2009/06/01 - 2009/06/06
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keropigさん
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雲南省は、西遊記の猪八戒の故郷です。
原種に近い品種の豚も見られるということで、豚好きとしては一度は行っておかなくては。
中国語もできず、中国の奥地、一人旅は無理そうということで、
写真家で、雲南省を毎年のように訪れている、伊藤真理さんの撮影旅行に、金魚のフンさせていただきました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- その他
- 交通手段
- レンタカー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
まずは今回の旅の目的を。
写真集『雲南の豚』『雲南の豚と人々』で有名な
写真家の伊藤真里さん
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=2046578
の撮影旅行に同行させていただき、
「中国の奥地でのんびり過ごす豚を見てこよう!」
というのが目的でした。
ちょうど、新型インフルエンザが流行していて、
中国は、検疫が厳しかったです。
飛行機の中に検疫官が乗り込んできて、全員の体温を測定。
私の3つうしろの青年に熱があり、前後3列の乗客が飛行機内に留め置かれることに!!
同行者は私のひとつ前の席。
彼らは先に降ろされて、残された私は中国語がわからない。
英語の通じるステュワーデスも先に降りちゃうし、
ニュースでやっていたように、このままホテルに隔離されたらどうしよう・・・。とかなり不安に。
結局、その青年は新型インフルエンザの確率は低いということで、連絡先を聞かれただけで、数十分後には開放されました。
よかったー。 -
雲南省の省都である昆明から、さらに国内線を乗り継ぎ、
ミャンマーの国境にも近い保山市へ。
http://maps.google.co.jp/maps?f=q&source=s_q&hl=ja&geocode=&q=%E4%BF%9D%E5%B1%B1%E5%B8%82&sll=25.116213,99.162598&sspn=0.152011,0.160675&ie=UTF8&z=12
雲南省は少数民族の多い地域。
同じ保山でも、あっちの山は○○族、こっちの山は□□族というように、仲良く共存している。
雨の中、保山から車で1時間以上、くねくねの山道を登ったところにある「イ族」の村へ。
しとしと降り続く雨で、村全体がしっとりとしたいい感じ。 -
村の中の小道に入ると。
危ない!!角からヤギが飛び出してきたぞ!!
黒いのははじめて見た♪ -
続いては水牛と村のおじさん。
雨の中、農作業に出かけるのだろうか。
赤いレインコートの伊藤真里さんは、早速撮影モードに。
後ろの男性は、現地ガイドのジャー君とドライバーさん。 -
お昼をご馳走になる予定だったお宅がお留守だったので、
別の家を探して村の中へ。
このあたりの家は、3棟がコの字型に配置されているパターンが多いようで、
1棟は母屋
1棟は家畜小屋
1棟は倉庫
といった感じだろうか。でも、どの棟がどの役割というのは、あまり明確ではない様子。 -
さて、私たちのお昼交渉に応じてくれたお宅で、第一村豚発見!!
雨なので、小屋の中におとなしくしています。
豚小屋の中は二重構造になっていて、2階では鶏を飼っていました。 -
さあ、お昼ご飯だー。
しかし、ここからが雲南流。
まずは、鶏を選ぶ。
ターバンをまいた、イ族のおばあちゃん。
ターバンの中は髪の毛がぐるぐるっと巻いてあるそうです。
奥のほうで、子豚が心配そうに見てるぞ。
そして目の前で絞める。 -
で、ぶつ切りにして、塩と一緒に鍋の中に。
血の塊もプリンのようにして鍋の中に。
とうもろこしの芯に火をつけて、焚き火でじっくり煮る。
その間約1時間半、ひたすら待つ!! -
これで、おいしいおいしい地鶏鍋の出来上がり♪
骨のエキスもたっぷり、コラーゲンもたっぷり
シンプルだけど、力強い味。
野山を走り回り、健康な自然のえさを食べてる鶏は、ブロイラーとは全然違うぞ。 -
煮炊きの煙は屋根裏部屋に上がっていく。
そこには、トウモロコシと、豚肉の燻製が。
この豚肉は、熟成させて。雲南ハムになる。
しっぽも無駄にしない。 -
醗酵段階のものは、茶箱のような木の箱に保存されます
うっすらカビが生えていて、これが鰹節みたいに旨みを引き出すのかなー?
冷蔵庫がないので、保存が利くように加工するのは、生活の知恵ですねー。
日本にいる私たちは、冷蔵庫に頼りすぎかもって感じました。 -
さて、そんな自家製雲南ハムを分けていただき、
じゃがいもとキャベツと一緒に、大鍋で炒めると、雲南ハムとキャベツの炒め物の出来上がり!!
ハムの塩味と旨みだけで、他の調味料は使ってないのに、とにかくうまい!! -
軒下には、こんなものもぶら下がっている。
山鼠
というらしい。
日本で言うと、テンとかおこじょの仲間かな。
食べるのかな? -
さて、お昼の鶏を煮込んでいる間、村の中を散策。
原種の豚に会えるぞ!!
原種の豚は、耳が垂れて、おなかも垂れて、しわくちゃで、たてがみがある。
写真では見たことがあるけど、本物にはまだお目にかかったことはない。
今回はそれを見ようと雲南にやってきた。
しかし、い、いない・・・。
新しい品種の豚ばかりだなー。
中国政府による貧困撲滅の援助が入り、コンクリの新しい豚小屋を作り、新しい品種の豚を飼うことがが流行っているらしい。 -
1軒だけ、原種に近い豚を飼っている農家を発見!
よかった。
生まれたばかりの子ブタにはうり坊のような縞模様があって、これも原種に近い証拠。
お母さんは、まるでお父さんのような迫力。
これが猪八戒のモデルになった豚。
そう、猪八戒は白豚で描かれることが多いけど、もともとは黒豚だったんですよ。
しかし、今のまま新しい品種を買うことが流行り続ければ、絶滅の可能性も・・・。
新しい品種は子供の数は多くて、育ちも早いのですぐに出荷できるが、抗生物質や配合飼料が必要で、その土地に根ざした健康な豚とは言えない。
(新品種=不健康というわけではないので、誤解のないよう。念のため)
時代の流れ・・・と言ってしまえばそれで終わりだが、何とかこの古い品種を残せないものだろうか。 -
こちらは、原種と新種のミックスですね。
-
水煙草を吸う若者たち。
雨で仕事がないから、こうやって集まって、たばこを吸い、おしゃべりしながら時間をつぶす。
通りかかると、見ず知らずの外国人でも家に招き入れて、お茶を出してくれる。 -
鳥を提供してくれたおばあちゃんも、実は知り合いではなく、たまたま通りかかって、交渉したそうだ。
-
保山市に戻り、市場が立っているということで、行ってみた。
水煙草を吸うための竹の根 -
雲南省は漢方薬でも有名
-
不思議なものを売るお店がたくさん
-
どうやって使うのかな?
-
実は、私も処方してもらいました。
動物系は怖いので、植物だけでお願いして。 -
脈を測ったり、顔色を見たり、
おじいちゃんが見立ててくれてできたのがこれ。
ホテルでさっそく煎じてみると
苦いー!!
良薬口に苦しか?
仕方ないので、お茶で割ってうすめてペットボトルに。 -
2人乗りバイク用レインコート
こんなことがゆるされるのかー!! -
保山のまちのマネキン
-
楽器屋のおじさんが、
日本の歌を知っているよと
さくらさくらをひいてくれました。 -
翌日は別の村へ。
-
田ウナギというのをとってきたということで、たらいにあけていました。
食べたいか?というので、食べたいというと、ちょっと待ってろと、調理してくれることに。 -
その間、市場を見て回ります。
日本に渡来した野菜と、食文化の多くは、ルーツが雲南省にあるといわれています。 -
これは豆腐?
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豚はこんな感じで売られます。
好きなパーツを、その場で切り分けてくれます。
天気が良ければ、生きた豚をそのまま連れてきて売る光景も見られたそうです。 -
顔としっぽがセット
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幼稚園発見
壁画が、何かおかしいぞ。 -
木の皮でできたレインコート
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重そうだけど、風情あるね。
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ぶらぶらしていると、お昼ごはん完成
先ほどの田ウナギのぶつ切りと、野菜の炒め物です。
雲南では、レストランでも、お客が厨房に入って行って、厨房が清潔か、食材が新鮮か、自分の目でチェックして、
それを使ってと指定してから、調理を始めるそうです。
なので、注文してから、出来上がるまで、1時間近くかかることが多いそうです。 -
お昼が終わったら、市場から見えた、反対側の村へ
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これは、お茶を乾燥させる建物です。
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風情のある家々が、崖にへばりつくように並んでいます。
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ぶらぶらしていると、ある家族が家に招き入れてくれました。
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自慢の息子
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おばあちゃんは、てんそく にしています。
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家族みんなで見送ってくれました
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べっぴんさんの牛や
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巨大な豚や
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かわいい子犬と子供にも会いました。
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道に迷ったら、女の子が案内もしてくれました。
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やさしい人々が住む素敵な村でしたが、
私たちが訪れた翌年の豪雨で、大規模な地滑りがおき、
村ごと押し流され、
村民の半分の百人ほどが命を落とされたそうです。
あの家族は、無事だったでしょうか。
私は、その後行けていませんが、伊藤真理さんは、その後も支援物資を持って継続的に訪問されています。 -
棚田では、水牛を使って田おこしと水かきをしていました。
-
最近機械も導入されはじめていますが
-
左 機械のおじさんたち
「ダメだよこの機械、全然いうことを聞かない。せっかく高いお金を出して買ったのに。」
右 水牛のおじさん
「だから言っただろ、機械なんかに頼るな。」
という会話をしていたようです。
機械は、私が幼稚園の頃の長野で導入され始めたものに似てます。
まだ、雲南の田んぼにあう仕様になっていないのでしょうね。 -
保山市に戻り、八戒寺にむかいます。
-
日本だったら、猪八戒の寺として観光地化され、
猪八戒資料館とか、猪八戒の生家(復元)なんてものが作られていそうなものですが、
そんな様子はなく、ひっそりと佇むお寺。
さらにその本堂の裏側に(知らなければ誰も行かないでしょう)猪八戒を奉る一角がありました。 -
中庭の池
同行者たちは、この龍は豚に見えるねと笑って写真を撮っていましたが、それは、あながち冗談ではないんです。
麒麟と同じく、いろいろな動物を組み合わせてつくられた、想像上の動物である龍。
その顔には、豚のパーツが多く使われています。確かに、鼻のあたりとか、たてがみのあたりとか、古い品種の豚や猪にそっくりですよね。
中国では、豚も龍も水の守り神です。現在でも、雨乞いや洪水よけのためのお祈りの供物には豚が使われます。
漢字では、ブタにさんずいをつけると「水たまり」という意味になるんですよ。 -
猪八戒の物語が描かれていますが、壁に直接!
しかも下手。
どうにかしてくれー。 -
八回寺の周りの村も、いい風情です。
-
またまた、見ず知らずのお宅でお茶とすももを頂き
-
真理さんが撮影していると、子供たちが集まってきます。
-
てんそくのおばあちゃんもいます。
てんそくを強いられてた最後の世代です。 -
保山の最終日は、板橋という地区にむかいます。
板橋の入り口 -
素朴な市がたちます。
-
100年以上続く伝統のお菓子屋さんに行きました。
看板娘のおばあちゃん。 -
みんな急がしそう。
気軽に製造現場を見せてくれます。 -
座って、注文の順番を待ちます。
-
注文したお菓子を、紙に包んで、赤い糸でくるっと結んでくれます。
ほんとに素朴な包装ですが、すごくおしゃれに見えます。 -
馬車が現役
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お茶屋さんでマージャンに興じる老人
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お茶屋さんに、ポットを持ってお湯を買いに来る人もいます。
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椅子屋さん
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体に悪そうな飴屋さん
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こんなものも
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あんなものも
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いろいろ売ってる楽しい市です。
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日本人は雲南に行くと、心のふるさとに来たようだというようです。
なんだか、懐かしいと感じるそうです。
日本文化の源流が、雲南にあるからだという人もいます。
滞在中、ずっと雨でしたが、
貴重な体験をたくさんさせていただきました。
また、いつか訪れてみたい場所です。
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