山が主要産地だと言われる。 -
西日を受けて咲く藪椿
日は西に傾きました。
そろそろ帰路に就く時間・・。
僅か2時間ほどの散策でしたが、
沢山の野花を見ることができました。
また、
何時か再訪したい藤原岳山麓です。
〜end〜
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この旅行記へのコメント (2)
-
- いっちゃんさん 2012/03/19 10:04:48
- スハマソウの性質に・・
- シペックさん おはようございます ご無沙汰をしていました。
お元気でしたか・・。
今朝4トラ開きましたらアップされていて安心いたしました。
表紙からインパクトのあるスハマソウの素晴らしい写真・・
山野草の写真はシペックさんの写真が一番好きです。
スハマソウは太平洋側では白、日本海側のものは紅や紫が混ざる特徴があるようですが、太平洋側に住みながら白とはしりませんでした。
私は野生のものは新潟県周辺でしか見て居なく紅か紫が混ざるものばかりと思っていました。白も素敵ですね。
これからもシペックさんの山野草だより楽しみにしております。
いっちゃん
- シベックさん からの返信 2012/03/21 02:22:27
- RE: スハマソウの性質に・・
- いっちゃんさん、こんにちは!
1年間も、記事アップをサボってしまいました。
体調は特に問題なく、お陰様で元気にしております。
スハマソウを早々に見てくださったようで、ありがとうございます。
お気遣いもうれしいです。
スハマソウは、我が家でもピンクや白、ブルーが咲いていますが、
自然のなかで健気に咲く野生の花は、一味違いますね〜。
花色のことは、花屋さんや花好きの方々の受け売りです。
日本海側のカラフルな雪割草も見てみたいと思いつつ、今だ実現しません。
>表紙からインパクトのあるスハマソウの素晴らしい写真・・
>山野草の写真はシペックさんの写真が一番好きです。
>これからもシペックさんの山野草だより楽しみにしております。
いつもいつも嬉しいお言葉を、ありがとうございます。
これからも、出来る範囲で頑張りますので、よろしくお願いします。
ご訪問有難うございました。
シベック
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