よーろっぱ１２かこくのたび⑩～スペイン編Part５「クエンカ、『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』の風景を訪ねて」

2010/03/17 - 2010/03/17

誰かが世界はもう終わりだと言いました。

でも私この世界が好きです。

この町が好きです。

ここにいるみんが大好きです。


（アニメ「ソ･ラ･ノ･ヲ･ト」最終話より）







ちょうどこの旅行に行っている頃、日本で「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」というアニメが放送されていた。

戦乱の最中、主人公の空深カナタがトランペットを吹きたいが為に軍に入隊する。ある街の駐留部隊に配属され、そこで様々な出来ごとが起こる、というような話。

私は特別このアニメのファンというわけではなかったが、特徴的な街の風景と美しい音楽が好きだった。

スペインに行くことを決めてから何日かしてネット上である情報を目にした。
『「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」の舞台となる街セーズのモデルはスペインの世界遺産「要塞都市クエンカ」である』と。

実際にこんな街があるのかと驚いたし、行けるなら是非行ってみたいと思った。調べるとマドリードから日帰りで行けそうだ。


実際に行ってみると、アニメと切り離して考えてみても観光地として人に薦めたいくらい素晴らしかった。

あまり有名な観光地でもないのか、日本人に一人も会わなかった。

今回スペインで回った場所の中でもアルコスかクエンカが一番良かったと言える。


ところで最近、「水曜どうでしょう」を観ていたら、彼らもこの街を訪れていました。

小林製薬の糸ようじ。

エリア クエンカ(スペイン)

• 同行者: 一人旅
• 旅行の手配内容: 個別手配

クエンカ行きの電車に乗るまでが一苦労であった。

まずクエンカ行きの列車の始発駅であるアトーチャ駅に向かった。
窓口でクエンカ行きの切符を買おうとすると、ついさっき列車はこの駅を出発したとのことだった。

Σ（￣□￣lll）！！次の列車まで3時間…
正直、これはやってしまったと思った。
もうちょい早く来ていれば…orz

ところが窓口の兄さんは、ついさっき出発した列車の切符を発行し始めた。

そして切符に何か書いて説明してくれている。
スペイン語は全然分らなかったが、彼の言いたいことはどうやら近郊線でbillaverde vajoという駅までいけば、そのクエンカ行きの列車に追いつくからそこで乗り換えなさい、ということのようだった。

そうと分れば急いで近郊線のホームへ向かおうと改札を通ろうとした。
ところが、改札のおねえさんが
「この切符じゃ通れません。窓口で換えてもらってきてください。」
とのこと。

(゜Д゜）ハァ？
状況が理解できない。なぜ通れないのか。

も一度改札のおねえさんに「これで行けるはずなんだけど」と突破を試みる。するとおねえさんは言う、

「日付が違っている。」

よく見ると切符の日付が「ABR 17」となっている。
英語の4月は「APR」だから、これはきっと4月のことなんじゃないか？
1ヶ月ズレとる!?

さっきと同じ窓口のお兄さんに「ABR」になってると訴えると、やはり彼のうっかりミスだった。すぐに新しい切符と交換してもらう。

改札も問題なく通過。近郊線で1駅のbillaverde vajo駅に移動。
アト―チャ駅でかなり時間をロスしてしまったが、クエンカ行きのディーゼル車はまだbillaverde vajo駅のホームで待機していた。

8:59　billaverde vajoを出発。
またも言葉の壁を痛感した一幕であった。

ディーゼル車は荒涼とした大地をひた走る。

停車した駅の中には、土を盛っただけのプラットホームという駅もあった。

それにしても列車の揺れがものすごい。窓際の席で外の景色を眺めていたが、ガラスに頭をガッツンガッツンぶつけてしまった。

11:40　クエンカ駅に到着。この沿線で始めて街らしい街が出てきた。

クエンカ駅の駅舎

新市街はそれなりににぎやか。

イスパニダット広場からバスで旧市街に向かう。
何故かタダでバスに乗れた。

マヨール広場に到着。

腹が減ったので近くのカフェでチュロスとクロワッサンとコーヒー。

店がかなり混んでいたので、マスターは大忙し。しばらくかまってくれなかった。

マヨール広場の入り口のゲートはクエンカ市庁舎の建物になっています。

セーズの街の一番にぎやかな場所で、お祭りのシーンなどで出てくる場所ですが、実際はかなり閑散としていました。

カテドラル

パラドールへと向かう鉄橋。

クエンカの街が要塞都市と言われるのが良く分ります。
断崖絶壁の上にギリギリまで建物が立ち並んでいます。

この街なみには圧倒。

アニメの主題歌「光の旋律」を聴きながら、しばし佇む。

クエンカのシンボル、宙づりの家。

劇中ではカナタが落ちそうになったベランダのある建物です。また、毎回の最後のカットで出てきます。
18世紀までは市庁舎として使われていたそうです。

地元の子供たちが遊んでいるようです。

劇中でも戦争孤児の子供たちが元気に遊んでいましたね。

アラルコンへ入るゲート。

街の端から観る壮大な渓谷。

上から観るパラドール。

クエンカの街を一望。

ジーパンにとまったてんとうむし。

この先キケン!!

お昼は豚肉料理。
店は手前がバーで奥がレストランのようになっている。

バーにはお客さんが結構いたが、レストランの方は自分一人だけだった。

まさしく時告げ砦。
劇中ではパラドールの一部だった時計台ですが、街の中にありました。

16：20　クエンカ駅から再びマドリードへ向かいます。

駅のトイレが何故かカギが掛っていて入れなかった。

クエンカに鉄道が敷かれたのは最近なのでしょうか？

車窓から観る沿線の風景。

チェンバロ？