スペイン30日、9都市めぐり　15.　バレンシア4　諸々　Valencia

2011/05/19 - 2011/05/19

　写真の整理に苦慮したあげく、とうとう「諸々」などというタイトルをつけてしまいました。
　ここでは、ホテルやレストラン、市場、その他もろもろの街角の風景の写真を入れていきます。

　ここ数年、金欠病状態が続く私ですが、せっかく旅するためにリタイヤしたのですから、旅行せずにはおれません。もう、何をどう説得されても、これだけは譲れません。2年前のこと、コレステロールが高いから、薬を飲んだ方がいい、と言われて、スタチン剤を飲み始めました。初めて体験した胴回りの検査でも、お腹の力をうっかり抜き過ぎて、見事に、「はい、メタボ」と言われてしまいました。翌年は、相手に分からないように、お腹の肉を上に持ち上げたら、「正常値」に戻りました。(胴回りの測定は、いい加減です)
　いろいろ考えて、数冊の本を読んだ結果、「まだ薬を飲まなくてもいい」との結論で、「薬を飲んで安心して食うより、薬を飲まずに不安がって節制する」という道を選択しました。おかげで、薬代、血液検査代、暴飲暴食代が節約できて、スペインの旅費もなんとか工面できました。

　そんな状態ですから、旅行中、食にはこだわらず、重い一眼レフをもって、あちこちあちこち動き回りました。とくに最初の数日は、レストラン探しのテクもなく、撮影ウォークに夢中になってると、レストランが閉まっていたり、朝食はどこの国でも似たり寄ったりのメニューなので、基本的には食べずに、近くのスーパーで買った、ヨーグルト、牛乳、オレンジジュース、しかもスペインには、ガスパチョ(冷製トマトスープ)も売っているので、それを冷蔵庫にキープして、滞在日数分の朝食と、夜食分は確保できます。あとは、ボカディージョ(サンドイッチ)などを買って、部屋でもそもそ食べます。
　おかげで、どのメーカーのヨーグルトが美味しいか、などの知識もつき、10ユーロ前後するホテルの朝食代を節約できました。バル巡りをする予定が、あれって結局は、サンドイッチに近いなぁ、と思うと、結果的には、下戸の私はバルとの相性は良くなかったみたいで、バルでの食事はほとんどせずじまいでした。

　ただ、そればっかりでは寂しいです。
　それでバレンシアでは、そろそろ美味しいもんが食べたい症候群に陥りました。水族館の30ユーロのメニューを食べようかどうかと悩んだ私は、翌日、表の張り紙に27ユーロとあるレストランに、思い切って入っていきました。と、27ユーロは、夜の定食で、昼間は、17ユーロ。しかも、飲み物もパンもついているので、最後に飲んだコーヒーが1.5プラスされて、税込みの総合計が18.5ユーロでした。
　何より、バルのできあい料理やバイキングとちがって、私のために料理されたあつあつの料理、というのが魅力です。Menu del diaは、レストランの前に、紙や黒板に、その日のチョイスの品が書かれるので、値段と内容をじっくり吟味できるのが嬉しいです。朝は、部屋で食べて、12時前後にお腹が減る時は、ソイジョイや、小さなパンをかじってしのいだりして。昼過ぎ、3時前後に、レストランでしっかりとランチします。するとあとはもう、夕食は入らず、小腹がすいたら、また部屋でもそもそ食べるだけで、一日の量としては、ちょうどいいようです。

　今回、結論としては、25日間ぐらいで、35万歩を歩きました。(累計が出る活動量計持参でした)。おかげで、帰国直後の検査で、コレステロール値も正常値に近づき、めでたしめでたしです。やはり、毎日、小さな感動を覚えながら、せっせと歩くのは、健康にとても良い、と証明できました。
　
　ただし、帰国後、旅行記を書いたり、写真の整理をしたりと、パソコンの前に座り続けて、運動不足、肩こり、眼精疲労に悩まされております。ん、顔もまた、ふくらんだみたい。やば〜〜っ。

エリア バレンシア(スペイン)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道
• 旅行の手配内容: 個別手配

バレンシアに向かう特急車内。
贅沢な一等車です。一等は、一列に三席しかないので、一人旅には、この一席がありがたいです。チケットを買う時に、一席のところ、と希望すると、くれました。
二席だと、窓際に行きたいけど、そうすると、荷物の上げ下ろしに苦労するのですよね。隣の人の頭の上に荷物落としてもやばいしなぁ、と心配して、一等にしました。

バレンシア　Nord駅。
もうひとつ、ホアキン・ソローリャ駅があり、乗客はチケットを見せると、無料のシャトルバスで移動できます。

私は、Nord駅に着いたのですが、その後のチケットを買いに行ったら、ホアキン駅に行け、と言われて、往復しました。

駅の隣は、なぜか闘牛場です。

これが駅舍ですが、なかなかオシャレな建物です。

再び、駅舎です。

駅の向かいの地下鉄乗り場です。
メトロのMと、後ろは、マクドナルドのMですが、マークさえもなかなかオシャレです。マクドもここでは、トーンをおさえた表記でした。

ホテルの部屋です。角部屋なので、窓ガラスが三つもあり、真ん中はバルコニーへ出るドアです。

バスルームにも窓があり、アメニティーもグッド。
でも、何より気に入ったのは、フロントのスタッフが、とても優秀でフレンドリーなことでした。
ジローナの閉鎖性とは逆に、ここは、大阪のノリを感じて、フロントの子たちとは、よく長話をして楽しみました。
ホテルは、建物より人材だな、といつも思います。

ホテルのまわりは、レストランやバルがたくさんあります。

ピンチョスと呼ばれる、流行のバル料理のようです。
串をさすので、ピンチョスと呼ぶのですが、多くは、下にパンがあるので、実質的には、小さなサンドイッチみたいなものでしょうか。

部屋で毎日のようにサンドイッチ食べてるから、どうも入る気にならなかったようです。

美術館からの帰り道、ちょうどお腹がすいた時に、出会ったレストランです。夜の27ユーロのコースが、なかなかステキだったので、思い切って入りました。
早い目だったので、他の客はおらず、ウェイトレスは、陽気なアルゼンチン人で、日系人社会が近くにあったそうで、とても親切にあれこれ教えてもらいました。

私、ほんとうに下戸なんで、この日、初めてワインを飲みました。
17ユーロのメニューで、ワインも水もついてます。

一皿目のオードブルは、魚介類のピンチョス仕立て。
イカと海老の暖かい料理、久しぶりに美味しかったです。

メインは、イベリコ豚のほほ肉の煮込み料理に、人参のピュレー。

デザートは、Fresa con nata　イチゴに生クリームが乗ってるだけですが、スペインのこのデザートメニューは大好物です。
甘すぎず、生クリームは、日本にはない味だと思います。

いやぁ、大満足でした。
で、この日に学んだことが、朝食が12ユーロは、馬鹿馬鹿しいけど、そして、10ユーロぐらいの定食だと、店により、大外れですが(ジローナで経験済み)、ちょっとオシャレなレストラン、それも観光客相手ではない、小さな店の定食が、味もコストパフォーマンスもいいのだ、と。

で、これは、翌日にふたたび、この店に来た時に食べた魚料理です。
cabrachoって、何かな、とあとで辞書をひくと、カサゴとありました。

本当は、次の日は、バレンシア名物のパエジャを食べるつもりだったののですが、京都の旧友の夫婦が、同時期にスペインに旅するので、バルセロナで合流の予定でした。ところが、「バレンシアに着いた〜」とのメールが舞い込み、バレンシアで合流しました。

もう、15年以上の旅仲間ですが、スペインの広場で合流するというのは、なかなか味がありました。で、会うなり言われたことが、「もうパエジャは食べた」とのことで、それなら、と前日のレストランを再訪したのでした。

上品なビジネスマン客しか来ない店で、大阪弁が響きわたった午後でした。

駅もオシャレですが、市場の建物もオシャレです。

生ハムです。

メルルーサちゃんを写真に撮る癖がついてしまいました。

びっちりと落書きのある一画がありました。

けっこう上手に描いてますよね。

4泊もすると、ほんとうに馴染み深い町になったバレンシアですが、もうお別れです。

電光掲示板を見て、「げっ、遅れてるやん」と焦った私ですが、遅れゆえの新しい出発時刻と早とちりしたのは、列車番号でした。
駅員さんが、「出発時間は、こっちの欄を見るんだよ」と親切に教えてくれました。今回の、スペインの列車、遅れは、15分以内で、感心しました。

通過した田舎駅です。こういうのを見ると、旅情が高まりますね。

この旅行記へのコメント （6）

• フリーダムさん 2014/12/20 22:43:36

  すごい旅行紀の量ですね　　

  まりあさんの旅行紀をずっと楽しみに読んでいます。すごい旅行紀の量ですね　私はたったの１冊です。私もスペインが好き地中海沿岸はとくに好きです 空気感が違いますね　まりあさんの考えと同じすごすように滞在したい、この旅行紀レストラン　陶磁器美術館の横にあるレストランですね　たしか１３年程前　私も入りました。これからも旅行紀を楽しみしています。よろしくおねがいします。

  まりあさん からの返信 2014/12/21 07:15:47

  RE: すごい旅行紀の量ですね　　

  フリーダムさん、はじめまして
  
  コメントをありがとうございます。いつも私の旅行記を読んでいただいて嬉しいです。
  
  たった１冊の旅行記を読ませていただきました。
  お仕事でイタリアとは、羨ましいです。バレンシアもまた、お仕事の行き帰りに立ち寄られたのでしょうか。
  マドリードより小振りで、人々がラテンで、スペインの大阪、という位置づけになり、気に入りました。
  
  今年は、旅行を少し休んで、今年の予定のイタリア旅行を、一年延期して、イタリア語を勉強しています。来年の4月下旬から、2ヵ月ぐらい、滞在してくるつもりです。
  旅行記も、今年の冬のグアテマラで止まってますが、来年からまた、イタリアやスペインの旅行記が増える予定です。
  
  フリーダムさんも、これから、旅行記を書いていかれるのでしょうか。
  楽しみにしております。
  
  まりあ
  
  
  
  
  
  > まりあさんの旅行紀をずっと楽しみに読んでいます。すごい旅行紀の量ですね　私はたったの１冊です。私もスペインが好き地中海沿岸はとくに好きです 空気感が違いますね　まりあさんの考えと同じすごすように滞在したい、この旅行紀レストラン　陶磁器美術館の横にあるレストランですね　たしか１３年程前　私も入りました。これからも旅行紀を楽しみしています。よろしくおねがいします。

  フリーダムさん からの返信 2015/01/16 21:47:11

  おくれましたが　新年あけましてあめでとうございます。

  年末年始　中国の内陸部で仕事でした。
  私の場合　海外旅行?????は　　殆ど仕事です。イタリア／ヨーロッパ/中国に数え事が出来ない程　訪問しましたが
  ローマ　パリ　北京は訪問ができていません。仕事中　自分の時間を作るのが旨い為かあえて観光旅行したいと思いません。それよりもその地域の社会に時間が許せる限り溶け込み　色々事を理解したい思いがあります。
  ４トラベルは会員になる前から私のお気に入りです。
  とくに、まりあさんの旅行記は良く訪問しています。私がしたい事を全部実行されているようですね
  バレンシアはスペインが景気の良い頃　仕事でよく行きました。私の場合,観光地を訪問 する事なく適度に知らない街　明るいバレンシアはお好みです。
  私の旅行記ですが　色々な　地域を訪問しましたが、まさか４トラベル掲載するために写真撮影はしませんでしたから　断片的な画像しかありません
  それをどう調整していくかが課題です。
  ４トラベルには色々　気の合いそう方がいらしいますが、コミュティ会員同士
  会って情報交換されるのですか
  
  今後とよろしくお願いします。
  
  　　　
  
  
  
  

  まりあさん からの返信 2015/01/19 09:45:15

  RE: おくれましたが　新年あけましてあめでとうございます。

  あけまして、おめでとうございます。
  
  書き込みをありがとうございます。
  バレンシアの町は、私もお気に入りです。
  今年は、イタリア一色の一年にするつもりですが、来年はまた、スペインにも行きたいと思っています。
  
  なかなか、旅行記が書けてませんが、旅行記掲載ののちにはまた、ご覧くださいませ。
  今年も、どうぞよろしくお願いします。
  
  まりあ

• natusoraさん 2011/08/01 01:33:13

  駅と市場

  まりあさん、
  
  今日２度目のコメントです（笑）
  バレンシア旅行記一気に読ませてもらいました！！
  バレンシアの駅と市場素敵ですよね♪♪
  市場が好きなのでどこに行っても市場に行くのですが、バレンシアの市場が一番好きです♪♪
  また行きたくなってきました〜（＾＾）
  １つ前の旅行記だったか、早朝のカテドラル周辺の表紙の写真、いいなあ！って思いました。早朝に一人で出掛けるのってちょっと怖いですが、素敵な場所に出逢えそうです。
  今度スペインに行く時はバレンシアも再訪しようと思います(^^)
  
  natusora
  

  まりあさん からの返信 2011/08/01 11:21:24

  RE: 駅と市場

  natusoraさん、こんにちは。
  
  　またまたお読みいただき、コメントもありがとうございます。
  
  　私、前回のコメントの時に、natusoraさんのサイトを読む前に返事を書いて失敗しましたが、スペインには何度か行かれて、とくに、サンチアゴの道を歩くまで、されていたんですね。
  　返信の内容が、ずれてしまっていて失礼しました。お許しくださいね。
  
  　サンチアゴの道、怠け者の私は歩いてないのですが、レンタカーで友人とまわりました。ソンポルト峠から、終点まで、あのスタンプ帳に33個ぐらいスタンプ集めて走りましたよ。1999年の聖年でした。若かったなぁ〜。
  
  　バレンシアは、今回初めて行って、ものすごく気に入りました。
  私もまた、近い将来に再訪したいと思います。
  
  　まりあ