1995/11/19 - 1995/11/19
323位(同エリア519件中)
北風さん
カイロ市内から満員バスにつま先立ちで25分、バスの運ちゃんが「ここで降りろ!」と叫ぶ。
・・・辺りはどう見てもただの住宅街。日本なら「〜団地前」とバス停の看板に書かれていそうな生活感漂う街並みが続いている。
(しまった!バスの運ちゃんのアラビアン・マジックにやられた?)
とりあえず、買い物かご片手に通りすがったおじちゃんに、「ピラミッド知らない?」と尋ねてみた。
彼が無言で指差す方向には・・・
住宅街の間に覗いている空間に、写真で見慣れた世界遺産が浮かんでいた。
(どうやら、有名な砂漠の中にたたずむ絵が違うアングルで撮られているというのは本当の話だったらしい)
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス
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改めて、ピラミッド周辺の地図を見てみると・・・
ピラミッドの前に村が広がっている。
(村と言っても、首都の郊外住宅になっていたが・・)
しかも、入り口付近にはゴルフ場?
七不思議の横に思いっきり俗世界が広がっている気が・・ -
カイロが近づくにつれ、砂漠の中でピラミッドを目指す自分がイメージ化されていた。
しかし、現実は・・・
多分、俺以外にも、
「えっ?ピラミッドってこんな町中にあるの?」
「えっ?チケット売り場の裏にいきなりピラミッド?」「えっ、あの有名な砂漠に浮かぶピラミッドの写真は?」
との驚きと疑問を持った観光客はいると思う。
そこで、とりあえず現実を無視して、イメージにある風景を探す所から、「私とピラミッドの第一種接近遭遇」を始める事にした。
「イメージに現実を擦り合わす」
うーん、思いっきりテレビ的な行為だけど、何事も最初が肝心! -
ピラミッドの東側にやっと、あの砂漠を発見!
砂漠に浮かぶ巨大な三角錐!
そう、このアングルから近づきたかったんだ。
3つも肩を並べるピラミッドは、左からメンカウラー王、カウラー王、クフ王、と それぞれの時代のピラミッド!
世界七不思議まであと10分! -
<メンカウラー王のピラミッド>
3つのピラミッドの中では、最も新しく最も小さい!
これは先代の王達が、ピラミッド建設に莫大な費用をかけた為に次第に国の財政が苦しくなったシワ寄せらしい。
しかし、それを補う為か、ピラミッド正面に小さいピラミッドが3つも築かれていた。
・・・質より量? -
なんか、輪郭がギザギザしている?
-
遠くから観光客の乗った馬が砂煙を上げて出現!
いや〜絵になる。 -
やっと、ピラミッドの真下に到着!
・・・これで一番小さい? -
次なるピラミッドは頂上付近が妙に滑らかみたいだが・・・
-
<カフラー王のピラミッド>
ピラミッドの中で最も美しいと言われるカフラー王のピラミッド。
3大ピラミッドの中央に位置しており、頂上付近には厚さ1mもあるらしい化粧岩が表面を覆っているとの事。下層部の段々畑のような表面の上につるつるの化粧岩がついた姿が本来の物らしい。
それでは、何故下層部にはないのか?
・・・答えは、盗まれたかららしい。 -
近寄ると1つ1つの岩がでかい!
これが高さ143mまで積み上げられている。
確かに、当時の技術でこういう巨大建築物を造れた事実は、7不思議の一つにリストアップされてもおかしくないなぁ。 -
エジプト大学の学生達と知り合った。
このイスラム国家でこのオープンさが世界的な観光国家を物語っていた。 -
<クフ王のピラミッド>
さすが、最大スケールを誇るクフ王のピラミッド!
でかい!
どてっぱらに開けられた巨大な盗掘穴が、やけに小さく見える。
あのピラミッドの正面に建てられた現代建築は?
・・・クフ王復活の時の為に埋められていた「太陽の船」を展示している博物館らしい。
復活した王があの船で空に浮かぶらしいが、復活していない現在は、あまりにも場違いなデザインで周りから浮いていた。 -
<クフ王のピラミッド内部>
盗掘穴を広げたピラミッドの内部へと続く階段は、人間2人がどうにか通れる幅しかなかった。 -
かなりの湿度だ。
すぐに、シャツがぐっしょりと濡れる。
しかも、この匂いはコウモリの糞の臭い?
腰をかがめて、まるで、モスクワの地下鉄並の、急な長い階段を降りる。
と、かなりの高さを持った大回廊へと出た。
この回廊は、ピラミッドのとてつもない重さを分散させる設計になっているとの事。
これだけの高度な設計技術により建造されているとは宇宙人建設説もアリかも? -
やっとたどり着いた王の玄室は、20畳程の巨大な空間だった。
-
<スフィンクス>
王家の番人として何千年もの間、ピラミッドに眠る王を守り続ける人面獣心のスフィンクス! -
実は、意外と小さい!
(まぁ、周りで比較できるのが、ピラミッドしかないのも原因だが)
しかし、手は妙に長い!
しかも、この手は少し色白に修復されていた。 -
昔、イギリス軍がたわむれに大砲を打ち込んだ鼻と耳は未だ末期症状の二ーチェ並だが、全て復元されるとモデルとなった「カフラー王」が復活するとの事。
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