２０１０年11月アイスランドのオーロラの下で①「レイキャビク市内巡り」

2010/10/29 - 2010/10/30

「もし、一つだけ夢が叶うなら・・オーロラが見たい。」


あの時、君はオーロラを見たい、と言ったよね。

いつか、君と一緒に見たかったオーロラ。死ぬまでに一度は見ておこうと思って旅に出た。


オーロラと言えば、昔、ドラマ『ラストクリスマス』で見たイエローナイフ（カナダ）やアラスカも気になったけれど、やはりメッカは北欧！？

その中でも、昔、テレビで見たアイスランドに白羽の矢を立てる。

ところが、2010年4月にアイスランドの火山が噴火・・（ちなみに、その前に行こうとしていたマチュピチュでは大洪水が起きる（笑））

なんとか火山の噴火がおさまった10月、アイスランドに旅立つことになった。

果たして、オーロラは見ることができるのか。


　アイスランドの情報が載せられた本は、他の国に比べて少ないと思われがちだけれど、探したら結構ある。
　「地球の歩き方GEM STONE」の『アイスランド 地球の鼓動が聞こえる…ヒーリングアイランドへ』を中心に、ネットで取り寄せた本で予習。この旅の２週間くらい前に、京都の女の子がアイスランドに一人旅に行った『ICELAND　NOTE』という本も発売された。



職場の空気も読まず　
２週間もの休みを取って
アイスランドへ旅に出た

－３３さい、わたしと、オーロラ


＜アイスランド旅行記＞
①「レイキャビク市内巡り」
http://4travel.jp/traveler/mureneko/album/10570209

②「ゴールデンサークル巡り！」
http://4travel.jp/traveler/mureneko/album/10571004

③「吹雪のミーヴァートン・ネイチャー・バス！」
http://4travel.jp/traveler/mureneko/album/10572889

④「アイスランドホース乗馬体験！」
http://4travel.jp/traveler/mureneko/album/10576158

⑤「宇宙一美味しいホットドッグ！イマジン・ピース・タワー！」
http://4travel.jp/traveler/mureneko/album/10577919

⑥「ブラック＆ブルー。ギャオをシュノーケリング！」
http://4travel.jp/traveler/mureneko/album/10579834

⑦「レイキャネス半島ツアー。ブルーラグーンで大露天風呂！」
http://4travel.jp/traveler/mureneko/album/10587669

⑧「ノーザン・ライト・イン。オーロラの下で！」
http://4travel.jp/traveler/mureneko/album/10589138

エリア レイキャビク(アイスランド)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 3.5
• グルメ: 3.5

• 同行者: その他
• 航空会社: アイスランド航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

　コペンハーゲンのカストラップ空港から、アイスランド行きの飛行機に乗り込む。　
　乗り場の椅子にはたくさんの人が座っていた。そういや、この日のこのフライト自体がキャンセルになって、3時間近く延期されたのだから、他の乗客もみんな同じようにトランジットの時間を余計に過ごしていたのでしょう。

”アイスランドの国民料理は、cured　shark（熟成したサメ？）というのは本当です”

モニターにアイスランドの紹介が映し出されて、面白い。

　飛行機に乗り込んだのは22時30分。
　コペンハーゲンからレイキャヴィークまで3時間10分のフライト。
　夜なので、運が良ければ窓の外からオーロラが見られるかもしれない、と淡い期待を抱いていた。とはいえ、今は、日本時間5時30分。機内にいる間中、全力で爆睡してしまっていて、オーロラどころではなかった（笑）

”すべてのアイスランド人は、最初の移住者までの家系をたどることが出来るというのは本当です”


　23時40分、レイキャビクのケプラヴィーク国際空港に到着。
　デンマークで、シェンゲン協定の加盟国に入国しているため、アイスランドでは、入国審査なし。
　日本で国内旅行するくらいの手軽さで入国できてしまった。パスポートにアイスランドのスタンプを押してもらえないのが、ちょっぴり残念。
　さて、ツアーじゃなくて、自己手配なので、自力でホテルまで行かないといけない。
　空港からはレイキャビク市内までは、バスで約1時間。
　バスは、飛行機到着の40分後に出発らしいので、それまで、空港内の大きな免税店で飲み物を購入。既に日付が変わっていたが、飛行機の到着に合わせているのか、免税店はまだオープンしていた。ここの免税店では、日本円も使用でき、お釣りはアイスランド・クローナでもらえる。当面のクローナを手に入れたいなら、ここで日本円で買い物したら良いかもしれません。

”アイスランドの国民の半分以上がエルフを信じているというのは本当です”


　免税店で水のペットボトルを購入し、空港の出口へ。空港から市内までの「フライバス」のチケット売り場は、窓口一つ、係員一人で、長蛇の列。日本でネット予約して引き換えクーポンを持っていたのだけど、結局、チケットへの交換で窓口に並ばないといけなかった。
　日付が変わっていたので、このバスに乗れないとピンチだったが、バスは出口で待ってくれていた。乗客の数に合わせて増便もしているようだった。
　なんとかチケットを交換し、空港バスに乗り込む。近くに日本人のカップルが一組いた。バスの運転手の人が日本人ぽいなぁ、と思っていたら、本当に日本人で、しかも、日本で、いくつかのツアーの手配をお願いした現地在住の日本人ガイドさんで、しかも、明日の市内ツアーを担当してくれる人とのことだった（笑）

”首相が電話帳に乗っているというのは本当です”　←マジ！？


　バスで40分ほど揺られて、市内のバスターミナルに向かう。出発の直前に、日本で発売されたmiyakoさんの『ICELAND NOTE』では、この到着して空港から市内に向かうバスの中からいきなりオーロラが見えると言うシーンが出てきて、期待をしていたが、この日は曇りのようで、オーロラは見えなかった。
　40分ほどで、市内の「ＢＳＩバスターミナル」に到着。ここで、バスから、いくつかの小さいバンに乗り換えて、それぞれのホテルに向かう。
　15分ほどで、旅行中お世話になる「ホテル・オディスベ」に到着。時刻は1時30分。日本時間10時30分。成田を発ってから、23時間。長い旅だった・・。
　お風呂に入る間もなく、死んだように眠る・・。

　翌朝。8時起き。
　時差ボケで眠い。スカンジナビア航空の機内でもらってきたトナカイ・サンドイッチで軽く朝食を済ませる。
　今日は9時から半日の「レイキャク市内ツアー」に参加。

６泊した「ホテル・オディンスベ」。

＜Hotel Odinsve＞
http://www.hotelodinsve.is/

ホテルは「エクスペディア」で10％割引クーポンで予約。1ヶ月前にエクスペディアを見ると、空室があり、さらに料金も下がっていたので、一回キャンセルして、再予約。安くなったけれど、何度もエクスペディアに電話して、手続きがめんどくさかった・・


　今回の旅行は、航空券・ホテルが自己手配だったので、現地ツアーなども旅行会社を通さずに自分で手配する必要があった。海外の旅行会社もたいてい日本でネット予約できるので、ネット翻訳を駆使して調べていたのだけれど、その過程で、日本語で書かれた現地ツアー手配のページを発見。

　ハトルグリムスキャキャ教会。

　ツアー手配のページは、
「アイスランドじょうほう館」
http://www.iceland-johokan.com/

　というところで、現地在住の日本人のkaiさんが運営されているサイト。
　現地の各種旅行会社ツアーの取り次ぎが可能で、ほとんどが、現地旅行会社で直接ネット予約するのと同じ料金というのが魅力。ここで、興味を持ったツアーを、現地旅行会社のサイトで確認し、料金等も比較考量して、いくつかのツアーをお願いした。
　ツアーをお願いする過程で、ツアーに関係あることもないこともメールで質問攻め。そのつど、丁寧な現地情報を教えてもらえてラッキーだった。

　さて、9時にツアー・スタート。タクシー貸切で、運転手さん、kaiさん、ニャンコとぼくの４人で市内観光。
　まずは「首相府」を見学。首相府だが、特に警備員もおらず、普通に前まで行くことが出来ます。

＜首相府（スチョゥトナルラゥズスフーシズ）＞
　アイスランド政府の首相府。1771年に建立されたレイキャヴィーク市内でも古い建物の一つ。元々、アイスランドで最初の正式な刑務所として使用されていたが、後に大統領が使用。現在は首相府として使用されている。建物の前には、左側にアイスランドを初めて訪問したデンマーク王クリスチャン9世、右側に、アイスランド人として初めてアイスランド大臣となったハンネス・ハフステインの銅像が建てられている。

　首相府の前の信号機。青信号が「ニコニコマーク」。さて、赤は・・

　赤信号は口を真一文字にしてました。

　続いて、「国会議事堂」を見学。
　アイスランドの国会と言えば、「アルシング」。
　930年に、シンクヴェトリル国立公園において、世界初の民主議会として行われた「アルシング」は、一度途絶えたものの、19世紀中ごろに、ここレイキャヴィークで復活して、現在に至る。

＜国会議事堂（アルシンギ）＞
　1881年に建立された国会議事堂。63議席、4年任期からなる一院制国会。通常国会は10月1日に開会。
　

　玄武岩づくりのシンプルな建物で、特に警備もなく、普通に前まで行くことが出来る。所々、ガラスにヒビが入っていて、これは、「デモによるもの」らしい・・。

　正面の公園には、19世紀独立運動の立役者ヨゥン・シグルズソンの銅像が立っている。
　アイスランドの500クローナ札の肖像になっています。


　せっかくの国会議事堂なので、「これより、国会議事堂は我々の傘下に入った！」と、映画『SP』の尾形ごっこをした。

　国会議事堂を後にして、レイキャビク港に向かう。
　途中、ラディソンBLU 1919 Hotelの前を通りがかった時、クリントン大統領が絶賛したと言う、「宇宙一美味しい」と言われる有名なホットドッグ屋「バイヤリンスベスツ（Bæjarins Betzu）」を発見！
　これを食べるためにアイスランドに来たと言っても過言でもなかったが（そうなの？）、とりあえずは後ろ髪をひかれつつ、通り過ぎる。
　ガイドのkaiさんに、「あれ、有名なホットドッグ屋ですよね！」と喜び勇んで言ったら、「あー、もっと美味しいジャーマンホットドッグ屋がありますけどね！」と返された。な、なにー！！！！

　お次は「ホフジーハウス」へ。

　アイスランドの迎賓館で、1986年10月に、旧ソ連のゴルバチョフ大統領とアメリカのレーガン大統領が東西首脳会談を行った場所。
　そんなすごい場所であるが、特に警備員もいない。ドアに触ることもできる。

＜ホフジーハウス（Höfðihus）＞
　1909年、フランス領事館としてレイキャヴィーク市外に建てられ、その後、詩人エイナール・ベネディクトソンに買い取られた。一説には、その時から、「ホワイトレディ」という幽霊が住みついているといわれている！？
詩人の家族によって、イギリス大使館に売られたものの、ホワイトレディに悩まされた大使が、レイキャヴィーク市に売り払った、とも。
　1986年10月11日から12日にかけて、旧ソ連のゴルバチョフ大統領とアメリカのレーガン大統領が東西首脳会談を行った。
　2009年9月に、屋根裏部屋から出火したが、警官や市民が協力して、中から資料や絵画などを運び出したという逸話もあるそうです。

　お次は、レイキャヴィークから車で15分ほど進んで、ベッサスタジル(Bessastadir)へ。
　ここはアイスランドの大統領公邸。ここにも、警備員等はいない。

　公邸の前には、アイスランドの歴史を描いたステンドグラスがはめられた教会がありました。

　お次は、ハプナルフィヨルズル（「港のあるフィヨルド）のバイキング・ヴィレッジを見学。

　バイキング・ビレッジ。

　ショッピングセンター「クリングラン」に立ち寄ってもらい、銀行で両替。
　最後に複合施設「ペルトラン」で降ろしてもらって、市内ツアー終了。ガイドのkaiさんは颯爽と去っていった。
　ペルトランの前に、変な4人の像があるなぁ、と思っていたら、
「あー、ジャーマン・ホットドッグのお店のことを聞くのを忘れた！！」

　複合施設「ペルトラン」（アイスランド語で『真珠』の意味）。

　ここは、近隣の地熱発電所から送られてきた熱水を一旦貯蔵し、レイキャヴィーク市全体にお湯を供給している建物で、内部にはレストランやサガ博物館などもある。

　ペルトランの中に、模擬間欠泉があって、一定時間ごとに噴出している。

　後ろの女の子の表情がいいですね。

　昼食ビュッフェ。
　ビュッフェには、野菜が結構並んでいるが、アイスランドはほとんど野菜が取れないので、輸入物らしい。

　ペルトラン館内の「サガ博物館」（入場料1000kr）を見学。
　有田ミカンやはなわのＣＤを展示している・・わけではなく、実物大のロウ人形で、アイスランドに移住してきたヴァイキングの歴史を展示している。

なんだか人形がリアルで怖かった・・。

この写真、帰ってから見ても、何のシーンかわからない（笑）

　ちゃっかり、ヴァイキングの格好をして記念撮影してきた。
　ふと、この恰好のまま、博物館を見物したら、他の観光客の注目も的となって面白いのでは、と館内を徘徊して見たが、他の客には全く会わなかった・・。出口に行くと、係員に館内監視カメラでガッツリ見られていた・・（笑）

　ペルトランの外には、有名な間欠泉「ストロックル」を模した間欠泉があります。

　この模擬ストロックルも、実物と同じように数分おきに間欠泉を吹き上げます。

　結構吹きあがります。
　この日だけで、一生分の間欠泉を見た気がする・・。

　ペルトランから、タクシーで、ショッピングモールの「クリングラン」へ。館内のスーパー（BONUS）で、「スキール」（アイスランドの乳製品）を購入。Kaiさんに、「スキールは、日本のヨーグルトみたいなものですか？」と尋ねたら、「スキールは（ヨーグルトではなく）スキールですよ！」と言われた。滞在中、ことあるごとにスキールを飲んだ。
　
　クリングラン内のNORTH66で記念に帽子を買って、路線バスでホテルに帰ることにする。バス停は道路を渡ったところにあり、分かりにくかったが、なんとかたどり着いた。

　バスの行き先も、どこで降りるのかも分からなかったが、英語もイマイチ通じず（というか、僕は英語がしゃべれない）、運転手さんに地図の市内中心部を指さして、「この辺で降ろしてくれ！」と猛アピール。運転手さんは、「あぁ、そこらへんを通るよ」といった感じ。
　市内バスの運賃は一人280krで、ニャンコと2人で560kr必要だった気がするが、ポケットには500kr硬貨と、30kr・・。若干足りなかったと思われるが、入り口でボヤボヤしている日本人に面倒くさくなったのか、「もう、いいから、それで乗るなよ！」といった感じで、530krで乗車させてくれた。

　バスは走りだし、とりあえず、市内中心部のハトルグルムスキャキャ教会をガン見。15分くらいで、町中のチョルトニン湖を通り過ぎ、ハトルグルムスキャキャ教会を通り過ぎ・・って、乗り過ごしてるじゃん！
　運転手さん、教えてくれずに、ガン無視・・。教会を過ぎたところで慌てて下車。

　ハトルグルムスキャキャ教会を目指して歩いて行き、教会の裏側に到着。

　ハトルグリムスキャキャ教会。裏側から見る教会も素敵で、バスを乗り過ごさなかったら出会えなかった風景。これはこれで、良かったかも。

　表に回り込む。おなじみのハトルグリムスキャキャ教会とレイフ・エリクソンの銅像。

　2時間ほどホテルで休んで、歩いて夕食を食べに行く。

　夕食は、市内中心部のツーリストインフォメーションセンターの建物にある「ゲイシール・ビストロ・バー」へ。「今日の魚」を注文したら、「今日は、キャットフィッシュです！」と。

　そうか、猫に似ているアイスランドの魚なのか、と思ったが、ニャンコに「キャットフィッシュはナマズだよ！」と突っ込まれた。

　今日のお肉も注文していただく。美味でした。


「geysirbistrobar」
http://www.geysirbistrobar.is/

　夕食後、いよいよ、オーロラ・ハントに。アイスランド・エクスカーションズのオーロラ・ハント・ツアー「AH33 Northern Lights Mystery」に参加。
　一人30ユーロ。もうひとつの大手レイキャビク・エクスカーションズのツアーと内容は変わらなかったが、こちらは、ネット申し込みで5％割引になるため、ネットで個人手配した（一人28.5ユーロ）。

http://www.icelandexcursions.is/tour/All_our_Day_Tours/AH33_Northern_Lights_Mystery_/Iceland.is

「クリングランで買った66NORTHの帽子」。

　19時30分にホテルから車でピックアップ、いったん、アイスランド・エクスカーションズの事務所に行き、そこで大型バスに乗り換える。
　20時出発。レイキャビークの郊外にオーロラをハントしに行き、ツアー中にオーロラを見ることが出来なかったら、無料で後日に振り替えができる。　ツアー所要時間は３〜５時間の長丁場。どうしてもオーロラが見たかったので、アイスランド初日にセッティング。果たしてオーロラを見ることはできるのか！？

「アイスランド・クローナ」


　ツアー参加者は40人くらいで欧米人ばかり。オーロラか！いや、欧米か！
　旅行出発前にネットで見たアラスカ大学のオーロラ予報のページのオーロラ予報は、この日、10段階のうち、「１」（Quiet）と低調だったものの、全くオーロラの当てがなければ、18時にツアー中止になるらしいので、ツアー催行と言う事は、見られる可能性があるということ！？


「アラスカ大学地球物理学研究所のオーロラ予報」
http://www.gi.alaska.edu/AuroraForecast

「アイスランド・クローナ」
　

　バスは20時に出発。レイキャビークでは、条件が整えば、この街中でもオーロラを見ることが出来るらしい。アラスカなどでは、氷点下の中、何時間も待つ・・という話を聞くので、アイスランドは、比較的、オーロラ観測がしやすい国なのだろう。それでも、オーロラを見ることが出来るかどうかは、運次第。オーロラを見ることが出来るかな！？

　バスは町中を離れていき、暗い夜道をひたすらオーロラ・ハントし続けた。1時間、2時間・・。バスは走り続けた。しかし、オーロラはまだ見えない。
　旅人たちも次第に眠りに落ちていく。

　3時間・・。
　売店やトイレが並ぶ休憩所みたいなところで休憩タイムが取られた。今日はもう無理なんだろう。オーロラが見られなかったら、また別の日に無料で振り替えることができる。さすがに初日から見ることができるほど甘くないか・・。


　休憩所を出発したバスは、夜道をゆっくりと、市内に帰って行った・・。