2011/12/29 - 2012/01/01
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まるちゃんさん
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1年前に脳出血を発症し、左半身麻痺の重度障害者になってしまいました。
歩行には杖が必要で左手もうまく動きません。そんな状況にも関わらず、旅への思いは募るばかり。
年末年始の休みを利用して障害者になって初めての一人旅に行ってきました。
暖かくって、食べ物がおいしくって、街歩きに適度な大きさで、という理由で台南へ。ついでに台北101のカウントダウンの花火を見るために台北に行ってきました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 鉄道 タクシー 徒歩
- 航空会社
- チャイナエアライン
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
桃園国際空港から高鉄桃園駅までのシャトルバス。
空港の到着ロビーからサインボードに従って行くとチケット売り場に。料金は30NT$。バスはノンステップで、車椅子の乗り降りにも使える外付けスロープもありました。キャスター付の旅行ケースを持っていきましたが、荷物は係りの人が車内に運んでくれました(降りる際も運転手さんが下ろしてくれました)
少なくとも台湾の高鉄関連施設では障害者に対するケアが当たり前のようになされているように思えます。
とってもラクチン。ありがたいことです。
謝謝とお礼を言うと、皆さんニッコリ。
旅の不安が軽くなっていきます。 -
高鉄桃園駅のチケット売り場。
障害者や高齢者などのための窓口があります。窓口は車椅子の目線の高さにカウンターが設えてあります。
チケットは日本から高鉄のホームページで障害者割引(50%off)で予約、カード(VISAデビット)決済していたのですが、日本の障害者手帳が適用されるのか、はっきりしないままでした。
結果。全く問題なく通用しました。予約時にはパスポート、購入・受け取りの際には障害者手帳とパスポートが必要です。
ちなみに在来線(台鉄)では障害者割引はないようですね。 -
日本の新幹線と同じタイプです。
実は車内でのトランクの置き場をどうしようかと悩んでいました。トランクを網棚まで持ち上げることは障害のため不可能です。気が引けるけど、周囲の方に協力をお願いするしかないかな、と思ってました。
実際は車内の両サイドに座席の一部をつぶすような形で平置きできる荷物置き場が設置されていていました!(車両により若干構造は違うようですが荷物置き場はあります)
しかも障害者割引で購入すると出入り口に近い席にアサインされるようで(計3回乗車して3回とも)荷物の心配なく台南まで行けました。
おおー。
高鉄なかなかやります。
ほっとしてニコニコしてたら、新竹で隣に座ったお兄さんがビールをくれました。
乾杯したビールがうまい!
あーうれしい。 -
ホテルに到着後、近くの食堂で。
角野卓造似のおっちゃんが作ってくれたチャーハンと魚のつみれのスープ。計70NT$。薄味でボリュームがありました。 -
周囲は学生街で活気のあるいい雰囲気。コピー機のある店が多く、夜も遅いのに学生がせっせとコピーしてました。試験前?
旅に出て、ローカルな路地裏に入り込んだ瞬間、ようやく旅が始まったような感覚になります。 -
シャングリラホテルの朝食バフェ。
朝9時ごろに行きましたが、満席で10分ほど待ちました。近い場所なら杖なしでも歩けるので、杖なしで行きました。エントランスの椅子に座って待ってたら障害者だとは思われなかったようで、バフェのコーナーから遠い位置のテーブルにアサインされました。
何度も行ったり来たりできないので、ワンプレートにたんまり載せました(バベルの塔と命名)ww。
すると、私の歩き方で障害があると気づいたスタッフが、テーブルをバフェコーナーの近くに変えてくれて、プレートも持ってくれました。
シャングリラですから高級ホテルなのですが、洗練されたサービスというよりも、若いスタッフが明るく穏やかに、少しでも楽しんでもらいたいというホスピタリティを持ってがんばっている印象です。 -
さあ街歩きです。
ホテルから地下道を通って台南駅の西側へ。ニッパヤシが北回帰線を越えてきたことを思わせてくれます。駅を覗くと、国鉄時代の日本の地方のターミナルの雰囲気です。鉄道旅行少年だった自分にはたまらないノスタルジー。
実はこの写真の撮影と同時に画面左側で交通事故が・・・
動揺のせいで写真もぶれてます。
自動車とバイクの接触事故。結構派手な音。
ヘルメットを飛ばされたバイクのお兄ちゃんは、転倒して二回転ほどすると、さっと立ち上がり、驚いて自動車から出てきたおばさんに軽く手を振りました。
おばさんも笑顔で手を振り、何事もなかったように二人は別々の方向に・・・
ちょっ・・・な、なんかこの程度の事故は日常的なんですか?
ヘルメット飛ばされてるけど・・・わたしも受身の訓練したほうが良かったかしら?
ともかく、今日は一日中杖をついて歩けるだけ歩きます。
ギブアップするまでバスとかタクシーとか使わない。限界に挑戦。 -
台南駅から南西に延びる通りから少し入った路地にある廟にて。いい感じになってきました。
-
大通りに面したかばん屋さん。
作業場で小売もしてる、みたいな感じでした。わたしも中学ではこういうかばん使ってましたが、台湾では大学生も使うんですねえ。 -
路上で見つけた怪しい広告。
風俗関係かと一瞬思いましたが、探偵社の広告みたいです。
台湾の探偵さんはボンデージ衣装なのかしら? -
国立台湾文学館。
実はトイレを借りるために入ったのですが、戦前からの建物を上手に活かして近代的にリノベーションされていて、台湾映画などの映像記録などもふんだんにある展示になっていました。
バリアフリーの配慮も随所になされています。かなりおすすめです。 -
国立台湾文学館。入り口の階段。なんだか好き。
-
台湾文学館前で。
結婚の記念写真でしょうか。台南ではさまざまな場所でウェディングドレスの花嫁さんを見ました。シーズンなのでしょうか。 -
台南担仔麺の有名店「度小月」。
時間が早かったせいか待たずに座れました。
麺を待ってるあいだ、女の子とにらめっこ。
あたしが負けました(笑) -
担仔麺の残骸。
食べる前に撮るの忘れてました。担仔麺と煮卵で65NT$(だったかな?)味は・・・お好きな方にはたまらないでしょうね。 -
選挙看板?
謝さんもがんばるそうです。ガッツポーズが少し遠慮気味です。人見知りの激しい世襲の二世議員かもしれません。 -
孔子廟の門。
台南は学問の街なんですね。 -
孔子廟の狛犬。若干プライドが高そうです。
-
孔子廟にあった建物。
じつはこれ、左右の壁が少しだけ逆「ハ」の字になってます。
土台からも少しずれてます。
建築学的に大丈夫なのでしょうか。
その辺は孔子先生は曰わってくれなかったのでしょうか。
地震とか台風は大丈夫?? -
孔子廟での心配は杞憂なようです。祀典武廟にて。
-
孔子廟の対面にある有名な莉莉水果店。
熱帯とはいえ、曇り空の今日の気温は20度。なのにお客さんはフルーツのせカキ氷をがりがり食べてます(笑) -
シャツ1枚では微妙な気温でかき氷は・・・ ということで店員さんお勧めのマンゴなんたらジュース(正確な名前は忘れました)とフルーツ盛り合わせ(中)。ふたつで100NT$。
これがうまかった。特にフルーツの盛り合わせはすべてが「当たり」。程よい甘さと新鮮な香りを楽しめます。
これだけ質の高い果物は久しぶり。きっと違いのわかる人がいい仕事をしているのでしょう。 -
莉莉水果店を出たら、陽が出てきました。
さすが熱帯。一気に暖かくなりました。道端の花がうれしそうにしてます。(それにしても写真がブレるなあ・・。しゃがめない体での近接撮影はやっぱ無理か)
ここまで約4キロほど歩いてます。まだまだ元気。足も大丈夫 -
台南の偉人、鄭成功の廟にいた親切なおじさんです。
廟の入り口や区切り部分などには膝の高さくらいまでの仕切り板があり、これを越えるのが障害を抱えた身にはつらいのですが、おじさんは手を貸してくれました。ここに限らず、台湾では皆さん親切でした。 -
祀典武廟に向かう道すがら、見つけた映画館の看板。
想像を働かせなければオリジナルが分からないあたりが実にニクイです。 -
この辺はこんな看板がいっぱい。お好きな方にはたまらないかと。
-
祀典武廟前のカルメラ焼き屋さんです。
懐かしくって思わず食べてしまいましたが、黒糖の風味が効いてて美味。若い女性も結構買ってました。おじさんとおばさんでやってますが、どちらもいいキャラしてました。 -
祀典武廟から細い路地を抜けたところにある大天后宮。
掲げられているものの字を見ると、航海の安全をお祈りしたようにも思えます。
台南ではさまざまな廟をみましたが、懐の深さを感じさせるここの雰囲気が一番好きでした。 -
大天后宮から神農街に向かう途中の一角。
食べ物屋台が並び、猥雑さを感じさせる活気に満ちています。住んでみたくなる街角。 -
神農街。古い街並みが好きなのでかなり期待していましたが、芸術的な雰囲気を出そう出そうという意識が見えるようで、なんだか鼻につきました・・・
-
歩きつかれて入った神農街のカフェから。ガイドブックの地図が不正確で道に迷ったり、寄り道も多かったのでここまででほぼ8キロくらい歩いたことに。さすがに麻痺の残る左足が痛くなってきました。ですが、ここまで歩けるんだという充実感も。
-
レギュラーコーヒーをブラックで飲みたいとお店のお姉さんに注文したら、アメリカンコーヒーとホームメイドコーヒーの2種類から選べとメニューを出されながら言われたので、ホームメイドコーヒーを頼んだら出てきたのがこれ。ホイップクリームたっぷりのウインナコーヒー・・・「ホームメイドコーヒーというのはレギュラーコーヒーで、ブラックで飲めるよね?」と再度確認したのに。
彼女が英語を理解しなかったのか、それともレギュラーコーヒーという言葉は使わないのか。思いっきりブラックコーヒーという要望は無視されてます(笑)
一緒に頼んだフルーツ・アイスワッフルはおいしかったです。でもこれで300NT$。うーむ・・・ -
神農街から安平を目指して歩こうかと思いましたが、夕闇が迫ってきたので断念。来たルートとは別のルートでホテルに戻ることにしました。途中でガイドブックに載っていた海老ご飯のお店の前を通りかかったので、おなかは空いていませんでしたが、入ることに。
小ぶりの海老ご飯は風味があって美味しく、一緒に頼んだハマグリのスープも薄味でしたが、出汁がよく効いていて、しょうがの千切りの風味もよく、満足しました。
夜道をのんびりてくてく歩きながらホテルまで。おそらく11キロくらい歩きました。障害を持つ前でもこんなに歩いたことはあまりなかったかも。お風呂に入ったら疲れが一挙に出てそのまま爆睡。満足の一日でした。 -
朝6時に目が覚めたら、障害のある左足が強烈な筋肉痛・・
そりゃそうだ。でもなんだかうれしい。
8時に朝食を摂るためにレストランに行ったらまだ空いていてバフェコーナーの中心に近いところに案内されました。バフェの種類はこれでもかというほど豊富なのですが、それでも毎日品物を変えているようです。昨日美味しかったバターパンを取ろうと思ったら、代わりにクロワッサンが。フルーツも昨日とは種類が変わってました。一品一品とてもよく吟味されていて、飽きさせない工夫はさすがシャングリラです。
チェックアウトして台北に向かいます。 -
台南から台湾新幹線(高鉄)を利用して台北へ。
ホテルの部屋のベランダからは台北101が見えます。 -
台北の目的は屋台の食べ歩きとカウントダウン花火。食べ歩きは臨江街観光夜市近くの路地からスタート。
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豚肉のソーセージ焼きの屋台。1本30NT$。ビールが欲しくなります。おばちゃんたちの笑顔もステキ
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台湾ではおでんのことを関東煮(かんとうだき)と書きます。夜は10度近くまで下がる台北の夜ではおでんが人気のようです。汁はお椀に別によそってくれます。
隣はすしと刺身のお店で、お客さんはとっくりの熱燗で一杯やってました(笑)
八代亜紀の舟歌が聞きたくなりました。 -
臨江街観光夜市のねぎの入った焼き包子のお店。人が多くてとても落ち着いて食べられなかったので、ホテルに持ち帰りビールと一緒に食べました。美味。
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夜市のお店のお兄さん。
キャバクラ大尉やキャバクラ少佐と出世の道を突き進んで欲しいものです。 -
ホテルで紅白歌合戦とゆく年くる年を見た後、101のカウントダウン花火を見るためにホテル横の道路に来ました。ホテルの部屋からでも見えるのですが、下半分が見えないのでもったいないなあと思い・・・
1時間前ですが交通規制が敷かれていて、路上にはたくさんの人が。 -
カウントダウン花火は動画で撮影したので、ここには掲載できないのですが、といっても掲載できたとしてもあまり意味はありません。動画の記録は6分くらいですが、花火が写っていたのは最初の20秒くらいです。最初の花火の煙がすごすぎて、それ以降の花火は全て煙の向こうで全く見えず。まるで大火事の事件映像です。(笑)
見ている人たちは怒り出したり、罵詈雑言の嵐かと思ったら・・・みんな指差してげらげら笑ってました。「あっははは。ぜんぜん見えないねー。あたしたち何なんでしょ。ばっかみたい。あはははは」というようなニュアンスの中国語で。
台湾、大好き。 -
台北101の鼎泰豊にて。
今回、手足の不自由な(加えて言えば、舌がうまく回らず、片方の耳も聞こえない)障害者になってから初めての海外一人旅でしたが、短い期間とはいえとても楽しむことができました。いたるところで障害者に対する配慮が見られ、ある意味日本よりも旅がしやすいと感じました。
何よりも台湾の方は優しい人が多いです。旅行中、たくさんの気遣いをしていただきました。本当に感謝したいですね。
小生と同じような障害を持つ方でも、一人旅は十分にできると思います。
何かの参考にしていただけたらと思います。
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この旅行記へのコメント (3)
-
- makizzさん 2018/10/06 02:44:20
- 私も杖ユーザーです
- 初めまして。
私も足の麻痺のため、杖がないと歩けません。しかも骨も脆いので、長距離の歩行が難しいのですが、旅行好きなので、各地のバリアフリー状況を見たくてまるちゃんさんの旅行記にたどり着きました。
台北は以前行ったことがあるのですが、人が本当に親切で感動しました。ちなみに101も日本の障害者手帳で割引がききましたよ。
台南へもいつか行ってみたいです。
-
- hot chocolateさん 2012/01/17 02:00:53
- 一人旅に拍手です。
- まるちゃんさま
初めまして。ご訪問ありがとうございました。
重度の障害を持たれたにもかかわらず、積極的に台湾への一人旅に挑戦されたまるちゃんさんに
敬意を払いたいと思います。
私も、昨年の秋に台北に行きましたが、若い人たちがお年寄りに席を譲る光景を何度となく見て、
気持ちの優しい人たちが多い国、と感心いたしました。
大分前ですが、ギリシャに行った際も、車いすで旅行されている方々を度々見かけました。
周りの方たちも、自然にお手伝いをしていて、素晴らしいことと感心しました。
障害を持つ方も、積極的に外出が出来るようになるといいですね。
台湾は、食べ物はおいしいし、人は親切だし、本当に魅力的な国ですね。
それにしても、足が筋肉痛になるほど歩くとは・・・
これからも健康には留意されて、楽しい旅を続けてください。
hot chocolate
- まるちゃんさん からの返信 2012/01/21 18:14:30
- RE: 一人旅に拍手です。
- hot chocolateさま
コメントありがとうございます!
台湾は健常者だったときに何度か訪れてはいましたが、障害者として訪れてみて、人と人の距離が近く、親切で温かい人の多いところだと改めて感じました。
障害者が一人で旅行することは間違いなく健常者以上のリスクを伴います。
ただ、事前に情報を集め、準備していけば、どのような障害であるかにもよりますが、自分でリスクをコントロールしてたくさんの国にいけると思います。
何よりも、旅に出る高揚感と、旅の空の下での開放感は生きる喜びですよね!もうそれが嬉しくって!死ななくて良かったと本気で思います。
GWにはまたアジアの路上を、今年中にイタリアの街角をずんずん(筋肉痛になるまで(笑))歩きたいと持っています。
hot chocolateさまの旅行記を大変参考にさせていただいております。
これからもたくさんのご旅行を楽しんでくださいませ。
まるちゃん
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