2010/01/10 - 2010/01/10
3位(同エリア22件中)
Tedさん
2008年にカーン設計の建物だけ見学したKmbell Museum。
前回は、建物の外の光と影を堪能しましたが、今回はその中に(^^)
SFOを7時半に発ってDFW1時着。日本からの人と合流して明日の仕事の打合せ(兼ねて)ということでレンタカーでフォートワースへ。DFWから車で約1時間。たっぷり打合せが出来ました(笑)
3時にKimbell Museumに到着して見学開始です。
前回は早朝で中には入らなかったので、入り口が良く分かりません。前回入り口だと思っていたのは、実は裏口でした(^^;
今回はミロの彫刻のある正面玄関から入ります。
展示作品は少ないですが、カーンの設計による採光がすばらしく、珠玉の名画がいっそう生き生きと見えました。
Kimbell Museum:
https://www.kimbellart.org/index.aspx
前回の建物訪問記:
http://4travel.jp/traveler/tedusa/album/10241485/
- 同行者
- 社員・団体旅行
- 航空会社
- アメリカン航空
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-
ミロの大きな彫刻に迎えられて、正面からはいります。
Woman Addressing the Public: Project for a Monument
1980–81
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8662
えっ、ミケランジェロの最初の絵が見られるの!! -
-
こちらは建物の反対側に登る階段
カーン設計のかまぼこ型の外観が見えています -
裏庭に立つミロの彫刻
-
前回入り口だと思っていたこちらは、実は裏庭でした(^^;
でも、この光と影が好き。
さあ、いよいよその光の中へ。 -
入り口を入ると階段があり、踊り場に力強いレリーフが展示されています。
初期アッシリアの首都、アシュメール神殿を飾っていたものです。
Pair of Winged Deities
c. 874-860 B.C.
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8367 -
2階が展示場です。
建物の中はこんな感じ。
外からは見えないけれど、随所に中庭が配置されています。 -
特別展は、テキサス州の人が所蔵する美術品の数々
個人所有なので写真撮影は禁止でしたが、たくさんの名画に接することが出来ました。
2010年3月21日まで開催です。
https://www.kimbellart.org/privatecollections/ -
特別展に使っていたSouthWingの中庭
Antoine Bourdelle, French (1861–1929)
Penelope
1909
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8651 -
特別展を楽しんだ後は、常設展に戻ります。
North Wingの中庭にはマイヨールの彫刻が展示されています。
L'Air
1938年製作、1962年鍛造(Ver6)
Gettyの入り口にあるのと(ほぼ)同じですね。
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8658 -
後ろに回りこんでみました。
-
こちらが常設展のあるNorth Wingの入り口
ちなみに、常設展だけなら無料のようなきがしました。
右側の入り口をはいると・・・・ -
いきなりミケランジェロの展示室です。
写真右側の人だかりの中に、 -
ありました、ミケランジェロの最初の絵
The Torment of Saint Anthony
聖アンソニーの誘惑
この絵は、ミケランジェロが12,3歳のときに、美術学校で15世紀のドイツの画家Martin Schongauerの絵を模写したものです。
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8666
聖アンソニー(アントニウス)は、修道院の創始者とされています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%81%96%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%8B%E3%82%A6%E3%82%B9
Wiki;
http://en.wikipedia.org/wiki/The_Torment_of_Saint_Anthony -
右下の部分の拡大
背景の部分は元の絵には無く、ミケランジェロが描いたのもです。 -
修復に当たっての説明がありました。
一番下の絵が、ミケランジェロの元絵の
Martin Schongauerの版画です。
元の絵(版画)
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Schongauer_St._Antonius.jpeg
Martin Schongauer:
http://en.wikipedia.org/wiki/Martin_Schongauer -
隣には、大きなベラスケスの絵画が展示されています。
外からみた蒲鉾型の建物の天井部分から採光されていて、とても落ち着いた雰囲気です。
「美術館は、建物ではなく、展示品が主役です」ってカーンが言っているようにかんじます。 -
この日は、小学生の団体の見学があり、熱心に説明を聞いていました。良いなあ(^^)
Diego Velázquez, Spanish (1599–1660)
Portrait of Don Pedro de Barberana
c. 1631–33
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8548 -
ゼザンヌ
Man in a Blue Smock
c. 1896–97
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8647 -
コロー
View of Olevano
1827
コローにもこんな印象派的な絵が有ったのですね。
学生の最後にイタリアに旅行したときに書いたものです。
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8624 -
クールベ
Portrait of H. J. van Wisselingh
1846
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8627 -
ドラクロワ
Selim and Zuleika (1857)
バイロンの詩を題材にしています。
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8628 -
フラ・アンジェリコ
The Apostle Saint James the Greater Freeing the Magician Hermogenes
c. 1426–29
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8491 -
ゴーギャン
Self-Portrait
1885
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8643 -
ゴヤ
Portrait of the Matador Pedro Romero
c. 1795–98
ゴヤの黒って大好きです。
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8613 -
Guardi Kingell
気になったので(^^)
Venice from the Bacino di San Marco
c. 1780
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8606 -
Georges de La Tour(1593-1652)
クローバのエースでのイカサマ(1620年代後半)
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8545 -
マネ
Portrait of Georges Clemenceau
1879–80
フランスの宰相クレメンソーの求めに応じて描いた肖像画です。
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8641 -
あっ、見てるおじさん、絵の真似をしてるわけではなくて(笑)、いつも腕組んで絵見てました。
-
マチス
L'Asie (Asia)
1946
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8661 -
ミロ
Constellation: Awakening in the Early Morning
1941
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8660 -
こちらも、ちっと珍しいミロ
Portrait of Heriberto Casany
1918
Kimbellの学芸員は、ミロが好きなのかなあ。
彫刻も多いし、絵も複数展示されてるし・・・・。
それとも単なる偶然?
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8656 -
モンドリアン
1912年にパリに出てからの作品
ブラック、ピカソらのキュービズムの影響を強く受けた作品です。
Composition
1914
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8654 -
中庭に面した展示室
手前に見えるのがモンドリアン、その向うがマネ。
左奥がクールベ -
もう一点
この絵は、彼が1940年にNに移ってからの作品
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8659
既にお気づきかもしれませんが、写真は美術館の展示とは関係無く、画家の名前(アルファベット)順に並べています。 -
モネ
La Pointe de la Hève at Low Tide
1865
彼の育ったLe Havreの海岸を描いたものです。
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8631 -
ピカソ
Pablo Picasso, Spanish (1881–1973)
Nude Combing Her Hair
1906
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8650 -
こちらもピカソ
Man with a Pipe
1911
絵の解説によると、この年1911年7月にピカソはパリを離れ、スペイン国境に近いセレに移り住んで、翌月に合流したブラックと"分析的キュービズム(Analytical Cubist)"の絵画の製作に没頭していた時期の作品です。
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8652 -
ピサロ
ピサロ40歳のときの作品
Near Sydenham Hill
1871
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8634 -
ルーベンス
躍動感のある、彼らしい絵
背景の緑の使い方も良いですね。
Equestrian Portrait of the Duke of Buckingham
1625
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8544 -
主展示室の鑑賞を終わったあとは、カフェで一休み
ですが、その他の展示の写真から・
こちらは入り口横の展示室にあった伎楽面(奈良時代)
Gigaku Mask of the Karura Type
8th century
Japan, Nara period (A.D. 710–794)
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8432 -
如意輪観音
Seated Nyoirin Kannon
c. 1230–50
Japan, Kamakura period (1185–1333)
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8467 -
唐の塑像
Court Lady
First half of the 8th century
China, probably Shaanxi province, Tang dynasty (618–907)
https://www.kimbellart.org/Collections/Collections-Detail.aspx?prov=false&cons=false&cid=8422 -
すばらしい絵画を堪能したあとは、カフェーで一休み
セルフ方式のシンプルなお店でした(^^)
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この旅行記へのコメント (8)
-
- Mark & Risbeauさん 2010/02/21 17:06:30
- フォートワースにこんな立派な美術館があるんですね
- ダラスには仕事で何度か出張しましたが、あっちは典型的な地方都市の雰囲気満点で洗練されたものはあまり期待せず観光はまったく考慮しませんでした。フォートワースにはこんな立派な美術館があるんですね。分け隔てなく広い範囲の作品が集められているようですね。機会があればいつか本物のモンドリアンを目の前で見てみたいものです。
それにしてもTedさんの美術に対する造詣の深さに感服いたしました。門外漢としてはただ驚くのみです。
- Tedさん からの返信 2010/03/04 15:05:23
- RE: フォートワースにこんな立派な美術館があるんですね
- Markさん、こんばんは
すっかりお返事が遅くなってゴメンナサイ。
LVとデスバレーの回答も拝見しました(^^)
> フォートワースにはこんな立派な美術館があるんですね。
ダラスと言うと、どうしてもJFKの狙撃現場とかしかない気がしますよね。
この美術館はたまたま日経の特集で知って見に行く事になりました。
> 分け隔てなく広い範囲の作品が集められているようですね。機会があればいつか本物のモンドリアンを目の前で見てみたいものです。
意外に(笑)良い絵がたくさんありましたよ。建物も素晴らしくて一見の価値ありです。
> それにしてもTedさんの美術に対する造詣の深さに感服いたしました。門外漢としてはただ驚くのみです。
あっ、これ絵の横置いてある説明の受け売りです(^^;
写真がなんだか分からなくなるので、必ず説明文も写真撮るようにしています。絵の一部も入れておくと後で便利。
SFはきょうも雨です。
週末はYosemite行ってました。
日曜は晴れてきれいでした。
Ted
-
- dana7さん 2010/02/09 16:57:30
- 光が美しい
- Tedさん
お久しぶりですー。
カーン設計のキンベル美術館にお邪魔してます。
噂どおり柔らかい光の設計が素晴らしいですね。
カマボコ型の建物が印象的です。
美術館は建物が主役ではない、、、というのはごもっともですが
やっぱり建物が気になっちゃいます(笑)
四国の直島にある地中美術館もまさにそんな設計。
安藤忠雄つながりのフォートワース現代美術館も見たい〜〜
dana7
- Tedさん からの返信 2010/02/10 16:14:25
- RE: 光が美しい
- dana7さん、こんにちは〜
> カーン設計のキンベル美術館にお邪魔してます。
> 噂どおり柔らかい光の設計が素晴らしいですね。
早々、光の処理が自然光と間接照明をうまく組み合わせて、今まで見たことが無いものでした。
> 美術館は建物が主役ではない、、、というのはごもっともですが
> やっぱり建物が気になっちゃいます(笑)
それはそうですね(笑)
ただこの美術館、建物はいわゆる「箱」で、装飾は一切無し。
ソーク研究所と同じくシンプルな中に機能美を実現していて、中をみてさらに好きになりました。
> 四国の直島にある地中美術館もまさにそんな設計。
再度旅行記訪問させてもらいました。
良いですね〜 何とか行きたい♪
> 安藤忠雄つながりのフォートワース現代美術館も見たい〜〜
これ知りませんでした。
Kimbell Museumの直ぐ隣、というか、私が車止めた場所の直ぐ前!
水に浮かぶ美術館って感じですね。
またDFWに良く楽しみができました\(^O^)/
Ted
-
- yosshiさん 2010/01/24 14:01:41
- 素敵な美術館ですね。
- こんばんは。TEDさんのおっしゃったように、今日は久しぶりに気持ちよく晴れてくれました。ジョギングはいかがでしたか?
この写真、どこかで見たと思ったら、GETTY CENTER と一緒。。。。
今回はリベンジ(?)で、しっかり中に入って鑑賞できてよかったですね。
TEDさんの詳しい説明のおかげで、とても楽しめました。いろいろお勉強できて嬉しいです。
YOSSHI
- Tedさん からの返信 2010/01/25 01:43:45
- RE: 素敵な美術館ですね。
- YOSSHIさん、おはようございます
> 今日は久しぶりに気持ちよく晴れてくれました。ジョギングはいかがでしたか?
SFOを望む湾沿いを走ってきました。平坦なので気持ちよかったですよ。
昨日は竜巻注意報が出てましたが、いかがでしたか?
> この写真、どこかで見たと思ったら、GETTY CENTER と一緒。。。。
そうですよね。Getty入り口の階段のところに有るのとおんなじ。
ただGettyのWeb見ても出てこない(^^;
> 今回はリベンジ(?)で、しっかり中に入って鑑賞できてよかったですね。
こじんまりした美術館で、名画がぎっしり詰まっている感じでよかったです。また時間が有ったら行って見たい所になりました。
Ted
-
- wiz さん 2010/01/23 18:02:26
- グアルディ!
- Tedさん、
製作中のところ…拝見しに参りました〜。
>入り口を入ると階段があり、踊り場に力強いレリーフが展示されています。
>初期アッシリアの首都、アシュメール神殿を飾っていたものです。
私も最近記憶をとどめるためアップしたのですが
http://4travel.jp/traveler/mojo/pict/18025777/
アッシリアのもの…翼の部分等やっぱり似ていますね!
こういう時代のものもおもしろいですね。
ミケランジェロの元は(Tedさんが貼ってくれたwikiに飛ぶと)
ドイツ人の画家なんですね〜。 でも、ヴァザーリが
このことに触れているみたいだから本当なんでしょうね^^;
グアルディやカナレットのヴェネツィア風景画私も大好きです。
彼らの絵を見るとヴェネツィアに飛んで行きたくなります。
フラ・アンジェリコや印象派のモネやコロー、スペイン絵画、観音様まで
なかなか見れなそうな作品を見せて頂きありがとうございました!
wiz
- Tedさん からの返信 2010/01/24 01:26:00
- RE: グアルディ!
- wizさん、
早速の訪問ありがとうございます。
> アッシリアのもの…翼の部分等やっぱり似ていますね!
> こういう時代のものもおもしろいですね。
確かににてますね。同じといっても良いぐらい。
この時代の物も良いですね。
きっと現地で見たら感動するのだろうなあって思ってしまいます。
> ミケランジェロの元は(Tedさんが貼ってくれたwikiに飛ぶと)
> ドイツ人の画家なんですね〜。 でも、ヴァザーリが
> このことに触れているみたいだから本当なんでしょうね^^;
ヴァザーリって美術家の伝記では有名なのですね。(Wikiで知りました)
元絵も見て見ましたが、聖アンソニーの部分は魚の口の形と言いそっくりですね。
> グアルディやカナレットのヴェネツィア風景画私も大好きです。
> 彼らの絵を見るとヴェネツィアに飛んで行きたくなります。
空の色が気に入りました。
たしかに想像力をかきたてて、直ぐにでも行きたくさせる絵ですよね。
Ted
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