2011/09/10 - 2011/09/10
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Mill Reefさん
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大阪は堺市の百舌鳥(もず)とよばれる地域の9つの町の氏神として昔も今も町民の信仰を集めている百舌鳥八幡宮。創建は聖徳太子の祖父である欽明天皇の時代と言いますから1400年以上も昔。
ここで毎年旧暦の8月15日(現行暦では9月12日)に催されるお祭りは、作物の豊作と満月を祝うお祭りが癒合して「月見祭り」とよばれるようになり、古くより堺・泉州地域の人々に親しまれてきました。300年以上の歴史を誇り毎年10万人以上の観客で賑います。近年では担ぎ手がより集まりやすいなどの理由で旧暦の8月15日に最も近い土日に開催されるようです。
ここ最近、毎年出かけている月見祭りですが、今年も快晴の天気に恵まれた中、早速足を運んでみました。
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というわけで今年もやってきました百舌鳥八幡宮の月見祭り。
百舌鳥八幡宮周辺の道路は通行止めになり歩行者天国になっていました。
各町の法被を身にまとった男たち。 -
路上には宮入の順番を待つ大太鼓がこんな風にとまっていました。
これは土塔(どとう)町のふとん太鼓。
大きな太鼓を設置した台座があって、台座部分の上に朱色の鮮やかな5層のふとん飾りが重なっている構造はどれも同じですが、布団締めの金糸の装飾や、彫り物などの装飾が各町で違っています。 -
金糸で装飾された龍が鮮やか。
土塔町のふとん太鼓は昭和36年の第2室戸台風で崩壊し、以来長年にわたって中断されていたそうですが、平成15年に復活をとげたのだそうです。
9つの街の中では最も遠いところからやってきます。 -
少し余計な荷物が乗っかっていますが、
台座には大きな太鼓(←部分)が設置され、
ここに乗り込んだ7〜8人の乗り子達が歌を謳いながら太鼓を叩きます。 -
境内の入り口に到着。
南側の入り口から入ってみました。 -
数々のお面。
私が子供の頃はウルトラマンや仮面ライダーだったかな。
今はアンパンマンやトーマスなど。
しかしキャラクターこそかわれど、
今も昔も変わらぬ露店の姿に不思議と安堵感を覚えます。 -
法被の後姿が格好よく決まっています。
-
本殿にあがる石段。
この石段を、宮入りの時は重さ3トンもあるふとん太鼓が上って下ってまた上って神前に奉納されます。
最も見ごたえのある場面です。
よく見ると鳥居の下あたりにふとん太鼓がとまっているのが見えますね。 -
石段を上がって本殿前にやってきました。
-
今年の宮入と宮出の順番が張り出されていました。
この順番は毎年入れ替わります。
周辺9つの町から大太鼓と小太鼓が各1基ずつの合計18基、
そして子供太鼓連合から小太鼓1基が奉納されます。
11時の赤畑町から始まって最後の梅町のふとん太鼓が宮入するのは夜の9時をすぎるのですね。 -
すでに今年の先陣を切る赤畑町の宮入の時間だったので本殿前にはたくさんの赤畑町の法被を着た人たちが集結していました。
赤畑町の法被を着た女の子。 -
本殿前の大阪府の天然記念物に指定されている樹齢700〜800年の大くすはもちろん健在。
大阪府天然記念物指定年月日 昭和45年2月20日
胸高径1.8m、幹周5.2m、樹高25m、樹齢約700〜800年 -
本殿前には石段を上ってきた赤畑町のふとん太鼓(大太鼓)が奉納され一休み中でした。
5つ上の写真で鳥居の下にうっすらと見えていたふとん太鼓です。 -
この写真は陵南町のふとん太鼓ですが、
同じく石段を登り終えて本殿前で一息ついているところを撮影したもの。 -
赤畑町の少年。
各町の持ち時間は1時間。
この1時間境内を練り歩いて神社の中に用意された格納庫の中にふとん太鼓がおさめられます。 -
未来の担ぎ手?
いやその前に太鼓をたたいて祭りの歌を歌う「乗り子」になるのが先か? -
休憩が終わって、本殿前を練り歩くために担ぎ手たちが再び集結。
威勢のよい掛け声とともに、 -
重さ3トンのふとん太鼓が持ち上げられました。
大太鼓の担ぎ手は50〜60人。一人あたりにかかる荷重は約50kg。大変な重さです。
一番上の部分に乗る人は町の幹部の人たちが順繰りで乗るのだとか。 -
太鼓が設置された台座と呼ばれる所には7〜8人の小学5、6年生が乗り、
4人が太鼓をたたき、4人がこのお祭りの代名詞とも言うべき
「べーら べーら べらしょっしょい!」の歌を歌うのだそうです。 -
♪石山の秋の月 月にむら雲
花に風 風のたよりは淡の島
縞の戝布に 五両十両
-
ごろごろ鳴るのは何じゃいな
地震 雷 あと夕立
べーら べーら べらしょっしょい -
♪牡丹に唐獅子 竹に虎
虎追うて走るは和唐内(まとない)
和唐内お方に知恵かそうか
-
知恵の中山清閑(せんがん)寺
清閑寺のお住さんは坊さんで
それ故八朔雨じゃいな
べーら べーら べらしょっしょい -
鮮やかな朱色の5段のふとん飾りと金色のふとんじめ。
-
町によっては24金の金糸を使っているところもあるのだそうです。
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大きな房が左右に大きく揺れる様が迫力を増します。
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乗り子たち。
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小学5、6年生が中心だそうです。
私も小学生の頃住んでいた町は百舌鳥八幡宮の近隣の9つの町の一つで
ふとん太鼓も奉納していました。 -
そういえば同級生にも乗り子になっていたクラスメートがいましたっけ。
祭りが終わってから女の子達からもてもてでした。 -
担ぎ手は練り歩いている最中でも頻繁に入れ替わりますが、
この間ふとん太鼓が地面に触れることはありません。 -
最後はこの大きなふとん太鼓を頭上に担ぎ上げて終わります。
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そして、
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何度か頭上に持ち上げられて、
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境内に用意された格納庫の中におさめられていきます。
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宮入最後の瞬間とあって乗り子たちと担ぎ手達の歌声も一段と大きくなります。
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おさまりました!
これで赤畑町の宮入が完了です。
観客からは一斉に大きな拍手が沸き起こっていました。 -
赤畑町の乗り子の少年達の記念撮影。
乗り子は7人だったようです。 -
ここでもちびっこカメラマンぶりを発揮するわが子。
べらしょっしょい!
が口に付いた様子でそのフレーズだけを何度も何度も口ずさんでいました。 -
この日は9月だというのに気温は30℃をこえる猛暑。
祭りの熱気も加わって暑いことこの上なし。
人の多い本殿周辺を離れてみることにしました。
今もあったお化け屋敷。 -
ここでもやっています。
そんなに興味があるのなら入ってみようと言うといやだと申しておりました。 -
暑くてたまらない日はこれに限ります。
-
喉が渇いていたので1杯では足らず、
子どもと二人で4杯を一気に飲み干してしまいました。 -
かき氷を食べていると、各町の小太鼓と呼ばれる小さめのふとん太鼓が列を連ねてやってきました。
陵南町の小太鼓。 -
こちらは担ぎ手達がみな若い!
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女性の担ぎ手もいます。
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続いてやってきたのは西之町(だったと思います)。
中学生や高校生達でしょうか?
こちらも皆若いですね。 -
土師(はぜ)町の小太鼓。
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土師町の小太鼓の乗り子。
着物が鮮やかです。 -
こちらは赤畑町。
こちらも綺麗な着物ですね。 -
百舌鳥本町の小太鼓。
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同じく。
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梅町の小太鼓。
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各町1時間の持ち時間を与えられている大太鼓は、
一つの町が宮入を完了するまで他の町の大太鼓は境内の外で待機していますが、
小太鼓は全ての町が順番に次から次へと宮入してきます。 -
大太鼓がこのようにいくつも並ぶようなことはないのでこれは小太鼓特有の眺めです。
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宮入を完了して格納庫の中におさまった小太鼓。
大太鼓と比べると大きさの差が歴然。 -
帰り際に愉快な煎餅を焼くおやじさんに出会いました。
「大阪で一番いい男 晴一郎」 だそうです。
腰をくねくねと奇妙なダンスをしながら器用に煎餅を焼き、、 -
「はいはい、ちょっとそこの30年前まではめっちゃくちゃべっぴん(=美人)やったおばさん!」
などと笑うに笑いにくい冗談を飛ばしながら通行人に声をかける姿はおかしくてたまりませんでした。
大阪はこのようなユニーク(?)な人材の宝庫でもあります。 -
これらのパフォーマンスが受けてかよく売れておりました。
-
夜になってまたお祭りに出かけてみました。
子どもが金魚すくいをやりたいというのでやってみることにしました。
金魚すくいに初挑戦するわが子。 -
しかし人生初挑戦でうまくいくほど世の中あまくはありません。
-
しびれを切らしたわが子、
「パパいっしょにやって!!」
というので一緒にやって、
かつて祭りで「金魚すくいあらし」の異名を誇った(自称です(^^;)私自ら金魚のすくい方を伝授します。 -
コツがつかめたのか意外と早く一人でもすくえるようになっていました。
分かりにくいですが矢印の位置に金魚をすくっています。 -
この日の収穫。
「終わったら金魚さんは返そうな」とお約束していたのですが、
「おうちにつれてかえる〜」と言って聞かず。
仕方なしに2匹だけもらって帰ることにしました。
翌日、水槽やフィルターなど金魚さんを飼うための用具一式を買いに行きました。
というわけで… -
あたらしい家族ができました!
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この旅行記へのコメント (10)
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- 旅姿さん 2011/11/27 20:40:14
- 子供の表情が良い!
- Mill Reefさん
初めまして、旅姿ともうします。
たびたびのご訪問、ご投票ありがとうございます。
はじめて見る「ふとん太鼓」です。珍しいですね。
手を引かれた女の子の後ろ姿、そして子供の表情が
が祭りの雰囲気を出しています。
”ざぶとん10枚”!!です。
旅姿
- Mill Reefさん からの返信 2011/11/28 15:37:13
- RE: 子供の表情が良い!
- 旅姿様
お返事が遅くなりまして申し訳ございませんでした。
この度はご訪問、ご投票、書き込みありがとうございました。
ふとん太鼓は関西では結構知られていると思うのですが、
関西以外では殆ど知られていないようですね。
ここの掲示板でもはじめてご覧になったという方が多くコメントを頂きました。ふとん太鼓は人が担ぐ神輿としてはとても大きくて、これ以上に大きな担ぐタイプの神輿は見たことがありません。それだけにとても勇壮です。
旅姿様の旅行記もいくつか拝見いたしました。
有楽町のコンコース、あれはセットかな?と思うほどのレトロな懐かしい街並みですね。
アース製薬の看板やボンカレーの看板など、子どもの頃によく見かけた懐かしいものが沢山見られて感動しました。
普段新幹線で走っている線路の下にあのようなところがあったのですね。東京国際フォーラムなどにはよく行く機会がありますので、東京出張の折には訪れてみたいと思いました。
他にも黒部のトロッコ列車や、銀山温泉など、とても味わい深い旅行をされていますね。また是非訪問させてくださいね。またこれからもよろしくお願いします。
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- とよとよさん 2011/11/16 22:05:04
- 知りませんでした。
- Mill Reefさん
こんばんは。
度々訪問&投票ありがとうございます。
やっとバリ旅行記アップできました。(^_^;)
とりあえず記憶のあるうちにつづきをアップしていこうかと思っています。
ところでふとん太鼓なるものを今回初めて知りました。
しかもとても大きく、豪華ですね。
日本にはいろいろな珍しい祭りが沢山あるんですね。
- Mill Reefさん からの返信 2011/11/17 11:47:23
- RE: 知りませんでした。
- とよとよさん、こんにちは。
こちらこそいつもありがとうございます。
ふとん太鼓が奉納される神社はいくつかあって、
関西ではふとん太鼓と言えば
岸和田のだんじり祭りと同じくらい有名なのですが、
関西圏以外では知られていないみたいですね。
高さ4m、重さ3トンにもなるふとん太鼓ですが、
これを引っ張るのではなくて人が担いで練り歩くのですからとても力強くて勇壮です。
ふとん太鼓も朱色のふとん飾りに、
職人さんが仕上げた金糸の装飾と木彫りの装飾がとても立派で気品があります。
正統派のお祭りだと思います。
バリ島旅行記の続きを楽しみにしております。
ではまたよろしくお願いしますね!
-
- わんぱく大将さん 2011/11/16 01:33:27
- 緊張の一瞬
- Mill Reefさん
新しい旅行記、拝見させていただきました。 祭りは、どれも、緊張の一瞬で。 一人ひとりがスターになれるんでしょうが、手を抜けない、集団の力を発揮する場ですね。
息子さんも、金魚すくいに、緊張と、力を発揮されたようで。いつもかわいい。で、その金魚、まだ生きてますか?
大将
- Mill Reefさん からの返信 2011/11/16 15:11:49
- RE: 緊張の一瞬
- 大将さん、こんにちは。
大将さんもバルセロナのお祭りの話題をいくつか旅行記にされていますが、
祭りってよいものですね。
特に今年は震災もあって日本全体が落ち込んだ雰囲気でしたので、
例年と変わりない普段のお祭りと同じ人々の元気な姿を見ることがこれほどまでに元気づけられるものかと実感し、ほっとしました。
2匹の金魚ですが、今でもとても元気ですよ。
金魚すくいの金魚は、
金魚をすくう道具(なんていう名前なのか知りませんが)についている紙の敗れた小さな破片を食べてしまうらしくて、
胃腸が弱くて死にやすいと水槽を買いに行ったお店で店員さんから聞いておりました。
不幸にして長生きできなかったらグッピーでも買おうと思っていたのですが、この2匹の金魚、めちゃくちゃ食いしん坊で、私の姿を見ると餌よこせ餌よこせと言わんばかりにアピールしてきます。しばらくグッピーは飼えそうにありません。
メダカくらいの大きさだったのが今では全長で2倍くらい、
体重だと3倍から4倍くらいになっているのではないかと思います。
- わんぱく大将さん からの返信 2011/11/19 09:09:17
- RE: RE: 緊張の一瞬
- > 大将さん、こんにちは。
>
> 大将さんもバルセロナのお祭りの話題をいくつか旅行記にされていますが、
> 祭りってよいものですね。
>
> 特に今年は震災もあって日本全体が落ち込んだ雰囲気でしたので、
> 例年と変わりない普段のお祭りと同じ人々の元気な姿を見ることがこれほどまでに元気づけられるものかと実感し、ほっとしました。
>
> 2匹の金魚ですが、今でもとても元気ですよ。
> 金魚すくいの金魚は、
> 金魚をすくう道具(なんていう名前なのか知りませんが)についている紙の敗れた小さな破片を食べてしまうらしくて、
> 胃腸が弱くて死にやすいと水槽を買いに行ったお店で店員さんから聞いておりました。
>
> 不幸にして長生きできなかったらグッピーでも買おうと思っていたのですが、この2匹の金魚、めちゃくちゃ食いしん坊で、私の姿を見ると餌よこせ餌よこせと言わんばかりにアピールしてきます。しばらくグッピーは飼えそうにありません。
>
> メダカくらいの大きさだったのが今では全長で2倍くらい、
> 体重だと3倍から4倍くらいになっているのではないかと思います。
>
>
Mill Reefさん
夜店の金魚って、早死にするのは、紙のせいですか。しらなんだ。
(アイスコ―ンならいいのかな?) いずれにしても、長生きさせて、竜宮城に連れて行ってもらってください??
大将
- Mill Reefさん からの返信 2011/11/19 12:33:44
- 竜宮城
- 大将さん、こんにちは。
中耳炎の方は大丈夫ですか?
私も一度なったことがありますが、
耳の閉塞感と食べ物を噛んだ時に耳に走る痛みが大変苦痛でした。
早くよくなってくださいね。
金魚さんの件、了解です!
でも金魚さんって可愛がったら竜宮城に連れて行ってくれるのですかね?(^^)
玉手箱は決して開けないように気を付けます!
-
- hot chocolateさん 2011/11/16 00:27:39
- 楽しいお祭り♪
- Mill Reefさま、こんばんは〜
ふとん太鼓、初めて聞きましたが、ユニークで迫力あるおみこしですね。
大人も子供も、お祭りって楽しいですね。
「パパが子供のころは、金魚すくいあらしって言われて、すごくうまかっただったんだよ。」
パパ、尊敬されちゃいますね♪
息子さんもコツをつかんで金魚をたくさんゲット!
新しい家族が増えてよかったですね♪
hot choco
- Mill Reefさん からの返信 2011/11/16 14:52:20
- RE: 楽しいお祭り♪
- Hotchocorate様
こんにちは♪
ご訪問、ご投票、書き込みありがとうございます。
ふとん太鼓は岸和田の「だんじり祭り」ほど全国区ではありませんが、
関西では結構有名なんですよ。
ふとん太鼓が奉納される神社は京阪神地区にいくつかあるのですが、
最も有名なのが百舌鳥八幡宮です。
大阪の人は殆どの人が知っているのではないかと思います。
金魚すくいは子供の頃以来でしたが童心に帰りました。
金魚すくいあらしの名はもちろん自称ですので本気にしないでくださいね(笑)
その金魚さん、今も元気に育っています。
次回もふとん太鼓ネタで「宮出編」を準備中なのですが、
石段を上り下りするふとん太鼓とそれを担ぐ人たちの力強い姿をお伝えできればと思っております。
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