一等列車の旅～ウクライナ＆ルーマニア紀行⑥

2011/09/28 - 2011/09/28

リヴィウからヤルタの最寄り駅であるシンフェローポリまでは一等寝台を利用しました。
所要時間は24時間。
運賃は日本円で8000円ほどで日本の感覚からすれば格安ですが、ウクライナの感覚ではかなり高価な乗り物なのでしょう。
一等の客車はがらがらでした。

ウクライナの列車は客車１輌ごとにひとりの車掌がつきます。
一等の車掌は乗客も少ないし、仕事もラクなことでしょう。
お世話になった車掌さんは恰幅の良いオバサンでしたが、一等を任されるということはかなりのベテランなのかもしれません。

リヴィウ駅を出発して、しばらくすると車掌さんが紅茶を入れて持ってきてくれました。
気の利いたサービスがあるものだと思いましたが、下りるときにしっかり代金を請求されました。

九月末とはいえすでにウクライナは紅葉の季節（紅葉というよりは黄葉）です。
どこまでも続くウクライナの平原に圧倒されます。

食事はビュッフェで頼めば出してくれますが、レパートリーは限られているようです。
駅に到着すると地元の女性たちが自家製のピロシキや餃子を売りに寄ってきます。
車掌さんもこれがおいしいんだといった顔をして菓子パンを買い込んでいました。

線路は複雑なようで、引込み線に入ったのか知らない間に列車が逆送したり、また元に戻ったりします。
畑のど真ん中で列車が急に停止して３０分近くそのままだったこともありました。
途中の駅では予定よりも１時間以上遅れていたのですが、どう帳尻をつけたのか終着駅のシンフェローポリ駅にはおよそ５分遅れで到着しました。
よほど余裕をみた運行体制がとられているのでしょう。
ウクライナの鉄道はほぼ定時運行なんだそうです。
スピードアップを優先するよりも好感が持てました。

エリア リヴィウ(ウクライナ)

リヴィウ駅

車掌さんは太っちょのおばさん

静かな時間が流れます

停車時間が長い駅ではホームに降りて新鮮な空気を吸います。
手作りの食べ物を提げた売り子が近づいてきます。

ビュッフェで食べた夕食。
味はまあまあなのですが、ウクライナではありえないほど量が少ないです。