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世界遺産旅行記番外編【世界遺産登録基準・中南米編】

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1979/12 - 1979/12

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漣

漣さん

世界遺産には登録に際し、10の基準が存在します。
その内6つが文化、4つが自然の基準です。

ここでは各遺産が登録時に満たしていた基準がどのような解釈をされたかを考察するコーナーです。

各遺産の登録概要はユネスコのHPに記載されているものを自分なりに和訳してみたものです。

主に世界遺産リストに明記されているものを扱っていますが、時代を下るに従い、リストに記載されていないものが多くなります。
 その場合はICOMOS・IUCNの評価書を参考していますが、それでも登録概要を見つけられないものは別個適当と思われるものを採用しており、適宜注記してあります。
それでも見つからないものは本リスト未記載になっています。

完全な趣味の産物ですので、暇な時の時間潰し程度に楽しんで頂けたら幸いです。

なお、記載国は順不同です。

そのほかの地域

【ヨーロッパ編】
http://4travel.jp/traveler/classical_city/album/10443317/
【アジア編】
http://4travel.jp/traveler/classical_city/album/10442973/
【アフリカ編】
http://4travel.jp/traveler/classical_city/album/10435786/
【北米編】
http://4travel.jp/traveler/classical_city/album/10428955/
【オセアニア編】
http://4travel.jp/traveler/classical_city/album/10355180/

【チリ】

ラパ・ヌイ国立公園

 《1》《3》《5》ラパ・ヌイ国立公園は世界でも顕著な文化現象を内包している。
       強大な力と創造性による芸術的・建築的伝統は数千年の間、全く外部の文化の影響を受けずに孤立した社会の中で発展してきた。
       この文化と自然環境が混ざり合った結果、他に類を見ない文化的景観を築き上げた。

チロエ島の教会群

 《2》チロエ島の教会群は独特な木造建築の形態を生み出したヨーロッパと現地の文化的伝統の見事な混成の顕著な例である。

 《3》17〜18世紀のイエズス会の布教活動により誕生したメスチソ文化はチロエ諸島に残されており、優れた木造教会群において高度な表現が達成されている。

港湾都市バルパライソの歴史的町並み

 《3》バルパライソはこの都市が南米の太平洋岸の海路上における先導的な港湾都市となった19世紀後期における国際化の初期段階の稀な証拠となっている。
 
ハンバーストーンとサンタラウラの硝石工場群

 《2》硝石産業の発展は南米及びヨーロッパの人々の多様な社会の知識・技能・技術・財政投資の結集を反映している。
   硝石産業は発想が直ぐに吸収され活用された文化的交流の賜物であり、2つの工場はその過程を表している。
 
 《3》硝石鉱と関連する企業城下町は専門的な事業であることを示すと共に、全く違うそれぞれの言語・組織・慣習・創造的表現を持つ大規模かつ独特な都市社会の中で発展した。
   2つの工場はこの特徴的な文化を象徴している。

 《4》チリ北部の硝石鉱群は世界でも有数の天然硝石の生産地であり、パンパを変貌させ多くの農業地域を工場で出来る肥料によって間接的に豊かにしていった。
   2つの工場はその変遷の過程を示している。

セウェルの鉱山都市

 《2》肥沃な環境にあるセウェルの町は価値の高い銅の採掘の為に既に産業化を迎えた国家の財源と現地の労働力の混交を通して世界中の遠隔地に建設された企業城下町の国際現象の顕著な例であり、大規模な採掘技術の国際的拡散に貢献した。

【アルゼンチン/ブラジル】

イグアス国立公園

 《7》イグアス国立公園は世界最大の滝の1つを含み、2700mにも及ぶ広大な幅から途轍もない量の落水と急流を生み出している。
   落水時に発生する水飛沫は周囲の地域を浸し、豊かな植生を育んでいる。

 《10》イグアス国立公園は少なくとも7種の国際的な絶滅危惧種が生息しており、小規模ながらクチヒロカイマンの個体群も確認されている。

アルゼンチンとブラジルのイエズス会伝道所

 《4》これらは南アメリカにおけるイエズス会の伝道の原理を示すものである。

【アルゼンチン】

リオ・ピントゥラス―手の洞窟

 《3》手の洞窟は南アメリカの初期の人類社会の文化の証拠を残す先史芸術の顕著な集積を内包している。

バルデス半島

 《10》バルデス半島は顕著で普遍的な価値を持った複数の絶滅危惧種の重要な生息地であり、国際的に重要な絶滅危惧種のミナミセミクジラやミナミゾウアザラシなどの繁殖地である。
   また、海岸部のシャチの狩りの手法を見るのに適した場所である。

イチグアラスト/タランパヤ自然公園

 《8》イチグアラスト/タランパヤ自然公園は三畳紀の時代のものを示す化石を産出する地層を含んでいる。
   脊椎動物の生態の進化と三畳紀の古代環境を示すものとしてはイチグアラスト/タランパヤ自然公園は比類なきものである。

コルドバのイエズス会聖堂と居住区

 《2》コルドバのイエズス会の施設と居住区は南アメリカの重要な時代におけるヨーロッパと原住民の価値と文化の融合の稀な例である。

 《4》イエズス会による150年に及ぶ南アメリカでの宗教・社会・経済活動はコルドバのイエズス会の施設と居住区に示される独特な物質表現の型を生み出した。

ウマウアカ渓谷

 《2》ウマウアカ渓谷は10000年以上に渡り、アンデス山脈の高地から平地への人類と思想の行き交う重要な道として使われ続けた。

 《3》《5》ウマウアカ渓谷は集落・農業・交易を生じさせたその戦略的役割を反映している。
     関連する放牧施設を備えた特徴的な先スペイン・先インカ時代の集落は景観へ加味する劇的な要素となっており、間違いなく顕著なものとされる。
   
【ベリーズ】

ベリーズ・バリア・リーフ

 《7》ベリーズ・バリア・リーフは珊瑚礁の多様性と豊富さ・優美な水中風景を見せるものである。

 《9》ベリーズ・バリア・リーフは裾礁・堡礁・環礁の珊瑚礁の発達の進化史の様々な例を見せるものである。
 
 《10》ベリーズ・バリア・リーフはウミガメ・マナティー・ミシシッピーワニ等の絶滅危惧種の重要な生息地であり、重要な海鳥や水鳥の営巣地を育んでいる。
   
【コロンビア】

カルタヘナの港、要塞と建造物群

 《4》カルタヘナは現在最も完璧に残る、新世界最大であった 16〜18世紀の軍事建築の卓越した例である。

 《6》カルタヘナはハバナ、サン・フアンと並ぶ西インド諸島の重要拠点であった。
   カルタヘナは世界の探索の一般目的・重要な商業目的・重要な商業海路に関連している。

ロス・カティオス国立公園

 《9》中央アメリカとの橋渡し的な位置にあるロス・カティオス国立公園は第3紀〜更新世間の南・中央アメリカの動物相の去来の交差点として機能していたものであり、南アメリカで唯一中央アメリカの生物群の大多数が見られる場所である。

 《10》ロス・カティオス国立公園は傑出した生物多様性を見せるものであり、多くの絶滅が危惧される動植物種の生息地を提供している。

サンタ・クルス・モンポス歴史地区

 《4》《5》サンタ・クルス・モンポス歴史地区は主要河川の河岸に建造され重要な戦略的・商業的役割を持ったスペインの植民都市の顕著な例であり、際立った水準で現存するものである。

ティエラデントロ国立考古公園

 《3》ティエラデントロ遺跡の地下墓は南アメリカの北アンデス地方で発達し定着した先史社会の日常生活や儀式・埋葬の慣習の独自の証拠である。

サン・アグスティン考古公園

 《3》サン・アグスティン国立公園の考古遺跡の巨石文化の豊富な彫像群は北アンデス地方の過酷な熱帯環境で繁栄した先史文化の芸術的創造性・想像性の鮮明な証拠を有している。

マルペロ動植物相保護区

 《7》マルペロの従来のままの水中環境は巨大な肉食魚類の密集に代表される信じられないほど豊かで多様な海洋生物によって際立った自然美を有している。
   この地に足を踏み入れることはダイバー達にとって刺激的な体験であり、世界中のダイビング専門誌にその特徴が描かれている。

 《9》赤道近辺の東太平洋地域で最大の禁漁区としてマルペロ動植物相保護区は侵入種が全くいない、上、変化しておらず何の脅威にも晒されていない国際的に重要で広大な海洋保護区であり、赤道付近の東太平洋地域のサメ・タマカイ・マカジキ等の個体群を保護し活気を与える為に必要な場所であり、生態系の保護・調査や娯楽目的のダイビングに独自の機会を提供している。

【コスタリカ/パナマ】

タラマンカ山脈のラ・アミスター自然保護区と国立公園

 《7》?

 《8》?

 《9》ラ・アミスターは重要な進行中の地質学的過程・生物学的進化及び人類の自然環境との相互作用を表す顕著な例である。

 《10》ラ・アミスターは科学や保護の観点から顕著で普遍的な価値を持つ絶滅が危惧される動植物の重要な生息地を含んでいる。

【コスタリカ】

ココ島国立公園

 《9》ココ島国立公園は多湿な熱帯林を育む熱帯の東太平洋地域唯一の島であり、北半球の赤道付近の逆流との最初の合流地域であり、島峡と周囲の海洋の生態系の多様性が見られるということがこの地域を生物学的過程の理想の研究地としている。

 《10》ココ島国立公園は海洋生物の種に重要な生息地であり、サメなどの多くの外洋の生物種の保護に主要な役割を果たしている。
   
グアナカステ自然保護区

 《9》グアナカステ自然保護区は[太平洋地域の熱帯乾燥林の発 達・遷移・復元]、[乾燥林・山地性多湿林・雲霧林・低地カリブ地域の熱帯林の観察地に沿った高地の生物移動やその他の相互に影響し合う生物地理学的・生態学的過程]、[この地域の主要な上昇流と珊瑚礁の発達]に見られる陸上・海岸地域の環境の重要な生物学的・生態学的過程を例証している。

 《10》グアナカステ自然保護区は良好な乾燥林の生息地や中央アメリカからメキシコ北部までの動物群集を含む生物多様性の保護に重要な自然地域であり、マホガニー・ユソウボク・希少なサボテン5種・ブロミリアド5種等やイリエワニ・アラコウモリ・ヒメウミガメ・オサガメ等の重要な絶滅危惧種・希少種の動植物の生息地となっている。

【ボリビア】

ポトシ市街

 《2》1572年にフランシスコ=デ=トレドが来訪して以来、“帝国都市”となったポトシはインディオの影響を取り込んだバロック様式の型の普及によりアンデス山脈中央部の建築や記念芸術の発展に永続的な影響を与えた。

 《4》ポトシは近代の主要銀山の傑出した例であり、140の銀の精錬工場を稼動させる水力を生み出す急流調整用の22の貯水池の産業施設を備えている。
   原石はまず耐火性の土製の炉の中で水銀を使いアマルガムにされた後、棒状に鋳造され、王立造幣局の刻印が押された。
   鉱山から王立造幣局(1759年再建)までの全生産過程を示す、堰・導水橋・精錬工場・炉が保存されている。
   また人工河川により区分けされた煌びやかなスペイン人地区と貧しい現地人の居住地も残り、往時の社会背景も同様に良く表されている。

 《6》ポトシは顕著で普遍的な重要性を持つ出来事であるセビリアへ大量の銀が輸入されたことによるスペイン硬貨の大量流入による16世紀の経済変化に密接に関係している。

チキトスのイエズス会伝道所

 《4》切妻屋根と西側の桟敷を覆う張り出し屋根を有する巨大な住居群であるチキトスの伝道所の教会群はキリスト教の宗教建築が現地の環境や伝統に適応した顕著な例である。
   2つの外部の桟敷や、木柱により分けられた3つの内部身廊を区分けする長大な壁は、バロック様式に想を得た石造であるサン・ホセにおいて例外が見られる、木製の柱と欄干の特殊な扱いに示される非常に独特な建築となっている。

 《5》サンタ・アナの教会に納められているような顕著な大衆芸術を有するチキトスの伝統的建築群は1953年の農地改革以降のチキトの人々の人口減少により抗しきれない変化の危機に晒されている。

スクレ歴史地区

 《4》スクレのスペイン都市の歴史地区に残る豊かな遺産はヨーロッパより持ち込まれた様式と現地の伝統との融合を通してラテンアメリカにおいて達成された建築的混成の現在まで良好に保存された見事な実例である。

サマイパタの要塞

 《2》サマイパタの岩石彫刻は先スペイン時代のこの形式の宗教的・政治的中心地の最高点を表す都市型集落の最も有力な祭祀的特徴である。

 《3》サマイパタは巨大な岩石彫刻の形態に劇的に示される、高度に発達した宗教的伝統を有する文化がアンデス地域に存在していたことの顕著な証拠である。

ノエル・ケンプ・メルカード国立公園

 《9》ノエル・ケンプ・メルカード国立公園は常緑熱帯雨林・椰子林・セラード(灌木の広がる草原)・沼沢地・サバンナ・拠水林・半落葉乾燥林等の多くの動植物の生息地を内包している。
   セラード地域は数千年の間外界から隔離された状態であったのでこの地域の生態系の進化の研究に理想的な生きた研究所となっている。

 《10》ノエル・ケンプ・メルカード国立公園は多くの絶滅が危惧される大型の脊椎動物の個体群を含む動植物種の高度な多様性を育んでいる。

ティワナク

 《3》ティワナクの遺跡はアンデス地域の先スペイン時代の文明の発展に先導的役割を果たした帝国の権勢の際立った証拠を有している。

 《4》ティワナクの建造物群はアンデス地域の文明の最も重要な表現の1つの祭祀・公共建築及び芸術の稀な例である。

【ブラジル】

古都オウロ・プレート

 《1》《3》オウロ・プレートはその教会群、橋梁群、噴水群、簡素ではあるが独自の都市建築、時代背景において無二の遺産とされ、この地を独自の文化遺産とする全体的な均質性、国際的特徴において重要である。
     また、オウロ・プレートはミナス州の最初の州都として局所的重要性、ブラジル黄金時代の採鉱の中心地として国家的重要性、独自のバロック建築の集中する地として顕著で普遍的な重要性を有している。
     オウロ・プレートは独自の芸術・都市設計の傑作である。

サルヴァドール・デ・バイーア歴史地区

 《4》サルヴァドールは港周辺で商業活動を行う下町とそれを見下ろす防衛・行政・居住のための山の手地区を持つ植民地に適応させたルネサンス様式の都市建設の卓越した例である。
   オウロ・プレート同様、その記念建造物の密集度によりこの地はブラジル北東部において特に見事な植民都市となっている。

 《6》サルヴァドールは16〜18世紀のヨーロッパ・アフリカ・インディオの文化の集中する主要地点の1つであった。
   そのブラジルの州都としての基礎的・歴史的役割によりこの地はハバナ旧市街、アングラ・ド・エロイズモ、プエルト・リコのサン・フアン地区にて既に示されている世界の探索の目的に本質的に関連している。   

ブラジリア

 《1》建造物と対照をなす飛行する鳥の様だと称される居住区・行政区の概観から成る全ての要素は際立った都市設計に調和するものであり、特に公用建築群は革新的で想像的である。

 《4》1956年、ブラジル中央部に何もない状態から創造された首都であるブラジリアは都市計画史における画期的事件であった。

補足 明確な適応理由は不明。概略から適応しそうな部分を抜き出したものです。

セラ・デ・カピバラ国立公園

 《3》セラ・デ・カピバラ国立公園の岩陰は南アメリカに定住していた最古の人類社会の稀な証拠を有しており、南アメリカ大陸の岩絵の最古の例が保存されている。
   少しずつ描き足されていったこれら岩絵群の図像の判読により彼らの宗教信仰・慣習の主要な一面が明らかになった。

サン・ルイ歴史地区

 《3》《4》《5》サン・ルイ歴史地区は赤道付近の南アメリカの気候条件に見事に適応したポルトガルの植民都市の顕著な例であり、自然条件に調和した都市構造を傑出した度合いで残すものである。

ブラジル南東部の大西洋沿岸森林保護区

 《7》山岳から海洋へと広がる勾配・入江・野趣溢れる河川・カルスト地形・幾つもの滝を伴う保護区群は傑出した風景美を有している。

 《9》保護区群はブラジル南東部の大西洋岸の森林の最良・最大で残る例である。
   25の保護区群は生物多様性とブラジル南東部の大西洋岸の殆ど残っていない森林地域の進化史を見せるものである。

 《10》保護区群は希少種・固有種の高度な個体群を誇る傑出した多様性を含んでいる。

ディスカバリー・コースト

 《9》ブラジルのディスカバリー・コーストはブラジル北東部の大西洋岸の森林の最良・最大で残る例を含む地域であり、高度な希少種・固有種の個体群を含んでいる。

 《10》ディスカバリー・コーストはブラジル北東部の大西洋岸の森林の数少ない地域の生物多様性と進化史を見せるものであり、科学や保護に重要な注目が集まる進化の型が見られる場所である。
   一時は広大な範囲に及び現在は少数が点在するに至っている森林は世界の森林遺産のかけがえのないものの1つとなっている。

ディアマンティナ歴史地区

 《2》ディアマンティナはブラジル領土の探検家やダイアモンド鉱山の探鉱者・君主により派遣された総督がどのようにして18世紀のアメリカの状況にヨーロッパの見本を適応させることを可能にし、その結果生み出された今だその根源を従来のままの姿で残す信仰文化を示している。

 《4》自然景観に完璧に適合したディアマンティナの都市や建築群は人類の本質に特有の洗練性への追求を併せ持った探求心の見事な事例である。

中央アマゾン保護区群

 《9》バルゼア(肥沃な浸水林)やイガポ(川の流れのない溜まり)の森や湖沼・河川・川島は自然科学的・生態学的形成と陸生・淡水の生態系の発達における進行中の生態学的過程を示している。
   保護区内には変化し発展し続ける様々な河川・湖沼・地形が存在している。
   バルゼア林の典型的な植生である浮き草は世界の電気魚の大半を網羅した重要な多くの固有種を育んでいる。
   アナヴァイリャス群島はブラジルアマゾンの川島の中で2番目に大きい群島である。

 《10》保護区群は生物多様性とその生息地を含み、多くの絶滅危惧種が発見されていると共に世界有数の固有の鳥類が生息する場所の1つであり、植物種の多様性が見られる場所でもある。
   保護区群は中央アマゾン地域の水生生物の多様性の代表を育むバルゼア林・イガポ林・湖沼・河川の生態系の重要な見本となっており、ピラルクやアマゾンマナティー・クロカイマン・2種のカワイルカを含む絶滅危惧種の保護に重要である。

パンタナール自然保護区

 《7》群を抜く淡水の湿地帯の生態系を持つアモラール山は比類ない生態学的変化と劇的な景観をパンタナールにもたらしている。

 《9》パンタナール保護区はパンタナール湿原で起こる進行中の生態学的・生物学的過程を示している。

 《10》パンタナール保護区は湿原全体に栄養が行き届くのに重要な役割を果たし、湿原全体の魚群の保護に大切な場所となっている。
   保護区は国際的な絶滅危惧種を多く含むパンタナールの生息地の代表であり、乾季にも部分的に水量を保つ唯一の場所・動物相の避難所となっている。

フェルナンド・デ・ノローニャとロカス環礁保護区

 《7》バイーア・ドス・ゴルフィノスは生息するイルカの高度な個体群等の世界で唯一知られる場所であり、ロカス環礁は干潮時には浅い礁湖の周囲に岩礁が剥き出しになり、潮溜まりは自然の水族館となる壮観な海の風景を見せる。
   どちらも多くのダイビング専門誌により世界規模で知られる傑出した深海の景観を有するものである。

 《9》フェルナンド・デ・ノローニャ自然海洋公園とロカス環礁生物保護区は南大西洋の島峡の沿岸水域の半分以上の特徴を表しており、その高度で豊かな水域はアフリカ大陸の大西洋岸まで回遊するマグロ・マカジキ・クジラ・サメ等の種の魚類やウミガメを育んでいる。
   外海の海洋生物の休息地として島峡は南大西洋の回帰線全体の海洋生物による生殖作用・種の分布・定着の過程において重要な役割を果たしている。     

 《10》フェルナンド・デ・ノローニャ自然海洋公園とロカス環礁自然保護区は南大西洋の生物多様性とタイマイ等のウミガメなどの絶滅危惧種の保護に重要で、同地域の広大な沿岸域の生息地を含むことから海盆水準での海洋生物の多様性を維持する為の場所でもある。
   両保護区はまた多くの西大西洋で見られる熱帯産の海鳥が集中しており、特に鳥類の固有性が高い場所であり、南大西洋地域の沿岸の森林・外洋域のマングローブ林の数少ない見本となっている。

セラード保護地域のベアディロス平原とエマス国立公園

 《9》セラード保護地域はセラードの生態系の生物多様性を維持するに何千年もの間重要な役割を果たしてきた。
   その南アメリカ大陸の中央の立地と高度な生物学的特徴からセラードが気候の変化により東西南北へ移動する際他に比べて確固とした生物のレフュジアとして機能していた。
   その役割は地球が他の気候変動に入った際でも変わることはない。

 《10》セラード保護地域はセラードの生態系を特徴付ける重要な生息地の見本を全て含んでおり、地球上の最古の熱帯の生態系の1つとされる。
   保護地域の全植物種の60%、全脊椎動物の80%がセラード固有の種であり、オオカワウソを除くセラードの大型哺乳類全てが登録地域に生息している。
   またセラード保護地域では他のセラード地域では見られない多くの希少な小型哺乳類や鳥類を育んでおり、何種もの新種が発見されている。

ゴイアス歴史地区

 《2》ゴイアス歴史地区の町並みと建築には南アメリカ中央部の気候的・地理的・文化的制約にうまく適合させたヨーロッパ都市の顕著な例が見られる。

 《4》ゴイアスはその稀な環境を保つ、現地の建材・技術を余す事無く使用した南アメリカの植民地の典型である都市構造・建築の類型の発展を表している。

サン・クリストヴァン市街のサンフランシスコ広場

 《2》サンフランシスコ広場はポルトガルとスペインの植民地帝国に創設された都市集落に関連した各国の領地の占有と植民の形態の融合の唯一の成果である。
   本資産は敵対する2国家の同一王権下での統治という極めて珍しい歴史的環境により起こった、優れた先見性の交流と都市・建築の見本を反映している。

 《4》サンフランシスコ広場は宗教的・世俗的権勢を置く空間として保護されてきた都市的・建築的類型学の独特な見本の優れた例を構成している。
   それは急進的な都市計画と現地の地勢の特殊性への適応が統合された事例の典型を表しており、社会的・文化的明示の場として使用された顕著な事例である。

【キューバ】

ハバナの旧市街と要塞

 《4》《5》メキシコシティを原型とする広大な中央広場の周辺に常習的に組織される植民都市の都市計画と比べて特殊なハバナの都市の配列は小規模な広場の一群にて構成されている。
     この都市の型は中央広場周辺に様々な施設が集中する従来の行政の中核都市に代わる強力な歴史的正当性を有しており、ハバナの歴史的文化財は新世界への海路における義務的な寄港地として軍事的保護を必要とした港湾の特別な機能の結果の産物である。

トリニダーとロス・インヘニオス盆地

 《4》トリニダーとロス・インヘニオス盆地には都市の中の主要な記念碑として砂糖製造に関連した産業施設・サトウキビ農園とその環境や伝統的家屋建築が保存されている。

補足 明確な登録理由は不明。報告書から該当しそうな項を要約したものです。

サンティアゴ・デ・キューバのサン・ペドロ・デ・ラ・ロカ城塞

 《4》《5》サン・ペドロ・デ・ラ・ロカ城塞と関連する防衛施設はカリブ地域のヨーロッパの植民地主義の精神の必要性に適合させたルネサンス時代の軍事技術の原理の最大で最も包括的な例であることにより極めて優れた価値を有している。

グランマ号上陸記念公園

 《7》グランマ号上陸記念公園は壮観な段丘や断崖、それらに関連した生態系や北米プレートとカリブ海プレートの間を大西洋西部にて分かつ生来のままの印象的な断崖を含んでいる。

 《8》グランマ号上陸記念公園の隆起した海洋段丘と関連する進行中のカルストの地形や特徴の発達は地形学的・自然地理学的特徴や進行中の地質学的過程の国際的に重要な例である。

ビニャーレス渓谷

 《4》ビニャーレス渓谷は何百年も変わらずに残る、特にタバコ栽培の伝統的農業方法の見られる顕著なカルスト地形の景観であり、この地域はその建築・工芸・音楽における豊かなその土地固有の伝統を保持している。

キューバ南東部の最初のコーヒー農園の農業景観

 《3》キューバ東部の19〜20世紀のコーヒー農園の遺構は世界中でその跡を消してしまった原生林を開墾する農業形態を物語る独特な証拠である。
   
 《4》19〜20世紀のキューバ東部でのコーヒー生産はこの系統の農業の発展の重要な段階を示す独特な文化的景観を生み出すに至った。

アレハンドロ・デ・フンボルト国立公園

 《9》アレハンドロ・デ・フンボルト国立公園の規模・高度な多様性・様々な岩質・地形の多様性はカリブ海諸島において傑出した生態系と生物相を見せる。
   中新世〜更新世の時代、特に氷河期においてカリブ海地域の生物のレフュジアとなり、その公園内の峰から流れる淡水の河川群はカリブ海諸島で最大のものの幾つかであり、高度な淡水域の生物多様性を育んでいる。
   その蛇紋岩・橄欖岩・カルスト地形・偽カルストの地質的特徴から同公園は特殊な植物の生存を招いた岩石基質における植物の種と群落の進化の進行過程の傑出した例である。

 《10》アレハンドロ・デ・フンボルト国立公園はカリブ海諸島全域の陸生植物の多様性を保護する為に最も重要で大切な自然の生息地を含んでおり、独特な生物地理学的特徴を持つカリブ海地域最大の島であるキューバ国内に存在する28種の植物群系の内16種が確認されている。
   同公園は西半球全体でも固有な植物相の保護に最も重要な地域の1つであり、西半球全体で約1800〜2000種存在すると見られる種子植物の内確認されている1302種の約70%が生息する、同公園固有の植物相となっている。
   また島における陸生の熱帯生態系において同様の環境にあるものの中で最も生物多様性を見せるものの1つであり脊椎動物・無脊椎動物の固有率も高いがその生息域の狭小さの為絶滅が危惧されている。
   それらの特性と独自の進化過程を示すことにより科学的・保護的観点から顕著で普遍的な価値を有するものである。

シェンフェゴス歴史地区

 《2》シェンフェゴス歴史地区はスペインの啓蒙思想に基づく重要な影響の交流を示すものであり、19世紀のラテンアメリカにおける都市計画の実行の顕著な初期の例である。

 《4》シェンフェゴスは19世紀以降ラテンアメリカにおいて発展した近代思想・衛生学・社会体制の新たな考えを示す最初期の建築群の顕著な例である。

カマグエイ歴史地区

 《4》カマグエイ歴史地区は小規模広場、蛇行した街路・路地、街区、小区画地等の独特な街区制度を生み出した不規則な都市景観に特徴付けられる、中米における顕著な都市建築の類型を構成している。
   記念建築・国内建築は町の異なる発展の時代に合わせた建築的表現を見出すことが可能な均質な都市構造を形成している。

 《5》カマグエイ歴史地区はスペインの入植者が都市景観における中世ヨーロッパの都市的影響及び石工・建設職人によりアメリカにもたらされた伝統的建造技術を受けた、主要交易路より比較的孤立した伝統的都市集落の稀な例を構成している。

【ハイチ】

国立歴史公園のシタデル、サンスーシ宮殿、ラミエール

 《4》国立歴史公園の城塞・サンスーシ宮殿・ラミエールの丘は独立の発端におけるハイチの歴史情勢を表す建造物の類型の卓越した例である。

 《6》ジャン=ジャック=デサリーヌの束の間の共和国は自由を獲得した黒人奴隷により当時初めて創立された国家という普遍的かつ歴史的な重要性を有している。

【グアテマラ】

キリグアの遺跡と考古公園

 《1》カウアク・スカイ王国の都であったキリグアは独特な芸術的創造性を表している。

 《2》キリグアはメソアメリカ地域に多大な影響を与えた。

 《4》キリグアはコパン同様マヤ文明の頂点を示す都市構造の卓越した例である。

補足 明確な適応理由は不明。報告書から適応しそうな部分を抜き出したものです。

【ホンデュラス】

コパンのマヤ遺跡

 《4》コパンの神殿・広場・テラス等はマヤ文明の最も特徴的な建築群の類型を構成している。

 《6》碑文の階段の長大な象形文字の碑文は重大な歴史的重要性を有している。

レオン・ビエホの遺跡

 《3》レオン・ビエホの遺跡都市は初期のスペイン人入植地の1つの物質文化の稀な証拠を示している。 
  
 《4》ヨーロッパの建築・都市計画の概念を他地域の物質的可能性に適合させた、新世界における初期のスペイン人集落の原型と本質がレオン・ビエホの考古遺跡に独特な形で保存されている。 

【パナマ】

パナマのカリブ海沿岸の要塞、ポルトベロとサン・ロレンソ

 《1》《4》美観を誇る自然環境に位置するスペインの軍事建築の壮大な例であるこれらの要塞群は歴史性に満ち溢れている。

ダリエン国立公園

 《7》ダリエン国立公園は砂浜・岩がちな海岸・マングローブ 林・淡水の湿原・椰子林の広がる沼沢地や低・高地の雲霧林といった幅広い生態系の多様性を見せる。

 《9》ダリエン国立公園は遥か昔に様々な要因により海から出現した西半球の2ヶ国の橋渡しをする独特な立地にある。

 《10》ダリエン国立公園はヤブイヌ・ジャガー・オセロット・ベアードバク・クモザル・オウギワシ・パナマメガネカイマン・ミシシッピーワニ等の絶滅危惧種を含む動植物の多くの個体群を育んでおり、同公園内で発見された多くの種が固有のものである。

補足 明確な適応理由は不明。報告書から適当と思われる部分を抜き出したものです。

パナマ・ビエホ遺跡と歴史地区

 《2》《4》《6》パナマは1519年に太平洋岸に初めて築かれたヨーロッパの人々の入植地であり、歴史地区は初期の家屋建築を多く留める街路構造が保存され、これらの初期の入植地の性質の稀な証拠を有している。
       同様の組織が現実になる100年以上前に汎米会議を誕生させるに至った1826年のシモン・ボリバールの先見的試行の舞台となったボリバールの邸宅は顕著な歴史的重要性を有している。

コイバ国立公園と特別海洋保護区

 《9》チリキ湾の島峡が孤立していた期間が僅かであったにも拘らず、哺乳類・鳥類・植物種の固有性の水準からコイバ国立公園と特別海洋保護区は新種の生物が育つ進化過程における科学調査の顕著な自然の研究所となっている。
   保護区内にあるような東太平洋の岩礁はそこに生息する生物の複雑な生物学的相互作用に特徴付けられ、東太平洋の回帰線の多くの外洋の魚類と海洋哺乳類の回遊と生存に重要な生物学的繋がりを見せるものである。

 《10》コイバ島の森林は固有の鳥類・哺乳類・植物種の高度な多様性を持っており、カンムリワシやコンゴウインコの様な他のパナマの地域では殆ど見られない絶滅危惧種の最後の楽園となっている。
   登録地域の海洋生態系はエルニーニョや南方振動に関連する極端な温度変化を緩衝するチキト湾の能力に条件付けられた驚くべき生物多様性の宝庫となっており、海洋性魚類760種・サメ33種・クジラ20種が生息している。
   島々は太平洋東部の回帰線周辺で唯一の沿岸域のものであり、太平洋の回遊魚の重要な個体群を育んでいる。

【セントクリストファー・ネイビス】

ブリムスト−ン・ヒル要塞国立公園

 《3》ブリムストーン・ヒルはカリブ海地域におけるヨーロッパの植民地拡大の絶頂期の基準確立の為奴隷労働者により建造された顕著な英国の要塞である。

 《4》その戦略的な概観・建造からブリムストーン・ヒルの要塞は17〜18世紀の英国の軍事建築の良好に保存された稀な例である。

【メキシコ】

メキシコシティ歴史地区とソチミルコ

 《2》アステカ王朝の都市テノチティトランやその後に築かれたメキシコシティは14〜19世紀のアステカ王朝初期から後のニュースペインまでの建築・記念芸術や空間利用において深い影響を与えた。

 《3》大神殿の前に控える5つの神殿、特に月の女神コヨルシャウキの巨大な記念碑は太陽と戦争の神ウィツロポチトリの降誕や古代の宇宙観の終焉を象徴するものである。
   大神殿(テンプロ・マヨール)の建造物群は消滅した文明の祭儀の稀な証拠を有している。

 《4》碁盤目状の全体像・広場や街路の規則的な間隔・宗教建築や民間建築の壮麗に特徴付けられるニュースペインの都は新世界におけるスペイン人入植地の最も重要な例である。

 《5》環境の変化の危機に瀕しているソチミルコの湖景観はスペイン支配以前のメキシコシティ盆地の湖上での伝統的土地利用を唯一留めるものとなっている。

オアハカ歴史地区とモンテアルバンの考古遺跡

 《1》モンテアルバンの祭儀場はマチュピチュのものと同様に独創的な芸術的成果を表す壮大な建築景観を作り上げている。

 《2》1000年以上に渡りモンテアルバンはオアハカの全ての文化圏に多大な影響を与えた。

 《3》球戯場・壮麗な神殿群・墳墓群・象形文字の記述が描かれた浮き彫りを伴うモンテアルバンは古代及びそれ以前にこの地域を支配した歴代の文明の独自の証拠を有している。

 《4》モンテアルバンは現在のメキシコ中部地域におけるテオティワカンやアステカといった北からの影響やマヤの様な南からの影響を受けた先コロンブス期の祭儀場の顕著な例である。
   オアハカは16世紀の植民都市の完璧な例であり、その豊かな記念碑的遺産はニュースペインとして知られる地域で最も豊富に集積するものの1つである。

プエブラ歴史地区

 《2》16世紀以降のプエブラの建築的影響はこの基準に合致するものである。

 《4》プエブラは往時のままの都市網に大聖堂、サント・ドミンゴ聖堂、イエズス教会といった主要な宗教建造物群や旧大司教館(現パラフォクシアナ図書館)等の荘厳な宮殿群及びアズレージョで覆われた外壁を備える数多くの家屋群を包含している。

パレンケの古代都市と国立公園

 《1》パレンケはマヤ芸術の比類なき偉業であり、その建造物群は壁の厚さを減らす為に発展した新たな建設技術と排水方法の結果による精緻さと明るさに特徴付けられる。
   拡張された内部空間や多様な開口部・柱廊は彫刻やそれ以前には見られなかった型の漆喰で装飾され、これらの建造物群を希少で優雅なものとしている。

 《2》パレンケによる影響はウスマキンタ川の盆地地域全体や遠くマヤ文化圏の西端に位置するコマルカルコにまで及んだ。

 《3》パレンケは宮殿や神殿の内部壁に彫られた膨大な数の浮き彫りに明白に示されるマヤ文明の神話・儀礼的慣習の独自の証拠を有している。

 《4》ティカルの建造物群より古いパレンケの祭儀建造物群は古代中頃のマヤ文明の聖域の顕著な例である。

古代都市テオティワカン

 《1》テオティワカンの祭儀建造物はその規模(350?の土壇の上に築かれた225×222mの土台を有し、高さ75m総容量100万立方mを誇る太陽の神殿)や宇宙観に基づいた概観の細密性において独特な芸術的偉業である。
   テオティワカンの芸術は古代文明の中で最も発展したものであり、この地ではそれの逐次的・補足的な側面が、羽蛇ケツァルコアトルの神殿の極めて豊富な彫刻・彩色装飾と対照を成す太陽と月の神殿の無装飾の形状に表現されている。

 《2》メソアメリカの古代文明の最初期の影響はユカタン半島のメキシコ中央部全域や遠くグアテマラにまで及んだ。

 《3》祭儀場は狭小な区域であったが、テオティワカンは少なくとも25000人の住民を抱えた都市であったとされる。
   テオティワカンとその渓谷は古代メキシコの都市構造における独自の証拠である。

 《4》死者の大通りを線引きする太陽の神殿・月の神殿・ケツァルコアトルの神殿・ケツァルマリポーサの神殿・ジャガーの神殿・ヤヤウアラの神殿等の神聖な建造物群や祭儀場は先コロンブス期の祭儀場の顕著な例である。

 《6》多くの伝説で彩られているテオティワカンの名は「神々の集う場所」を意味しており、16世紀の書物に記されたモクテスマ2世によって20日毎に行われていた生贄の儀式はテオティワカンを傑出した価値を持つ聖地たらしめる信仰の存在の証明となっている。

シアン・カアン

 《7》シアン・カアンは重要なカリブ海地域の堡礁・潟・マングローブ林・湿地・乾燥林を含み、海洋・潟・湿地・乾燥地の幅広い生態系を持つ場所であり、その地域に浸透したマヤの文化的要素が加わるものである。

 《10》シアン・カアンは何種かの固有種を含む幅広い動植物の生息地であり、サバンナ地域の樹木はこの地域特有である。
   1200種もの植物やジャガーやオセロットを含む5種のネコ科動物やバク・マナティー・ペッカリーといった3種の絶滅危惧種が生息している。
   また希少なズグロハゲコウの繁殖地でもあり、グンカンドリやカッショクペリカン・ベニヘラサギの広大な営巣地も存在している。

古都グアナファトと近隣鉱山

 《1》グアナファトは新世界におけるバロック建築の幾つもの美しい例の集積であり、ラ・コンパニーア聖堂やバレンシアナ聖堂はメキシコチュリゲラ様式の傑作である。
   技術史の面からもグアナファトは「地獄の入り口」と呼ばれる600m程の深さまで到達する直径12mの坑道等の独特な芸術的偉業を誇っている。

 《2》グアナファトは16〜18世紀にかけてメキシコ北部の鉱山都市の大部分に影響を与えた。
   産業化の作用があまり進まなかった事によりグアナファトは往時の姿を留めており、世界の技術史上、重要な場所となっている。
   
 《4》グアナファトは鉱業の産業経済的一面を映し出す建築物群の顕著な例である。
   18世紀の主要な水力設備は河岸の立地・鉱石の露出により決定付けられた都市の地勢に密接に関係しており、バロック建造物群は鉱山の富裕さに起因するものである。
   バレンシアナ聖堂や邸宅群は最も繁栄した鉱山により財源を得たものである。
   
 《6》グアナファトは特に18世紀の世界経済史に密接に関係している。

古代都市チチェンイツァ

 《1》チチェンイツァの特に北部に集積する大球戯場・ククルカンの神殿・戦士の神殿を含む建造物群はその外見の美しさ・洗練された構造・彫刻装飾の壮麗さから右に出るものはないメソアメリカ建築の傑作である。

 《2》チチェンイツァは10〜15世紀のユカタン半島の文化圏全体に影響を与えた。

 《3》チチェンイツァは10〜15世紀のユカタン半島におけるマヤ・トルテカ文明の最も重要な考古遺跡である。

モレリア歴史地区

 《2》モレリアはメソアメリカの知識・技術とスペインルネサンスの思想を統合させた都市計画の顕著な例である。

 《4》土地の特徴的なピンクの石材を使用した200を超える歴史的建造物群はルネサンス・バロック・新古典主義の要素を伴う中世の特質を見事に融合させたモレリアの建築の歴史を表している。

 《6》モレリアはメキシコ独立に関わった重要な人物達の生誕地であり、メキシコ史における重要な舞台となった。

補足 それぞれの登録理由は概略から抜き出したものです。

古代都市エルタヒン

 《3》《4》エルタヒンはテオティワカンの滅亡からテノチティトランが最盛期を迎えるまでの先スペイン時代の都市の保存状態・発掘がほぼ終わった遺跡の中で特に重要なものである。
     エルタヒンはこの空白期間の芸術・社会経済の発展の研究に極めて重要である。

サカテカス歴史地区

 《2》サカテカスはスペイン支配時代初期から20世紀にかけての銀採鉱の重要拠点であり、その町並みや建築はサカテカスの経済的重要性とその結果の中央・北アメリカの同分野の発展に影響を与えることとなった文化的繁栄を写し出している。

 《4》サカテカスは金属を含有する山岳地域の地勢の制約に完璧に適合させたヨーロッパの植民都市の顕著な例である。

サンフランシスコ山地の岩絵

 《1》バハカリフォルニア半島のサンフランシスコ山地の岩絵は世界有数の先史芸術の顕著な集積の1つであり、この人類の文化的表現の最も高度な明示の劇的な例である。

 《3》サンフランシスコ山地の複合体はバハカリフォルニア半島の厳しい気候の地域に存在したが、ヨーロッパの開拓者との接触後の様々な要因が元で急速に消滅した強靭な人類の文化の集積の実例である。
   
エル・ビスカイノのクジラ保護区

 《10》エル・ビスカイノの保護区の沿岸の潟はクジラが繁殖・出産を密集して行う場所であり国際的な重要性を有している。

ポポカテペトル山腹の16世紀初頭の修道院群

 《2》これらの修道院群は広大な地域の同様の建築に多大な影響を与えた。その影響は16世紀半ばにはメキシコ中央〜南東部に広がったが、18世紀には大陸の植民地化・福音伝道の北方への拡張により修道院としてよりむしろ“伝道施設”としての小規模な施設の形を取って現在のアメリカの大西洋岸から太平洋岸にまで及んだ。
   
 《4》これら修道院群は広大な領地の認識・新たな社会的・文化的要素の導入による新たな人類居住地の要となった建築・都市の形態の特徴的な証拠を有している。
   ヨーロッパの初期修道院の型とは異なるニュースペインのこれらの修道院に特有の特徴は構造・空間構成の関係性や、様々な解決法を生んだ僧房・礼拝堂を伴う広大な前庭・中庭に表れている。

補足 上記内容はメキシコ政府の推薦文を和訳したものです。

ケレタロの歴史的建造物群

 《2》《4》ケレタロは多民族の人々を象徴する町並みを有する植民都市の稀な例であり、特に17〜18世紀の数多くの顕著な建造物群を揃えている。

古代都市ウシュマル

 《1》《2》《3》ウシュマルの祭祀遺跡はその意匠・外観・装飾に後期マヤ芸術の最高点が表れており、ウシュマルと関連するカバ・ラブナ・サイルの古代都市の建造物群は後期マヤ社会の社会経済構造を見事に表している。

グアダラハラのカバーニャス救貧院

 《1》《2》《3》《4》カバーニャスの救貧院は病人・老人・孤児・障害者の保護への経済的必要性の為に設計された、精緻な技巧と慈悲の精神による顕著な解決策を備える独特な建築物であり、傑作と認められる壁画の1つを納めている。

カサス・グランデスのパキメ考古地区

 《3》パキメの集合住宅遺構は北米の文化的発展の重要な要素、特に先スペイン時代の商業的・文化的繋がりを雄弁に物語るものである。

 《4》パキメの考古遺跡の広大な遺構は北米の日干し煉瓦建築の発展、特にメソアメリカの先進技術との融合の稀な証拠を有している。

トラコタルパンの歴史的建造物群

 《2》トラコタルパンの町並みと建築は傑出した重要性と特性を持つスペインとカリブ海地域の伝統の融合を表している。

 《4》トラコタルパンはその都市構造を極めて優れた度合いで残すメキシコ湾岸のスペインの植民地の河港であり、その広大な街路、豊富な様式・色彩による住居群・公共広場や私庭の多くの成木を有する町並みに顕著な特徴が見られるものである。

ソチカルコの遺跡地区

 《3》ソチカルコはメソアメリカのテオティワカンの滅亡以降の時代の要塞化集落の抜きん出て良好に保存された完璧な例である。

 《4》ソチカルコの建築・芸術は初期の政治構造が崩壊した結 果、文化の再集約が起こった時代のメソアメリカの様々な地域からの文化的要素の融合を表している。

カンペチェの歴史的要塞都市

 《2》カンペチェの港湾都市は歴史地区を囲むカリブ海地域の軍事建築の影響を反映する防御壁等の碁盤目状の街路計画を伴ったバロック様式による植民都市の都市化の見本である。

 《4》17〜18世紀の軍事建築の卓越した例であるカンペチェの要塞網は、海賊行為よりカリブ海の港を保護する目的でスペインにより建設された防御網の一部である。

カンペチェ地方の古代マヤ都市カラクムル

 《1》カラクムルの数多くの石碑はマヤ芸術の顕著な例であり、都市の政治的・精神的発展を明らかにしている。

 《2》カラクムルはそれだけで1200年を超える時代のマヤ文明の建築・芸術・都市の発展の極めて良好に保存された野外博物館の様相を呈している。

 《3》ティエラ・バハ地域のマヤ都市の政治的・精神的生活様式がカラクムルの印象的な遺跡によって見事に示されている。

 《4》カラクムルは建築の発展と人類集落における重要な段階の顕著な例である。

ケレタロのゴルダ山脈にあるフランチェスコ会伝道施設

 《2》ゴルダ山脈の伝道施設はメキシコ中・北部及び西アメリカの福音伝道の過程における重要な価値の交流を示している。

 《3》ゴルダ山脈の5つの伝道施設はメキシコ中部の遊牧民族とヨーロッパの伝道使節の文化的邂逅の証拠を有しており、北米におけるこの福音伝道の第2段階の重要な証拠を残している。

ルイ・バラガン邸と仕事場

 《1》ルイ・バラガン邸と仕事場は伝統的・哲学的・芸術的潮流を新たな基調に統合させた近代建築運動の新発展の傑作を表している。

 《2》ルイ・バラガンの作品は近代的・伝統的な影響の統合を示し、特に庭園設計・都市景観設計に重大な影響を与えた。

カリフォルニア湾の島峡と保護区群

 《7》登録地域は際立った自然美を誇り、砂漠や周囲のターコイズブルーの水から照り返す光と対照をなす断崖・砂浜・島峡の起伏に富んだ形状による劇的な環境を呈し、多様な鳥類や海洋生物が様々な形態や色彩を加味している。
   壮観な海底の形状や水の透明度の高さに結びつく海洋生物の多様性と豊富さはこの地をダイバー達の楽園としている。
   
 《9》登録地域の狭小な地域には大陸島と海島が同時に存在しており、他の海洋・島峡に関連する世界遺産地域のどの類似地域よりも高度なものである。
   地球の海洋におけるほぼ全ての海洋学的過程が起こっており、海洋・沿岸域の進行過程の研究に飛び抜けた重要性を持つものである。
   これらの作用はカリフォルニア湾を特徴付ける高度な海洋の生産性と生物多様性の豊富さを育み続けている。

 《10》陸生・海洋動物の多様性は際立っており、生物多様性の保護に極めて重要な地域となっており、ここに生息する維管束植物695種や魚類891種の数は他の世界遺産地域の海洋・島峡よりも多いものである。
   海洋生物の固有性も重要であり90種の固有の魚類と世界全体の海洋哺乳類の種の39%が生息し、世界で3番目に海洋性のクジラ目の種が多く存在する場所である。
   またこの地域は砂漠の生物多様性の観点から見て世界で最も豊富なものの1つとされるソノラ砂漠の生態系の良質な例を含んでいる。
   
竜舌蘭の景観と古代のテキーラ産業施設

 《2》竜舌蘭の耕作と蒸留作業はヨーロッパの蒸留製法と竜舌蘭の抽出液を発酵させる先スペイン時代の伝統と、土地やヨーロッパ・アメリカからの技術の融合を反映した大規模農園や蒸留所が集積する特徴的な景観を生み出した。

 《4》多くがその設備を完璧に残し250年以上のテキーラ蒸留作業の発展を反映する大規模農園と蒸留所は、技術と文化の混成を例証する際立った建築複合体の顕著な例である。

 《5》竜舌蘭の景観は竜舌蘭の古代メソアメリカの文化の継続的繋がりや、大規模農園が造られ蒸留所がテキーラ製造を始めた17世紀以降の等高線に沿った耕作の過程を例証している。
   土地の全景や蒸留所・大規模農園・町々はテキーラに関連して発展した特異な文化の見本となる伝統的人類居住地や土地利用の顕著な例である。

 《6》テキーラの景観はメキシコとテキーラの繋がりを賛美する文学作品・映画・音楽・芸術・舞踊を生み出し、ハリスコ州はその中心地である。
   テキーラの景観はそれ故境界を越えた文化的重要性の認識と強く関連している。

メキシコ国立自治大学の大学都市中央キャンパス

 《1》メキシコ国立自治大学の大学都市中央キャンパスは、基本計画の構想を基に60を越える専門家が共作し、普遍的重要性を持つ社会的・文化的価値の証拠を有する都市建築の複合体を創造した、20世紀における独自の例を構成している。

 《2》近代建築と、歴史主義的地方主義・造形的統合というメキシコ起源の重要な2つの20世紀以降の建築思想の最も重要な風潮は、メキシコ国立自治大学の大学都市中央キャンパスに集約されている。

 《4》メキシコ国立自治大学の大学都市中央キャンパスは近代建築・近代の都市性に提案され受け入れられた、人の生活の質の向上を最終目的とした原理の、世界中で見本とされた数例の内の1つである。

サン・ミゲルの保護都市とアトトニルコのナザレの聖域

 《2》サン・ミゲル・デ・アジェンデはその立地・機能により人間的価値の交流の優れた例を構成しており、町自体がスペイン人、クレオール、アメリカ先住民が文化的影響の交流を行った坩堝として機能し、幾つかは有形・無形の遺産として反映されている。
   アトトニルコのナザレの救世主の聖域はヨーロッパと中米の人々の文化的価値の交流の優れた例を構成しており、その建築的配列・内装はこの特定の地域の状況への聖イグナシオ・デ・ロヨラの教義の解釈・適応を証明している。

 《4》サン・ミゲル・デ・アジェンデは16世紀の都市景観の基礎における、異なる建築的流行・様式の統合の優れた例である。
   宗教・民間建築は異なる様式の発展を示しており、均質な都市景観の中にまとめられている。
   都市邸宅群は中米の中規模都市にとっては極めて広大かつ豊かである。
   アトトニルコの聖域はこの地をメキシコバロックの傑作とする優れた装飾を有することから、独特な宗教集落の顕著な例である。

オオカバマダラ保護区

 《7》当資産におけるオオカバマダラの集団越冬は最も劇的な昆虫の渡りの現象の現れである。
   繁殖地であるカナダ等の遠距離からの、毎年の百万に達するオオカバマダラが回帰し、中央メキシコのオヤメル(モミの一種)の森に飛来し、14の越冬の群体に固まっている。
   この資産はこれらの群体の内8つ、つまり東部のオオカバマダラの個体群の内、越冬する全体の個体群の70%を保護している。

ヤグルとミトラの先史洞窟

 《3》多くの植物・カボチャ・ウリ・マメ類の栽培に関連するギラ・ナキッツ洞窟での植物の痕跡はブランカ洞窟やゲオシーの考古遺物と結び付く事で中央アメリカのこの地域における狩猟採集からより確立された社会への発展の稀な証拠と捉える事ができる。

大地の中の王の道

 《2》大地の中の王の道はアメリカ大陸におけるスペインの北方の領土と王室をつなぐ最重要路の1つとなった。
   南部の道沿いにはスペインの大都市を中心軸として広大な領土を統制する為の現地の環境・物資・技術的慣習に適合させた鉱山や農園、商業交易・軍事・伝道・行政施設が集積しており、文化的・宗教的思想の顕著な交流を反映している。

 《4》建造物群や建築的・技術的総体の類型を含む大地の中の王の道の南部に沿った物件群はスペインの銀の植民地的開拓と関連する郊外・都市部の景観の変容という人類史上重要な段階を例証している。

【ベネズエラ】

コロとその港 

 《4》《5》コロは土造りの建造物群を伴うものとしてはベネズエラ最大の町であり、カリブ海地域において最も重要なものの1つであった。
     15世紀のアンダルシア地方やカナリア諸島に由来するコロの都市計画は周辺地域一帯の居住地に多大な影響を与えた。
     ムデハル様式の基礎に土地の伝統やスペインの熟練技術が加わり、17世紀後期にはオランダの建築的影響を受けたことによって一種独特な様相を呈するコロは、これら時代を超えた様式の著しい融合の唯一残存する例となっている。

  補足 明確な適応理由は不明。報告書から適応しそうな部分を要約したものです。

カナイマ国立公園

 《7》テプイ(先住民の言葉でテーブルマウンテンを表す)は顕著な自然美の独特な自然形態であり、カナイマ国立公園には世界最大の落差を誇るアンヘル滝がある。

 《8》公園内には3つの異なる浸食面が発見されており、最古の岩盤は17億年前の先カンブリア紀のものであり地球最古のものの1つである。

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