2011/08/10 - 2011/08/10
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エトランゼさん
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伊勢市と松阪市の中間に位置する斎宮に一度立ち寄って見たいと思いつつなかなか機会がなかったのですがようやく訪れることができました。
斎宮とは伊勢神宮に仕える斎王と武官女官などが暮らした宮殿と役所
があったところです。
斎王制度は7世紀後半に天武天皇により定められおよそ660年続きましたが14世紀半ば、南北朝時代の動乱のうちに終焉を迎えました。平安時代に最も栄え王朝文化がここ斎宮に花開いたのでした。
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斎宮跡は東西2km、南北700mにわたる史跡で今も発掘調査が進み、遺構や遺物が見つかっています。
まず斎宮歴史博物館に入りました。 -
歴史博物館では実物資料や発掘された遺物などが展示され斎王の誕生や斎宮での暮らしなどがわかりやすく説明されています。
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館内に入ると美しい斎王がお出迎え。
斎王とは天皇に代わり伊勢神宮に仕える未婚の皇女です。
斎王は天皇が即位するたびに未婚の内親王や女王の中から占いで選ばれその後3年間の潔斎生活を経て都から斎宮へと入るのです。
斎王の重要なつとめは伊勢神宮に仕えることですが、実際に伊勢神宮におもむくのは年に3度だけでそれ以外は斎宮で祈りの日々でした。
斎宮での日常生活は都と同じく雅なもので王朝文化がここに花開いたのでした。 -
斎宮は斎王の暮らす宮殿と斎王に仕える官人たちの役所があったところです。
斎王制度は7世紀後半に始まりましたが平安時代前期の9世紀ごろに隆盛を極めました。この頃には規模の大きな建物がかなり頻繁に建て替えられており、斎王が代わるたびに大規模な造営が行われていたとみられています。
展示されているこの模型は8世紀末に造営された斎宮の区画をもとに発掘調査の成果を生かして復元したものです。 -
斎宮が繁栄した9世紀頃の調度品は木製漆塗りのものが多く、土の中に残らないので資料としては数少ないのです。しかし発掘された土器や金銅製品等から平安時代の高級調度品を知ることができます。
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斎王が都から斎宮まで向かう旅は群行と呼ばれました。
平安時代には都から近江を経て鈴鹿の山々を越え伊勢に至る5泊6日の旅でした。 -
斎宮での斎王は神に仕えるつつしみの日々ではありましたが、都のような雅な生活を送っていました。
神聖な斎王の存在は「伊勢物語」や「大和物語」などにも登場します。 -
斎王の食事については資料が残されていないのですが、諸国から税として食材が届き、また近くの海の幸もあり豊かなものだったようです。
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斎王の輿(葱華輦)の模型。後ろには武官の人形。
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こちらは童女人形。役人や女官など500名ほどの人が斎王に仕えていました。
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館内展示は興味を引くように色々な仕掛けがあります。
これは壁に作られた小さな穴を覗いてみようと書かれています。 -
小さな穴を覗いたらそこは斎王宮殿でした。
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こちらは一心に祈る斎王の後ろ姿。漆黒の世界が神秘さを増します。
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映像室では3本の短い映画が交互に上映されています。
「斎王群行」 斎王の儀礼と都から伊勢への旅を再現
「斎宮を歩く」 斎宮跡周辺の見所情報
「今よみがえる幻の宮」 平安時代の斎宮の様子を再現
観客が少なかったので貸切状態でこのうちの2本を見ました。 -
歴史博物館で上映された「斎宮を歩く」はマナ、カナのふたりが斎宮周辺を案内してくれます。その中の歴史ロマン広場に来ました。
斎宮跡は東西2Km、南北700mの137haもある史跡で現在も発掘調査が進行中です。
ロマン広場では史跡地の全体を1/10に縮小した模型が設置され、その中心地には発掘により解明された建物群が復元されています。 -
この模型はなかなか精巧に作られていて庭で遊ぶ人々も置かれています。
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調査で確認された建物は当時の色調で、推定される建物はグレーで復元されているという正確さです。
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しかし史跡のすぐ側を近鉄電車が走るこの光景は平城宮跡とそっくりではありませんか。
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ロマン広場の一角には古代米の黒米と赤米が植えられていました。そろそろ実りの時期ですね。
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歴史ロマン広場に隣接するこの神殿造り風の建物は「いつきのみや歴史体験館」です。行ってみましょう。
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入館時間は過ぎていましたが「どうぞゆっくり見てください」と快く入れてくれました。
歴史博物館もここも係りの方はとても親切でした。
いつきのみや歴史体験館では平安時代の遊びや生活文化を体験できます。
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貴族の生活体験として葱華輦(そうかれん)に乗ってみることができます。
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袿(うちぎ)をはおってみることもできます。
また予約をすれば有料ですが十二単や直衣などの本格的な平安装束を体験できます。 -
王朝人にかかせないお香もいろいろな種類が展示されています。
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こうしてお香を焚き染めているのですね。
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盤双六、貝覆い、蹴鞠などの古代の遊びも体験できます。
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夕刻になり遊びを体験できるコーナーには西日が差し込んできました。
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窓の外にはロマン広場が静かに広がっています。
訪れる人も少ないのでゆっくりと斎宮の歴史をたどることができました。
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この旅行記へのコメント (10)
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- ガブリエラさん 2011/09/30 14:54:12
- こんな風習があったんですね!
- エトランゼさん☆
こんにちは!
フェルメール展の旅行記に、ご投票ありがとうございました♪
今日は、興味深い「斎宮」の旅行記にお邪魔してます(^O^)
最近、歴史に目覚めた私、この風習は知りませんでした。
さびしい、ちょっぴり可愛そうな歴史ですが、華やかな一面もあったのですね。とっても、興味をもってしまいました。
一種の、人身御供のような感じですが、その実、大変丁寧に扱われてたんですね!
「のぞいてみよう」のコーナー、体験してみたいです(^_^)v
ガブリエラ
- エトランゼさん からの返信 2011/10/01 14:34:30
- RE: こんな風習があったんですね!
- ガブリエラさん、こんにちは。
投票とコメントありがとうございます。
斎王ってかわいそうなイメージがありますよね。
身分の高い若い女性が都を離れ寂しく神に仕える日々を過ごす・・・ってね。
でも実は都から遠く離れたこの斎宮の地に大きな宮殿が建てられ雅な文化が繰り広げられていたとは驚きです。
一生独身ということもなく、斎王の役目を終えて都に帰ってから結婚する人もいたそうですし母娘2代で斎王を務めたということもあったそうです。
でも当時はやはり都から離れるというだけで悲しいことだったでしょうね。
エトランゼ
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- コクリコさん 2011/09/15 23:03:22
- 興味深い博物館です。
- エトランゼさん、お久しぶりです、こんばんは!
パリの旅行記ご覧くださり、投票もありがとうございました。
相変わらずドタバタ旅行記です、奈良でもフランスでも。
伊勢に行ったのは2回ほど、幼稚園の頃と高校生の時。
いったいどんな昔なんだ!
と思いましたが、斎宮の歴史から見たら最近のことですよね。
いつのまにかこのような素晴らしい歴史博物館ができていたのですね。
伊勢の斎宮と聞くと、「万葉集」の大伯皇女や「源氏物語」の六条御息所の姫君(後の秋好中宮)が浮かび胸きゅんとします。
その狭いイメージの中だけの斎宮でしたが、発掘されたものを拝見し、かなり広大で勢力もあったのだと知りました。
とっても興味深い博物館ですね。
見学しながらいろいろと妄想しまくりそう。
いつか行ってみようと思います。
エトランゼさんのお言葉「平城宮跡に似ている」には思わず笑いが・・・だって私もそう思ったのですもの!
- エトランゼさん からの返信 2011/09/16 16:12:12
- RE: 興味深い博物館です。
- > エトランゼさんのお言葉「平城宮跡に似ている」には思わず笑いが・・・だって私もそう思ったのですもの!
ですよね! 平城宮跡を小さくしたような遺跡でした。
斎宮には私も何か暗い悲しいイメージがあったのですが、こうして遺跡をみるとなかなか華やかな暮らしぶりが伺えますね。
こんな立派な博物館ができ遺跡も整備されているので、ここに立つと想像の世界が広がりますよ。
コクリコさんなら平安衣装を見にまとい御輿にのり妄想の世界を彷徨うかも・・・なんて私も妄想してしまいました。
またコクリコさんのところにお邪魔しますね。
エトランゼ
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- すずめさん 2011/08/28 06:06:46
- 歴史によ
- 歴史に弱い私ですが先日伊勢神宮の式年の祝い事が7年前から始まり今まっ最中という事を教えてもらい少し歴史を知る事ができ、私にとってはリアルタイムな旅行記でした。
またご訪問させていただきます。
すずめ
- エトランゼさん からの返信 2011/08/28 14:25:31
- RE: 歴史によ
- すずめさん、お久しぶりです。
テニスシーズン真っ只中でお忙しいでしょうね。
伊勢神宮は20年に一度の遷宮をひかえ色々な行事があるようですね。
それに癒しのパワースポットとかで最近は若い人も多く訪れています。
伊勢神宮からは少し離れているので斎宮は人も少なくノンビリと見ることができました。
もっと涼しくなったらロマン広場をゆっくり散策するのもいいかもしれませんね。
すずめさんのこれからのテニス観戦旅行記を楽しみしていますね〜♪
エトランゼ
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- きーちゃんさん 2011/08/27 21:41:55
- 初めまして☆
- エトランゼさん、こんばんは^^
いつもご訪問ありがとうございます♪
北海道は今日は少々暑かったですが(27℃)、少しずつ秋の気配が感じられるようになりました。
6月には、私の故郷道東に旅行されたんですね!
雨にもあたらず、まずまずのお天気で良かったのではないでしょうか(^^)v
さて、三重県にはまだ行ったことがありませんが「斎宮」というところがあるんですね。
平安時代の歴史が伝えられている所だとは・・・ワクワクします。
こちらのような歴史博物館、大好きなんです。
まさにお雛様の世界ですね
歴史ロマン広場の模型も巧妙に作られ素晴らしいですね!
十二単を着て、葱華輦に乗り是非貴族体験してみたいな〜と思いました^^
きーちゃん
- エトランゼさん からの返信 2011/08/28 14:40:24
- RE: 初めまして☆
- きーちゃんさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。
いつもお邪魔しているのにご挨拶が遅くなり申し訳ありません。
数年前に初めて北海道に行ってからその素晴らしさにすっかり魅せられてしまいました。
そんな時きーちゃんさんの旅行記を発見し、北海道が恋しくなるとお邪魔してその雰囲気に浸らせていただいてます。
今年は道東への旅でした。
おっしゃるとおりお天気もまずまずで知床や摩周湖などにまたまた魅了されて帰ってきました。
北海道ってそれぞれの地区で全く異なった表情があるのですね。
そしてそのどれもが素晴らしい。
ちょっとヨーロッパのような景色もステキ。
夏の北海道しか知らないのですがそちらはもうすぐ秋がくるのですよね。
いろいろな季節の様子をこれからも教えてくださいね。
今後もよろしくお願いします。
エトランゼ
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- 前日光さん 2011/08/19 21:07:10
- 行ってみたいです!
- エトランゼさん、お久しぶりです。
今日は猛烈な雨が降り、昨日までの暑さは何だったの?という気候です。
もちろん暑いのは苦手なので、今日の涼しさはうれしいのですが。
さてさて、斎宮に関するこのような施設があったのですね?
私は古典が大好きで、特に奈良時代の天武天皇の子であった大伯皇女(おおくのひめみこ)と大津皇子(おおつのみこ)、草壁皇子、持統天皇をめぐるストーリーに興味がつきません。
伊勢神宮の斎宮だった姉大伯皇女のもとに、持統天皇へのクーデターを決意した弟大津皇子が訪ねて行くという場面が、なんともロマンティックで、様々な妄想が頭をよぎります。
たぶんもう生きて姉に会えるのは最後と思って、姉のもとを訪ねた大津。どんな気持ちだったのだろう?と思うと、24歳で没した(処刑された)この皇子に心惹かれてなりません。
斎宮の任果てて後、41歳で没するまで結婚もしなかったと言われる大伯皇女。二上山に葬られた弟大津の霊に向かって、祈りを捧げる日々だったのでしょうか?
持統天皇は、大伯に対して、どんな態度をとっていたのだろう?
間接的に大津を抹殺した持統は、愛する自分の息子草壁に先立たれてしまうなんて。
大津は何のために処刑されなければならなかったのかと、いろいろな思いに駆られます。
良いところを紹介していただきました。
ありがとうございます。
前日光
- エトランゼさん からの返信 2011/08/20 14:32:41
- RE: 行ってみたいです!
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> 私は古典が大好きで、特に奈良時代の天武天皇の子であった大伯皇女(おおくのひめみこ)と大津皇子(おおつのみこ)、草壁皇子、持統天皇をめぐるストーリーに興味がつきません。
さすがに前日光さんはよくご存知ですね。
私は伊勢に生まれ育ちましたので斎宮の存在も身近に感じていましたが知らない方が多いのではないかと思います。
訪れた日も観光客はほとんどなく、それゆえかどの施設でもとても親切に暖かく迎えてくれました。
大津皇子の眠る二上山も何も考えずに毎日目にしていますが前日光さんなら次から次へと妄想が・・・で何も手につかないかも知れませんね。
せっかくこんな環境に住んでいるのですからもう少し勉強して前日光さんの興味を引くような旅行記を書かなくてはいけませんね。
さび付いた頭には難しいかも知れませんが涼しくなったら読書でもします!
エトランゼ
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