1995/12/29 - 1996/01/02
120位(同エリア163件中)
北風さん
ザンジバル島の中心ザンジバルタウンから車で3時間。
「ジャンビアーニ村」、そこはメジャーなビーチリゾートではなかった。
しかし、蛇の道は蛇の例えごとく、長期旅行者の口コミでは格安でのんびりとした時間が過ごせる穴場との事だった。
村での時間は確かにせわしないアフリカの旅行の疲れを癒すには十分だった。
・・・あの病気さえなかったなら・・
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- タクシー
-
さて、1995年の大晦日が迫っていた。
やはり元旦を迎えるのなら、海のきれいな場所がいい。
ジャンビアーニ村は、ザンジバル・タウンから車で3時間、永遠とも思えるサトウキビ畑の先にポツンとたたずんでいた。
この村のビーチは、かなり評判がいいらしい。 -
村は海沿いを走るたった一本の道路沿いに軒を連ねていた。
歩いて15分もすると村はずれになってしまう。
しかし、日中15分も歩けなかった。 -
やけに白い村の家々は、砂浜と同じ砂と貝殻でできていた。
村の子供はまだ旅行者にすれていないらしく、好奇心一杯の顔をして群がってくる。 -
<VISITORS INNにて>
俺の宿VISITORS INNは、海に面して建てられていた。
・・と、いうか、浜辺の漁師小屋みたいでもある。 -
なんと言ってもドアを開ければ砂浜が続いている。
US$7でこれほどリゾート気分が味わえるなんて思っても見なかった。
しかも、サバンナのイメージが強いアフリカで、こんなきれいなビーチがあるなんて! -
エメラルドグリーンの海は、水平線の向こうまで続いていそうなぐらい遠浅だった。
つまり、泳ぐには無理があった。
すると、一日でやる事は日光浴と村の子供達と遊ぶ事になる。 -
村の子供は、まだ旅行者にすれていないらしく、好奇心一杯の顔をして群がってくる。
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・・・ポレポレと、時間が流れていく。
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旅日記
『マラリアとの戦い』
体温計の水銀はとうとう39度を越えた。
ベッドの上では同行していた女の子が寝袋を2枚も着込み、ガチガチ歯を鳴らしている。
大晦日から寝込んだ彼女が寒気を訴えだしたのは、初日が水平線の彼方から浮かび上がった頃だと思う。
皆、上半身裸のこの暑さの中、これほどの悪寒を感じるのは明らかに尋常な沙汰ではなかった。
世界の悪性伝染病の発祥地として名高いこの大陸で、悪寒を伴う高熱という症状といっても、何種類もの病気があげられるが、一番代表的なものは「マラリア」だ。
しかし、既に6時間以上も高熱が続いているのに、マラリア特有の高熱と平熱のサイクルがないのは何故なんだ?
熱は下がる気配もなく、彼女の体力を削ぎとるように奪っていっている。
昼過ぎ、ようやく村の医者がやって来た。
丸々と太った黒人のおばちゃんだ。
と、おばちゃん、いきなり踊りだした。
ホテルのオーナーが耳元で、あの人は有名な呪術師なんだと教えてくれる。
あまりの急な展開につい見とれてしまったが、このままでは魔よけの踊りが終わるまでに、元旦早々死人を出してしまう事に気づいた。
踊り狂うおばちゃんに、「とにかく、これは何の病気なんだ」と叫ぶ。
黒光する汗まみれの顔を上げて、喘息のような荒い息の間から、おばちゃんは「マラリア」とつぶいた。
(このおばちゃん自体、急な運動で具合が悪くなっている気がするのだが)
必死のお願いで踊りを中断してもらい、出来損ないのラムネ玉の様なマラリアの常備薬「クロロキン」をもらう事に成功した時、体温計はとうとう40度を越えていた。
とにかく、薬を飲ませる。
・・・が、効かない!
症状は良くなるどころか、悪くなる一方だ。 -
オーナーにトラックを呼んでもらい女の子を乗せる。
サトウキビ畑を3時間突っ走って、ようやく病院にたどり着いた。
今度の医者は、マハトマ・ガンジーの黒人版みたいでまともそうだ。
と、いきなり、裸のかみそりの刃で、女の子の親指を切りつけた!
彼女の悲鳴が小さな病院に響き渡る。
俺はホラー映画でも見ているのだろうか?
事態は坂道を転がり落ちるように悪くなっていく気がする。
彼女の悲鳴などには微動だにせず、ガンジーが小学校の理科の時間に使ったような顕微鏡を取り出し、血液を調べだした。
すぐに、「トロピカル」なる言葉を吐き出した。
どうやら、マラリアの種類の中でも強力な奴の名前らしい。
それから2時間後、女の子の熱は嘘のようにひいていた。
ガンジーが処方した薬は効果絶大だ!
こうなると、ガンジーが神々しく見え出した。
優しく女の子の頭をなでながら、ガンジーがなにやら、これからの健康管理を話しているのが聞こえる。
「君に飲ませた薬は、ファンシダールといって劇薬なんだ。副作用で目がつぶれる危険性があるほどの。これから、もし視力に異常を感じたら町の大きな病院に行きなさい。」
・・・おい!そういう事は、薬を飲ませる前に言う事じゃないのか?
とにかく長い一日が終わろうとしている。
俺の1996年は、波乱万丈の幕開けとなった。
とにかく俺の元旦の誓いは、「ここじゃマラリアにならない」という事だけだった。
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