2010 秋　東京散歩

2010/11/19 - 2010/11/20

　東京を歩いてきました。　８６歳になる叔母の付き添いで上京し、彼女が所用をこなしている、途切れ途切れの空き時間に、そこここを歩いてきました。

　目的もなく、取り留めのない、町歩き日記…です。　


　【表紙の写真は、２０１１年３月３１日をもって閉鎖が予定されている『赤坂プリンスホテル』の、ラスト…クリスマス・イルミネーションです】

エリア 赤坂(東京)

• 同行者: その他
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: タクシー 新幹線 JRローカル
• 旅行の手配内容: 個別手配

　午前１０時４０分、のぞみ２２２号　東京行、出発です。

　　

　インターネットで格安チケットを手配しました。

　で…、グリーン車です。

　座席幅、前の席との間隔も広くて、ゆったり…。背もたれが高く、リクライニングの角度も深いので、寝ていくのも快適です。お絞りサービスなどもあります。

　座席には雑誌が備えられていて、読書灯が点灯するようになっています。

　肘掛けのところに１００ボルトの交流電源がきているのもうれしいサービスで、パソコンなどを使う人にはありがたい設備でしょう。車内で、無線LANも使えるとのことです。

　さらに、レッグウォーマー付きです。温風が吹き出るようになっています。

　また、ゴミや飲み終わったペットボトルなどは、女性の車掌さんが回収してくれるのも、細やかなサービスですね。

　快晴！　富士山三景です。

　風になびく富士の煙の空にきえてゆくへもしらぬ我が心かな
　（西行 新古今和歌集　#1613)

　かつて、富士山は噴煙を上げる活火山でした。が、最後に富士山が噴火したのは宝永４年（1707年）の宝永大噴火で、噴煙は成層圏まで到達し、江戸では約４cmの火山灰が降り積もりました。
　以後、３００年間、富士山は煙を上げていません。今日たなびいているのは、もちろん雲です。

　やっぱり、『富士は日本一の山〜』ですね♪

　
　

　名古屋駅を出て１時間３７分、午後０時１７分に品川駅到着。

　人の波に、田舎ものの章くん、仰天…！

　叔母さまのリクエストその１は、伊勢丹でのお買い物…。

　山手線外回りに乗り換え、新宿へ向かいます。

　新宿…、ごたごたした街です。

　でも、このごたごか感…、活気がパワーなのでしょうね。

　町中へトラックは入れず、宅配便も手押し車で配達します。

　左手に、伊勢丹が見えてきました。

　買い物客で混雑する伊勢丹店内…。

　章くん、フェラガモのワイシャツを一着…。決してブランド好きという訳ではありませんが、染色の綺麗さは日本のメーカーの及ぶところではないですね。


←　これはケイタイ写真です。

　午後４時３０分、品川に戻ってきました。

　今夜のお泊りは、「プリンスホテル新高輪」です。


←　品川駅からプリンス新高輪ホテルへの地図です。

　不動産屋敵には、徒歩３〜４分といったところでしょうか。
　章くん的には、７〜８分です。

　品川駅前から、品川プリンス〜さくら東京〜高輪プリンス〜新高輪プリンスと循環している送迎バスに拾ってもらい、ホテルに入りました。

　
　広〜いロビーです。

　

　ベランダに出ると、暮れなずむ町の上に、大きな丸い月が出ていました。


　「グランドプリンス新高輪」は、品川駅高輪口からのびる「ざくろ坂」を上ると５分に位置するホテル。アーバンリゾートな環境の中に大宴会場「飛天」や「国際館パミール」などのコンベンション施設と、和食・洋食・ 中国料理などレストランが充実しています。（パンフレットより）


　2007年11月、日教組の集会への使用を、右翼などの妨害が考えられ、ほかの客へ迷惑がかかるなどの理由で、一方的に契約破棄したのはこのホテルです。予約した宿泊も拒否しました。
　日教組側が仮処分申請を起こし、東京地裁、東京高裁でホテル側が敗訴しましたが、裁判所の決定に従わいませんでした。
　2009年3月17日、警視庁が、渡辺幸弘社長ら幹部４人を旅館業法違反容疑で書類送検。東京地検は2010年7月、起訴猶予処分としました。

　この事件、ご記憶の皆さんも多いのでは…。

　午後６時、食事に銀座へ出かけます。

　再開発も一段落し、生まれ変わった品川は、光に溢れていました。

　新橋で降りて、銀座道を８丁目から遡ります。

　『銀座９丁目、水の上』という歌を知っていますか。この歌の中で神戸一郎は、『銀座９丁目は水の上　今宵は船で過ごしましょう』と唄っていますが、確かに地図上で銀座は８丁目までしかありません。
　その南は、現在の首都高速が走っていますが、埋め立てて建設される前には汐留川が流れていて、川に遊覧船が浮かんでいたそうです。その遊覧船を、銀座九丁目に見立てて作られた歌詞だったのですね。
　高度成長の時代に一帯は埋め立てられて、川も舟も姿を消したようです。

　道端のショールームで見つけた、２ｍほどあるイルミ・ドール。
　なんか、銀座的です。


　「昔、この銀座通りのビルの屋上に、森永キャラメルのネオンが回っていたんたけど」…と言う章くん、子どものころの記憶がよみがえります。

　川崎・梅田にも支店を持つ、イタリアンの名店「イルピノーロ」。
　（写真はパンフレットより）

　叔母さんのご希望で、予約を入れました。

　２品目、海老添えイカ墨スパゲッティ…。

　ソースもよく練りこまれていて、丁寧な調理が伺えました。

　４品目、オマール海老…。大部分を占める頭は食べられないので、「食べるところがないわね」と、叔母さんは怒っていました。

　このあと、メインとして「和牛の赤ワイン煮込み、野菜添え」が出されました。写真も撮ってきたのですが、章くんの疲れた胃腸には重すぎる肉の味で…。
　そういえば、東京の人は紙片みたいなすき焼きを食べていたのを思い出しました。

←　窓の外は、銀座の夜景（パンフレットより）。

　ウエイター諸君はワインに詳しく、種類も豊富に揃えている、イタリアンの名店だとか。

　でも、（ボトルワインが２人で１本ついているのですが）、この料理一人前１４６００円、一休.com限定サービスで半額７３００円とのことですけれど…。
　はじめから７３００円の料理だというのならば、納得できないこともないのですが…。

　銀座は、土地代が高いからね。

　まぁ、和食好きの章くんのコメントですから、イタリアンにはちょっと厳しい傾向はあります（笑）。

　食事のあと、銀座通りを、さらに北へとブラブラと歩いてみました。

　通りに飾られていた、クリスマスツリーです。
　高さは、５ｍぐらいでした。


　銀座２丁目まで歩きました。

　最寄の駅は「有楽町」…。有楽町には円形の「日劇」があり（ダンシングチームのラインダンスを思い出しますね（笑））、隣に朝日新聞社本社がありました。
　その隣りが川で、数寄屋橋が架けられていました。ドラマ「君の名は」での会えそうで会えない数寄屋橋の約束…。その川もその端も今は無く、新数寄屋橋の名は東京高速道路をまたぐ陸橋に残されています。

　有楽町駅から山手線に乗って、品川に戻りました。

　午後９時５４分、品川駅に降り立つと、駅前のビルの窓明かりが、メッセージを伝えていました。


　久しぶりの東京は、やっぱり疲れますね。ずいぶんと歩かされますから…（苦笑）。

　風呂に浸かって、１１時過ぎ、ベッドに入りました。

　第１日目、終了です。

　

　第２日目、午前７時３０分　起床。

　朝食バイキングのあと、庭園に出てみました。
　




　

　プリンス高輪・新高輪・さくら東京と、３ホテルの共用の大きな庭園の中は、池・築山が施され、茶室・鐘楼・数奇屋門などが配されて、落ち着いた日本庭園のたたずまいでした。

　茶室の縁に腰掛けて、テイクアウトのモーニングコーヒーを飲みました。

　庭の木々が色づくと、こんな様子なのでしょうね。
　
　ラウンジからの風景です。（パンフレットから）

　叔母さんは、もうお出かけ…。　夕方まで時間が空いた章くん、学生時代の友人を訪ねて、中野へ向かいます。


←　午前１０時の品川駅です。

　　

　１０時４５分、友人の事務所について話し込んだのち、「サンプラザ中野」に出かけました。

　「天気のよい日には、富士山が見えるんだ」という最上階のレストランで昼食をとりました。

　今日もよい天気だったのですが、ちょっと雲が多かったせいか、富士山までは見えませんでした。

　午後２時、友人と別れて新宿へ…。

　東京都庁へ向かって、新宿西口からの隧道を歩きました。

　隧道を抜けると、新宿三井ビル・住友ビル・第一生命ビル・ハイアットリージェンシー東京・京王プラザなどが立ち並んでいます。

　新宿西口高層ビル群の足元を彩る木々は、もうすっかり色づいていました。

　目の前に、東京都庁第一庁舎がそびえています。

　振り返ると、西新宿高層ビル群が…。

　１階にある、都庁展望室へのエレベータです。

　１５人ほどが乗れるエレベータが２基、客を運んでくれます。今日は土曜日で空いているみたい、１台待ちで上ることがてきました。。

　４５階の展望室からは、高層ビルが下に見えます。

　左から、一部が見える白いビルは「住友ビル」、２番目の黒いビルは「三井ビル」、３番目の黒いのは「新宿センタービル」、一番右の白いのは「京王プラザ」です。


　

　東の方向。左の尖ンがり帽子は「ＮＴＴドコモ代々木ビル」、右の高いビル「六本木ヒルズ」の左となりに、東京タワーが見えています。

　建設中の「東京スカイツリー」も見えます。

　さすがに、高いですね。

　南を見ると、左のギザギザビルは「新宿パークタワー」、その右ののっぽの白いのは「東京オペラタワー」。

　ここ南展望室には、喫茶ラウンジがあります。セルフサービスです。

　北西方向…。黒いビルは「アイタワンプラザ」、ものわずか左にチラッと見えている白いのが、先ほど友人と昼食を食べてきた「中野サンプラザ」です。

　この左のほうに富士山が見えるというのですが、昨日は見えたらしいけれど、今日は心がけが悪いから見えませんよね。

　１階に下りてきて、ロビーの柱で「大熊手」を見つけました。

　新宿駅のそば、蕎麦処「吉遊」を見つけて入ってみました。

　『ふと立ち寄っていただいたときに「おいしかった」と感じていただき、10年、20年経った時にでも 「あそこにおいしい蕎麦屋があったなと」と思い出していただけたらと思いオープン致しました』という吉遊は、３０年間、茶懐石や高級会席を学んできたご主人が、たどり着いた蕎麦を出してくれる店…。

　何か、女のお客さんが多いなぁ。

　新そば入荷…と貼り紙がありました。

　掛け蕎麦にてんぷらを頼みました。

　午後５時、目黒駅にて、叔母さまと待ち合わせ…。午後８時の新幹線までの時間、来年３月３１日をもって閉館する「赤プリ」のクリスマス・イルミネーションを見たいという、叔母さまのリクエストを果たすべく、地下鉄南北線に乗りました。

←　しっかし、この地下鉄…、ホームが地下５階ぐらいにあるんです。動く歩道を乗り継いだりして行きましたが、叔母さまは途中で休憩していました。

　地下鉄を「ながたちょう」で降りて、また地上まで５階ほどを上ります。

　章くんたち、赤プリ旧館に出てしまい、館内を抜けて新館正面へと案内してもらいました。

　「建物から少し離れたところから見ていただくほうがよく見えます」と教えてもらって、玄関から弁慶橋へと下りていきました。

←　途中のイルミネーション。新館も取り壊されますから、これも今年で見納めですね。　

　赤ブリのクリスマス・イルミネーションは、2002年から赤坂の風物詩として親しまれてきました。
　ホテル全体を使って再現する100メートルの巨大クリスマスツリー。点灯式の日はスタッフ一人ひとりが部屋の電気をつけたり消したりすることでツリーの形を再現したそうです。

　イルミネーションの点灯している部屋に泊まる宿泊プラン「Happy Merry Christmas」（大人1人＝1万4,300円〜）もあるそうですが、消灯時間まで部屋の電気を消してはいけないのでしょうね。

　また地下５階まで行くのはイヤだと叔母さんが言うので、タクシーを拾って品川へ戻ることにしました。
　東京駅のほうが近いのですが、駅のコインロッカーに荷物を置いてきているのです。

　途中、「東京タワー」を回ってもらうことにしました。

　「東京スカイツリー」が完成すると、その役割を終える「東京タワー」ですが、保存が決定しているそうです。

　「東京スカイツリー」の男性的な力強さに比べて、「東京タワー」は優美で女性的な美しさがありますね。

　下でタクシーを停めてもらって、少し歩いてみました。

　訪れる人もいっぱい…、たくさんの人出でにぎわっていました。

　下から見上げても優美です。

　女性だとすると、スカートの中からのぞいていることになって、「失礼ね！」と叱られますかね。

　叔母さんは、東京タワーは遠くから見たことは何回かあるけれど、立ち寄るのは初めてだと言って、喜んでいました。ヨカッタ、ヨカッタ…！

　品川へと下る「桜田通り」からは、後ろを振り返ると「東京タワー」が道路の真ん中に立っているかのように見えました。

←　タクシーの後ろの窓越しにパチリ

　品川駅のコーンコースです。

　午後７時過ぎ…、新幹線の時間まではまだ小一時間あります。

　構内のオシャレなお店で、「鮪の握り」を食べました。
　和食党の章くん、やっと生き返った心地です。

　叔母さんが、新幹線の中で食べるのに甘いものを買うと言って、途中にあったケーキ屋さんに寄りました。

　花で埋められた、華やかなケーキ屋さん、さすがは東京です。

　ショートゲーキ１つ６８５円も、さすが東京と言うべきです（笑）。

　ロッカーで荷物を取り、改札を入って、ホームへ向かいます。

　新幹線乗り場は、２１〜２４番ホームです。

　午後８時０７分発、のぞみ２６１号に乗り、帰ってきました。